甘利明氏が、検察の不起訴処分を受けて、国会にも睡眠障害を理由に出てこなかったのに、政界復帰へ向けてもぞもぞと動き出した。6日に約4ヶ月ぶりに報道陣の前に現れ、臨時の会見。「医者から6日は外へ出てOK」と言われたと話し、自身の病状についても説明した。
(岩上安身)
甘利明氏が、検察の不起訴処分を受けて、国会にも睡眠障害を理由に出てこなかったのに、政界復帰へ向けてもぞもぞと動き出した。6日に約4ヶ月ぶりに報道陣の前に現れ、臨時の会見。「医者から6日は外へ出てOK」と言われたと話し、自身の病状についても説明した。
会見では、自身の「睡眠障害」の病状について、「午前3時くらいにならないと眠れない」と言っていたという。驚き、かつ呆れる。僕は長年、睡眠障害を患っているし、それを昔からカムアウトしているが、だから仕事ができない、ということはない。断言できる。
ほぼ毎晩、午前3時ごろまで仕事をして(あるいはそれより遅くなるときもある)、それから先、なかなか寝付けない、というのが、僕の睡眠障害の症状。アルコールと睡眠導入剤を併用するのは良くないので、酒は飲まない。心臓を患ってから、全く飲まなくなった。
導入剤を服用しても、一向に眠れないときがある。そんな時は仕方なく本を読んだり、資料を読んだり、仕事の続きをする。朝を迎えてなお眠れず、そのまま仕事に出かけたりもする。そういうのが睡眠障害であって、「午前3時まで眠れない」という甘利氏が睡眠障害だとは到底思えない。
自分の症状を物差しにしてすべて測ろうとしてはいけないが、甘利氏が仮に睡眠障害と診断され、導入剤を処方されていたとしても、僕よりもはるかに軽症であることは確かだ。少なくとも4ヶ月も国会を休む言い訳にはならない。こんな弁明が通ってしまう、そのことに心底呆れる。