2010年5月14日(金)15時より、外務省会見室において、岡田外務大臣定例記者会見が行われた。
(IWJテキストスタッフ・関根)
2010年5月14日(金)15時より、外務省会見室において、岡田外務大臣定例記者会見が行われた。
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岡田大臣は冒頭、「5月19日(水)、第3回日豪外務・防衛閣僚会議、2+2が東京で開催される。また、これに先立ち、日豪外相会談も予定をしている。2+2には、日本側から北澤防衛大臣と自分が、豪州側からはフォークナー国防相とスミス外相が出席する予定だ。今回の協議では、日豪間の安全保障上の協力、核軍縮・不拡散、地域的枠組みあるいは現下の地域情勢などについて議論を行いたい。この協議を通じ、日豪両国の戦略的パートナーシップを一層強化させていきたい」と、会談の意向を述べた。
質疑応答にはいる。まず、韓国の哨戒艦の沈没問題について、いくつかの質問がでた。岡田大臣は、「現在、調査中であるので、まだ予断を持って議論すべきではない。韓国をバックアップしないといけない。米国と韓国ともきちんと連携をとり、この問題に対応していかなければいけないと考えている」などと答えた。
次に、北方領土ビザなし交流について問われると、「ロシア政府下にあることを前提としたものに、日本政府が協力することはない」。また外務省が記者に取材自粛を言っているが、見直す考えはあるのか、という質問に対しては、「実効支配しているロシア側と、四島交流の円滑な実施のためには取材自粛は必要だと思う」と答えた。米軍再編問題に質問が移り、岩上が「北マリアナ、グアム両知事が来日、鳩山首相に会見する話が、直前で外務省武正副大臣との面談に変更され、結局キャンセルになってしまった」といい、その経緯を尋ねた。
その件について岡田大臣は「官邸の対応はわからない。外務省としては、知事なので武正副大臣に頼んだ」。他の記者からは、川内議員に託された総理宛親書の内容について聞いた。「北マリアナ政府、グアム政府も、移転受け入れについては賛成しているのに日本政府の対応は鈍いなぜか?」とその理由を問われると「その親書について、まだこちらには届いていない。次に、8,000人の海兵隊のグアム移転は承知しているが、それ以上の国外移転は抑止力の問題がある」と答えた。
するとその抑止力について、その定義、海兵隊の抑止力としての分析など、複数の質問が寄せられた。岡田大臣は「日米同盟が重要であるということは、前政権と比べても同じだ。沖縄に海兵隊がいることは必要。自分としては一義的に日本を守るのはやはり自衛隊だ。盾と矛、盾の部分は自衛隊が、矛の部分は米軍だ、という理解だ」などと話した。質問はこの後も多岐にわたり、日中関係、日米実務者会議、口蹄疫への対応、アフガニスタンにおける邦人誘拐疑い事案、クリントン米国務長官の訪中、日韓関係、内閣支持率、小沢幹事長の政治倫理審査会の件などの質問が続いた。