2012年12月5日(水)、大阪府堺市で、無所属 奥田クスミ氏の街頭演説が行われた。奥田クスミ候補(無所属・新・65歳)は元英語教師。無所属ながら、衆議院選は3度目の立候補。「政治の右傾化が心配。世間に警鐘を鳴らしたい」と立候補の動機を語る。
(IWJテキストスタッフ・@sekilalazowie)
特集 TPP問題
2012年12月5日(水)、大阪府堺市で、無所属 奥田クスミ氏の街頭演説が行われた。奥田クスミ候補(無所属・新・65歳)は元英語教師。無所属ながら、衆議院選は3度目の立候補。「政治の右傾化が心配。世間に警鐘を鳴らしたい」と立候補の動機を語る。
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【以下、全文書き起こし】
奥田クスミ氏「わたくしの周囲の者も、無謀であると心配してくれましたが、どうしても最終的には、立候補せざるをえなかった理由としましては、最近の日本社会のきな臭い状態であります。
わたくし自身は戦争を経験しておりません。団塊の世代でございますが、70歳以上のご高齢のご婦人がた、特に女性の方々が、最近の日本社会は怖い、なんとかならないのか、という不安を抱いていることがよくあります。
そういう状態の中、何かしら私はやらねばならないのでは、という事態の、危険に対して警鐘を鳴らすべきだという思いで急遽、立候補させていただきました。いま現在、政党はどんどん出ておりますし、あっちもこっちもくっついております。
くっつくのは良いけれども、もともと言っていた政策とまるっきり違うことを言い出す。あっちこっちで混乱しております。この状態では、国民が選ぶことはできない。
なんで、こんなふうになったのかと言いますと、政治家に信条がないとか、そういう問題ではなくて、投票で受かりたいとか、それ以上に、政党、政治に、政策について、まったくこれからの日本社会がどういう方向へ行けばよいのかについて、政治家自身が分からなくなってしまっているんですね。
ですから、コロコロ、あっちでこう言われたら、ああそうか。こっちでこう言われたら、ああそうかということで、コロコロと変わって迷わざるを得ない。つまり、政治家自身、政党自体、日本の未来について、行動を選ぶことができないような錯綜した、混乱した状態にあるということでございます。
ですから、わたくしたちは、国民は一つひとつ、政治家、政策、政党が言っていることに対して、ほんとうに日本国民にとって、日本国家にとって正しいと、正しいというのは難しいですが、良い方向に導いてくれるのかということを、目を見開いて、判断するべき時が来ているように思います。
これでは、尖閣がああいう事態になったと思うんですね。尖閣や竹島問題があったころから、もちろんでございます。あの尖閣諸島、やはり中国としては、わたくし20年ほど前に中国に行ったことがありますけれども、北京とは上海とかの都会とは違って、ちょっと一歩外に出たら、砂漠状態です。日本の江戸時代のように、崩れた土塀がぽつぽつとある程度で、もちろんおうちになどはありません。そんな砂漠状態になぜなったのかと言いますと、最近は資本主義を導入してますから、ちょっと賑わってはいます。
食べれるようになったとはいえ、あの時代、中国と言いますと、やはり社会主義と共産主義でしたから、なにも生産できない状態でしたから、売るものとすれば、木材しかない。植えてる木を切って売るしかない。そういう状態。その木を買ったのは日本なんですね。
日本がどんどん中国の木を伐採して、木材を買い取って爪楊枝とか、お箸にしたわけですね。その結果、中国は砂漠状態になってしまった。それを、責任を感じるもんだから、日本の農林学者たちが向こうに行って植林をしておりますよ。その人が悪いわけではないのに、頑張っている人もいます。
そういう諸々がないという状態で、食べるものがないという状態で木材を売るのも仕方がなかった。だから、中国は砂漠状態になり、いまや水もありません。国民に飲ませる水もないということで、日本の豊かな水がある日本の土地を買いたいという状態になるのも当然でしょ。
