『百人百話』参院選前特集 ―「第六十二話」阿部知美さん 2012.11.4

記事公開日:2012.11.4取材地: 動画独自
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特集 百人百話

<阿部知美さん>
息子2人を抱えるシングルマザー。地震の影響で相馬市の自宅が半壊。
16歳の長男と10歳の次男を連れ、南相馬市の兄と山形県、そして秋田県へ。
退職と転校手続きのために福島に戻った際、長男が相馬に残ると言い出し、泣きながら説得するも聞かず、そのまま4ヶ月が経過。
仕方なく長男を祖父母に預けて次男を連れて移住。現在も離ればなれで暮らす。
仕事がなかなか見つからなかったが、今は震災復興支援枠で採用されて働いている。

2012年11月4日収録/2013年7月17日配信

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「『百人百話』参院選前特集 ―「第六十二話」阿部知美さん」への1件のフィードバック

  1. 荒井信一 より:

    貴重な、生の被災者の素直な意見ですね。私が着目した点を整理してみました。
    (1)3.11以降、震災直後には、被災者の避難に有意義な情報は、行政・マスコミから一切無かった。原子炉の爆発危険性、放射性プルームに対する風上への避難など公式には無かった。知らない事で余計な被曝をしてしまった。情報遮断により、判断の違いが生じて家庭内争議が避難途中で常にあった。そして時間がたっても続いている。悔やんでいるが終わった事で元には戻らない。
    (2)放射能の学校での安全教育が、子供の判断に恐ろしいバイアスをかけている事実。安全と危険で意見の家族対立が起きる。ネットで子供自身が勉強して知識を得ても最初の自分の判断・意見に囚われて変えられていない。
    (3)大手マスコミにインタビューを受けても、編集されて、以下の意見は録画されても放映されることが無い。
    ・避難区域を広げて欲しい
    ・被曝して健康被害が現実にある。体の不調(喉の痛み、首の痛み、自費で受けた検査で甲状腺の異常)の症状は家族で同じものが出た。
    ・汚染の実態と危険性を訴える学者や住民の意見
    (4)子息の高校生の対応は、普通の人間の対応なのかも知れないが、何故という疑念がでる。正常性バイアス?
    ・学校教育で安全と言われている
    ・仲間と離れたくない。学校を変わりたくない。生活を変えたくない。将来ガンになってもいい。
    ・全員で避難するなら避難して良い。仲間内で対応に食い違いが出るのが怖い。
    ⇒放射線測定器を持たせて、現実を見せると、少し変わってきた。
    (5)日本という国には原発をコントロールする能力がなさ過ぎ。事故が起こったときの対応が全て裏目。
    (6)今となっては、後から出て来る過去の事実の情報を知るのが怖い。汚染度データなどは精神的苦痛を生む。危険性を訴えると、周りの同じ被害者自身同志が反発する。そして対立が起きる。
    (7)地元民には、政策を決める権限がなく、アメリカの指示で、原子力政策や被害対策が行われている。それに振り回され住民は国に棄てられた

    一番率直な話し振りで、当時の避難者の状況が分かります。また一番正確に避難者の希望を語っていると感じました。この方の息子さんが、将来に渡って健康で生活出来ることを祈ります。

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