2012年2月27日(月)、参議院議員会館講堂で行われた、「東京電力福島原子力発電所事故調査委員会(国会事故調) 第5回委員会および記者会見」の模様。
アメリカ合衆国原子力規制委員会(NRC)元委員長のリチャード・A・メザーブ博士への意見聴取および質疑応答が行われた。博士は同委員会での経験を交えて、アメリカの原子力規制、人材登用を含めた組織のあり方、事業者の責任、スリーマイル島原発事故や同時多発テロを受けた規制の動きなどを解説した。
(IWJ・遠田)
2012年2月27日(月)、参議院議員会館講堂で行われた、「東京電力福島原子力発電所事故調査委員会(国会事故調) 第5回委員会および記者会見」の模様。
アメリカ合衆国原子力規制委員会(NRC)元委員長のリチャード・A・メザーブ博士への意見聴取および質疑応答が行われた。博士は同委員会での経験を交えて、アメリカの原子力規制、人材登用を含めた組織のあり方、事業者の責任、スリーマイル島原発事故や同時多発テロを受けた規制の動きなどを解説した。
■イントロ
博士はNRCの会議はすべて公開であることを紹介し「国民の原発への不信を払拭するためには、セキュリティや企業情報など一部の情報を除いて、透明性をもたせることが重要」と強調。責任問題については「さまざまなレベルで、どういった責任を誰がどのようにもつのか、明確にしておくべきだ」と指摘した。
また福島第一原発事故直後、ベント・海水注入などの決定を日本政府が下したことに関しては、詳細を把握していないと前置きしながらも「安全の責任は事業者にある。彼らが一番、発電所の能力やその制御について理解している」と述べ、事業者に第一義的な責任があるとした。
委員会終了後の記者会見で黒川清委員長は、今回の聴取における要点を以下の6つにまとめた。
1. 原子力に関わる人々の責任
2. 事業者の責任と独立性
3. 規制機関の責任と独立性
4. 意思決定のプロセスの透明性
5. 人材の重要性
6. 事故調査における独立性、透明性
次回の国会事故調委員会は、3月中旬に開催される予定。