2012年9月26日(水)、東京都港区の原子力規制庁舎で、「第2回原子力規制委員会」が行われた。
懸案事項である「原子力災害対策指針」の策定について検討。福島第1原発事故を教訓とし、避難の判断に必要となる放射線量の基準策定やSPEEDI(緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム)の活用、住民への速やかな情報提供、避難対象区域の設定、緊急時被曝医療と一般医療の連携、安定ヨウ素剤服用の運用方法、飲食物の摂取・出荷制限の運用方法など、指針策定に必要となる様々な要素について指針案を提起した。
(IWJ・テキストスタッフ久保元)
2012年9月26日(水)、東京都港区の原子力規制庁舎で、「第2回原子力規制委員会」が行われた。
懸案事項である「原子力災害対策指針」の策定について検討。福島第1原発事故を教訓とし、避難の判断に必要となる放射線量の基準策定やSPEEDI(緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム)の活用、住民への速やかな情報提供、避難対象区域の設定、緊急時被曝医療と一般医療の連携、安定ヨウ素剤服用の運用方法、飲食物の摂取・出荷制限の運用方法など、指針策定に必要となる様々な要素について指針案を提起した。
■ハイライト
委員からは、「大事故が起きてはじめて防災指針を見直すということ自体、極めて残念。指針はペーパー上の空論であってはならず、実効性のあるものでなければならない」(大島賢三委員)といった意見や、「原発事故は起きるものと考え、事故の際に住民が十分な情報を得られないという前提での訓練が必要」(更田豊志委員)といった意見が出た。
田中俊一委員長は、「原発の立地自治体にとって納得できる防災計画がなければ、再稼動などあり得ないと考えている」と述べ、次回(第3回)の会合で関係者からの意見聴取を実施した上で、指針案を10月中にまとめる意向を示した。
活断層ではないかとの指摘がある、大飯原発敷地内の破砕帯調査についても検討。敷地内を通る破砕帯について、詳細な再調査を実施するため、10月下旬に現地調査団を派遣する方針を明らかにした。その際、大飯原発3号機・4号機の増設が許可された段階での調査不備に加え、後に行われた「バックチェック」の際の提出書類の不備について、関西電力や当時破砕帯の調査を担当した「ダイヤコンサルタント」の対応が不自然だという意見があることを指摘した上で、「再調査をする際には、これまで原子力に関わってこなかった専門家を入れることが望ましい」(島崎邦彦委員)という意見が出たことから、現地調査団には原子力に関わりのない人選を急ぐ方針を示した。日本活断層学会などにも参加を依頼する意向。
第2回会合では、福島第1原発3号機で発生した、使用済核燃料プールへの鉄骨滑落事故に関する対応や、原子力規制委員会の保有情報公開の事務手続きなどについても報告や検討がなされた。
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