以下、IWJが行った実況ツイートを並べて掲載する。
「議論するな、資料を出すな」!? 説明責任果たす気のない与党の態度に、民進・福島「強く抗議する」
・衆議院・文教科学委員会、内閣委員会連合審査会
「加計学園」問題をめぐり7月10日午前9時より衆院で文部科学・内閣連合審査会(閉会中審査)を実施。参考人に前川喜平前文科省事務次官、加戸守行前愛媛県知事らが招致される。午後からは参院でも閉会中審査を実施。渦中の安倍総理は外遊中で欠席。
定刻の9時をまわったものの、会議は始まらず。前川喜平氏を含む参考人、委員らは着席したものの、永岡桂子文科委員長らが離席。委員席には空席も目立つ。質疑の際に委員に配布する資料の扱いをめぐり協議が続いているという。
民進党議員が質疑の際に配布したいと言っている「森友学園」の国有地売却に関連する資料をめぐって理事会で協議が行われている(民進党の説明)という。民進党の福島伸享議員が森友学園の国有地売却をめぐる質疑を行う予定とのこと。
委員長らが復席。審議開始。
民進党・福島伸享議員「安倍総理はなぜG20後も外遊を続けるのか。森友問題を議論するな、資料を出すなという態度の与党に強く抗議する。森友の土地から200トン未満しか搬出していないことを示す産廃マニフェストが出てきた」
▲民進党・福島伸享衆議院議員
国税庁長官に昇進した佐川宣寿前理財局長は出席せず。
福島議員「取引終了後に行政文書を廃棄しろなどとは定めていない。佐川前理財局長は規定に違反。処分すべきです。土地の算定を行った佐藤航空局長は辞職。藤原審議官は内閣府から経産省に異動」
菅義偉官房副長官「霞が関全体で適材適所の人材配置をした」
福島議員「安倍内閣にとって都合の良い人事異動。籠池さんから直接入手した資料の提出も認められなかった。佐川前理財局長の証人喚問と安倍総理出席の集中審議を求めます」
▲菅義偉官房長官
前川氏が文書について「私が事務次官のときに担当課から受け取った文書に間違いありません」と再び断言!
福島議員「加計学園問題です。10月7日の日付入り『萩生田官房副長官ご発言概要』見たことは?」
前川喜平氏「私が事務次官のときに担当課から受け取った文書に間違いありません」
▲前川喜平・前文部科学事務次官
福島議員「『ないと言え』と圧力をかけたのでは?」
萩生田光一官房副長官「指示をしたことはまったくございません」
福島議員「発言をした記憶は?」
萩生田官房副長官「項目をつまびらかに発言した記憶はない。常磐(豊)局長が来たことは確認できた」
福島議員「どのように総理が関わっているという認識だったか?」
前川氏「私が9月上旬、10月に和泉総理補佐官(※出席せず)を尋ねて話をしたことはございます。文科省としては萩生田副長官に色々ご相談したというスタンス。
獣医師の需給の見通しを明らかにするために、関係省庁の参画を求めた。背景には官邸の動きがあったと考える。10月21日の日付入り文書を見れば、和泉総理補佐官が色々な動きをしていたのは明らか」
▲『総理は平成30年4月開学とおしりを切っていた』の文言が記載されている10月21日付の文書
福島議員「ポイントは『総理は平成30年4月開学とおしりを切っていた』の部分。誰の発言?」
常磐高等教育局長「記憶はないが、記録によると私が副長官に伝えている」
福島議員「岩盤規制突破なら構造改革特区で十分。これでは規制改革ではなく参入障壁」
▲文科省から出てきた様々な文書。指摘部分には『総理のご意向』の文言がある
「『自分が関与する余地はない』と言ってきたのに関与しているじゃないか」」民進・緒方林太郎議員、獣医学部を全国展開すると宣言した安倍総理の矛盾を指摘!
