「輝け9条 生かそう憲法 平和とくらしに 被災地に 2012年5・3憲法集会」 2012.5.3

記事公開日:2012.5.3取材地: テキスト動画
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(IWJテキストスタッフ・久保元)

 2012年5月3日(木)13時、東京都千代田区の日比谷公会堂において、「輝け9条 生かそう憲法 平和とくらしに 被災地に 2012年5・3憲法集会」と題した集会が開かれた。憲法記念日にちなんだ行事として、「2012年5・3憲法集会実行委員会」が主催した。集会では、護憲を掲げる市民団体や政党の党首、市民など5名がスピーチを行った。

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  • 日時 2012年5月3日(木)13時
  • 場所 日比谷公会堂(東京都千代田区)

 まず、福島の被災者である松本徳子(のりこ)氏がスピーチを行い、「目に見えない放射能で、福島の空気や水、大地を汚染されてしまった。この現実をすべての国民が知り、これ以上の汚染を食い止めなければ、これからの日本はない」と訴えた。また、「これまで私が知らなかったことがある。40年以上も原発に反対してきた人たちがいるということ。その声を聞こうとせず、悲劇が起きてしまった」と反省の弁を口にした。その上で、「自分たちの世代さえよければいいのか。目を覚ます時期が来たと思う」と述べた。

 社民党の福島瑞穂代表は、「国会において、衆議院と参議院の両方に『憲法審査会』が設置された。憲法改正を目指す勢力によって、憲法改正に関する議論がなされていることを皆さんと共有したい。憲法改悪はさせない」と述べた。また、「被災地では、憲法25条に書かれている、文化的な最低限度の生活を営む権利を有することができる『生存権』や、13条に書かれている『幸福追求権』などが侵害されている。震災の復興は『基本的人権の回復』である。今こそ、生存権や幸福追求権を掲げる日本国憲法の価値を実現すべき時だ」と語った。

 日本共産党の志位和夫委員長は、「殺人、暴行、銃剣やブルドーザーによる土地強奪、度重なる事件や事故など、筆舌に尽くしがたい米軍基地の重圧に苦しんだ沖縄県民は、平和憲法のもとに、日本に復帰することを希求した。しかし、復帰とともに、沖縄県民の前に立ちはだかったのは、平和憲法ではなく安保条約という野蛮な力だった」と述べ、安保条約の下で、日本国憲法の精神がないがしろにされている現状を批判した。さらに、「憲法9条を踏み破り、日米が海外で肩を並べて戦う、集団的自衛権行使への道を、絶対に許すわけにはいかない」と訴えた。

 集会の最後に、「憲法」を愛する女性ネットの砂山亮子氏が、「改憲派は一部のマスメディアと一体となり改憲を声高に論じている」と警鐘を鳴らした上で、「私たちは、憲法9条をはじめとする日本国憲法の先駆的な価値と、その精神に誇りを持っている」「今、必要なことは改憲論議などではなく、すべての被災者と国民の生活の隅々に、憲法が保障する平和的生存権と基本的人権の実現を図ることである」「軍事同盟や軍事的抑止力による平和はありえない」とする集会アピールを読み上げ、参加者の大きな拍手により採択した。

 集会終了後、参加者らは都内でデモ行進を行い、日本国憲法を守ることの大切さをアピールした。

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