2022年4月17日(日)14時より、大阪府大阪市のエル・おおさか大会議室にて、交通の安全と労働を考える市民会議主催による「ライドシェアは何をもたらすか ―大阪から公共交通の「新たな潮流」を考える―」が開催された。
ライドシェアとは、自家用車の所有業者と利用者を結び付ける移動手段を提供するサービスであり、一般的には「相乗り」や「配車サービス」を指す。
冒頭、「交通の安全と労働を考える市民会議」代表世話人である内田聖子アジア太平洋資料センター事務局長は、「公共の交通に限らず 我々の暮らしを支える基盤となっている 公的なサービス・インフラが、法的な問題が考慮されないまま、規制緩和の名のもとに次々と市場化・民営化されていっている」「開発・市民の暮らしに打撃を与える政策の悪い意味での最先端が大阪なのかもしれない」と危機感を語った。
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同じく、「交通の安全と労働を考える市民会議」代表世話人の戸崎肇 桜美林大学教授は、なぜ大阪でライドシェアなのかについて、2025開催予定の大阪万博を成功させるための目玉とするためであると説明した。
さらに課題・問題点としては、
・安易に公共交通全般に対して非常に大きな影響を与えるものを安易に導入して良いのか
・2年におよぶコロナ禍において、深刻になった公共交通の経営状況をどのように立て直していくかが問われていく中で、このような公共交通の動きは歓迎される。それにどのように反論していくかが重要
・機動性は高い、呼べばすぐ近くまで来てくれるが、事業の継続性・安全に対する配慮がなされているか
・交通空白地帯の解消としては良いが、都市部・既存の公共交通の中に入ってきた場合に、公正な競争条件の中で営業していくだろうか
・24時間公共交通は機能しなければならない、当然収益が上がらないところでもサービスを提供しなければならないのに、需要がない・少ないところは切り捨てられていく
・儲かっているところを以て、儲かっていない(収益性の低い)が公共性の高いところ支えていく「内部補助体制」が蝕まれていく
と、安易に利便性・収益性の追求だけで片づけて良いものではないとやはり危機感を語った。
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れいわ新選組の大石晃子衆議院議員は、ライドシェアはウーバーイーツのクルマ版であると説明し、
・科学技術はすばらしいものだが、価格競争のため/一握りの人々の金儲けのために用いられると、利用する方や働いている人々には刃になってしまう。科学技術を我々のもとに取り戻さなければならない
・ウーバーイーツでも、宅配ロボットが導入されようとしているが、時速6キロと低速であるため歩行者扱いであり、事故対応も考慮されていないため、自賠責保険も適用されない
・価格競争の追求は、自らデフレ化していくことである
と過剰な価格競争の非合理性・理不尽さを語った。
詳細は、全編動画を御覧いただきたい。