【大義なき解散総選挙】「私は筋金入りの政界再編論者」――自民党へ対抗の狼煙を上げた維新の党・江田憲司共同代表 街頭演説 2014.11.24

記事公開日:2014.11.24取材地: テキスト動画
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 維新の党・江田憲司共同代表が11月24日12時半より、神奈川県横浜市青葉区、たまプラーザ駅街頭にて街頭演説を行なった。

 2014年4月の消費税増税や、原発再稼働などの安倍首相の政策に対し、明確な異議を申し立て、維新の党として別解を提示する江田氏。国会議員が「身を切る改革」を打ち出す江田氏のスピーチは、府知事時代に議員への負担を求めた橋下徹氏の姿にも重なる。解散総選挙には大義がないと断じながらも、大阪市長としての橋下徹氏の実績を強調しつつ、戦いぬく決意を見せた。

 振替休日で賑わうショッピングセンター前の演説に足を止めて聞き入る市民からは、終了と同時に大きな拍手が生まれた。

■ハイライト

  • 日時 2014年11月24日(月) 12:30~
  • 場所 たまプラーザ駅街頭(横浜市青葉区)

※以下、発言要旨を掲載します

「国民そっちのけ解散」、「自己中解散」――大義なき解散総選挙

江田憲司共同代表(以下、江田・敬称略)「私は12月14日に投開票が行われる衆議院解散総選挙は、『国民そっちのけ解散』、『自己中解散』、安倍首相の究極の自己都合です。

 アベノミクスというアクセルを踏みながら、なぜ増税というブレーキを踏んでしまうのでしょうか。そのおかげで景気はどんどん悪化しています。なんと、サラリーマン世帯の実収入は12ヶ月連続で減少しています。特に2014年4月の消費税増税から、皆さんが買い物をしてくれません。あの増税は大失敗なのです。私が各地で『増税はまかりならん、増税をする前にやるべきことがあるだろう』と、言い続けてきたにも関わらず、です。

 私は、財政再建のため、社会保障の財源のために、将来増税することを全く否定するものではありません。しかし、今やるとダメなんです。やっと株が上がって、明るみはじめた景気を、また奈落の底に落としてしまうから。私はとっくの昔に『増税は待ってくれ、増税に耐えうる経済体力がない、景気回復を本格的な軌道に乗せてからだ』と言っていました。安倍首相は今になってやっと気が付きましたね。

 結いの党はその名の通り、政界再編を目指して結党しました。2年間以上、あの大阪市長・橋下徹氏とずっと協議して、9月の終わりに日本維新の会と合流しまして、維新の党を結成しました。その時に『消費増税は凍結すべし』という党の統一見解を提出したのです。

 安倍首相は『6月にボーナスが出るから、7月、8月、9月には景気が上向きます』と言っていましたが、見事に外れました。やはり、消費増税の影響を軽く見ていたのです。

 維新の党は、消費増税凍結法案を出していました。安倍首相が消費増税を先送りするのなら、解散なんかしなくてもいいんです。我々維新の党が賛成すれば、明日からでも増税の先送りはできていたんです。

 総選挙には700億円の税金がかかるんですよ。700億円あれば、社会的弱者、障害者、要介護の皆さんに、注ぎ込めるではありませんか。国会を引き続き開いて、経済対策、成長戦略、医療や年金問題を審議すればよかったんです。なのに、もう40日間、政治空白が続いています」

国会議員の定数削減、給料カット――第一の訴え

江田「しかし、解散はすでになされましたので、これ以上くどくどは言いません。維新の党は受けて立ちます。橋下徹氏と、江田憲司の共同代表で、増税ストップで身を切る改革の断行を訴えていきます。

 増税を決定した時、安倍首相は『国会議員の定数を大幅に削減するんだ』と約束したじゃありませんか。テレビの党首討論で、民主党政権下の当時、野田佳彦首相が『(衆議院を)解散します。解散にあたって、議員定数削減をしますが、協力いただけますね』と言ったところ、安倍氏ははっきりと『お約束します』と言ったではありませんか。

 まったくの嘘でした。日本のトップリーダーが約束を反故したんです。これはお子さんの教育にも悪いですよ。

 我々維新の党は、国会議員の定数は3割カットです。国会議員の給料も、3割カットです。国家公務員、地方公務員、あわせて人件費25兆円、そこから2割カットしたとしても、5兆円出てくるではありませんか。消費増税1%は2.5兆円、5兆円は、増税2%分です。消費増税なんて、まったくする必要はありません。公務員の皆さんは、もともと民間よりも給料が高い。共済年金で年金もがっぽりもらっているんです。維新の党はこういうことをやりたいんです。口先だけじゃありませんよ。『維新は変える』、というのがキャッチコピーです。

 あの橋下徹さん、大阪では人気があるけれども、ここ、横浜や東京では必ずしも人気ないんですよ。でも、現在大阪市長の橋下徹さんが大阪府知事になって何をしましたか。大阪維新の党が府議会で過半数をとった途端に府議会議員の数が2割減ったんです。府議会議員の給料が、3割カットされたんです。橋下さんはこうしたことをやったじゃありませんか。(橋下氏には)好き嫌いはあるけれども。

 トップリーダーがいて、議会で多数をとれば、国会議員の定数削減もできるんですよ。衆議院は480人の国会議員の内、320人以上が自民党と公明党で、やればできるのに、やらないのが安倍自民党の正体です。

 そして今、安倍首相は何をしているか、野党と国会のせいにしている。橋下徹大阪市長はそんなことをしません。有言実行。今度は国政でやりたいんです。自民党や民主党など、既存政党のように口先だけではないんです。大阪ではさらに、市営のバスの民営化までやろうとしました。昔の国鉄を民営化したらサービスが良くなったではありませんか。同じように税金食い虫だった市営バスを、民営化して税金をおさめる企業にしようとしたのに、それに反対したのは、自民党、公明党、民主党、共産党。全部の党が反対して葬り去りました。もう、既存政党はろくでもない。維新は違います。維新は大阪でできたことを、国政でやります。

