新潮対財務省、息をのむ対決構図に。福田事務次官側が声まで公開されても居直るのは理由があるはず。マスコミ各社の上層部と話をつめたに違いなく、その結果に手応えを感じたのではないか。女性記者たちを封じ込めることができる、各社とも女性記者を表に出さない、と。
女性記者たちも、二の足を踏むと、福田事務次官側は読んだのではないか。だからこその間髪入れずの提訴。新潮は、ソースを秘匿して裁判に敗れるか、女性記者らに名乗り出るように説得するか。証言した複数の女性記者のうち、全員でなくても名乗り出て記事の真実性を証明できたら福田事務次官側は完敗。
もし、女性記者たち全員が、保身を考え、名乗り出るのを諦めたら、新潮は敗北する可能性大。新潮が次号で発表するのが、「続報」ではなく「見解」というのが気になる。「続報」ならば実弾が残っている、ということ。だが、「見解」は? 次号の発売日の4月19日は僕の裁判の第一回口頭弁論の日。うわ。
すでに、女性記者らが名乗り出たら、情報源の秘匿という点で、他の部署へ配属されても信用されなくなり、記者生命が危うくなる、という声が。
- 上谷さくら弁護士(元毎日新聞記者)「名乗り出たら情報源の秘匿が守られるのかと取材相手が不安になる可能性があって、誰も信用して話してくれなくなるので、記者生命と引き換えになる恐れ」(対馬問屋氏ツイートより)
たしかに、終わりですね、記者クラブの記者としてはね。しかし、フリーになる覚悟があれば食べていけますよ。
女性記者たちは、名乗り出たが最後、政治部の記者としては完全に干される。永田町の政界と政治部記者はムラの中でのもたれ合いで成り立っているからだ。女性記者たちは、おそらく名乗り出られまいと、足元を見たうえで麻生財務相の、この「名乗り出ないと認定できず」発言。卑劣である。
なお、麻生財務相は18日、女性記者に対しセクハラ発言をしたとされる財務省の福田淳一事務次官の辞任を明らかにした。同日、福田事務次官は記者団の取材に応じ、「週刊誌の記事は事実と異なると考えて、引き続き裁判で争いたい」と述べ、頑なにセクハラ発言を否定している。
※2018年4月17日付けのツイートを並べ、加筆して掲載しています。