ですから、解決するには、どうしたらいいかと言いますと、やっぱり紛争が起きる前は外交努力ですね。諸外国のなかに表の政権とは違う人脈を日本の政権党が深いところに大きな人脈を持っているかですわね。うしろから経済から、こっちからも色々な話ができる人脈があるかどうか。
そして、政権と政治家が本当に緻密な、と言いますか。あんまり、どんな交渉でも、最初からまっすぐいくだけで交渉はうまくいきませんから、やっぱり横からも、左からも、上からも下からもという、色んな手段を尽くしての外交努力ができるか。政権党ができるかということに尽きると思いますね。
そんなに衝突にならないようにするのが政治家でありますから。私、ときどきメディアを見ていて、あんなもん、中国やなんか来たら、どっかにやったらいいやんって、そんなに簡単にテレビに出て言うような政治家。私は失格だと思いますよ。
政治家はやっぱり国民を飢えさせないで、食べさせて、そして平和に暮らせる。国民、国家を守るのが政治家でしょ。それが一番重要であるにもかかわらず、よそが来たらどっかへやったらいいやん。あんな局地戦なんてどうってことないよ。そんな簡単に物事はすみません。局地戦争をやったら、どんどん全国に広がります。日本全体がどうなるんだ。
アフガン戦争など見ていたら、みなさん分かりますでしょ。一回始めたものを半年で、もうこれでいい、中止です、ということはできません。どんどんどちらの国もいきりはってとことん行きます。その結果が日本の第二次大戦で敗戦になったわけでしょ。最後には原爆が落とされた。
日本は黄色人種であるにもかかわらず、なんか生意気だと。右脳が優秀だと。ずるがしこいと言われ、あれは叩いておかないといけないということで、日本は最後には原爆を落とされてしまった。人体実験されてしまった。
ですから戦争なんて絶対してはいけないわけ。局地戦争だけで終わらない。そういう義務が、そうならないようにする義務が政治家にはある。日本国を守る。日本国民を守る義務があるにもかかわらず、メディアに出て、どんどん煽るようなことを言う。そして、政党もそういう政策になっていく。
右傾化する。つまり、保守化で右寄りの考えにどんどん今の政党は競うように、国防軍とかなんとか軍とか言いだす。この状況は、わたくしは危惧を感じます。やはり、警鐘を鳴らしたい。ちょっと、静まれ、静まれ、という気持ちであります。
落ちつけ、落ち着けと。もっといろいろ、賢い政策があるだろう。やり方があるだろうとわたくしは思う。そのためにわたくしは急遽、無所属ながら、フリーながらも立候補させていただきましたので、つまりは外交努力ですね。いろんな外交努力を積み重ねること。相手国と紛争にならないためには、あらゆる外交努力の積み上げです。
たぶん、鳩山総理、変な総理大臣だったということで最近辞めましたけども、本当は沖縄のことを思えば、普天間基地を県外というのはよかった。私自身、民主党ではありませんけれども、それを、なぜ一生けん命アメリカと交渉してやらなかったのかなと、不思議に思っておりました。
そうしましたら、辞めてから色々、報道されましたけれども、鳩山総理としては、外務省に対して、アメリカ政府と交渉してほしいと、再々、再々、言ったにもかかわらず、外務省が、そんなことダメと言って、外務省が蹴った。そして、最近、メールです。外務省の人間がアメリカ政府に送ったメールが公開された。
その中に、あの当時の事務次官。私、名前は分かりませんが、大阪出身の方ですよ。日本の総理大臣のことを自分たちが指導しておきます。何言ってるか、バカなことを言ってるから、指導しておきます、というようなことを外務省の人間がアメリカ政府にメールで送っている。これは、外務省があるからこそ、日本政府がなめられるんですね。
日本国民、日本のことを考えれば、外務省、外交官は総理大臣を立てて、なるべくならアメリカ政府とちゃんと交渉ができるようにお膳だてするのが当たり前じゃありませんか。ですから、こういう外務省のやり方はおかしい。本当に不思議だった。しかし、そういう官僚を使いこなせない政治家がダメだと。政権がダメだという意見もございます。
