憲法審査会やTPP法案など、重要な審議が予定されている秋の臨時国会が2016年9月26日、開会し、安倍総理が所信表明を行った。
衆参ともに改憲勢力が3分の2を占めることとなった今夏の参院選後、初となる国会で、戦後史上初となる憲法改正に王手をかけた安倍政権が、今後、どのような姿勢で国会論議に臨むのか、今国会での発言や態度を慎重に見極めたい。
そう考えていた矢先に、さっそくその答えが端的に示された。日本の行末を暗示するような、背筋がぞっとする光景が所信表明の場で演出されたのである。
安倍総理は「我が国の領土、領海、領空は、断固として守り抜く。強い決意を持って守り抜く」と強調したあと、「現場では、夜を徹して、そして、今この瞬間も、海上保安庁、警察、自衛隊の諸君が、任務に当たっています」と続けた。