2012年4月16日(月)、経産省内の原子力安全・保安院会見の模様。
(IWJ・箕島)
2012年4月16日(月)、経産省内の原子力安全・保安院会見の模様。
■全編動画
【トピックス】
(1) 福島第一原発の窒素封入装置の故障の件
過去にも何度も止まったことがある。今回はまだ原因がはっきりとしない。
調査のためにデータを取るが、電気系統という予想もあり、インバータを取り換え調査することも。予防策として先ずは、定期的な点検を計画する。
(2) 2号炉の温度上昇の件
圧力容器底部の温度測定値が上昇している。温度センサー(熱電対)の直流抵抗を測定し、熱電対の異常と判断、現在は監視対象から除外している。
保安院としては、重要な問題と認識しており、東電に対応策を検討させている。5月11日に結果がでてくる予定。
(3) 2号機滞留水の移送について
トレンチに水が溜まるので、水質を調査したところ地下水と判断した。今後ピットそのものに水が溜まらないような仕組みを考えていく。
(4)プラントパラメータの水素濃度上昇の件
1号機の水素濃度が、先週少し上昇したが、その後下がった。
(5)柏崎刈羽原発5号機の保安規程違反について
燃料に係る作業時には、非常用換気空調2系列が動作可能でなければならない。この規定に違反し、1系列しか動作しない状態で作業した。
本件事象について3/2に東電から報告を受けており、原因分析、対策についての報告を受けた。
(6)中部電力からの報告
中央防災会議を踏まえ、津波の高さに関して評価するように4/2に指示していたもの。本日報告を受けた。これから中身を見て行く
【質疑応答(一部始終)】
(毎日新聞・オカダ)
Q:浜岡原発の評価について、保安院の評価体制はどうなっているのか。外部から専門家を呼んで議論するようなこともあるのか?
A:今はそこまでは考えていない。
(朝日新聞・コイケ)
Q:中電は18m高さの防波堤を造っている。今、造っているものを3m積み増しして21mの津波に耐えられるようにすることは、技術的に可能なのか?そのような過去事例は把握しているか?
A:保安院としては把握していない。津波の高さ21mは今のところ中央防災会議の値であり、今後高さが変わる可能性もある。
(NHK オカダ)
Q:4/2に保安実施指示(?)がでている(?)。津波に対する追加の対策が出ていない。ポンプ配置は計画にあるが、人員の計画がない。数字合わせではないのか。
A:中身が十分かどうかはこれから検討していく。
(フリー木野)
Q:ふくいち、汚染水の貯蔵タンク、秋までは容量がもつが、その先は東電の計画では未定になっている。保安院はどう考えているのか。
A:大きい容量のタンクへのリプレースなどを東電が考えている。具体的に秋以降の計画、タイムリミットの議論などは、今はまだ言えない。
(フリー木野)
Q:津波対策で、中央防災会議より低い値が、意見聴取会ででてきたら、どちらを取るのか?
A:どちらかではなく、いろいろな知見を見て、過小評価にならないようにしていく
そのときどうするのか、という、手続きは、今は決まっていない。科学的な知見で見て行く。
(毎日・オカダ)
Q:次回の意見聴取会はいつか?
A:来週以降で調整中
(朝日・井上)
Q:中電の会見で防波壁のかさ上げを表明したが
A:保安院では内容をまだ確認していない。