【第49-51号 】岩上安身のIWJ特報― TPPで流入するモンサントの“毒性”遺伝子組み換え食品 2012.9.30

記事公開日:2012.9.30 テキスト独自
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(岩上安身)

 遺伝子組み換え作物を栽培している、アメリカの大手食品メーカー、モンサント。そのモンサント社製の遺伝子組み換え食品から、発がん性物質が検出されたとのスクープが、フランスから舞い込んだ。日本の大手メディアではほとんど報じられていない。

記事目次

  • スクープ!モンサントの遺伝子組み換えトウモロコシに毒性の疑い
  • 日本でもモンサントの遺伝子組み換え作物が…
  • TPP推進により遺伝子組み換え食品が食卓を脅かす
  • 金儲け主義に徹するモンサントの実態
  • 核兵器開発にも関わったモンサントと政治の癒着
  • GMO遺伝子組み換え種子にみるモンサントの支配戦略
  • 生物資源を私物化する新世紀の植民地政策
  • モンサントの現状とこれからの展開について

スクープ!モンサントの遺伝子組み換えトウモロコシに毒性の疑い

 2012年9月19日、フランス政府は、同国内のカーン大学におけるラットの実験により、モンサント社製の遺伝子組み換えトウモロコシ「NK603」系統に、発がん性物質が含まれている可能性が示されたと発表。食品環境労働衛生安全庁(ANSES)に調査を要請した。

 これをうけ、農業、環境、保健の各担当大臣は、共同声明を発表。「ANSESの見解によっては、当該トウモロコシの欧州への輸入の緊急停止も含む、人間および動物の健康を守るために必要なあらゆる措置を講じるよう、政府からEU当局に要請する」とした。

 仏カーン大学の研究チームが行ったラットの実験の結果はこうだ。専門誌「Food and Chemical Toxicology(食品と化学毒性の意)」で発表された論文によると、ラット200匹を用いて行った実験で、「NK603」を食べる、もしくは除草剤「ラウンドアップ」と接触したラットのグループに、腫瘍が確認されたのだ。

 がんの発生はメスに多く確認され、寿命の短縮もみられた。

 一方オスでも、肝臓や皮膚に腫瘍が発生。また腎臓障害など消化管の異常、寿命の短縮がみられた。研究を率いた同大のジル・エリック・セラリーニ氏は「GM(遺伝子組み換え)作物と除草剤による健康への長期的な影響が初めて、しかも政府や業界の調査よりも徹底的に調査された。この結果は警戒すべきものだ」と述べている。

 この調査に対し、モンサントの仏法人は「このたびの研究結果について現時点ではコメントはできない」と言葉を濁した。

 今回のカーン大学の実験は、2年間にわたる、長期の、世界で初めて試みられた慢性毒実験であり、遺伝子組み換え作物の危険性が実証されたと言える。

 日本でこの研究結果が真摯に受け止められるか、予断を許さない。

(続く)

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