2014年4月24日18時30分より、福島県・Jヴィレッジ内「アルパインローズ」において、東京電力「中長期ロードマップの進捗状況」についての記者会見が開催された。4月1日に発足した福島第一廃炉推進カンパニー・プレジデントの増田尚宏(ますだ なおひろ)氏よる初のロードマップ会見である。
2014年4月24日18時30分より、福島県・Jヴィレッジ内「アルパインローズ」において、東京電力「中長期ロードマップの進捗状況」についての記者会見が開催された。4月1日に発足した福島第一廃炉推進カンパニー・プレジデントの増田尚宏(ますだ なおひろ)氏よる初のロードマップ会見である。
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「廃炉カンパニー発足の挨拶をしてから1カ月がすぎた。この間・・・トラブルが相次ぎ皆様にご心配をおかけしていることをお詫び申し上げます」。会見は増田尚宏プレジデントの謝罪から始まった。
”タンクエリア堰からの雨水の漏えい”、”焼却工作建屋への滞留水の誤移送”、”ALPSの洗浄水のオーバーフロー”と事故が続いている。「事故当時の火事場のような現場から、今後40年にわたり廃炉へと取り組み、安定した現場へ変えていくため、一丸となって取り組んでいるところだ」と増田氏は強調した。
しかし、その過程で様々なトラブルが発生していることから、「しっかりした改善が必要だと痛感している」と述べた。
4月9日に一時貯留タンクへ汲み上げを開始した地下水バイパスにおいて、運用目標値を超えるトリチウムが検出された。目標値を超えたNo.12の揚水井で、再分析、再再分析を行った結果、一時貯留タンクの目標値に影響するようなものでないと確認され、汲み上げを再開している。
地下水バイパスの運用について、増田氏は「漁業者のみなさまに汚染水対策の主旨をご理解いただき」「苦渋の決断をくだしていただいたもの」だと了承を得ている旨を述べた上で、運用にあたっては「その信頼、ご期待にそむくことがないよう、気を引き締めて運用に努めてまいりたい」と決意を表明した。
H4エリア漏えい水の抑制対策として、ストロンチウム(Sr)を吸着するアパタイトバリアが計画されている。そのアパタイトバリアの室内実験結果から、約50%のSrを除去できる材料を選定したことが発表された。
大型休憩所等が完成するまでの暫定措置として、入退域管理棟付近に構外仮設休憩所を設置し、4月7日から運用していることが発表された。鉄筋プレハブ3階建ての2棟で、1000人規模だという。
災害発生状況の実績が発表された。2012年度は、不休災害17件、休業災害8件、死亡災害0件、合計25件だった。
しかし、2013年度は、不休災害26件、休業災害5件、死亡災害1件、合計32件と増えており、特に震災前(2010年度まで)に比べ約2倍に増加しているという。
2014年4月24日(廃炉・汚染水対策チーム会合 第5回事務局会議)