2013年3月27日(水)21時より、東京都渋谷区の渋谷アップリンクで「『世界が食べられなくなる日』プレミア上映後のジャン=ポール・ジョー監督トーク」が行われた。このドキュメンタリーの制作に至った背景、主旨、福島にまつわるエピソードや、日本へのメッセージなどを聞いた。
(IWJテキストスタッフ・関根/澤邉)
2013年3月27日(水)21時より、東京都渋谷区の渋谷アップリンクで「『世界が食べられなくなる日』プレミア上映後のジャン=ポール・ジョー監督トーク」が行われた。このドキュメンタリーの制作に至った背景、主旨、福島にまつわるエピソードや、日本へのメッセージなどを聞いた。
■ハイライト
このドキュメンタリー(6月8日より渋谷アップリンクにて公開予定)は、フランスの映画監督ジャン=ポール・ジョー氏によって制作された。遺伝子組み換え食品と原発の2つの技術がもたらす危険を描いている。ジョー氏は、2004年に自らが結腸がんになったことがきっかけで、『未来の食卓』(2009年)、『セヴァンの地球のなおし方』(2011年)を発表、主に食の安全を訴えている。この映画では、ラットの寿命にあたる2年間、遺伝子組み換えトウモロコシを与え続ける、分子生物学者ジル=エリック・セラリーニ博士の実験を追う。また、福島原発事故による農業への影響も織り交ぜながら、2つの最先端技術がもたらす真実を暴いていく。
映画上映後、ジョー氏のトークショーが行われた。ジョー氏は「畜産関係の人物が語っていた『人は放射能という怪物を作ってしまった。そして怪物は怒り出して、人はそれを鎮めることができない』という言葉が、印象的だった。その怪物の脅威は、1986年4月26日のチェルノブイリ事故で明らかになった。事故の翌日の27日に、私の妻が長女を出産したこともあって、世界の将来において大切なことは、人を生み出すことなのか、それとも怪物を作ることなのか、と考えさせられた」と話し始めた。
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