第2回災害廃棄物の受け入れ問題を考えるつどい 2012.1.22

記事公開日:2012.1.22取材地: テキスト動画
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(IWJテキストスタッフ・久保元)

 2012年1月22日(日)13時30分、東京都大田区の大田区消費者生活センターにおいて、「災害廃棄物の受け入れ問題を考えるつどい」の第2回集会が開かれた。市民団体「放射性廃棄物・災害廃棄物の安全な処理を求める大田区民の会」および「放射能から子供たちを守る大田の会」が主催した。集会では、全国各地で災害廃棄物問題に取り組んでいる団体や個人から様々な報告がなされた。

■ハイライト

 報告では、国や自治体による災害廃棄物の広域処理政策への異論が相次いだ。大田区議会議員の奈須りえ氏は、「補助金が出る平成26年3月までに処理を完了させようというのは国のご都合主義だ」と批判した。また、大半を現地処理で済ませた阪神淡路大震災の際の処理費用(22000円/トン)に比べ、今回の災害廃棄物の処理費用(68000円/トン)が異様に高く、地域によって単価に大きな開きがある点や、「通常処理の何年分」といった計算や総量計算の根拠についても疑問の声を投げかけた。その上で、広域処理につぎ込む1兆円もの費用について、交付金を当て込んで全国の清掃工場などで過大な設備投資が行われているとして、「災害特需のような状態になっている。本来は被災者に使われなければならないお金だ」と批判した。

 俳優の山本太郎氏は、「100Bq(ベクレル)/kg以下の廃棄物ならいいのではと思ったこともあったが、本当は『総量』が重要。全国で同時多発的に瓦礫問題が発生しているので地域同士の連携が必要だ」と語った。全国から参加した市民からも「瓦礫受け入れが問題になってから、地域住民の分断が起きている」といった意見や、「震災以降、原発事故や放射能によって日本が変わってしまったという自覚が国や行政には足りない。東北の復興が大事という一方で、事態を乗り切るために数値のごまかしばかり考えている」「マスコミはこの問題をきちんと報じてもらいたい」など、様々な意見が出た。

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