2012年3月1日(木)、文京シビックセンター5C会議室で行われた、「”押し紙”問題と言論妨害を考える集い」の模様。
(テキスト 矢吹)
2012年3月1日(木)、文京シビックセンター5C会議室で行われた、「”押し紙”問題と言論妨害を考える集い」の模様。
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まず冒頭、寺川出版労連書記長は、「言論・表現の自由を大切にする出版労連にとって重要な裁判であり、支援を続けてきた。今、世の中を見てみると、橋本大阪市長は常軌を逸する行動を取り、河村名古屋市長はとんでもない発言をしており、世の中が右に回り始めた今日、押し紙問題とは大切な問題だ」と述べた。
続いて弁護団からの報告では、「押し紙訴訟」に関する説明がなされた。その中で、福岡県久留米市と大牟田市の読売新聞販売店店主の訴訟がそれぞれ紹介された。また、次にジャーナリストの黒藪哲哉氏の名誉毀損に関する二つの裁判と著作物に関する裁判に関しての概略が述べられた。配達されない新聞が販売店側に買い取りさせられており、虚偽報告をしなければ、販売店は廃業に追い込まれかねないのである。加えて、東京都練馬区の販売店店主が、押し紙を拒否した事へ毎日新聞が講じた報復措置により閉店に追い込まれたとする裁判に関しても概略が述べられた。
そして、ジャーナリストの黒薮は「裁判が始まってから、4年が経ち、この間にいろいろ考えた。裁判官は人を裁く権利を持っている。自分が下した判決には正規人を持たなければならない。押し紙がなくならないのは、裁判官が判断を誤ったからだ」と自らの考えを述べ、「判決を検証するのはジャーナリズムの役目だ」とも述べた。
毎日新聞関町販売所元所長の石橋護氏は、「押し紙裁判を見ていると、間違った者が勝訴するというような気がする」「新聞業界とは、片務契約であり、非常に特殊な業界である。本社の言う通りにしなくてはならない」とも述べた。