2012年12月10日(月)9時45分、岡山市北区の岡山国際交流センターで、石丸偉丈氏と大塚尚幹氏による講演会「東京の放射能測定でわかってきたコト」が行われた。会の中で、石丸氏は、こどもみらい測定所での活動を通して得た放射能測定に関するデータ等を用いて、土の汚染状況や食品から出るセシウム値について解説した。
(IWJテキストスタッフ・富山/奥松)
2012年12月10日(月)9時45分、岡山市北区の岡山国際交流センターで、石丸偉丈氏と大塚尚幹氏による講演会「東京の放射能測定でわかってきたコト」が行われた。会の中で、石丸氏は、こどもみらい測定所での活動を通して得た放射能測定に関するデータ等を用いて、土の汚染状況や食品から出るセシウム値について解説した。
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約1年間、こどもみらい測定所の代表として、土壌、食品等のセシウム値を計測してきた石丸氏は「東京で、セシウムが検出されない土は、まずない」と説明し、「我々が向き合っている放射能に対して、一般的な汚染と濃縮された汚染の2種類を考えなくてはいけない」と述べた。
続いて、福島の庭で、セシウム値を測定した時の例を挙げ、雨によって土壌が汚染される理由を解説した。石丸氏は、そこで得られた計測結果から、雨樋の下が、庭の他の箇所よりも9倍近く高い数値が測定された事について、「屋根という広い範囲から1ヶ所に集中する雨樋の下が、一番濃縮しやすい」と話した。
また海産物に関しては、「思ったよりも範囲が限定されている」と述べた。セシウムが検出されるものとして、カレイ、ヒラメ、アイナメ等を例に挙げ、「セシウムは基本的に下に沈むので、海の底に生息する生物から検出されるセシウム値は高い」と説明した。
石丸氏は「ネットの情報は玉石混合。実際の数値や状況はわかりにくい。数字がどういったものか見極める必要があり、それが影響としてどう表れるのかを、理解することが必要だ」と警鐘を鳴らした。