▲10月21日萩生田副長官ご発言概要と書かれた文書
民進党・緒方林太郎議員「安倍総理は『自分が関与する余地はない』と言ってきたのに、突然記者会見で全国展開すると。関与しているじゃないか!」
山本幸三地方創生相「全国展開するのは原則。総理は原則に従って言っただけ」
▲民進党・緒方林太郎衆議院議員
緒方議員「どういうデータに基づいて全国展開をやるのか?」
山本大臣「どのような効果をあげているか、全国展開にした場合に問題が生じないかという観点で評価をやって、大丈夫ということであればやるということ」
▲山本幸三・地方創生相
緒方議員「具体的なデータは?」
山本大臣「先端ライフサイエンス分野、あるいは創薬とかですね、そういう需要ですが、それははっきりあると言えるんです。ただ何人いるのか、それははっきり言えません」
緒方議員「安倍総理が説明しないとわからない」
山本大臣「獣医学部を出ると国家試験があって一定の質が担保される。獣医師は多ければ多いほど良い。獣医師会への配慮は必要だが。獣医師の不足、地域偏在はあると農水省が認めている」
緒方議員「チープな需要供給曲線の話。学校は需要供給曲線だけで設置を決めるものか?」
前川氏「平成15年頃まで大学は『量より質』の方針が保たれてきた。平成15年を境に量的管理が原則撤廃に。ただし医師、歯科医師、獣医師など5分野は抑制すると政府が決定」
▲前川喜平・前文部科学事務次官
山本大臣「有識者も言っているが、質を確保した上で自由な競争をした方が国民全体の得になる」
緒方議員「石破4条件は満たしていると?」
山本大臣「当然そう思っている」
その後、山本大臣は延々と答弁書を棒読み、議場は騒然。
山本大臣「需要がどれだけあるかを示すことはできません。定性的な傾向があれば十分です」
(議場から「4条件に『具体的な需要』と書いてあるだろ!」と「適切」な野次が飛ぶ)
緒方議員「需要供給曲線の話では数量のことを言うのに、『石破4条件』の話では定性的でいいと」
「萩生田官房副長官が『私のほうで整理する』とおっしゃっていた」前川氏が萩生田官房副長官の関与を告発!
日本共産党・宮本岳志議員「前川前事務次官は『行政がゆがめられた。日本の民主主義が機能しなくなる』と。『ゆがめられた・隠蔽された事実』とは?」
前川氏「規制改革をするにあたり、どの事業主体に行わせるかを決めるプロセスに不公平・不透明がある」
▲共産党・宮本岳志衆議院議員
前川氏「11月9日の諮問会議の決定で『広域的に獣医師養成系大学の存在しない地域に限り』と記されるなど、初めから加計学園だけが対象だったかのよう。文科省というより内閣府。今治市の提案が4条件に合致するかどうかは十分議論されていない」
宮本議員「なぜ文科省は、30年4月開学は早いと考えたのか?」
前川氏「大学学部新設には一定期間が必要。設置にあたっては、文科省の担当者が申請予定者と十分に打ち合わせをするのが常だが、申請の認められていない獣医学部は事前相談ができない」
宮本議員「安倍総理は『全国展開、2校でも3校でも』と発言」
前川氏「まずは今治での成果を評価することが必要。来年開設される学部から卒業生が出るのに6年。研究者を養成するために大学院をつくるというなら、少なくとも10年は評価に必要」
宮本氏「萩生田氏は、文科省の思いも知ったうえで引き受けたと?」
前川氏「萩生田官房副長官が、『私のほうで整理する』とおっしゃっていた」
萩生田氏「私のほうが依頼したのではなく、文科省の依頼に応じて面会したし、文科省が特区に反対だったことはないかと」
宮本議員「30年4月は早い、無理だ、と言ったことは?」
萩生田氏「開学の時期は私に予備知識なかった。時期を話した記憶はない」
宮本議員「それは信じられない。10月21日、萩生田氏が常盤氏に語った発言概要のペーパーがあるが」
前川氏「信憑性ある」
宮本議員「総理はお尻を切っていた、文科省だけが怖気づいている、官邸は絶対やる、と書いてある。10月7日から2週間で萩生田氏は大きく変わりましたか?」
前川氏「明確になったような印象があります」
