岩上安身によるインタビュー 第220回 ゲスト 河合弘之弁護士 2012.6.16

記事公開日:2012.6.16取材地: テキスト動画独自
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(IWJテキストスタッフ・宮里)

 2012年6月16日(土)、東京都千代田区のさくら共同法律事務所で、岩上安身による河合弘之弁護士へのインタビューが行われた。

 「日本から原発をなくすことが天から与えられた仕事」と自負する河合氏が、東電株主代表訴訟の目的や、原子力ムラの利権構造についてわかりやすく語った。

■ハイライト

 まず本日、大飯原発の再稼動を政府が正式決定した件について、河合氏は大臣らを「無責任、亡国の政治家」と批判した。事故が起きた場合の巨額な損失や、使用済み核燃料が後世に残されることを踏まえ、消費税を上げるよりまず原発を止めるべきとの考えを示した。

 また、歴代の東電役員を提訴した株主代表訴訟の目的・効果について解説した。原発事故の責任を誰も取らない、復興作業も事故前と同じ面子で行っている姿勢に対して、個人責任を追及することで自分たちの失敗を身に染みさせるべきと語った。また、他の電力会社に対しても警告し、事故が起きたらすぐに訴訟を起こす体制を作っていくことが、原発の再稼動に対する歯止めになるとも語った。

 河合氏は、原子力ムラの巨大な利権構造についてもわかりやすく解説した。かばいあい、巨額のお金の流れを作り出すシステムが、日本経済の6割を支配していると指摘したあと、「最高の快楽だからやめられない」と述べた。また、震源地の分布図を手に取り、地震が頻発する国で、原発を盛大に開発しているのは日本だけであると、危険性を指摘した。原発を巨大な精密機械と称し、地震と津波に弱いことを手元にあったスマートフォンと水が入ったコップを例にとり、わかりやすく説明した。

 その他、東大卓球部の先輩にあたる東電・勝俣氏とのエピソードや、脱原発弁護団全国連絡会の活動、菅直人前首相の事故対応や浜岡原発を止めたことに対する評価なども語った。

 終盤では25年前、原発をなくす活動を始めることになったきっかけについて話が及び、国策になびかずに脱原発を唱え続けた物理学者の故・高木仁三郎氏とのエピソードなども振り返った。

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