2012年11月16日（金）18時から、神奈川県横浜市中区の横浜市開港記念会館で、「連続フォーラム Vol.5 神奈川から脱原発を実現する道」が行われた。神奈川県内で行われている脱原発や、福島支援・被災者の保養などの市民活動を、政治的な動きにつなげることについて、話し合いが行われた。

• 司会：根本清樹氏（朝日新聞編集委員）
• パネルディスカッション参加者
  • 本橋一美氏（さよなら原発神奈川のデモをリード、ウェブデザイナー）
  • キャメロンなつめ氏（鎌倉のデモや脱原発イベントを企画）
  • 郡司真弓氏（NPO法人福島支援・人と文化ネットワーク事務局）
  • 遠野はるひ氏（福島子供・こらっせ神奈川事務局長）
  • 小林のぶゆき氏（横須賀市議会議員）

• 日時 2012年11月16日（金）18時
• 場所 横浜市開港記念会館（神奈川県横浜市）
• 主催 緑の政治フォーラム・かながわ　未来を拓く市民の政治フォーラム

　福島の原発事故を受けて、神奈川県での脱原発デモをリードし、汚泥の海面投棄や瓦礫の受け入れに反対の声を上げるなどの活動を行っている本橋氏は、「原発事故から1年半以上経ち、一般の人は福島の原発事故を忘れていっている。政治の場で、声を上げていくことが大事だ」と話した。

　キャメロン氏は、2010年から、山口県の上関原発に反対する祝島の運動に関わっている。脱原発について、「どこかの誰かに任せるのではなくて、自分が発して行動することが大事だ」と語った。

　郡司氏は「福島の原発事故の影響で、岩手県や宮城県の被災地に入ることができたNGOが、福島には入れないという情報を得て、自ら福島県を支援することを決めた」と話した。「福島が見放され、孤立することがないように、福島の情報を首都圏に発信し続ける」と語った。

　遠野氏は、家族単位や子供単位だけでなく、学校などのまとまったグループでの保養の機会を作り、「さよなら原発神奈川デモ」などを行っている。「脱原発を実現するためには、政治を変えなければならない。脱原発の第三極を作りたい」と述べた。

　福島県出身の小林氏は、NGOでの活動を通して脱原発運動を10年ほど続けてきたが、「国を変えなくては」との思いから国会議員の公設秘書になり、その後、横須賀市議となった。小林氏は「原発に対する議員の姿勢を明らかにすることで、脱原発につなげたい。議員にアンケートを実施し、今回の衆議院選挙で、脱原発を目指す候補者を選べるリストを提供している」と話した。

　後半のディスカッションでは、総選挙を控えて具体的な活動方法や提案、連帯のあり方などを、質疑応答を交えながら話し合った。最後に、主催者代表が「今日の話し合いを通じて、社会を変えていく力は、自分たちの運動の中にある、と確認できた」と述べた。