しかし、例えば、戦前。第二次大戦に行ったときに、真珠湾攻撃というのをどなたも聞いていると思いますが、あの時に、昔はファックスがないからツーツートントンで、当時のアメリカに駐在していた日本大使館の中の外務職員に対して、ツーツートントンで日本政府がアメリカ政府に交渉せよと。これこれの条件で期日までに返事を貰え、という信号を当時のアメリカにあった日本大使館野外務省の職員に送った。それを送ったにもかかわらず、いつまで経っても返事が来ないから、アメリカ政府はNoと言ってんだろうと思って、奇襲攻撃したんですね。
ところが実態は、あの当時のアメリカ政府の中にいた日本の大使館員の外務省に人たちは、退職する外務職員の謝恩会をやっていた。つまり、パーティをやってどんちゃん騒ぎをしてたんですよね。だから、通信傍受をできなかった。日本の政府から来た通信を傍受できずに、受信しないでパーティを開いていて、その結果、アメリカと交渉できなかった結果、日本政府は、これはもう諦めるしかないということで奇襲攻撃をせざるを得なかった。
べつに私は奇襲攻撃を賛成しているわけじゃありませんよ。外務職員という外交官のあり方。それが、その結果、戦争に行ってしまった。もちろん、あの当時、国民が支持したからですよ。やっぱり戦争というのは政治家だけでは戦争できません。あの当時の国民が行け、行け、そんなんやったら戦争に行け、アメリカ軍を叩け、ということを支持したから、戦争になったわけですね。
それなら、なんで国民が軍隊支持してしまったかと言いますと、当時の陸軍が政府に対して、ある外国の、アメリカの、英米のオレンジ作戦、要するに日本に対する封じ込め作戦に対して不満がある。それにおとなしくしている当時の日本政府に対して、不満があるという意味で、陸軍が日本国民を煽ったわけですね。チラシとかばらまいて。
なんで、陸軍が、不満があったかと言いますと、やっぱり関東軍として、中国に出兵されている軍隊の実情、つまり職業も与えないで、そっちでなんとかしてやれというような、あっちで大変関東軍苦労している。つまり、中国軍というのはかなり体力があるそうですので、苦労している実態を当時の政府が把握してなかった。
そして、アメリカ政府とうまくやれないということに、当時の軍隊が不満を持っていた。だから、チラシをばらまいたりして、陸軍が独自に国民を煽った結果、当時は戦争に入る前には、日本がアメリカに行った人たち、あっちで移住して頑張っていた人たちが搾取されるという状態にあったんですね。日本国民。
なんでかというと、日本人というのはよく働くから、すぐにどこかよその国に行っても、すぐに財産を築くわけですね。それに対して、日本人が英語ができないということで、差別されていたとか、色んな事情があって、アメリカや英国が日本人封じ込め作戦、オレンジ作戦をやっていた。
だから、そういう欧米の社会からの抑圧に対して、日本人自身も腹が立っていたということは、不満があったということもあります。基本的にありますが、その当時の陸軍が日本国民を煽ったということがあるわけですね。
だから、そういう戦争に至るというのは、政治家も悪い。政治家も悪いけれども、国民も政治家や軍人の言ってることを本当に真に受けてしまう。これは本当に正しいことを言っているのだろうかという、疑問の目で見ない。そういう状態にあったからこそ、そういう結果に、戦争に行かされた。政治家に騙された。軍人に騙された結果が、日本国民が悲惨なことになってしまったということであります。
やっぱり、政治に対しては、為政者の言うことに対しては、国民は絶えず、疑心の目で、疑いの目で見なければいけません。
あるとき、日本のタレントが知事になったとき、もう全面的に庶民から出た知事だからということで、疑いもなくみんな支持しておりました。そのときにちょっとでも反対のことを言ったら、自分たちが選んだんだから、全面的に支えるべきだと言われましたね。そういう方もおられました。