宮本議員「この間に総理らから指示があったのでは?」
萩生田氏「ペーパーには私が明確に発言したセンテンスはありません。間違った文書ということで納得している。総理からの指示もない」
宮本議員「では、萩生田氏が確かに語ったことはどれ?」
常盤氏「『副長官からのご質問』という部分はあったかと思う」
自民・平井議員が前川氏を攻撃!「前川氏は都合が悪いとノーコメントになるし、自分をよっぽど大切にしている」
自民党・平井卓也議員「前川参考人の答弁は理路整然としている。なおさら思うのは、なぜ事務次官のときに職責をまっとうし、もっと仕事をしなかったのか。辞めてからいうのは違和感ある」
前川氏「在職中にできることがあったと反省しているが、難しかったと思う」
平井議員「内部告発を事務次官が考えること自体が信じられない。総理のご意向文書、前川さんが流出元ということはないと思うが、どうか」
前川氏「提供者が誰かは差し控える」
平井議員「前川さんが出してたら、茶番ですよ」
(議場から「ないならないと言え!」と野次)
平井議員「獣医学部の規制は正しかったのか?」
前川氏「獣医学部にかぎらず、医学部、歯学部などは量的規制対象があり、特定分野で新増設を認めない告示があるが、それを見直すという議論はあっていい。しかし、今後、人口が減る中で増設が必要かは議論が必要」
平井議員「前川氏は都合が悪いとノーコメントになるし、自分をよっぽど大切にしているとみえます。規制で需給がコントロールできるのか。大臣に聞きましょうか?…あ、大臣、聞いてなかったと、すみません、では前川さん」
(議場から笑い声)
前川氏「どうやって学生が卒業後、その地域に就職すると約束をとりつけるかが大事です。四国に作れば四国に就職するとは限らない」
平井議員「これは天下りの問題ではないか?」
常盤氏「獣医学部新設抑制の告示は、獣医学部の需給を見据えたうえで抑制している」
平井議員「天下りのために新設を抑制した疑いをどう考えますか?」
前川氏「文科省の職員の退職者が私立大に再就職する、これは法令に反しない限り、知識経験を活かすのは問題ない。量的規制の根拠は、人材養成への投資や養成に時間かかること。天下りは無関係」
公明・吉田宣弘議員「今回の豪雨災害について」。
菅官房長官「災害で亡くなられた方へのご冥福、被災者にお見舞いを心より申し上げます。政府は被災・避難場所での生活にも応えていくことが重要だと考えています」
吉田議員「今治に特区を指定した経緯は?」
WG・原委員「国家戦略特区は、誰もが諦めていた岩盤にドリルで穴を空けるもの。今治はふさわしい」
吉田議員「獣医学部新設を認めた理由は?」
原委員「異様な規制で、現実には破綻している」
吉田議員「行政が歪められたと発言したのはなぜか?」
前川氏「国家戦略特区制度で今治市に加計学園獣医学部設置を認める過程、文科省として非常に無理を強いられている。条件を付すことで加計学園しか残らないようになった。そこがブラックボックスだった」
「官邸サイドからの働きかけが私に直接あった」前川氏が現役時代の実体験をもとに証言!
民進・大串博志議員「加計学園問題は、税金の使い道が官邸との近さで歪められるのではないかという問題。政府には和泉氏、木曽氏の招致も求めたが、来ていない。説明する姿勢がない。パネルも今回、使ってはいけないと言われた。情報開示は後退している。加計学園問題の背景に官邸の存在があったというのは、なぜそう感じたのか?」
前川氏「政治的プロセスなど、不透明。昨年9月、和泉補佐官から『総理は自分の口から言えないから私が言う』と言われるなど、官邸サイドからの働きかけが私に直接あった。木曽氏は、官邸というより加計学園理事として言ってきたのだと思います」
大串議員「和泉さんがキーマンというのは、どういうところから感じたのか?」
前川氏「私自身が和泉補佐官から強い要請を受けたこと。10月21日付の文書を見てもうかがえます」
大串議員「調査では、和泉氏の発言も記録がなくて確認できないとなっています。前川さんに和泉補佐官はどう発言した?」
