2012年1月20日(金)、枝野幸男経産相定例会見の模様。18日のストレステスト意見聴取会の騒動を受け、今後の開催方法の指針を示した。IWJからは阿部、ぎぎが質問。文字起こしあり。
2012年1月20日(金)、枝野幸男経産相定例会見の模様。18日のストレステスト意見聴取会の騒動を受け、今後の開催方法の指針を示した。IWJからは阿部、ぎぎが質問。文字起こしあり。
■ハイライト
(0:00:39)
枝野「たいへんお待たせいたしました。まず1点、私から。ストレステストにかかる意見聴取会の今後の開催方法についてご報告を申し上げます。
一昨日のストレステストにかかる意見聴取会の混乱をふまえて、今後の開催方法について検討をしました。一昨日も何度か申し上げましたが、ストレステストの意見聴取会はストレステストの評価に関し、幅広い専門家の方々から客観的科学的技術的なご意見を伺うというふうに認識しております。専門家の方々から活発に意見を出していただくための議論の場、そして議論のための環境を整備をすることが重要であるというふうに考えております。そして広く一般に国民の皆さんにはそうした議論の中身を公開させていただくことによってはたして安心出来るものなのかどうかということを一般の国民の皆さんの目で見ていただくというふうに思っているところでございます。
このため、議論のための環境をしっかりと整備をするという観点から、一昨日、それからその前回の残念な状況をふまえて。一昨日行う予定だった方法と同様に事前にお知らせをした上で、本会場とは映像音声と繋がった別室においてリアルタイムであらかじめ登録された方に傍聴していただくという方法を取りたいと思っております。場所等の詳細につきましてはそれぞれの会議をご案内する際にお知らせすることになりますが、今申し上げた方法で、意見聴取会を開催してまいりたいと考えております。私からは以上です」
幹事社 東京新聞「(0:32:02~聞き取れず)***前回の聴取会は***お二人の委員の方から***公開原則にのっとらなければ参加出来ないということで参加頂けませんでした。今後、この新しい方法で参加出来るのか。また***?」
枝野「まさに公開をします。従って公開をしなければということについては皆さん***と思います」
幹事社 東京新聞「結局、だから副大臣とかもその方向で了承されたということですか?」
枝野「それはそれぞれの考え方です」
記者不明「東京電力の電気料金ですね、事業者部門で平均17%の値上げを発表しました。経産大臣として工業界に与える影響をどのように【***0:03:20】」
枝野「これ、何度か申し上げてますとおり、自由化部門については電力産業を所管している大臣の下ではありますが、まさに自由に当事者間で決めるという制度に政府としてなっています。この制度の是非ということについては議論の余地があるだろうというふうには思いますが、そういった制度になっている上に、なおかつ所管の大臣という立場から直接コメントすることは必ずしも適切ではないのかなというふうに思っております」
(0:04:01)
記者不明「家庭部門も値上げの対象としている。ただ原価算出の***国民感情に反発を招く可能性がある***市民感情についてどのように考慮された」
枝野「この規制料金については原価算出の在り方について抜本的にご議論、検討していただいているところでございまして、まず大前提として、これは東電に限らず、それの議論をふまえた新しいルールのもとで、今後、要請があれば、検討するということになりますが、東京電力については、今、ご指摘のようなことは、ある意味当然の国民感情であるというふうに思っておりますので、これも何度か申し上げましたとおり、今回の原発事故やそれに関連する、さまざまな対応をふまえた東京電力の抜本的な出直し、新生東電が新たに生まれ変わってスタートしたんだと、するんだということを、特に電力料金に関しては東京電力管内のユーザーの皆さんに感じていただけるような改革がされることが、前提であるというふうに思っております」
(0:05:25)
北海道新聞「ストレステストの原発の再稼働に関連して。ストレステストの結果が出た大飯原発の3、4号機がですね、全国の9つの原発が最終バックチェックに関連して、303項の再評価が行われております。このバツ印の再評価が終わる前に、再稼働の判断を政府がした可能性があるのかどうかということについて」
枝野「当然、バックチェックを行っていますので、これによって想定すべき地震や津波の評価が新たに確定すれば、ストレステストの余裕度等に反映される。当然のことと思います。
確定しない場合については、その時点の想定地震や津波に基づいてストレステストを実施して、余裕度を示すことになりますが、同時にバックチェックにより検討中の論点について、併記をすることになります。そのことを討議をした上で、どう判断出来るのかということだと思います」
(0:06:30)
記者「関連***答えを示さない状態で、再稼動を仮に許可したら安全軽視になってしまうんじゃないかということですけども、***最終バックチェックの***その評価は、終わらない限り再稼動は認めない、ということは断言出来ますか」
枝野「ですからバックチェックについては調査と検討をしていただいているわけでありまして、それぞれの時点において、どういう調査が進み、どういう論点で、どういう整理がされているのか、当然そのことを合わせてストレステストについては評価がされるということになります。もちろん、バックチェックが終わっているもの、バックチェックの必要のないもの、と違った評価がなされるということであらわれる。その評価については、まさに科学的、専門的にまずはしていただいた上で、今のようなご指摘も含めて、国民の皆さんに安心安全を感じていただけるのかどうか、まさにバックチェックが終わっていないということも含めた評価をするということになります」
