2010年12月24日、日本一新の会と小沢一郎議員を支援する会主催による「検察審査会問題を研究する会」が憲政記念館で開かれました。
平野貞夫氏の挨拶後、はじめに森ゆうこ議員の講演がありました。
要旨は、森議員による様々な検証の結果、
1、幽霊審査会に予算を計上することはできない。
2、「くじ引きソフト」で恣意的に審査員を選べることが実験で立証された。
3、検察審査会は憲法違反である。誤った法改正をした立法府の責任。
一刻も早い法改正が必要である。
といった内容です。
森議員は、小沢一郎事件を説明するために、ある例え話を披露した。まず、森議員が事件を捏造し、例えば落合洋司弁護士を告発する。次に、虚偽の情報をどんどんマスコミに流し、それを鵜呑みにしたマスコミが、ありもしないことをテレビで放映する。その報道を見た人は、落合弁護士のことを犯罪者だと思うようになる。しかし、これはもともと捏造された事件なので、捜査を行っても結局は起訴できない。その時、検察審査会に不服申し立てできるのは、事件の被害者と利害関係者、そして告発人の3者となる、というものだ。森議員は「幽霊審査会に予算を計上することはできない」と述べ、さらに「検察審査会は憲法違反である。誤った法改正をした立法府の責任だ」と国会を厳しく批判した。
続いて、落合洋司弁護士が、11年間検察官を勤めた自身の経験に基づき、講演を行った。落合弁護士は、現役時代に検察審査会に関わったことがあり、検察審査会の組織のあり方や、検察審査会が審査を行っていく手続き上の問題点、また実体的に起訴相当と判断する基準が、従来の刑事司法の中で積み上げられてきた基準と乖離していることなどについて解説を行った。
最後に、平野氏、森議員、落合弁護士による質疑応答が行われた。「小沢一郎議員を起訴申し立てした告発人は誰か」という質問に対して、森議員は「私は知っているが、言えない」と答えた。また参加者から、「メディアは、第4権力ともいわれるが、それはおかしい。ヨーロッパでは権力ではなく階級と呼ばれている」という指摘があり、それに対して、森議員は「メディアは第1権力」と言い切った。