2013年2月21日(木)18時30分から、福島県東白川郡の塙町公民館で、「木質バイオマス発電施設建設 塙町住民説明会」が行われた。塙町の行政担当者による、木質バイオマス発電所施設の誘致と施設の概要についての説明が行われた。木質バイオマス発電とは、間伐材や樹皮、建築廃材などを燃やして発電する火力発電の一種である。福島県内から集めた樹木などを焼却するという計画に、住民からは放射性物質への不安の声が上がった。
※事情により動画はございません。ご了承ください。
(IWJテキストスタッフ・荒瀬/奥松)
2013年2月21日(木)18時30分から、福島県東白川郡の塙町公民館で、「木質バイオマス発電施設建設 塙町住民説明会」が行われた。塙町の行政担当者による、木質バイオマス発電所施設の誘致と施設の概要についての説明が行われた。木質バイオマス発電とは、間伐材や樹皮、建築廃材などを燃やして発電する火力発電の一種である。福島県内から集めた樹木などを焼却するという計画に、住民からは放射性物質への不安の声が上がった。
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塙町の担当者は、塙町に木質バイオマス発電施設を誘致する計画について、「第一候補として昨年の9月から交渉していた工業団地での用地交渉は難航し、誘致が叶わなかった。福島県の25年度の予算に組み込みたいということで、塙町の中で、再生可能エネルギーのための用地をさらに探すことになった。用地の条件として『4ヘクタールの平地であること』『1日80トンの水を確保できること』『土地の横に2車線の道路があること』『地盤がよいこと』『変電所が近いこと』が必要である。福島県の知事発表が2月7日にあったが、それまで塙町としては公にすることができず、住民への説明会が遅れたことは申し訳なかった」と述べた。
塙町の一本木地区に計画している、木質バイオマス発電施設の規模について、塙町の担当者は「木質バイオマスは『木』を燃料として発電する火力発電であり、天候に左右されない安定した電源である。国の固定価格買い取り制度により、事業として成り立つものとなった。燃料の調達は年間12万2千トン(原木換算15万6千立法メートル)になる。チップ製造業者により、放射性物質が1キロあたり100ベクレル以下のチップに加工したものを使う。輸送時も空間線量を測り、安全を確認しながら行なう」と話した。焼却に伴って発生する焼却灰については、「バグフィルターにより99.99パーセントのセシウムを除去できる。焼却灰は1日あたり11.6トン程度であり、一般廃棄物として処理できる1キロあたり2000ベクレルである」と述べた。
福島県の担当者は「燃料の調達は県南地区、県中地区の南部、いわき地区の南部から集荷する。30パーセントを山林からの間伐材、30パーセントを製材工場からの端材、残り40パーセントは建築廃材からのリサイクル資材になる。森林の年間成長量を考えても、31万立方メートルの範囲内で木を切っていれば、充分まかなえる燃料の調達が可能だ」と話した。
住民からは「企業名の公表もされないまま、計画だけがどんどん進んで行くことに違和感がある」「バグフィルターで99.99パーセントのセシウムが捕捉できるというのはありえないデータである」「ようやく風評被害が減って来ているのに、放射性物質を含んだ木材を燃やすことは、さらなる風評被害を呼ぶことにもなる。若者や子供たちが町から出て行き、ますます過疎化が進んでいく」などの反対意見が相次いだ。