週刊朝日UST劇場2010年5大ニュース 2010.12.3

記事公開日:2010.12.3取材地: テキスト動画独自
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(IWJテキストスタッフ・関根かんじ)

 2010年12月3日(金)、岩上安身と週刊朝日編集長の山口一臣氏とのトークセッションが行われた。

 これは、週刊朝日UST劇場とのW-USTREAM企画の第二弾である。番組中では、「岩上安身が選ぶ2010年5大ニュース」として、以下の5つを挙げ、その話題を中心に、今年1年の日本を振り返った。

(1)鳩山内閣の退陣と菅政権の誕生
(2)検察の暴走と不祥事により、検察不信高まる
(3)既存メディアへの不信とネットメディアの勃興
(4)対中関係、大きな岐路に
(5)対米関係、従属を深める

というテーマを挙げて、今年一年を振り返ってみました。
UST中継では流れなかった特典映像付き。

■ハイライト

 オープニングトークの後、さっそく岩上は、(1)鳩山内閣の退陣と菅政権の誕生について、説明し始めた。

 「期待されて政権交代を成し遂げるが、1年で崩壊。自分は、絶賛裏切り中、と呼んでいるが、ある権力にとっては、政権交代が起こっても、あとで中身をすり替えれば大丈夫だ、ということだ。参院選で菅政権のマニフェストは、09年とは別物で大敗した。それにかかわらず、国民が選ばなかった公約を遂行しようとする民主党は、わけがわからない」。

 次の(2)検察の暴走と不祥事により、検察不信高まる、について岩上は「まず1月に小沢議員秘書たちが、検察に起訴された。村木事件はえん罪で無罪。さらにFDねつ造、検察官の逮捕までにいたっている」とアウトラインを語り、(3)既存メディアへの不信とネットメディアの勃興について言うと「1年前だったら、こんなUST中継しているなんて、考えられない。UST自体知らなかった。そもそも小沢議員の強制捜査後、事情聴取のときの記者会見で、ジャーナリストの畠山氏が、iPhoneを使って、UST中継からダダ漏れ放映した。それが自分の中継のキッカケになった」とエピソードを話した。

 岩上は「93年、細川政権でも、今回の民主党に似たようなことが起こっている。当時、樋口レポートという、多角的な安全保障に関したレポートが発表された。これも潰される。ちなみに、日本は、アメリカ軍の世界の駐留経費の半分以上を負担している。ドイツの3倍、NATOの1.6倍だ」と話すと、山口氏が続けて、「なぜ、こんなに負担しなくてはいけないのか、国民はもっと考えなくてはいけない」。

 岩上は「検察の横暴も、アメリカのやり方と一緒で、小沢議員など、既得権益を奪う勢力を排除しようとした結果だ。なぜ、首相がコロコロ替わるのか、というと、首相は中間管理職だからだ」と、数々の問題点をあげ、指摘した。

 山口氏が「(1)鳩山内閣の退陣と菅政権の誕生に戻るが、この前の代表選が分水嶺だった。代表演説を聴いて、なぜ菅さんなのか?」、その疑問を受けて、岩上は、民主党の代表選の疑惑と、その根拠について解説した。

 「民主党職員には3つの派閥がある。それである派閥にかかわる職員だけが、今回の代表選挙を仕切って従事した。そして番記者の存在。毎日のように民主党に通い、票の行方などを入れ知恵する。中には、勝ち馬に乗りたい議員もいる。その上、党員サポーター票結果は、代表選の14日まで誰の耳にも入らないはずだったが、みんな知っていた。ということで、換骨奪胎の政権奪取は、まんまと成し遂げられた」と話した。

 引き続き(4)、(5)のテーマにもつながるので、話しは移った。「いま権力側は、反中、反韓感情を利用している。本当に戦争になりそうだったら、こんなに騒ぎ立てない。前原国交相の行動を見ると、対米追随がよくわかる」、山口氏が「国の意思がない。強硬な姿勢を、日本の意思として決めたのならば、それを貫くはずだ。しかし、クリントン国務長官に言われたら、コロっと変わってしまう。菅首相は、脱小沢というが、まったくそれは政策じゃない。今回の代表選はイメージによって決定し、それを作ったのが検察だった」と指摘する。

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