発生した汚染水を漏らさないように溜めるタンクの総容量について、福島第一原発の廃炉に関する最高責任者の増田尚宏CDOは「余裕はないが溢れさせないように、足りなくならないように仕事を進める」とし、リプレイスの工程を示すことは出来ないとの見解を示した。
発生した汚染水を漏らさないように溜めるタンクの総容量について、福島第一原発の廃炉に関する最高責任者の増田尚宏CDOは「余裕はないが溢れさせないように、足りなくならないように仕事を進める」とし、リプレイスの工程を示すことは出来ないとの見解を示した。
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中長期ロードマップの進捗会見が開催され、増田CDOは今月の大きな進展として、海側遮水壁の閉合作業完了、事故後初3号機PCV内部調査の二つを挙げた。更に、H1東エリアにあった12基のフランジタンク解体が終了したことも発表した。
汚染水を貯蔵しているフランジ型タンクは、フランジの継目から汚染水が漏えいする事故が多数発生したことから、順次解体して溶接型タンクにリプレイスしている
リプレイスの過程でタンク容量の不足しないのだろうかと記者が質問した。
増田CDOはそれに対して「汚染水をしっかり保管することが大事だ」と言う。タンクは「余裕があるとまでは言えない」しかし「足りなくならないように準備する。余裕はないが溢れさせないように仕事を進める」と答えるに留まった。
タンクのリプレイスは、新たに溶接型タンクを製造するため、規制庁の許認可が絡んでくる。更に、既存タンクの解体に時間と場所の制約があるため、具体的に数値としてリプレイス工程の見通しを出すところまで言えないのだと説明する。
1000トンタンクは直径約12m、高さ約10mもある。このような巨大なタンクの製造にあたり、部材や重機、作業者の確保が必要だ。先を見通した計画もなく、その場その場で敷材の準備をし続けるのだろうか。そのような手順できちんとした計画線量の管理などできるのだろうか。
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以下、東京電力ホームページより、リンクを表示
2015年10月29日(廃炉・汚染水対策チーム会合 第23回事務局会議)