2012年6月8日(金)、弁護士会館で、連続セミナー「日本のエネルギー政策の基本問題」第3回 「どうする!日本の環境・エネルギー政策」が行われた。
(IWJ・遠田)
2012年6月8日(金)、弁護士会館で、連続セミナー「日本のエネルギー政策の基本問題」第3回 「どうする!日本の環境・エネルギー政策」が行われた。
■ハイライト
総合資源エネルギー調査会基本問題委員会委員の植田和弘氏と高橋洋氏は、同委員会がまとめた2030年時点の原発比率の3つのシナリオ(0%、15%、20~25%)について、その根本的な問題点を挙げた。
植田氏は「原発事故以前と同様に、政府と官僚機構がエネルギー政策の見直しを行っており、政策決定の方法を変えなければならない」と指摘した。
高橋氏は、消費者が電源を選択できない現実に触れ、「政府が電源構成を計画経済のように決めるのはおかしい」と、電力システム改革の必要性を強調した。その上で、「電力システムを変えることが脱原発につながっていくと訴えたい」と語った。
原子力新大綱策定会議委員の金子勝氏は、内閣府原子力委員会が原発推進側だけで「勉強会」と称する秘密会議を開いていた問題に言及。「秘密会議の資料の内容によっては、原発メーカーなどが国策にコミットしたことになり、メーカーが損害賠償を免れる理由は一切なくなる。癒着の体質を明らかにすべき」と述べた。