2012年9月16日(日)、東京都文京区民センターで、9.16シンポジウム「原子力ムラの責任を問う」が行われた。
スピーカーは東京新聞特報部デスクの田原牧氏と福島原発告訴団副代表の石丸小四郎氏。田原氏は“原発の安全神話に代わって安心神話が登場したことの裏に何があるのか”との視座で、石丸氏は“今の福島の本当の姿を知ってほしい”との切実な思いで、それぞれ1時間弱の議論を行った。
(IWJテキストスタッフ・富田)
2012年9月16日(日)、東京都文京区民センターで、9.16シンポジウム「原子力ムラの責任を問う」が行われた。
スピーカーは東京新聞特報部デスクの田原牧氏と福島原発告訴団副代表の石丸小四郎氏。田原氏は“原発の安全神話に代わって安心神話が登場したことの裏に何があるのか”との視座で、石丸氏は“今の福島の本当の姿を知ってほしい”との切実な思いで、それぞれ1時間弱の議論を行った。
■ハイライト
「今日の集会のタイトルは“原子ムラの責任を問う”だが、問うではなく、責任をさっさと取らせなければいけない」。田原氏は強調する。そして「歴史に刻まれるほどの原発事故を起こしておきながら、けじめをつけずに対処できている現状こそが根源的問題で、“仮にまた、原発で失敗しも同じようなオチがつくだろう”というナメた考えを、原発推進派の間にもたらしていると思えてならない」と付言した。
さらに田原氏は「原発推進派が“脱原発”の世論に逆回転の圧力をかけ始めている」と懸念を表明。その上で原子力規制委員会の人事案を評する。「原発の安全神話は福島の事故で崩壊したが、それと入れ代わり登場したのが低線量の被曝は“健康に大きな影響を与えない”という安心神話だ。その安心神話を広める役割を原子力ムラの中で担ってきた人たちが規制委員会を主導する形になっているのが今回の人事案だ」。
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