それがダメなんです。やっぱりどんな立派な人がなっても間違うこともあるから、絶えず政治家の言ってることは本当かな、本当かなと疑わないといけない。政策の言っていることを疑う立場で、国民が審査しなければ、国民は騙されるということで、絶えず疑うことによって政治家を育てるというのが国民の力だということをみなさんに知っていただきたい。
地元出身の奥田クスミでございます。元中学教師の奥田クスミが、急遽、無所属という不利な立場で立候補しましたのは、時代がどんどん右傾化していくことに警鐘を鳴らしたいためであるということを知っていただきたいと思います。
そして、先ほども言いましたように、どんどん時代が右傾化して、不安だ。戦争になるかもしれないから不安だというご意見以外に、政党がどんどん政策が変わる。それ以前に、あっちとこっちとくっつく。理由は政治家の生き残り作戦、それもあるんだろうと思いますが、わたくし思いますに、政治家あるいは政党自身が、日本国のこれからどういう方向に持っていくべきかが分からなくなっているんだと。
自分たちが、自信がなくなってるんじゃないかとわたくしは疑っております。ですから、そういう政治家自身が自信がなくなっている。そういう状態のとき、混乱しますので、私たち国民がしっかりと目を開いて判断しなければいけない時代だと。危ない時期に来てるんだということを覚悟していただきたいと思います。
ですから、外交政策はどんどん積み上げる。そして、法体系も変える。このまえ、尖閣問題がありました時に、海保の巡視艦がずっと即逮捕しないで、相手の船に乗っている人がひどいことをしても逮捕しないで、尖閣へ誘導して、上陸させたうえで、日本の警察が来て、逮捕して。なんで、そんな、わざわざ誘導して陸上に上げるようなことをするんだろうと思っておりました。たいていの方がそう思いましたが、海上の巡視船は、海の上では相手国の船が違法なことをしても逮捕できないという法律の内容に、当時はなっていた。ですから、誘導して、陸上で逮捕せざるを得なかったということでございますので、今は、その法律も変わって、履行できるようになりました。
しかしながら、不可解なのは、自衛隊の、憲法9条というのは大変曖昧な条件であります。読みましたら、なにもかもダメ。専守防衛だけ。ただ守るだけよ、としか読めないから、例えば、自民党の時代にPKOとして世界の中で日本が生き残るためには、PKOを派遣しなければならないのに、どうしようかと苦慮した結果、憲法9条の解釈改憲。つまり、表立ってはAとしか読めないけど、よく読んだらBともCとも読めるんじゃないかというような解釈改憲をして、そしてPKOとして自衛隊を派遣した。この解釈改憲がかえって危ないと私は考えております。
そうしますと、Aともとれる。Bともとれるといったら、BともCともとれるんじゃないかと、どんどんエスカレートしていく可能性があるということですので、かえってこの憲法9条、護憲派の人は、変えたくないとか言いますけれども、かえって9条の中に、自衛隊の位置づけをちゃんとして上げる。自衛隊は、これだけの任務をするんだよ、という明確な位置づけをしてあげる。そういう内容にかえるべきではないか。
だから今、自衛隊は軍にする必要はない。法律改正をして、自衛隊という位置づけを専守防衛であるとか、憲法9条の中できっちりと書いてあげることが必要だと思いますが、それ以上のことは、軍にするとかいう言葉でどんどんエスカレートしていかないためにも、道はないのではないかと考えております。
以上、外交問題はこういうことでありますが、わたくしは、TPP問題。それは是々非々で、と思っております。
やはり、一応、テーブルについて、相手の言うことも聞いてみましょう。ところが、一方では、韓国もFTAなどでアメリカにやられて大変な状態になっているという意見もある。どうせアメリカが主体で、好き放題のことをするという意見もあります。
たしかに、日米安保条約。わたくしは20代の頃にあれを読みました時に、冒頭にどう書いてあるかと言いますと、日本はアメリカの経済活動に協力すべき義務があるというような内容が冒頭に書かれています。
