【IWJウィークリー20号】ダイジェストの「ダイジェスト」ページを掲載しました。(ePub版・PDF版発行) 2013.10.13

記事公開日:2013.10.15 テキスト独自
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 岩上安身とIWJ記者が走り回って取材し、独自にまとめた渾身レポートをお届けします!ダイジェストながら、巻頭言や読み物、スタッフ寸評を含め大ボリュームでお送りする本メルマガは、気になるところだけ「ななめ読み」も推奨です。

20号簡易もくじ

  1. STFダイジェスト
  2. 詳細もくじ
  3. 岩上安身よりみなさまへ
  4. ニュースSTF
  5. <IWJ記者の視点>【消費税増税】
  6. 特別寄稿 “札幌の記者クラブ監視人”フリーライター小笠原淳の「ちゃんとしない宣言」
  7. 特別寄稿 「がれき広域化の闘いから見えたもの」(後編)
  8. 編集後記

1. 20号STFダイジェスト 9月21日(土)~27日(金)

★忙しい方も、ここだけ読めば一週間のIWJの動きがわかる!★

”反骨の写真家”福島菊次郎氏に異例のロングインタビュー!

 爆弾発言が次々と。御年92歳、戦後の日本社会を撮り続けてきた報道写真家・福島菊次郎氏に、岩上安身が3時間を超えるロングインタビューを行いました。

 広島の被爆者の生活に密着した記録写真集『ピカドン ある原爆被災者の記録』(東京中日新聞、1961年)をはじめ、これまでに13冊の写真集を発表してきた福島氏。この日のインタビューでは、1970年の作品『迫る危機:自衛隊と兵器産業を告発する』(現代書館)を製作した際のエピソードを披露。自衛隊所有の兵器工場を撮影し、発表した後、暴漢に襲われ、自宅を放火されたといいます。それだけでも肝を冷やすような話ですが、ここまでは、これまで大手メディアの取材でも答え、掲載された話。しかし、その続きは他のメディアは決して書かないと言います。

 「こちらは、自衛隊の違憲性も含めて、裁判でも争うつもりだった。ところが、防衛省側は私を訴えてこない。犯人は防衛省だと私は思っている」――。

 さらに、福島氏が撮影した写真のネガフィルムを、旧ソ連がある商社を通じて購入を求めてきたという、爆弾発言も。

 福島氏のお話はとどまることを知らず、「うちにいらっしゃい」と言われた岩上安身が、近々、山口県のご自宅におうかがいしてインタビューの続きを行うことに。1匹の犬と暮らしながら、今も写真を撮り続けているという福島氏。ご自宅では、普段、どのような生活をされているのでしょうか? インタビューの続きに、どうぞご期待ください。

反ヘイトスピーチデモ「東京大行進」を3チャンネル多元中継

 人種差別に反対する人々の声が結実しました。在日朝鮮人をはじめ、特定の人種や民族への差別をあおり立てる「ヘイトスピーチ」に反対する市民が集まり、「差別撤廃 東京大行進」と題したデモ行進を行いました。IWJは3台のカメラでデモの様子を多元中継しました。

 ヘイトスピーチは、今年に入ってから新大久保や鶴橋などのコリアンタウンで激しさを増していました。このような動きに対し、「差別反対」「仲良くしようぜ」などのプラカードをかかげ、ヘイトスピーチをやめるよう呼びかける市民も登場。この日のデモは、ヘイトスピーチに反対する市民が主催し、約3000人の参加者が新宿の街を練り歩きました。

どうなる? 子ども・被災者支援法 福島県民が復興庁と直接交渉

 8月30日に復興庁が発表した子ども・被災者支援法の「基本方針案」は、支援対象を福島県内の33市町村に限定し、福島県外への自主避難者を対象から外すという、同法律の理念を骨抜きにしたものでした。しかし政府は、10月11日、この「基本方針案」を閣議決定しました。

 9月24日、脱原発を訴える市民団体「脱原発福島県民会議」をはじめとする8つの団体が、子ども・被災者支援法「基本方針案」の見直しを求めて、復興庁の担当者に要望書を提出。IWJは、4時間にわたった政府交渉の一部始終を中継しました。

 「見直してほしい」「現地の声を聞いてほしい」という福島県民の要望に対し、復興庁の担当者は「パブリックコメントを募集するなど、しっかりとした手続きを踏んでいる」という素っ気ない回答に終始しました。

 子ども・被災者支援法は、自主避難者の自己決定権にもとづく「避難の権利」を認め、国会で全会一致で可決された画期的な法案です。その最も根幹の理念を骨抜きにすることは、主権者である国民の自己決定権を軽んじ、立法府である国会の空洞化に直結する由々しき問題です。被災者、避難者だけの問題ではありません。国民すべてが当事者の問題です。

 国民的な関心の高まりが求められます。

一路新潟へ!泉田裕彦新潟県知事と東電・廣瀬直己社長の面会を新潟県庁から中継

 それでも原発を動かしたいのでしょうか。二度目の会談。知事の対応に注目が集まりました。

 福島第一原発の汚染水問題が世界中に波紋を広げるなか、新潟県の柏崎刈羽原発6,7号機の再稼働を目指す東京電力の廣瀬直己社長が9月25日、新潟県庁を訪問。原子力規制委員会への安全審査申請の提出に関して、泉田裕彦知事と2回目の面談を行いました。IWJは東京から新潟へスタッフを派遣し、面談の模様を中継しました。

 東電の廣瀬社長は、原子炉建屋の岩盤に限りなく近い場所に、「フィルター付きベント」を追加して設置すると説明。泉田知事は、前回の面談の際は受取を拒否した東電の計画書を受領し、翌26日、東電に対し、原子力規制委員会への安全審査申請の提出を条件付きで認めると通達しました。