 そして、なにより、文書通信交通滞在費。月々100万円、年間1200万円の税金を、国会議員は、給料以外にいただいています。これまで、年間1200万円の税金が、領収書もつけず、公開もされずに使われてきました。『領収書をつけて、ホームページで公開するようにしよう』と言って、この法案を国会に出したのは、維新の党だけなんです。自民、民主、公明、共産は見向きもせず、葬り去られました。やましいことがあるんでしょう。

 地方議員では、横浜市会議員も、神奈川県会議員も、すでに領収書をつけて、公開しています。当たり前でしょう。なんで国会議員だけが公開されないのでしょうか。『公開する必要はありません』と言ったのは、自民党の谷垣禎一幹事長です。世間の常識は国会の非常識。世間の非常識は国会の非常識です。

 国会議員や役人が身を切ってみせなければ、皆さん、私を含めて、もう政治家を信用しないでしょう。『こんなろくでもない政治家どもが』と皆さんは思っているでしょう。維新の党は自ら身を切る覚悟です。これが第一の訴えであります」

成長産業の推進――第二の訴え

江田「第二の訴えは、実のある改革を進めていきたいということです。日本経済を引っ張っていく、成長分野に新しい血を入れていきたい。小さなお子さんや若者が夢を実現できる社会、お年寄りが『長生きしてよかったな』と言っていただける社会のために、民間の手枷、足枷を取っ払って、農業や電力、エネルギー、医療、福祉など、成長産業を作っていかなければなりません。

 しかし、こうした分野は規制だらけです。例えば自民党が農協を守っていて、都会が嫌になった若者が田舎で農業をやろうとしてもできないのです。既存の農家を守り続けていて、こんなことでは、十年後、日本の農業はおしまいです。農家の平均年齢は67歳です。ですから私は、『株式会社も農地を買って、農業できるようにしましょう。規制をなくして、若者もお年寄りも農地を買って、農業をできるようにしましょう』と言っています。そうすれば、日本のお米はおいしいから、北京や上海などでも、飛ぶように売れる。

 減反も廃止します。自民党が票集めをしている農協が音頭をとって、自給調整、生産調整をしているのです。『それをしないとお米の値段が下がるから』と言って。いいじゃありませんか。値段が下がったって。消費者にとってこんなにいいことはありません。でも、農業にとってもいいんですよ。日本の安全で美味しいお米が安くなれば、もっと海外で売れるんです。

 電力に関しては、この送電線を、東京電力から切り離しましょう。そしてガス会社も使えるようにします。商社だって使えるようにすれば、どんどん発電会社が増え、雇用が生まれます。土地のある田舎にいくほど、太陽光発電、風力発電のポテンシャルがあります。そのために規制を変えなければならない。

 原発事故以来3割値上がりした東京電力の、世界一馬鹿高い電気料金を払わされている。なぜか。殿様商売で、競争がないからです。『原発がないから電気料金が上がっている』と言うが、大嘘ですよ。原発は一番高いんです。

 選挙が終わったら、川内原発は動き出します。そしてそれを皮切りに、日本全国の原発はどんどん動き出しますよ。いいんですか、安全でもない、安くもない原発を動かして。核のゴミ、高レベル放射性廃棄物はどうするんですか。『トイレのないマンション』なんですよ。それを安倍自民党は『エイヤ』と言って動かし始めるんですよ。日本は終わってしまいます。原子力ムラから資金を得て、恩返しのために再稼働をする。すべて、自民党の宿痾です。

 維新の党は将来的には原発をゼロにします。それまでのつなぎとして、自然エネルギーを使いますが、一気に、とはいきません。コンバインド・サイクルという最新鋭の発電施設で、どんどんコストが低くなる天然ガスを使います」

地方分権の加速――第三の訴え

江田「第三に、分権改革、地域主権改革。旧みんなの党の原点でもあります。地方創生は中央でなく、地域で決めます。

 年間5兆円であった公共事業は、安倍自民党政権になって10兆円になりました。財源は、皆さんの消費税です。なぜ、公共事業なのでしょうか。自民党の選挙事務所には、お願いもしていないのに、自民党の支持母体である土建、利権業者から社員が派遣されてきて、応援をするんです。応援をしてくれた方には、自民党が恩返しをする、そして公共事業が増えるのです。10兆円の予算のうち、年間2~4兆円、使い切れずに次年度に繰り越しているんです。それだけあれば、社会保障に使えばいいのではありませんか。

 (自民党政権は)地方創生と言いながら、利権やお金を絶対に手放しません。我々維新の党は、この横浜市、青葉区に徹底的に権限を渡します。地域のことは地域の皆さんが一番よくご存知なのですから、地域で地方創生を決めていただきます」

自民党対抗勢力の核――「筋金入りの政界再編論者」として

(…会員ページにつづく)

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  1. 箒川 兵庫助 より:

    原発ゼロはいいが,『マスコミに載らない海外記事』でメタボ・カモ氏がTPP賛成の維新の党を貴IWJが応援するのであれば,IWJを応援するのを止めざるを得ない,と述べられている。
     正論だと思う。なぜなら簡単に申し上げれば,国家主権を奪うISD裁判所を認めることになるからである。すなわち日本国憲法の上位憲法となるISD条項は認められないからである。そういうことを含めてTPPに関する知識を提供してくれたのは,貴IWJではないのか。
     おそらく,何らかの間違いではないだろうか。そうであることを望んでいる。

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