2013年6月27日(木)17時30分から、東京電力本店で臨時記者会見が行われ、「廃炉対策推進会議(第5回)」および「中長期ロードマップの進捗状況」について説明した。ロードマップの改訂版が承認され、コミュニケーションの強化と、政府が全面に立つ方針が明文化された。
2013年6月27日(木)17時30分から、東京電力本店で臨時記者会見が行われ、「廃炉対策推進会議(第5回)」および「中長期ロードマップの進捗状況」について説明した。ロードマップの改訂版が承認され、コミュニケーションの強化と、政府が全面に立つ方針が明文化された。
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本日6月27日9時30分から東京電力本店で廃炉対策推進会議事務局会議(第5回)が、13時30分から経済産業省で廃炉対策推進会議(第5回)が開催され、ロードマップの改定案が正式版に承認された。
東京電力の説明によると、改訂版の主なポイントは三つあり、一つは、燃料デブリの取出しを、各号機毎の状況に応じ、工程を柔軟に変更するとともに、平行してできることは同時並行して行うという。工程の前倒しをにらんだ方針変換を行った。次に、関係者とのコミュニケーションを強化するため、福島評議会を設置し、情報共有、広報活動のありかたについて意見を伺うようにした。最後に、廃炉に向けて国際的な叡智を集結する体制、環境を強化することを打ち出した。
これら三点と共に、政府が全面に立ち、ロードマップの取組みを進めていくことを基本原則としている。 廃炉作業は長期間に渡り、人材不足が懸念されることを記者が質問すると、東電は若手人材の育成は一事業者の範疇では収まらない。国全体で取り組んでいくものだと回答した。将来的には海外の廃炉事業に参入する時に、大きな技術アドバンテージになるだろうと言う考えを述べた。
ロードマップの改訂判では、廃炉対策推進会議や評議会、政府が前に出てきており、東電自体が少し後ろに引いた、悪く言えば隠れるようになった感が否めないものであった。 その他のプラント状況説明の主な内容
・CST炉注水系は、7月2日から順次運用を開始する
・2号機炉内調査のためのTIP配管再確認い、7月8日から現場作業を行う
・ALPSのホット試験の結果を踏まえ、吸着剤を改良し、除去能力が低いRu-106,Sb-125,I-129の除去能力を向上させる
・漏洩したALPSのバッチ処理タンクのピンホールは、タンク除染後、中に人が入り詳細調査を行う
・漏洩した地下貯水槽は、残留している汚染数を希釈し、濃度を下げリスク低減を計る
・海側トレンチ内に残留している汚染水は、タービン建屋内の滞留水を移送し、希釈し、濃度を下げリスク低減を計る
・1F正門付近に設置した新しい入退域管理施設は6月30日から運用を開始する
・1F-4号機燃料取出しカバーは天井クレーンを据え付け済み、7月上旬から燃料取り扱機の設置作業を開始する
・1F-3号機オペフロアの線量低減のため、TMI事故時に稼働実績のある除染ロボットを導入する
・サプレッションチェンバー内水位測定のため、マグネットクローラーを使用しているロボットを導入する
以下、東京電力ホームページより、リンクを表示