安保条約ですから、軍事的な内容、防衛の内容かと思いましたら、経済問題が書いてある。経済的に日本はアメリカ社会に協力する義務がある。これは、わたくしとしましては、植民地ではないか。この表現、ストレートにとれば、植民地という意味ではないかと思い、当時の政治家に聞きましたら、誰もなんらの返事もしてくれませんでした。
わたくしが思いますに、やはりこの日米安保条約は、あまり日本はサンフランシスコ講和条約によって戦争後、独立したんだと言いながらも、実質は日米安保条約の中でそういった文面があるということは、やはり植民地的な面がある。つまり、日本は、アメリカの属国のような地位にあると理解せざるを得ない。
その結果が、二年ごとにアメリカからの日本への通達で、今後はこういうことをせよ、ああいうことをせよ、というお達しがあり、そして日本政府の総理大臣は、総理大臣になったらすぐにアメリカ詣でをせざるを得ないという日本の位置であるということは本当に事実であるということをみなさんに知っていただきたい。
ですから、そういう日米安保にまで経済的に協力すべしという文書が明記されているわけですから、アメリカがTPPは主導するでしょう。ですから、なかなかあまり力のない、アメリカにぺこぺこしているような外務省のあり方でしたら、なかなかノーとは言えないでしょうTPP。
だから、この点は慎重にしなければいけないなという面も考えられますが、今のところは、相手がどう出てくるかというのを見ればいいと。そして、国益にかなうことならば、同意すればいいかと思っております。慎重に参加するべきと考えております。
そして、教育問題ですが、わたくしは元中学教師でありましたので、そういう現場のことはよく分かっております。なのに、ゆとり教育。私が辞めて翌年ぐらいですかね。ある日、突然文部省からの通達で、再来年度からゆとり教育という、総合教育をします、という通達があったそうですね。
そうすると、ゆとり教育、総合教育ってどんなのかなと。さっぱりわからないので、現場の先生方も混乱し、今ようやく落ち着いていますが、このゆとり教育をするために、ゆとりをとらなきゃいけないということで、土曜日も休みになり、その結果、土曜日には、親御さんたち、子どもさんたちはぶらぶらしてほっとけないから塾に行かせ、お金が要ります。そして、週5日になりましたら、色んな教科が削減されて、学力が落ちてしまったという事態が起きてしまったものですから、ゆとり教育は間違いであったという証拠が出てきた。
そうしますと、文部省は、自分のところが言い出したもんだから、それを批判されないためには、こういうことを言い出したわけですね。国会議員の口を通じて、あれは日教組が悪いんだと。なぜ日教組が。
どこでも就職したら、だいたいみなさんも労働組合に入りますでしょ。私も一応、あるから入りましたけど、境の先生方はだいたい右寄りの人も多いし、左の先生もちょっとはいますけれども、そんな国歌斉唱というときに、起立しないで歌わない先生はおられません。私の経験では。だから、普通の先生方ばっかりです。
しかも、なにも教師になにかを決定する権限なんてないわけなんです。例えば、教科書検定がありますでしょ。出版社がこういう教科書を作ったんだけど、使ってほしいんだけど、ということを文部省に持っていっても、検定というのがあります。教科書検定。
それで厳しく、ここを書き直せ、と言って、厳しく検査された教科書、残った教科書だけが、例えば5つぐらいあるとしますと、その教科書だけを使ったらいいよと言われて、堺市は、そのうちの3冊を使いしょうか。そして、その3冊のうち、例えばある中学校の先生方は、どれを使いましょうかと言って、限定された中の教科書を選ぶだけの力しかない。
教育内容、教科書の内容はもう決まっているわけですから、教師に教育内容を決める権利はいっさいない。教師が決められるとすれば、修学旅行はどこに行こうかなというようなアンケートをとるとか、運動会はどのようにしましょうかとか、その程度のことしか、教師には決定権がありません。
そして、学校の校長なんかも、例えば教育現場で事件や事故が起きたときに、どうしましょうとアタフタするばかりで、いつも真っ先に教育委員会にお伺いを立てねばならない。そういう間に、子どもたちは隙間をみるわけですね。校長も学校の先生も何にもしないじゃないの、と言って。