前川氏「まず、木曽参与が私を尋ねたのは8月下旬。『今治を、早く進めてほしい』と要望がありました。加計学園の理事としての陳情と受け止めました。しかし、文科省としての意思を曲げるわけにはいかない。
和泉補佐官からは、9月上旬、官邸の執務室に呼ばれた。やはり『国家戦略特区における文科省の手続きを早く進めろ』と。その時『総理の代わりに言う』という発言があった。特に返事はしませんでした」
大串議員「和泉補佐官が呼び出しておいて『覚えていない』というのは、ありえない。和泉、木曽が『確認できない』というのを質すため、説明責任を果たしたいなら虚偽証言ができない証人喚問をすべきではないか。前川氏も来てもらえますか?」
前川氏「お受けします」
菅官房長官「和泉補佐官から聞き取ったところ、総理からの指示はないと言い、文科省にも指示はしていないと聞いている」
大串議員「食い違っている。国会で証人喚問し、真実を明らかにするのが近道では」
菅官房長官「国会のことは国会で決めれば、政府は従う」
大串議員「この件は安倍総理と話したか?」
菅官房長官「総理は常に国会のことは国会に委ねると。政権発足以来の方針」
大串議員「安倍さんは自民党総裁として和泉補佐官らの証人喚問を拒むことはない?」
菅官房長官「国会のことは国会で決めていただく。以上」
大串議員「加計学園ありきで話が進んでいたというが、なぜそう思われたのか?」
前川氏「獣医学部新設を求めている大学として文科省が認識していたのは加計学園。獣医学部はほぼ加計学園の問題に絞られるという認識だった。内閣府でも暗黙の共通理解あったと思う」
大串議員「文科省として『総理のご意向』『官邸の最高レベル』とペーパーで出している。しかし内閣府は言っていないという。文科省としては当時、組織として(官邸の関与が)『ある』と認識していたのか?」
前川氏「記載内容は間違いないと思っています」
大串議員「藤原審議官も国会で証人喚問があったらきてもらえますか?」
藤原審議官「お答えは差し控えます。政府職員の立場ですので、この場での回答は差し控えます」
大串議員「安倍総理の『丁寧に説明する』という言葉が政府に行き渡っているのか、疑問だ。安倍総理と加計孝太郎さんが腹心の友だと報道が増えるまで知らなかった、と萩生田氏は言っていたが、ブログに写真載せてましたよ。虚偽答弁だったのでは?」
萩生田氏「友人であることは承知しています。『腹心』と表現するほどとは知りませんでした」
大串議員「言い逃れを続けているようにしか見えない。一昨年クリスマスですが(昭恵夫人のFB『男たちの悪だくみ』投稿)、これをパネルで出すな、と与党の理事から言われた。前川さん、この写真見せられてどういう印象を受けましたか?」
前川氏「加計氏と総理が友人だとは、担当課から聞いた。今の写真は10月に拝見した。獣医師会に要請に行った時にその写真をお持ちになったと聞いています。それをもって政策上の意思決定に影響を及ぼすべきものでないと承知しています」
維新・丸山穂高議員、出会い系バー通いを追及し、「国民は『あの言い訳はないのではないか』と思っている」とピント外れの「人格攻撃」批判!
社民党・吉川元議員「10月21日の文書、どの部分が萩生田氏の発言なのか?」
常盤氏「備忘録的なメモ。面談では言及のなかった周辺情報も含まれている。感想とか質問は萩生田氏の発言ではないか?」
吉川議員「『地域に関係なく2校、3校』と安倍総理は言っています。菅官房長官も獣医学部に規制の根拠ないと言った。どういうことか」
山本地方相「特区でやって問題なければ全国展開する」
吉川議員「官房副長官に聞いている!」(それでも話し続ける山本大臣)
菅官房長官「獣医学部の設置抑制は法的根拠があるわけでない、という意味で言った」
吉川議員「今日の政府答弁を聞いて、行政が歪められたという懸念は払拭された?」
前川氏「プロセスはわからないまま。今治市などの関係者や加計孝太郎さんから話を聞く必要がある」
日本維新の会・丸山穂高議員「この問題、言った言わないという点でわかりにくい。特に文書発覚後、『怪文書』と発言。これはよくない。国民にどう話すのか」
