2011年1月25日(火)、総務省会見室にて、片山総務大臣の定例記者会見が行なわれた。
(IWJテキストスタッフ・関根)
2011年1月25日(火)、総務省会見室にて、片山総務大臣の定例記者会見が行なわれた。
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冒頭、片山大臣は、閣議において、閣僚に地デジ(地上デジタル放送)の完全実施が、半年後に期限が迫っていることに関し、難視聴や電波障害が起こっていることには、それぞれ原因究明に努めてほしい、と意向を述べた。また、閣議終了後、総理のところに関係大臣とともに、公務員制度の問題、地域主権改革などについて打ち合わせをした、と述べ、質疑応答に移った。
「公務員制度改革で、国家公務員の総人件費2割削減という話が出た思うが、総理からどういう発言があったのか」と質問がでて、片山大臣は、「私が総人件費2割削減担当大臣だ。国家公務員の労働基本権の問題については中野大臣が担当。総理の方からは、2割削減についても、労働基本権の見直しの問題についても、しっかりとこれまでの方針を進めてもらいたいと言われた」と答えた。
また「子ども手当で、川崎市、横浜市はじめ、全国の市町村から、地方負担を拒否する動きが広がっているが、大臣はどのように受け止められているのか」という質問には、「これは各自治体の予算編成の仕方による。一部の自治体で子ども手当の財源について、国が今、予算案として国会に提出をした内容とは違った財源構成で、自治体が予算を編成しようとしていることだと思う。結局は、歳入に穴が空くから、各自治体で、その穴の空いた部分を手当てしなければいけない。だったら最初から国の制度が想定している財源構成にした方がいいと思う」などと答えた。
次に岩上が「2割削減をしっかりと進めると、しかし一部で、先延ばしするという報道もある。どちらが正しいのか」と質問した。片山大臣はそれについて「総人件費を2割削減するといった場合に、単価の問題と、それから、人数の問題がある。単価は何%か切り下げれば、すぐ翌年度から削減効果が出る。それから、人数の場合は何人減らすと決めたときは、退職者がでる数が年度によってバラツキがあるから、すぐには結果がでない。定数削減計画を決めたときに、時間的には幅がでる可能性もあることを言った。それを、先送りだと受け取ったのだと思う」と回答した。
また「無罪が確定した村木厚子さんが国と一緒に損害賠償請求を起こした。大阪地検特捜部長大坪弘道氏と前田恒彦主任検事、取り調べを担当した国井弘樹氏個人も訴えられている。こういう国賠訴訟が起きると違法行為をした公務員個人に対しても、請求がよくされるが、なかなか認められない。公務員が違法行為を行っても、一切自分では何の損害賠償責任を負わないと、国民の理解も得られない。また公務員もモラルハザードも起きていると思うが」と質問が発せられた。
片山大臣は「法律に基づいて行われた裁判で仮にそういう結果が出れば、それはそれとして受け止めないといけない」と答えると、質問者が「公務員個人が責任を負わないことに関して、どうかということだ」と念を押した。片山大臣は「公務員個人が責任を負うべきケースに判定されれば当然負うことになるし、裁判を通じてでも公務員の個人責任が追及されないということであれば、それはそれで受け止めなければいけないのではないか」と答えた。
広域連合に関した質問に移った。「京都市が権限移譲がされるのであれば、政令市としても広域連合に参加すると表明した。権限を移譲する側として、どのように受け止められるのか」との問いに、片山大臣は「まず国の事務は自治体に移す。したがって京都府なら京都府に移す。それを持ち寄って広域連合を作る。だから、国の事務を京都府の管轄区域の府も市も受けるということは、理論的には想定されない」などと応答した。