関西電力 八木誠 社長の臨時記者会見 2012.7.30

記事公開日:2012.7.30取材地: テキスト動画
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(IWJテキストスタッフ・寺下)

 2012年7月30日(月)、関西電力本社(大阪市北区)で、八木誠 社長の臨時記者会見(15:00~、1:07′)が行われた。会見で八木社長は、2012年4~6月期連結決算で純損益が995億円の創業以来の赤字となったことを発表した。また中長期的なエネルギーミックスに対する個人的な意見として「20-25%以上が妥当」と電力会社のトップとして改めて原発推進意見を述べ、東京や大阪での大飯原発再稼働反対デモに関しては「様々なご意見として賜った」と述べるにとどまった。

■全編動画

  • 日時 2012年7月30日(月)15:00~
  • 場所 関西電力本社(大阪府大阪市)

 また八木社長は、原発停止にともなう火力発電の燃料費の増加と、これまで売電した他管区から買電したことなどが収益悪化の主な原因と述べた。先月おこなわれた株主総会での発言同様、原発再稼働の見通しが不透明であることを理由に、通期の業績見通しは算定不能とし、株主配当も未定とも述べた。本日の東証一部終値は先週末70円安の555円。

 加えて八木社長は、「経営安定のために安全が確認された原発は再稼働させてほしい、原発の安全向上にも効率化が必要」と終始、経営優先の姿勢が伺える会見。経営状況悪化に伴う電気料金の値上げについては「内部留保もあることから現時点では考えていない」と矛盾する見解も述べた。

 25日の高浜原発の再稼働に関する八木社長の発言に記者が触れると、既出を理由に質問を遮った。さらに大飯原発の再稼働理由と施金の所在に関するIWJ記者の質問には、「需給バランスだけではなくエネルギーセキュリティー、つまり国民の安定生活を優先した」、「責任所在は政府にある」と一旦述べたのち、「安全の判断は政府から頂戴し、再稼働の責任は関電にある」と訂正する一幕もあった。

 大飯原発の再稼働理由に関しては、政府をはじめとする当初の理由である「電力不足」から大きく乖離した。現実の需給バランス的に再稼働は不要であったことが明らかになるなどがその理由としてあげられる。

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