廣瀬社長「避難者の苦労を片時も忘れずに復興に取り組んでいかなければならない」~東京電力福島第一原発での黙祷および訓示 2014.3.11

記事公開日:2014.3.11取材地: テキスト動画
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 東日本大震災に伴う福島第一原発事故から三年目にあたる2014年3月11日14時47分ごろ、福島第一原発緊急対策室にて黙祷、廣瀬直己社長の訓示が行われた。廣瀬社長は、「福島のことを片時も忘れずに復興に取り組んでいかなければいけない」と述べ、復興本社代表の石崎芳行副社長は、「復興本社の北方向への移転で復興につなげたい」と語った。

■全編動画

  • 日時 2014年3月11日(火) 14:47〜
  • 場所 福島第一原子力発電所免震重要棟(福島県双葉郡)

緊急時対策室にて黙祷、および訓示

 福島第一原子力発電所、免震重要棟内にある緊急時対策室にて黙祷、役員訓示が行われた。

 「本日、東日本大震災から、丸三年という月日の経過の中、この日を迎え、この震災におきまして沢山の方々の尊い命が失われ、そうした方々へまたそうした方々の御家族に対し、改めまして深い哀悼の意を表したいと思います」

 3月11日14時46分、1分間の黙祷の後、廣瀬直己(ひろせ なおみ)東京電力社長の訓示が始まった。

 「事故に対して、東京電力として深く真摯に反省しなければならない。その結果、避難者の苦労を片時も忘れずに復興に取り組んでいかなければならない」

 「復興のためには、社として最後の一人まで賠償を完結すること、一人ひとりが汗をかいて復興にとりくむこと、福島第一の状態の安定化に取り組むことが必要。そのために、現場環境の整備、改善に取り組むことを誓う」

 「福島の復興も、第一原子力発電所の廃炉作業も長い道のりだが、社長自ら先頭にたち、社員の皆さんとともに頑張って参りたい」

 廣瀬社長は、原発事故の反省とともに、復興と事態収束に向けて取り組んでいく決意を述べた。

 一方、本業である電力の安定供給については、「生活や産業の基盤であるため、強い使命感を持って取り組む責任がある。そのために、『安全文化、安全意識を根付かせること』、『復興は、止まった時間を再び前に進めること』を改めて確認し、社員と共有したい」と語った。

 続いて、福島復興本社代表の石崎芳行副社長から挨拶があった。「福島のためにできることは、何でもやろうという意気込みで、福島復興本社を立ち上げた。その精神の下に、一生懸命誠意を尽くしてきた結果、被災者や地元住民から、お礼や感謝を言われることが増えてきた」と、石崎氏は喜びの声があったことを紹介。

 「グループ全社を上げて、これからも福島の皆さんのために精一杯努力すること、福島第一の職員は、廃炉作業に全力を尽くすこと、そういったことを改めて、皆さんと一緒に御誓い申し上げたい」との思いを語った。

Jビレッジにてぶら下がりインタビュー

 場所をJビレッジに移動し、廣瀬社長、石崎復興本社代表のぶら下がり取材が行われた。震災から3年間を振り返った廣瀬社長は、「これまでは時間勝負で、仮設の設備が多く、作業ミスも絡んだトラブルが多発したこと反省し、トラブルを一つでも減らしていく4年目にしたい」と決意を表明。そのため、「慣れに注意し、改めて気を引き締めることを、社員に徹底させたい」と述べた。

 石崎復興本社代表は、「福島復興の先頭を切り、東電が最初に街の明かりを灯して、復興につなげたい」との期待を示した。その一環として、復興本社を来年には北方に移転させたいとの考えを明らかにした。移転地へ最初に東電が入ることで、商店が入り、続いて住民が戻ってくることを想定しており、これを復興につなげたいとの考えであるという。

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以下、東京電力ホームページより、リンクを表示

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