【第81号】 ― 岩上安身のIWJ特報!IWJルポルタージュ「『射殺せよ!』と叫ぶデモが吹き荒れたあとの街で」(後編) 2013.4.7

記事公開日:2013.4.8 テキスト独自
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(岩上安身)

 前編の発行から約一ヶ月。

 この間、新大久保や大阪・鶴橋で行われている差別・排外デモへの関心はますます高まっている。永田町では、民主党・有田芳生議員の呼びかけによって、この問題を扱った院内集会が開かれた。有田議員は、差別デモについて、「新大久保、鶴橋で行われたシュプレヒコールやプラカ―ドなどは、表現の自由から一線を超えている」と、問題視。「法務委員会に所属する参議院議員として、国会でも発信していく」と、この問題に取り組んでいく意気込みを示した。

記事目次

  • 韓国と日本の若者の歴史認識
  • 知れば知るほど混乱していく
  • Sちゃんとの再会、「衝撃の告白」
  • Sちゃんから聞いた、韓国の歴史教育
  • 「日本人同士喧嘩してる場合ちゃうねん」
  • A氏との出会い
  • 新大久保・排外デモ、新たな局面
  • 「理性ある愛国心を」、中国の反日デモ
  • 200件以上のツィート、「みんなも許していないんだ」
  • 韓国人保守を動かした「仲良くしようぜ」

 また、法曹界では、12人の弁護士有志が、「外国人の安全を守る責任があるのに、適切な防止策をとっていない」として、警視庁に対し、周辺住民の安全確保するよう申し入れを行った。

 梓澤和幸弁護士は「在日韓国人の恐怖感は高まっており、身体に危険がおよぶ可能性もある」と、この問題の深刻さを訴えた。

 排外デモに対する市民の反応にも変化の兆しがみられる。2月には、30人ほどで掲げていた「仲良くしようぜ」と書かれたプラカードも、今では、大久保通りを埋め尽くすほどに膨れ上がった。「レイシスト帰れ!」、「日本の恥!」と、抗議の声を上げにくる市民の数は、着実に増え続けている。今では、こうした反差別を訴える市民の数が、差別デモ参加者数を凌ぐ勢いである。

 その影響もあってだろう、デモ主催者は、出発前の集会で、「殺せ」などのヘイトスピーチを自粛するよう呼びかけるようになった。もっとも、自粛しつつあるとはいえ、今でも過激なシュプレヒコールや暴言は飛び交うが、そうした声も、カウンターを仕掛ける市民らの怒号がかき消している。

 しかし、批判の声は高まっても、在特会のような排外主義者は変わらずにデモを続けようとしており、変化が見られるといえど、状況が改善したとは言いがたい。新大久保では、今も「朝鮮恥獣密集地帯」、「韓国人女性=腐れ売春婦」といった差別的なプラカードが上がっている。新大久保で生活する在日韓国人は、きっと、こうした侮蔑的なプラカードを目にしているだろう。

 また、大阪では、同様のデモ参加者の男性が、「大阪市民の皆さん、街中で韓国・朝鮮人を見かけたら、石を投げつけ、朝鮮人の女をレイプしてもいいんですよ!」などと、加害行為の扇動まで行なっている。これほど明白な脅迫、暴力の煽動、予告が公然と行われていても、警察はまったく動こうとしない。「異常事態」であるという他ない。

 差別と侮辱と脅迫の対象となった在日韓国人は、こうしたデモやスピーチ、プラカードに対し、どのような思いを抱いているのだろうか。前編に続き、後編では、追加取材分も含めて報告する。

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