2011/4/12(火)11時00分ごろから保安院、内閣府原子量安全委員会の合同会見が行われた。
原子力安全委員は、環境モニタリングのデータなのどをもとに、特定の核種について大気中へ放出された放射性物質の総放出量を推定した。
3月11日から4月5日までに大気中へ放出された放射性物質の総量は、I-131が1.5x10e17 Bq、Cs-137が 1.2x10e6 Bqと推定した。また保安院は、暫定的にINESレベル7を適用すると発表した。
2011/4/12(火)11時00分ごろから保安院、内閣府原子量安全委員会の合同会見が行われた。
原子力安全委員は、環境モニタリングのデータなのどをもとに、特定の核種について大気中へ放出された放射性物質の総放出量を推定した。
3月11日から4月5日までに大気中へ放出された放射性物質の総量は、I-131が1.5x10e17 Bq、Cs-137が 1.2x10e6 Bqと推定した。また保安院は、暫定的にINESレベル7を適用すると発表した。
■全編動画
安全委員会と保安院がこれまでのデータを持ち寄り、異なった手法を用いて放出量を試算した結果を照らし合わせることができるようになったので、本日発表した。
安全委員会の試算結果、報告を踏まえて、保安院は福島第一原子力発電所のINESレベル評価を7に引き上げると発表した。保安院は、レベル7は現場についての評価に過ぎない。特に行動に制約を与えたり変更迫られるものではないと述べた。
保安院、原子力安全委員会それぞれが想定した、福島第一の放出量は以下の値となり、INES評価レベル7に相当する値となった。しかし、過去同レベル評価となったチェルノブイリ発電所事故にくらべ、環境への放射性物質放出量は、現時点では1割程度と見込んでいると発表した。
保安院換算 I131:13, Cs137:0.6(ヨウ素換算)24、合計37万テラBq
安全委員会換算 I131:15, Cs137:1.2(ヨウ素換算)48、合計63万テラBq
(参考、チェルノブイリ、I131:180, Cs137:8.5(ヨウ素換算)340、合計520万テラBq)
放射性物質の放出量を正確に推定することは、現段階ではまだ困難である。推定的試算を進めてきた結果、環境モニタリングから逆に推定したと述べた。
尚、放射性物質の環境への放出は継続しており、今後も継続して情報衆主、再評価や見直しを行うとし、現段階でINES評価レベル7は暫定数値であり、正式な評価は今後行うと発表した。
保安院の考えは、チェルノブイリの事故は、原子炉そのものが爆発し、原子炉そのものが大規模な火元となり、多量の放射性物質が原子炉そのものから放出し広範囲に拡散された。
一方、福島では爆発したのは漏れ出た水素の部分で屋根のあたりが吹き飛ばされただけである。格納容器や圧力容器は、多少の漏れはあるがまだ原型をとどめ本来の働きしている。チェルノブイリの時とはその点で全く違った形であり、大規模かつ継続的な火元が発生しているということはない。
チェルノブイリでは放射性物質が飛散した汚染により事故後の立ち入りが困難で放置せざるをえない状況だったが、福島では昼夜とわず作業行っており、作業を行える環境が十分に確保されている。
このほかチェルノブイリの場合には急性の大量被曝で29名死亡したが、福島ではそのような事態は発生しておらず、100ミリシーベルトを超える被曝作業者は今回の場合21人だが、線量の管理のルールに則って作業を行なっている。
このようにチェルノブイリの事故とは相当異なるところあると思っている。
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※おまけ
保安院会見終了後の囲み取材映像