例えば、私たちも子どものときにはどうしても、大人社会にいたずらしたいなと思っても、親が怒るかな、大人に怒られるのかなという、大人の顔を見ながら、動きますでしょ。それと同じです。中学校や小学校も。
だから、先生方が、どこまでしたら許されるか。怒られないかとか。いろいろ先生方の顔色を見ながら、子どもたちは動きますので、教育現場の校長先生にほとんど権限がないと、どんどん教育現場は荒れるということになりますので、校長に権限を与え、教育委員会は要らない。先ほども言いましたように、文部省も要らない。そして、教育、学校を自由化すればいい。そんなことをしたら、バラバラになってダメになるじゃないかと思いますが。
聞こえにくいですか。
分かりました。ちょっと、どんどんと早口になりましたので、ゆっくり話させていただきます。そういうことで、文部省も要らない。そして、教育委員会制度も廃止し、そして、学校を自由化する。自由化すれば、バラバラでいけないんじゃないかと思われますが、ところがそうではない。
江戸時代に、江戸幕府が作った学校などなくて、民間の人が作った寺小屋。そして、自主的に、今の塾のような感じ。そして、藩が作った藩校があっただけで、にもかかわらず、当時の日本人の識字率はたいへん高かった。世界のなかでも、トップレベルだったということですから、自由に学校教育を許したところで、バラバラになることはありません。
自分がやっていけるところを、学校に色んな優秀な人に来てほしいから、充実した内容の教育をすると思います。そして、来た子どもさんたちに、上の学校とか、海外に行ったときにも通じるような内容にすべきということで、より一層教育は充実すると思いますので、教育も自由化すべきと考えます。
それから、最後になりましたが、原発問題ですが、わたくしは原発の専門家ではございませんので、いくら原発の本をいろいろ読もうとしても、Aの先生はこう言う。Bの先生はこう言う。なかなか分かりません。
ですから、わたくし自身は、結論を付けにくいので、プロの科学者が徹底的に検証して、議論を重ね、そして、その結果、経済的な問題も、総合的な面で勘案して議論した結果、日本社会は、エネルギー政策については、こういう方向に行きましょうか。10年後、20年後、こういう方向にいきましょうかということを決めて行かざるを得ない。いま、まだ何も分からない状態で、すぐにゼロにしますとかいうのも難しいのではないかと考えます。
そして、みなさんに知ってほしいのは、ドイツは原発ゼロとか言っているようですけれども、実質は隣りの国のフランスからパイプラインで貰ってるんです。フランスが原発で作った電力を貰ってるんです。だから、自分のところの国では、原発は使わないけど、よそから貰って楽をしているという実態もあるということを知っていただいたら、と思います。
日本社会は海で囲まれてますから、隣りの国で作ったものを貰うってなかなかパイプラインも長くなり、***(聞きとり不能)いけないということですので、原発問題は総合的、徹底的検証により、総合的見地で結論を方向づけるべきだと考えております。
そして、この核燃料サイクル問題。廃棄をどうしたらいいかと。この問題は私の知り合いも、そっちのほうで一生懸命、運動をしておりますが、一年前か、新聞で、原発で使った核を灰に出来る技術ができつつあるということを読みましたので、技術というのはどんな分野でもだんだんに良くなっていきますので、ちょっと未来に希望が持てるようになったかなと考えております。
以上、わたくし、この大阪17区で、急遽、無所属で立候補いたしました奥田クスミ。無所属というのは公認の方に比べたら不利であるにもかかわらず、なぜ出たかと言いますと、時代が右傾化している。どんどん右寄り、保守的に、先を争っていい出している政党たちの中で、国民の不安が煽られている。それに対して、そういった状態に対して、わたくしは何らかの警鐘をすべきではないかという意味で立候補させていただきましたので、どうも長い間、ご清聴ありがとうございました。奥田クスミでございます」