菅官房長官「文書、最初は出所が不明で、大臣、政務官も知らない文書で、私への記述が事実と違った。そういう文書だったから、怪文書のようだと言った。結果、文科省にあった文書でしたので、認識は変えました」
丸山議員「前川氏に。萩生田発言概要に関して、前川さんは事実と断言している。現職のときに見ていないのに。なぜ正しいと思うのか」
前川氏「在職中には見ていない文書です。共有は一定程度されていたと思う。状況把握のために作られたメモでしょうけど、こういった作業は役所で往々にして行われている。発言者が曖昧というのはあるが、作っているのはしっかりした職員です」
丸山議員「もうひとつ。読売新聞で報道された出会い系バー。権力とメディアの関係に不安を覚えるとおっしゃった。しかし、国民は『あの言い訳はないのではないか』と思っている。貧困の実地調査はない、と。この部分で国民に不安感を与えているのでは」
前川氏「調査という言葉遣いは適切ではなかったかもしれない。私としては個人的な行動が、なぜ全国紙で報道されるのか。昨年秋に、杉田官房副長官から注意を受けた。これがなぜ読売新聞に出たのか、これが問題。官邸の背景を感じたし、横行しているなら問題だ」
蓮舫代表「地位に恋々としがみついていた?」菅官房長官「私はそう思った」〜前川氏の眼前で菅官房長官が強弁
・続いて参議院・文教科学委員会、内閣委員会連合審査会
▲民進党・蓮舫代表
民進党・蓮舫議員「九州を襲った大雨、被害に遭われた方に心より哀悼の意を表します。豪雨の際、稲田防衛大臣が不在だった。適切だと思うか?」
菅官房長官「対応に問題はなかった」
蓮舫議員「稲田大臣が国民の命を守ることよりも優先した政務とは何か?」
菅官房長官「承知しておりません」
蓮舫議員「稲田大臣は都議選の際に、『防衛省、自衛隊としてお願いしたい』と言った。法律違反です。なぜ罷免しないのか。安倍総理と罷免について話したのか?」
菅官房長官「総理と話したことはない」
蓮舫議員「前川さんの答弁と政府答弁との話に食い違いがある。なぜだと思いますか?」
前川氏「なぜかは私からは説明できないが、私は私の承知していることを述べているだけです」
蓮舫議員「10月7日の文書は本物ですか?」
前川氏「10月7日の文書は、私が在籍中に受け取った資料と同じものです」
蓮舫議員「政府は記憶にない、存在が確認できなかったと述べている。なぜでしょうか?」
前川氏「探せば出てくる文書だと私は思っています」
蓮舫議員「再々調査を指示したらどうでしょうか?」
菅官房長官「文科大臣にゆだねたい」
松野文科大臣「前回の調査で十分」
蓮舫議員「前川氏が地位に恋々としがみついていたと述べています。そうなのですか?」
菅官房長官「私はそう思って申し上げました」
前川氏「そのような事実はございません」
菅官房長官「私は事実に基づいて発言している。杉田副長官から報告があった」
蓮舫議員「菅官房長官は杉田副長官から、前川氏の定年延長について報告があがったとされています。どこが間違っているのでしょうか?」
前川氏「どこかはわかりませんが、全く事実に反します」
蓮舫議員「菅官房長官、人事の情報を漏らすというのは大臣規範に違反している。認識されていますか?」
菅官房長官「指摘は当たらない」
蓮舫議員「一方で、佐川理財局長が国税庁長官になられる。なぜですか?」
菅官房長官「人物の評価については、能力と業績を組織の中で総合的に勘案し、それに基づいて適材適所で配置している。各大臣が人事案を策定し、総理と私が協議し、各大臣が任命する。国税庁長官もこのような考え方。佐川氏は国税の分野で豊富な経験を有していて、適任であると考えた」
蓮舫議員「政府を庇った佐川氏は栄転した一方、前川氏は個人攻撃されている。忖度する人だけが栄転する仕組みになっている。また、安倍総理は秋葉原で、『こんな人たちに負けるわけにはいかない』と述べ、国民を分断しました。こういう姿勢は改めるべきです」
萩生田官房副長官「特区については記憶がない」と遁走!
