東京電力 記者会見 24:00 2011.3.17

記事公開日:2011.3.18取材地: テキスト動画
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 2011年03月17日(木)東京電力本社で、記者会見(24:00)が行われた。
 外部電源の復旧工事、原子炉や使用済燃料プールへの放水作業について質問がつづいた、確認事項が多く消化不良気味。作業現場の線量は作業開始前に都度測定確認するため、今の時点ではわかないと回答。記者は会見開始時刻の早めの連絡を要望した。

【冒頭説明】
確認項目について回答
SFP燃料の発熱量⇒改めて算出して明日以降回答
放水車の設置場所から建屋までの距離⇒約10m
放水時間⇒19:05-20:09までのべ六回
3号のSFPに入った放水量はどれくらいと推定?⇒定量的把握できない
放水が遅くなった理由⇒必要な準備作業に時間を要し、万全を期したため
電源回復作業の開始時刻⇒準備作業を開始したところ、時間は未定

【質疑応答】
(00:07:39)
‐‐消防車の位置について
「自衛隊、警察ほぼ同じような位置と思う」

‐‐3号SFP水蒸気量は?
「先ほどの会見で述べたように、放水によりプールに水が入り、水蒸気が上がって一定の効果があったとみている。定量的な効果ではなく、水蒸気で除熱できただろうと見ている」

‐‐電源の供給は、明日18日にも可能なのか
「早急に復旧したいが、放水作業との兼ね合いがある」

‐‐明日の放水作業は何時からか
「検討したが、時間はまだ確認できていない」

‐‐プール冷却の一定の効果とは?
「放水して、白煙が上がっていたのが上がらなくなれば、一定の除熱がうまくいっただろうと思われる」

‐‐今作業員が近づけないのは水素爆発の危険性があるからなのか
「新たに爆発を引き起こすほど水素は発生していないが、今後の情報を見据えて注意していく」

‐‐放水による不具合は何か起こっているか
「特に聞いていない」

‐‐明日の放水後、作業開始時刻は何時ごろか
「時間については明確には分からないので今答えられない。がれき撤去後、現場確認してからになる。夜間に各号機用分電盤まで1.5kmのケーブルを敷設し、その後に作業になるだろう」

‐‐今日準備作業にとどまった理由は何か
「とどまったのではなく、順位作業が終わり次第現場の確認の行い、明るくなるまでにできる範囲で作業を行っている」

‐‐燃料棒ラックについて
「TEPCOが採用しているラックは複数種類ある。ふくいちに関してはステンレスのラックを使用している」

‐‐ステンレスの物性で、溶けるより破裂爆発の可能性の方が高いのではない
「そのような可能性は想定していない。ステンレスの融点1500℃に達する前に、1200℃時点で燃料の被覆管が溶けるので低い温度で管理する必要がある。使用済燃料ラックは通常30~40℃程度で使用するものなので、水が沸騰しないよう管理する必要がある。使用済燃料の使用状況いかんによって早い時期に1000℃とかに達する可能性も無きにしも非ず」

‐‐放水作業はヘリによるもの、放水車によるもの、他にどういったものを考えているのか
「現時点では確認できていない」

‐‐明日の放水作業の規模は
「同じように、内容は確認できていない」

‐‐事前に連絡いただけるのか
「情報得られたら連絡する」

‐‐やらない可能性もあるのか
「明日の状況を踏まえて判断すると認識している」

‐‐明日やるとしたら3号機が中心か
「本日と状況にさほど差があるとは思っていない」

‐‐炉の状況は
「パラメーターに大きな変化がない、注水がうまく続いているからと思っている」

‐‐リスクが変わったか
「昨日とくらべて大きくなったとは思っていない」

‐‐循環させるとは?
「循環させる事は物としては可能だが、現状は循環していない」

‐‐ボロンの添加はなぜか
「あくまで念のため、念には念のため」

‐‐1.5kmのケーブルは今どのあたりまで来ているのか
「確認がとれていないため、確認が取れ次第報告する」

(00:18:53)
‐‐分電盤は建屋からどれくらいのところに置くのか
「建屋のすぐそば」

‐‐線量が高いのではないか
「プラントから建屋で陰になるところ、かつ線量のなるべく低いところに置く」
‐‐そこの線量はどれくらいか
「現在数字は押さえていないが、作業の時に測定する」

