【北星大脅迫事件・従軍慰安婦問題】元朝日新聞記者・植村隆氏への度を越したバッシングに対し、弁護士らが「名誉毀損」で訴訟提起! 植村氏自らが登壇する報告集会の模様を、17時から完全生中継 2015.1.9

記事公開日:2015.1.9 テキスト動画
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★本日1月9日17時からの「元朝日新聞記者 植村隆氏 名誉毀損訴訟提起 報告集会」の配信Chはこちら

 1991年8月11日、当時、朝日新聞の若手記者だった植村隆氏は同紙の大阪本社版に、自ら従軍慰安婦であったことを初めて公に明らかにした金学順(キム・ハクスン)さんに関する最初の記事を書いた。

 それから25年たった今、苛烈な朝日新聞バッシングと連動するかたちで、植村氏が非常勤講師を務める北星学園大学に対し、2014年5月と7月、「植村をなぶり殺しにしてやる」「(植村氏を)辞めさせろ。辞めさせなければ、学生を傷めつけてやる」「くぎ入りガスボンベ爆弾を仕掛ける」などという脅迫文書が送りつけられた。

 さらには、ネット上に植村氏の家族の顔写真とともに、「自殺するまで追い込む」などという文言が書き込まれるなど、植村氏個人に対しても誹謗中傷、罵詈雑言が浴びせられている。

 こうした事態に、全国の弁護士、識者が立ち上がった。

 本日朝9時過ぎ、多くの報道陣が見守るなか、植村隆氏の弁護団が東京地裁に名誉毀損訴訟提起を行った。

【動画:東京地裁への訴訟提起の模様】

 そして本日17時からは、参議院議員会館で、この訴訟提起の報告集会を行う。弁護団副団長の角田由紀子弁護士、海渡雄一弁護士、弁護団事務局長の神原元弁護士が登壇し、訴状の概略を説明するほか、弁護団に名を連ねる小林節氏(慶応義塾大学名誉教授)も登壇し、訴訟提起の意義について語る。

 さらには、植村氏本人も登壇し、挨拶と決意表明を行う予定だ。

 IWJはその模様をCh6で完全生中継する。

【配信Ch(Ch6)はこちら】
http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=6

 北星学園大学への脅迫事件をめぐっては、2014年11月7日に、全国の弁護士380人が札幌地検に刑事告発を行っている。

 「自らは闇に身を隠し刑事責任も民事責任も免れることを確信しながら、植村氏を社会的に抹殺するという不当な目的を、同氏の言論とは何の関係もない、勤務先であるに過ぎない大学に対して、大学に学ぶ学生を傷つけるという害悪の告知を行うことによって、達成しようとしているのである。卑劣このうえない手段というべきである」

 弁護団は同日開かれた記者会見でこう語り、この事件が大学の自治、学問・表現・言論の自由を脅かすものだとして、今後、社会に及ぼしうる重大な影響に警鐘を鳴らした。

 そのうえで弁護団共同代表の郷路征記弁護士は、「万が一にも犯人らの思惑通り、脅迫や威力妨害の効果として、植村氏の失職が現実のものとなるようなことがあれば、犯罪者の脅迫行為が、もくろみ達成のために有効なものとなる『実績』が作られることになる。このことは、言論の自由や学問の自由という民主主義社会にとって至高の価値が、『暴力』に屈して危機に瀕する事態となることを意味している」と指摘した。

 この脅迫事件と、植村氏本人・家族への度を越した誹謗中傷は、「吉田調書」「吉田証言」での苛烈な朝日バッシングと朝日新聞自らによる記事取り消しや、安倍政権による河野談話否定、新たな談話作成の動きと、大きく連動している。そして、そのすべてが暴力的な働きかけを含んでいる。

 報告集会では、こうした動きについても、問題提起と検証が行われる予定だ。

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  1. あのねあのね より:

     月刊文芸春秋は鈴木宗男氏の収監直前の反論できないときを狙って、デマを書いたことがある。それを週刊新潮に書かれてしまった。月刊文芸春秋は故中川昭一氏の未亡人に取材をしておきながら、未亡人が言っていないことを書き言ったことを書かなかった。その点も週刊新潮の記事に書かれてしまった。つまり、意図的な捏造記事を書いたのだ。
     従軍慰安婦の存在については、1970年代に日曜日の午後にテレビ放送でやっていた映画で見たことがあります。これは劇場映画だったもので同じ映画を2回見ました。原田美枝子さん主演の映画『おりん』を見れば判るが、売春させられる女性はほとんどが騙されて連れて行かれたようだ。苦界に“落とす”といよ表現をしたようです。人身売買をし、借金が返せるまでは帰れないが、食事や衣服まで女性に更に借金をさせるのが売春の“システム”なので生きて脱出できた人が何%いたのかといった世界でしょう。暴力でも“管理”されるので生き残り自体も少なく、生きていても暴力をおそれて証言はしなかったと思う。借金を負わせる労働については18歳で過労死した読売新聞奨学生の事例を見れば理解はしやすいかも知れない。借金がある為に奨学生を辞めることができずに、18歳で水泳部副キャプテンだった少年が過労死したのだ。身長180cm体重70キロの丈夫な体だった。
     歴史修正主義の最たるものは安倍晋三氏で、彼の一番近い歴史の修正は2014年12月1日の発言だ。1993年の自民党下野が民放テレビ局の報道のみにあるという嘘をついた。当時は多くの国民が自民党の金権腐敗と消費税導入に嫌気がさして、農家の女性も社会党に投票した。ガットのウルグアイラウンドによる米の輸入自由化のおそれも背景にあった。首相になった議員が、ヤクザに右翼の街宣を止めさせるように依頼した事件もあった。自民党下野時の社会党の委員長が土井たか子氏で、社会党の勢いはマドンナ旋風と呼ばれた。土井氏が亡くなったときの百田氏の問題になったツイートも、当然ながらデマを広めるためだ。当時のことを知っている百田氏がマドンナ旋風と背景の事実を知らないはずは無い。安倍氏とその周辺の人物の関係は、デマを流す人同士の関係で成り立っているといっていいだろう。

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