▲民進党・桜井充参議院議員
民進党・桜井充議員「和泉補佐官から総理のご意向と言われたことはあるか?」
前川氏「9月上旬、『総理は自分の口からはいえないから代わりに自分が言う』という話があった。当時は獣医学部の新設を早めるように、と認識したが、その後、今治における獣医学部を30年4月に開設するようにという話だと承知した」
桜井議員「いつ認識したのか?」
前川氏「9月の終わりごろ」
桜井議員「国家戦略特区については、内閣府の所掌事務であって、首相官邸は関係ないものだと思いますが、なぜ関係者が呼び出されたのか?」
前川氏「官邸の関心事項であるということ以上はわかりません」
桜井議員「義家副大臣が、獣医学部新設の件で官邸を訪ねている。萩生田官房副長官はあまり反応がなかったとしている。義家副大臣とあっていますよね?」
萩生田官房副長官「様々な行政課題について話している。国家戦略特区の件では、獣医師の過不足について文科省では根拠を示すことは困難なので、農林省につないでくれという話だった」
桜井議員「10月7日の萩生田官房副長官ご発言概要は文科省の誰からのレクか?」
前川氏「専門教育課からだと思いますが、課長か課長補佐か、具体的にははっきりしない」
桜井議員「その方々のパソコンを調べればメールがでてくるのでは?」
前川氏「その後消去したかもしれませんが、復元はできると思います」
桜井議員「実際、10月7日の文書のまま動き続けている。広域的にという文言がなぜ加筆されたのかと問うと、山本大臣は色んな所にできたら困るからとはっきり述べた。まさしく加計ありきでずっと動いてきた」
桜井議員「萩生田官房副長官、松野大臣も30年4月は難しいと述べているというメモがある」
松野大臣「国家戦略特区に関わったのは、この件が初めて」
桜井議員「この時点では松野大臣も30年4月は難しいという認識だった。そういうなかで、『総理のご意向』というものが出てきている。誰からレクを受けたのか」
前川氏「専門教育課の課長、あるいは課長補佐から報告を受けた」
桜井議員「萩生田官房副長官は、内閣府、和泉補佐官と色々話をしたのでは?」
萩生田官房副長官「前提が違う。文科省の求めに応じて対応した。特区については記憶がない」
桜井議員「根回しをしていたのは、和泉補佐官だと私は思っている。おそらく総理から和泉補佐官に直接指示があり、和泉補佐官が色々なところに根回しをしていたのだと思います。参考人招致・証人喚問を要求したい。10/21の萩生田官房副長官のご発言概要の信憑性については?」
前川氏「これについては、現職中に見たことはない。文面を見る限り、担当者が備忘録としてつくり、共有したものだと思われる。このようなものは当然あり得ると思いますが、主語が誰かについてはあいまいな部分もあるのでは。
(広域的に、が付け加えられた)文書について誰が手直しをしたのか。官邸の萩生田官房副長官と書いてある。このメールの信憑性についてどう思うか?」
前川氏「在職中にみたものではないが、メールと資料が存在していることは間違いない。内容については精査が必要かもしれないが、まず受け止めるべき」
桜井議員「萩生田官房副長官は違うと言っているがどうなのか?」
萩生田官房副長官「そのような指示を出したことはない」
桜井議員「山本大臣が出したのか、誰と相談したのか?」
山本大臣「私が指示を出した。相談相手は民間議員の方々、文科省等」
桜井議員「民間議員と前々から相談したのであれば、内閣府から文科省に送った原案をそうすればよかった。なぜそうしなかったのか。今の答弁はおかしい。嘘を言わないでください。
この件については、萩生田官房副長官ではなくて、総理が加計理事長からお願いされて、和泉補佐官に相談して、和泉補佐官が動いたのではないかと思っています。前川氏はどう思うか?」
前川氏「個人的に想像はしますが、そこまでの結論は明確には出せないと思います」
「平成30年開学」の理由は、「官邸の最高レベル、総理のご意向以上の説明は聞いていない」
▲共産党・田村智子参議院議員
共産党・田村智子議員「九州北部での豪雨災害に心からお見舞いを申し上げます。前川氏、文科省の複数の文書には平成30年4月開学というスケジュールが記されている。今治市でも資料がある。藤原審議官は選択肢の一つとして議論したが、前提にはしていないと答弁。事実か?」
前川氏「『官邸の最高レベルが言っていること』と言っている。それに対して文科省内で相談し、難しいと内閣府に言った。内閣府の回答は設置時期について『総理のご意向』という回答だった」
