2012年2月17日(金)、文部科学省会見室で行われた「平野博文文部科学大臣 定例記者会見」の模様。
今回の会見は二部構成で行われ、第一部はオープン、第二部は記者クラブ会員のみの参加に限られた。IWJは記者クラブに属していないため、第一部のみを中継した。
16日、放射線審議会において厚生労働省の食品中の放射性物質の基準値に関する答申が出された。大臣は、「経済的・社会的な要因を配慮して、合理的に達成できるうる限り被ばく線量を低くしていくという、国際的な考え方がバックグラウンドにあり、その上での答申だ」と所感を述べ、「厚生労働省は適切に設定し、運用すると理解している」と述べた。
- 日時 2012年2月17日(金)
- 場所 文部科学省会見室(東京都千代田区)
これに関連して、文科省の放射線審議会前会長である中村尚司名誉教授が、厚生労働省の食品に含まれる放射性セシウムの新基準値案意見公募に対して、基準厳格化に反対する投稿要請を促すような内容のメールを、関係学会の会員に送っていたと報道があった。この件について大臣は、「専門家の一人として発信した。放射線審議会の議論には影響はない」と述べた。
最後に、16日、高速増殖炉「もんじゅ」(1)の冷却材のナトリウム漏れを監視する装置が一時停止した。この問題について質問が行われた。大臣は、「極めて遺憾である」とし、「すぐ報告を受け、(再発防止と原因究明を)指示した」と述べた。
注一覧
(1)「もんじゅ」は文部科学省が所管する日本原子力研究開発機構が運転・管理を行っている。