ニコニコ動画・七尾氏「今回の混乱についてなんですが、直接の傍聴という前提で言いますと、予め傍聴のルールを決めてそのルールを守らないと退席という方法もあると思いますが、その辺りは考えなかったんでしょうか?」
枝野「これ、まさにそういうルールでやったところ、会終了後でありますけれども、委員の皆さんに詰め寄ってるという行為で混乱が生じたと。そのことで止むを得ず行なったものでありまして、従って、こうした混乱が生じたストレステスト以外のさまざまな会議についての公開については、今、おっしゃったようなやり方でやります。ストレステストに関しても従来そうやっていたにもかかわらず、そうしたルールを守っていただけなかったから前回はああいうやり方をした」
七尾「最終的には地元自治体の判断ということであれば、こうしたことの混乱は地元住民への影響も少なからずあると思いますが、その辺りは大臣どのようにお考えでしょうか?」
枝野「まず、正確には地元自治体ではなくて、原発周辺地域の皆さんをはじめとする国民的な理解、というふうに申し上げております。それは影響があるのかどうか、またそれがどういった方向での影響があるのか、ということについてはまさにそうした周辺住民の皆さんをはじめとする国民の皆さんの一定の理解を得られるかどうかという判断の際に評価をすることが出来る」
(0:09:30)
日本インターネット新聞社の田中氏「大臣、幹事社からの質問で会議が遅れた***別室で流れた会議を***要因が***大臣は***、公開性が保てない以上会議に出ないと言うんですね。なぜそうなるかと言うと、記者用***もらった方********それでもやはり大臣は市民を別室において***」
(10:39)
枝野「進行等について、それぞれの評価があると思いますが、そうした進行のやり取りを含めて、別室においても全て公開をするということのもとで、前回もやろうとしたわけでございまして、なおかつ、そうした進行の在り方に問題があれば、当然、その進行の状況のやり取りを含めて意見聴取会の結果、これは何も多数決で決めるとかいうものじゃなくて、こういった先生からこういう意見があった、こういう先生からこういう意見があった、こういうやり取りがあったという、一種の議事録的に報告が上がるものでございますので、そのことも含めて公開もされますし、そのことも含めて意見聴取会における有識者の皆さんの意見として受け止めさせていただくということでございます。そのまさに進行のやり方含めて公開をしているということです」
田中氏(聞き取れず)「***」
(0:11:50)
枝野「経済産業省としても別室でモニターで見ていただくというようなことはやりたくないんです。手間もかかりますし、そういった意味では決して我々が望んでそうしているわけではなくて、まさにルールを守っていただけずに、委員の方に詰め寄る等の議事の進行を妨げたり、そして、議論のための十分な環境を整えられないということが残念ながら一部傍聴者の皆さんによって生じたから、そういうやり方を取ったというのが大前提であるということも是非ご理解をいただきたい。
もちろん、いま公開を求めていらっしゃる委員の方も、委員の方のご意見として重要でありますが、では詰め寄られた委員の方はまさに政府からお願いをして、科学者としての知見を意見発表してほしいという場に来ていただいて、にもかかわらず傍聴の方から詰め寄られるということでは、そうした皆さんの全ての委員の皆さんについて政府としてはお願いしている立場でありますので、平穏な状況でご議論いただくという環境が整えられるということが前提だと思っています。カメラワーク等についてというご意見があるのかもしれませんが、そのカメラワーク等も含めて公開をされるわけでありますし、少なくとも、発言のやり取りはきちっと全部公開をされるわけでありますので、繰り返しになりますが、あくまでも同室でやっていただいたほうが我々も望ましいと思っているんですが、それが出来ないのはまさに議事妨害や委員の方に詰め寄るというような行為があるということです」
(0:13:27)
田中氏(聞き取れず)「***」
枝野「さまざまな委員の方に対するご意見があるんだろうと思いますが、まさに幅広い委員の方に入っていただいていることも。例えば、前回欠席をされた出席頂けなかったお二人が入っていただけたことは、まさに幅広くさまざまな立場の方に入っていただいている証しだというふうに私は思っていまして、そうした立場の方が、もちろん進行その他についても色々ご意見があるでしょうが、まずはなんと言っても科学的技術的な知見から、専門的に、本当にどういうふうに、技術的に安全でないとお考えがあれば、どういう問題があるのかを是非指摘をしていただいて、それについては全部公開をされるわけでありますから、こういう指摘があるのに例えば十分に答えられてないということがあれば、そのことは議事録を含めて国民の皆さんに全て公開をされますし、私のところにも報告が上がるわけでありますから、まさにそういった実質的に本当に安全でないという危惧の部分について、技術的専門的な具体的な指摘をしっかりとしていただいて、より安全性について幅広くチェックをしていただきたいと思います」
(0:15:01)
(…会員ページにつづく)