田村議員「今治市を前提としたものでよいか?」
前川氏「その通りです」
田村議員「山本大臣、前川氏の答弁と食い違っています」
山本大臣「30年度に開設が初めて出てくるのはパブコメ」
田村議員「今治市は出てくるが、それ以外は出てこない。『今治市の構想が適切であることを示す』と書かれている。今治ありきで文科省に提示したのでは」
山本大臣「そういうことではない」
田村議員「前川氏は、4条件に合致しているという根拠がないと指摘している。農水省や厚労省との協議が必要という文科省の提起に対して、内閣府の姿勢は?」
前川氏「内閣府が主体となるという意思はないと思った。文科省が責任をもてという姿勢だった」
田村議員「閣議決定に基づく4条件について審査していたら平成30年4月に間に合わなくなる。だから内閣府は協議をやらなかった。内閣府や和泉補佐官が平成30年開学を譲らなかった。その意味は?」
前川氏「平成30年開学が大前提とされていた。その説明としては、官邸の最高レベル、総理のご意向以上の説明は聞いていない」
田村議員「平成30年4月は国家戦略特区でも一切議論されていない。山本大臣が自分で判断したといっている。なぜか?」
山本大臣「いち早く開設して、検証するため」
釈迦に説法!自民・青山議員「愛媛県が獣医師不足だという実態は知っているのか?」、前川氏「規制緩和の結果として加計学園に新設を認めるかは次元の違う問題」
▲自民党・青山繫晴参議院議員
自民党・青山繫晴議員「日本では、鳥インフルエンザなどの脅威がある。私は民間の危機管理の専門家として、獣医師の不足に直面してきた。
前川氏は獣医師が不足していないにも関わらず新設を認めたのは行政が歪められたからだと述べているが、愛媛県が獣医師不足だという実態は知っているのか?」
前川氏「違います。獣医学部の新設について、規制緩和をすべきかどうかと、規制緩和の結果として加計学園に新設を認めるのかは次元の違う問題。歪められたと思っているのは後者のプロセスです」
青山議員「獣医学部では水増し入学が横行している。学生が教室に入り切れず、背後から除くような状況が起きている。これでバランスがとれているならば、是正された後には獣医学部の定員が足りないということでは?」
前川氏「私立大学の定員超過是正は一般的な問題としてはあるが、獣医師の需要と入学定員の話は政策的議論が必要。仮に獣医師の養成を増やす必要があるというのであれば、既存の大学の定員を増やすという方法もある。既存の大学には設備・人員がそろっている。新規に作る方が難しい」
青山議員「加戸氏はどうか?」
加戸氏「特区申請しては何回も門前払いされた。一番強い反対は日本獣医師会。加計ありきではなかった。加計学園の事務局長がたまたま、今治選出の県議と友達だったから、この話が流れてきて、飛びついた。これもだめなんでしょうか」
青山議員「前川氏は天下り問題で辞任された。それは事実」
前川氏「天下りの問題と国家戦略特区の問題を結び付けて議論するのはおかしい。具体的に結び付けるのであれば、先輩の木曽理事。木曽理事は加計学園の理事になった。こういうOBの働きかけが問題。私は働きかけによって政策を変えたことはない」
腰が引けた松野文科大臣の「メモに書かれている以上は同種の発言があったと考えているが発言の真意については確定できないというのが文科省の結論」
▲公明党・里見隆治参議院議員
公明党・里見隆治議員「九州豪雨で亡くなられた皆様に、心からご冥福をお祈りいたします。まず、加戸氏に質問。愛媛県が獣医学部新設要望に至った背景は?」
加戸氏「宙に浮いた今治市の学園都市構想を進めたかった。愛媛県での公務員獣医師の少なさを実感。アメリカと比べて日本は遅れていると思った」
里見議員「前川氏の行政を歪められたという主張について、文科省が責任を押し付けられた点が納得できなかったととらえられるが?」
前川氏「獣医学部新設を認めなかったのは、政策として、獣医学部の定員を増やす理由がないと判断してきたからで、農水省とも議論して進めてきた。将来的な需給を踏まえて議論しなくてはならないし、それは当然のこと。農水省や厚労省も加わって議論する過程が必要だったと思う。4条件を満たすかどうかの議論も不十分」
日本維新の会・清水貴之議員「総理のご意向文書の存在について、再調査で見つかった文書は個人メモだと結論付けた。そういう趣旨の発言があったというだけで、事実かどうかはっきりしない」
松野大臣「文書作成者にヒアリングした。8か月前。個々の文書については記憶が明確ではないが、メモに書かれている以上は同種の発言があったと考えていると述べている。発言の真意については確定できないというのが文科省の結論」
