2012年1月16日(月)、憲政記念館で開かれた、東京電力福島原子力発電所事故調査委員会(国会事故調)と記者会見の模様。
国会事故調査委員会は第二回となる今回の委員会で、政府の事故調査検証委員会の畑村洋太郎委員長、東京電力の山崎雅男副社長などから話を聞いた。
会議中、驚くべき発言が飛び出した。文部科学省科学技術・学術政策局の渡辺次長が、放射性物質の拡散を予測する「SPEEDI」を用いて事故の直後に行った予測のデータを、外務省を通じて直ちにアメリカ軍に提供していたことを明らかにしたのだ。SPEEDIのデータは、文部科学省が「実態を正確に反映していない予測データの公表は、無用の混乱を招きかねない」として、事故の発生から2か月近く公表していなかった。
アメリカ軍に提供した理由について、渡辺次長は「緊急事態に対応してもらう機関に、情報提供する一環として連絡した」と説明した。