幌延深地層研究センター内での「使用済核燃料の直接処分研究」及び国による「処分候補地選定の文献調査申入れ」に対する北海道庁への申入れ 2013.5.24

記事公開日:2013.5.24取材地: 動画
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(IWJテキストスタッフ・富田/奥松)

 2013年5月24日(金)13時30分から、札幌市中央区にある北海道庁で、幌延深地層研究センター内での「使用済核燃料の直接処分研究」と国による「処分候補地選定の文献調査申入れ」に問題意識を抱える有志が申し入れを行った。

■全編動画

  • 日時 2013年5月24日(金)13:00〜
  • 場所 北海道庁(北海道札幌市)

■資料 https://twitter.com/kayofujibe/status/337787369497452545/photo/1

 申し入れを行ったのは、市民グループ「核廃棄物誘致に反対する道北連絡協議会」のメンバーら約30人。道庁を訪問し、高橋はるみ知事に宛てた申入書を提出した。

 申入書には、幌延町をはじめとする北海道が、いわゆる、核のゴミ捨て場にならないよう、活動を続けている旨が明記されており、申し入れの内容は、高橋知事に対し、1. 幌延深地層研究センター内での使用済核燃料の直接処分研究を拒否すべき、2. 道内市区町村を処分候補地選定の文献調査の対象から外すべき、というの2点を要求するもの。

 幌延深地層研究計画には、直接処分の計画は見当たらず、法的に見ても、原子力機構の業務になっていないというのが、協議会の主張である。加えて、文献調査が最終処分場選抜に向けての予備調査の性格を持つ以上、特定放射性廃棄物質は受け入れがたいとした、2000年制定の道条例に反する、との指摘もしている。

 協議会側は、この日、2月に起きた幌延センターの坑道での事故(大量出水とメタンガスの濃度上昇)を受けて実施された、道による現地調査の結果報告を巡り、道に直接、疑問をぶつけている。応対した経済部エネルギー室の担当者は、資料のファイルをめくり当該箇所を探すも、協議会側が納得する回答を示すことはできなかった。

 ある男性市民は、担当者に「あの時、どのぐらいの量の出水があったのか。出水は、どう処理されたのか。それが明確に示されていないのは、住民にとっては大きな不安材料だ。調査によって、その不安材料が、どの程度払拭されたのかを、知りたいのだ」と迫った。そして、幌延センターの運営者(日本原子力開発機構)が出した報告の矛盾点を、追求していない様子のある、道の仕事ぶりを静かに批判した。その上で、「道は、開発機構が言っていることを、そのまま、われわれに伝えているように感じられる。国が今、溢れている使用済核燃料の処分を何とかしたいと、躍起になっているのだろう。道は、もっとしっかりした態度を示してほしい」と訴えた。

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