清水議員「内閣府ではそうした発言はないということでよいか?」
山本大臣「内閣府では、文書の存在は確認できていない。内閣府としては総理のご意向等と伝えたことはない」
前川氏「問題となっている文書は、文科省の調査でも存在は確認されている。『平成30年4月開学』『官邸の最高レベル』と書かれた文書は私も受け取った。存在が確認されている他の文書では、今治市と書かれている。『今治市における設置時期が30年4月』、それが『総理のご意向』だとしか読めない。
この問題のポイントは、なぜ加計学園だけに決まったのか、4条件に照らして満たされているのか、『30年4月』『広域的に存在しない地域に限る』といった条件が付された経緯などが不明朗。その点について明らかにするためには、和泉補佐官などから話を聞かなければわからない」
森ゆうこ議員「大臣規範には報酬のない名誉職でも届け出は必要と書いてある」と指摘!「萩生田官房副長官は利害関係者であり、そもそも動いてはいけない人だった」
▲自由党・森ゆうこ参議院議員
自由党・森ゆう子議員「平成27年4月2日、官邸に来た今治市の担当者は、誰と協議をおこなったのか?」
萩生田官房副長官「記録が残っていないため、確認できない。総理に直接確認したが、今治市職員と面会した記憶はないとのこと」
森議員「情報公開請求で開示された今治市の資料、7800枚以上ある。その中に、首相官邸で会っているときちんと書いている。なぜ記録がないのか、確認できないのか?」
菅官房長官「総理大臣官邸への入廷は厳格に管理している。しかし訪問者の記録は膨大になるため、遅滞なく破棄するということになっている」
森議員「参議院でも訪問者は3年間保存してある。おかしなこと。首相動静をみると、その日に下村博文(元文科大臣)と会っている。ピンポイントじゃないか。国家戦略特区申請をおこなう2か月も前。なぜ官邸に来たのか。誰と会ったのか?」
菅官房長官「今治市に聞いたらいかがでしょうか」
森議員「今治市は保存している文書を全部出した。なぜ官邸は出さないのか?保存していないのか?おかしいでしょう。萩生田官房副長官は加計学園グループの名誉教授に就任している。なぜ兼職届を出さなかったのか?」
萩生田官房副長官「客員教授としての勤務実態がないため、兼職届では不要と判断していたが、昨今の報道から誤解がないようにと念のため提出した。適切に対応した」
森議員「大臣規範には、『報酬のない名誉職でも届け出は必要』と書いてある。全然適切ではない。萩生田官房副長官は利害関係者であり、そもそも動いてはいけない人だった。内閣府は今治市に、スケジュール共有の依頼のメールを送っている。同じメールを京都・京産大に送りましたか?」
山本大臣「京都にも送った」
森議員「確認したんですね?」
山本大臣「メール自体は残っていない」
森議員「何で確認できないんですか。8月3日とわかっている。内閣府から出てきた文書は何もない。文書を出した方がおかしいと言われている。おかしいと思いませんか?」
無所属クラブ・松沢成文議員「加計学園グループ・英数学館の敷地内に自民党政党支部が存在するという報道があるが、大臣は把握しているか?」
松野文科大臣「報道は承知。所管は広島県。文科省としては把握していない」
松沢議員「この支部の支出のすべての金額は政治活動費として支出されている。政治活動がおこなわれていた。会計責任者は岡山理科大学の同窓会の副会長。事務担当者は加計学園グループの高校の校長。英数学館の一部を借りて、政治活動をしている。政治資金規正法や教育基本法に違反するんじゃないか?」
松野大臣「学校そのものが政治活動をすることは禁止されている。事実関係を承知していない」
松沢議員「収支報告書には事務所費が書かれていない。家賃相当の寄付を受けていることになる。政治資金規正法違反の疑い」
松沢議員「英数学館は国から補助金を受けている。その点でも政治資金規正法違反の可能性がある。教育基本法や政治資金規正法違反の可能性がある学校法人が獣医学部設置の認可をしていいと思うか?」
文科省「英数学館は『学校法人加計学園』とは別法人」
松沢議員「いよいよ加計孝太郎氏が法律違反をしている可能性が出てきた。証人喚問を求める。文科大臣としてこの問題を調査すべきでは?」松野大臣「法人が別なので、直接影響を与えるかどうかは一概には言えない。広島県の聞き取りをもって判断したい」
松沢議員「両法人とも加計孝太郎氏が理事長。調査を求める」