上原春男氏記者会見 2011.6.15

記事公開日:2011.6.15取材地: テキスト動画
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(IWJテキストスタッフ・柴崎)

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 2011年6月15日、麹町会見場で、自由報道協会主催の「上原春男氏記者会見」が行われた。

  • 日時 2011年6月15日(水)
  • 場所 自由報道協会 麹町会見場(東京都千代田区)
  • 主催 自由報道協会

 今日本は未曾有の国難に遭遇しているというのが実感だ。第一が、歴史上最大の地震と津波。第二、福島第一原発のメルトダウン。第三、政府のずさんな危機管理とリーダーシップの欠如。

 早く手を打たないと、2時間から遅くとも2日の間にメルトダウンが起きると官邸に連絡し、どうしたらいいかも提案した。11日から12、13日の間に日本の力を総動員して、外付けの熱交換器を付け、海水で冷やす方法をとれば、早ければ1日ぐらいで低温冷却にもっていけたはず。そうすればメルトダウンまで行かなかったと、今でも思っている。11日の段階でメモを書いて渡したが、対応をしてくれなかった。

 解決策は、海洋温度差発電を早急にやってほしい。太陽光発電。風力発電。そして瓦礫を利用したバイオマス発電や、国土保全のなかでも重要な山の保全での間伐材の利用で、かなりの電力を賄うことができる。これらは出力が変動するのでキャパシタという蓄電池を作らなければならない。

 こうした再生可能エネルギーというのは、今までの原子力や火力発電と違い、日本が開発した技術だけである。福島の原発も、日本人が開発したものであったら、ああいう無様な状態にならなかった。外国で開発したものをそっくり日本に輸入したことによって問題が起こってしまった。後の処理も悪かったが、開発の段階から自国の技術を取り入れなかったことにも原因があると思う。

 こういう新しいエネルギーを提供する技術が日本にはある。これを積極的に推進することが、エネルギーの供給と職場を失った人の雇用対策になる。今こそ、この技術を国内で、なおかつ世界に提供することによって、災害にあっても立ち直った日本人の力を見せる時期だ。

 質疑では、昔は三つの緊急冷却装置があり、緊急電源は高台にあったものが、規制が緩められ装置が消えたり、電源が移されたりしているので、調べるつもりであること、一号炉はメルトダウンを起こして容器の中を抜けて土の中に入っている可能性等が語られた。

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