19日、発電用軽水型原子炉の新安全基準に関する検討チームの第18回会合が行われ、パブコメを踏まえた新安全基準骨子案について議論がされた。
このパブコメは、2月7日から28日の間に募集され、本検討チームが話し合う「設計基準」と「シビアアクシデント対策」についての新安全基準に対する意見数は2838件にも上った。
シビアアクシデント対策の新安全基準骨子案では、可搬式代替電源及び可搬式注水設備が原子炉1基につき何台必要なのか、また号機間での共有を認めるかどうかが議題に上がった。パブコメでは、必要な代替設備の数は1基あたり1~4台とバラバラの意見が集まったが、原子力規制庁は「1基あたり2セット必要」とした。
この記述について、山口彰教授は「考え方が理解できない」と規制庁に説明を求めた。それに対して、更田豊志委員と山形浩史統括調整官は、共有性よりも冗長性を強調し、「1基につき2+α台必要」という考え方だと説明。一方、安井正也対策監は「ぎりぎりのラインを探ってそれがどこまでなのか、という議論をするのは、シビアアクシデントの考え方としてはどうかなと思っている」と述べ、慎重な議論を促した。この安全基準骨子案は、28日に再度議論され、その後まとめられる。