厚生労働省の調査によれば、現在、日本国民の約30%が花粉症であるという。日本気象協会によれば2015年2月27日現在、九州から関東北部まで花粉シーズン入りしている。日本人の国民病ともいえる花粉症。なぜ日本でのみ、ここまで全国的な猛威を振るうようになったのか。
皮膚科およびアレルギー科が専門で、花粉症などのアレルギー症状やアトピー性皮膚炎の研究・治療を行っていることで全国的に有名な医学博士・中山皮膚科クリニック院長の中山秀夫医師に、2010年2月24日、岩上安身がインタビューを行った。
中山医師は、花粉症と失明の関連性に言及。近年、目の縁(ふち)の皮膚炎から失明に至るケースがあるとし、主な原因のひとつである「花粉症」を罹患する人口が増え続ける一方、「対策は十分に講じられていない」と訴えた。
花粉症増加の原因として、中山医師は「国がスギを植えすぎたからだ」と指摘。「スギをこれだけ大量に植えた国は、世界で日本しかない。日本の花粉症は人災。このままでは国民全員が花粉症になってもおかしくない」と警鐘を鳴らした。
他国に比べて遅れる、アレルギー症状に対する理解と対応
中山医師は、日本におけるアレルギー症状に対する国の理解や対応が、「海外に比べて遅かった」と指摘する。特に、パッチテスト(少量の試薬を染み込ませた布を貼り、アレルギー反応を診る検査手法)について、1974年に薬事法が改正されるまでは、アレルゲン(アレルギーを起こすさまざまな原因物質)を試薬として日本で使えなかった点を問題視した。
その一例として、日本でもっとも多い皮膚炎のひとつである、美容師の職業病ともいえる毛染めによるアレルギー性皮膚炎の検査や、ピアス装着などで発症する金属アレルギーについても、パッチテストによる検査ができなかったことが、「診察や治療に支障をきたした」と振り返った。
当時、皮膚科と歯科から厚生省に申し入れを行い、厚生大臣や事務方の担当課長が事態を理解し、パッチテストが認められるようになったが、「政治家や議員で、アレルギーに対し理解している人は少ない」とも指摘。化粧品や衣類についても、事前の検査体制の不足から、アレルギーを発症するケースが増えていると警鐘を鳴らした。
花粉症増加の原因と失明との関連性、今後講じるべき対策とは?
武田邦彦氏も以前から指摘してましたね。
「日本の花粉症は人災」アレルギーの専門家・中山秀夫医師が岩上安身のインタビューで、国民全員が花粉症になる危険性を指摘 http://iwj.co.jp/wj/open/archives/12296 … @iwakamiyasumi
展望なき、拡大造林政策と排ガス等の複合汚染。これは、新たな「公害」といってもいい。
https://twitter.com/55kurosuke/status/586638623971287040