汚染水問題で東京都の猪瀬直樹知事が珍妙な発言

 これが「作家」の発言なのでしょうか。東京都の猪瀬直樹知事は9月27日の定例会見で、安倍総理がIOC総会で福島第一原発の状況を説明した「汚染水ブロック発言」について質問され、「政府が(汚染水対策を)やると表明したことが、アンダーコントロールだ」と珍妙な回答を披露しました。

 汚染水対策を表明することが「アンダーコントロール」なら、これまではコントロールされていなかった事実を認めることになります。この矛盾点点を記者から厳しく指摘された猪瀬知事は、質問に正面から答えることなく、「あなたの(質問)は誹謗中傷だ。誹謗中傷というのは質問ではない」と回答を拒否しました。ジャーナリストの質問を封じるとは、「ノンフィクション作家」という肩書が泣きます。誰もが聞きたいきわめてまっとうな質問を「誹謗中傷」だと難じることこそ、不当な「中傷」ではないか、と思われます。

特定秘密保護法の危険性を訴える山本太郎議員の「街宣キャラバン」に密着

 「原発の情報が隠される!」――。「全国街宣キャラバン第一弾」と銘打ち、京都、大阪、名古屋、そして東京で街宣活動を行った山本太郎参議院議員にIWJは密着し、中継を行いました。

 山本太郎議員がこの「街宣キャラバン」で危険性を訴えているのが、政府が秋の臨時国会で提出を予定している特定秘密保護法です。防衛や外交などに関わる機密事項を「特定秘密」に指定し、漏洩した場合は最高で懲役10年を科すというこの法律に対して、山本議員は「原発の情報が隠されてしまう可能性があります!政府は『原発に関する情報が特定秘密になることはない』と言っていますが、原子力基本法は改正され、『安全保障に資する』という文言が入っている! 嘘をついているんです!」と警鐘を鳴らしました。

2. 詳細もくじ

岩上安身よりみなさまへ

ニュース STF 〜Saturday to Friday~ 9月21日(土)~9月27日(金)

<21日 土曜日>
・シリア内戦の停止呼びかけ、都内で緊急シンポジウム 日本政府の対応に批判の声も――明治学院大学・「シリア支援団体サダーカ」共催 シリアの平和を願う緊急シンポジウム
・「嘘のプレゼンによる五輪決定を喜ぶようではTPPを止められない! 海外は日本市民のNOに期待」と内田聖子氏――シンポジウム「9.21国民生活とTPP―交渉の内幕・憲法から見たTPP」
・「俺こそ、日本人」 反骨の写真家にロングインタビュー――岩上安身による福島菊次郎氏インタビュー

<22日 日曜日>
・「差別をやめよう、一緒に生きよう」 新宿で反ヘイトスピーチデモ 主催者発表で3000人の市民が参加――差別撤廃東京大行進
・「大阪都構想を実現し堺を活性化させたい」「堺という地名はなくならない」――堺市長選・西林克敏候補(大阪維新の会公認)と橋下徹大阪市長による街頭演説

<23日 月曜日>
・グレゴリー・ヤツコ元原子力規制委員長が講演 「福島第一原発事故はスリーマイル島事故の重要な教訓を学ばなかった結果」――原子力資料情報室 講演会「福島原発事故の米国への影響」

<24日 火曜日>
・「現地の声を聞いてほしい」 子ども・被災者支援法、福島県民が復興庁案の撤回を求める――子ども・被災者支援法「基本方針案」の撤回と再策定を求める第8回政府交渉
・「憲法改正! 戦争やっちゃえ! 殺し合いたい! 」~安倍総理と自民党の施策を「あえて」褒め称え、強く批判――魁!安倍晋三ほら吹き祭VOL.2

<25日 水曜日>
・新潟県の泉田知事が東電の要望書を受領 廣瀬社長「申請は知事の了解得てから」――泉田裕彦新潟県知事と東京電力・廣瀬直己社長との面談
・解釈改憲「容易なことではない」 公明・山口代表、集団的自衛権行使容認に突き進む安倍総理をけん制――日本外国特派員協会主催 山口那津男 公明党代表 記者会見
・東電、1000億円の費用負担嫌い遮水壁設置を見送り 民主・馬淵澄夫議員が証言――国会エネルギー調査会第29回準備会

<26日 木曜日>
・消費税増税にともなう復興法人税廃止 根本復興相「財源は確保」――日本外国特派員協会 根本匠復興大臣 記者会見
・「棚上げを主張すれば国賊扱い」孫崎享氏が尖閣問題で講演――東アジア青年交流プロジェクト 日中交流ステップアップ講座 第2回 領土問題 <境界>を考える

<27日 金曜日>
・柏崎刈羽原発 東電が安全審査申請を提出 東電・姉川常務「再稼働は防災計画が整ってからの話」――東京電力から柏崎刈羽原子力発電所に関する設置変更許可等の申請
・「あなたのは誹謗中傷だ」 猪瀬都知事、安倍総理の汚染水発言について奇妙な回答――猪瀬直樹東京都知事定例会見
・「政府は嘘をついている」 山本太郎議員が秘密保護法案の危険性を指摘――山本太郎 全国街宣キャラバン第一弾~埼玉
・共産・吉良よし子議員が官邸前抗議に参加 「東電は汚染水の総量把握していない」――再稼働反対!首相官邸前抗議

IWJ記者の視点
・野村佳男の”イッツ・ア・スモール・ワールド”

特別寄稿
・”札幌の記者クラブ監視人”フリーライター 小笠原淳の「ちゃんとしない宣言」
・「がれき広域化の闘いから見えたもの」(後編)環境ジャーナリスト・青木泰

編集長編集後記
(今週のデスク:平山茂樹)

(…サポート会員ページにつづく)

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