‐‐比較的低い?
「エリアを一通り確認して、比較的低い場所を選んでいる。そのデータは手元にないので、再度確認する」

‐‐夜間行うがれきの撤去作業は、どのようなトラブルを想定しているのか
「ケーブル敷設する場所にある、爆発で飛散ったがれきをブルドーザーでかいて一カ所にどける。エリアの放射線量を測定し、作業が可能か判断する」

‐‐放水は、空(ヘリ)と陸(消防放水車)とどちらのほうが効果を得られ易いか
「特に情報は入っていない」

‐‐あす(放水を)やるとしたら両方のやり方でなのか
「状況を判断して検討していくものと考えている。」

‐‐建屋から10mのところで放水したと言うが、その場所の放射線量はどれくらいか
「確認していない」

‐‐放水量について、冒頭不明というが、総量もわからないのか
「ヘリから30トン、7.5トン×4回。放水車は90トン程度」

‐‐注水できた量はどれくらいか
「プールに入った量は、現場で見ていないとわからないだろう」

‐‐目視でもわからないか
「NHKのTVでしか映像を見られていないので、推測もできない」

‐‐警察では40トンと言っているが
「確認する」

‐‐プールは満水で何t水が入るのか
「3号機、1425トン、2,3,4,5ー1425
1-1020」
6-1497

‐‐水蒸気が上がって一定の効果があったというのはどういうことか。冷却できたということか
「Yes」

‐‐防衛省への放水要請は東電がだしたのか
「Yes」

‐‐政権がごたごたしているなか、防衛大臣の尽力で放水できたのだから、自衛隊と北澤防衛大臣に感謝の念を示してほしい
「そのとうりです。この旅は各方面の関係者の皆さま方に多大なるお力添えを賜わりましたことを重ねて心より御礼申し上げたいと思います」

‐‐放水量、放水地点について、ネットのニュースの数値と異なっているが
「確認して回答する」

‐‐プールの除熱機能は設計時に想定しているはず。その数値は持っていないのか
「設計条件として持っているが、今回の場合、今入っている使用済燃料の現在の状況に対してどうするのが効率的かを検討している。明日説明する」

‐‐設計段階の想定数字は出せるか
「可能」

‐‐現場の放射線量がわからないということは、作業できるかどうかわからないということを意味する。なぜ分からないのか。
「今ここに数字がないので答えられない。」

‐‐測定していないということなのか
「調査をした上で作業しているはず」

‐‐どれくらいであれば作業できるのか
「あらかじめサーベイし検討したうえで作業計画を作るので、今までに示した作業動線ではできると認識している。実際の線量は今わからない」

‐‐今日の作業員20名というのは少なすぎる感じだが
「今日の電気関係の作業に必要な人員が20名ということ」

‐‐少なすぎるのではないか。もっと集める気はあるのか
「今日の作業に必要な人員ということ。明日以降も作業があるのでいきなり多人数はない」

‐‐現場の指揮が下がっているのでは?
「役員はオフサイトセンターなど現場にはいっている」

‐‐オフサイトセンターは閉鎖したのではないか?
「周りの線量が上がったため県庁の移動した、一部現地に社員が居る」

‐‐線量の計測結果から、低下傾向にあるとみているのか
「今日一日見る限りでは、放水ではあまりあがらなかったが、環境の状況も影響するので、今日はたまたまだった」

‐‐4時間前に東電公式twitterアカウントが開設されたようだが、このタイミングで開設した意図は何か
「認識していない」

‐‐なぜ線量がわからないのか、報告書には全ての数字が記載されるのに分からないはずがない
「作業で実際に人が入る時に測定するので、その時に分かる。昨日と今日とでも異なるので、作業時に測定、確認している。その日その日で確認する」

‐‐次の会見では測定した数値を公表してくれるのか
「確認する」

‐‐会見開始時刻の早めの通知をお願いする

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