2013年10月11日(金)17時30分頃から東電定例会見が開催された。東電は福島第一原子力発電所港湾口東側、防波堤の沖で、10月8日に行った海水サンプリング調査の分析結果を発表。セシウム137を1.4Bq/L検出したが、10日のサンプリングでは再びND(0.5)に低下した。東電は、濃度自然な変動範囲内との考えを示している。
2013年10月11日(金)17時30分頃から東電定例会見が開催された。東電は福島第一原子力発電所港湾口東側、防波堤の沖で、10月8日に行った海水サンプリング調査の分析結果を発表。セシウム137を1.4Bq/L検出したが、10日のサンプリングでは再びND(0.5)に低下した。東電は、濃度自然な変動範囲内との考えを示している。
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東電は汚染水の海洋放出、拡散の程度を調査するため、福島第一原子力発電所の港湾や沖合で、定期的に海水の採取、核種分析を行っている。その結果、港湾口東側、防波堤の沖で、10月8日セシウム137を1.4Bq/L検出したが、10日は再びND(0.5)に低下した。
この変化に対し東電は「揺らぎの範囲内と思っている」と回答。わずかにNDを超えた値がでたが、その次の測定では見えなくなったことから、今回の値だけで即断せず、「モニタリングとして継続的にみていく形で判断することになる」という考えだ。
また、H3エリアのパトロールをした結果、ホットスポットと思われる場所が、新たに3箇所確認された。東電は5cmのβ線量はそれぞれ約70、40、20 mSv/hと発表した。
10月9日に発生した淡水化装置RO3の漏洩で、規制庁から公表された現場の写真の中で、アノラックを着てないように見える箇所があった。記者が詳細の調査を要望した結果、白いカッパを着ており、工事担当者1名はカッパを着ていなかったという調査結果を発表した。
現場の作業は、予定では水を扱わないため、アノラックは着用せず、短靴で作業していた。しかし、現場作業者自身の経験上から危険予知し、アノラックを着ていたという。
東電は、「短靴なのはルール上問題ない:という見解を示している。むしろ、作業予定上必要のないアノラックを、作業者の経験上、念の為着ていたため、これだけの被曝線量で済んだという考えだ。
タンクを設置している”B南エリア”は地盤が傾斜していることから、タンク周辺に設置した堰の有効容積に疑念が生じていた。記者が東電会見や、規制庁会見でも質問し、回答待ちになっていた。
この日東電から回答があり、調査の結果120トンと公表していたものが、実際にはその2割に満たない、20トン程度だったことを発表した。
当該エリアはタンクの両端で約50cmの高低差がある。そこに高さ30cmの堰を設けている。そのため、高い方では堰が役にたたないことになる。東電によると、当初公表していた120トンは水平状態での計算値で、傾斜を考慮していなかった値。傾斜しているため、実効的に約20トンだったということだ。
トラブルが立てつづけにおきたのは何故か、という記者の質問に対して東電は「単純ミスが続くのは、判断が鈍ったり、ボンヤリしてしまうような兆候が現場にあったのではないか」と推測。更に「単純ミスを断ち切らないといけない 偶然もあるがやはり現場における確認しにくい状況やうっかりぼんやりなど何らか改善必要」と述べた。
先週、原子力規制庁池田長官から指示受けている報告書は、まだ提出されていない。当初指定された期限は過ぎているが、東電は「期限内容を吟味して、出来るだけ早く出したいと思っている」と述べた。
H4エリアのタンクから汚染水が漏洩したことを受け、周辺への汚染拡散状況を調整するため観測用の井戸を掘削し、観測している。
観測井戸E-1のトリチウムの測定値が、観測を開始した初期の9月上旬は4000Bq/L程度だったが、すぐに高くなり現在26~28万Bq/と非常に高くなっている。
E-1の上昇傾向について、どのように評価しているのか、今までにも何度も記者が質問している。この日も質問があったが、東電は「過去に漏洩した汚染の影響」であり「局所的なもの」と述べ、今後観測孔を増やし、全体的な結果をみてから評価すると回答した。
また、規制委員長とIAEA事務局長が会談し、海洋モニタリングをIAEAと共同して行う方針が確認されていることについては、「東京電力へはまだ何ら打診はないが、打診を受けてからどうするか考える」と述べた。
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2013年10月11日
2013年10月10日
2013年10月11日
2013年10月10日
2013年10月9日
2013年10月11日
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