日刊IWJガイド・非会員版「トランプ政権誕生でNATOは東方拡大を停止する! 国防費2%基準を達成していない加盟国は米国の軍事的な保護が受けられない!」2024.7.5号~No.4271


┏━━【目次】━━━━
■はじめに~トランプ政権誕生でNATOは東方拡大を停止する! 国防費2%基準を達成していないNATO加盟国は米国の軍事的な保護が受けられない! トランプ陣営はウクライナ紛争に関して、民衆に圧倒的に支持された欧州の急進右派勢力と連動しながらロシアとの和平を求める方向へ! トランプ陣営の平和志向路線を支援する有識者60人による公開書簡を全文仮訳!

■7月に入り、IWJの第14期も最後の1ヶ月です! 6月30日間のご寄付・カンパ額が確定しました! 6月は、102件、135万6700円と、目標額の34%の達成率でした! これは相当危機的な数字です! 今期第14期は、8ヶ月連続で目標金額に届かず、累積の赤字額は1000万円近くになっています。他方で、「IWJしか報じていない情報」が、日々、増えてきています! そのIWJを支えるのは、皆さまからいただく会費とご寄付・カンパだけです。有料会員登録と、ご寄付・カンパで、どうか財政難のIWJが、独立メディアとして報道・言論活動を継続できるよう、皆さまのご支援をよろしくお願い申し上げます!

■【中継番組表】

■『ニューヨーク・タイムズ』は「バイデン大統領の支持者」が、「もしもあと2回、あのようなこと(トランプ氏とのテレビ討論での失敗)があれば、我々は違う場所にいる(選挙から撤退する)ことを、大統領はわかっている」と語った報道! ホワイトハウスのジャンピエール報道官は「まったくの誤り」だと否定! 民主党の最大の献金者のひとり、ネットフリックスの共同創業者リード・ヘイスティングス氏は、「バイデン氏は退き、力強い民主党指導者が、トランプ氏を倒す必要がある」と表明!『タイム』誌は「明確な有力候補はいない。バイデン氏はましな選択肢」と擁護!

■【本日のニュースの連撃! 2連弾!】

■【第1弾! ハンガリーのオルバン首相がキエフを電撃訪問! オルバン首相は、ゼレンスキー大統領に「順序を逆にして、まず停戦を実現することで、和平交渉を加速できないか検討するよう求めた」が、予想通り、ゼレンスキー大統領は回答せず!】(『RT』2日他)オルバン首相のキエフ訪問の本当の目的は、ウクライナ領内の少数民族であるハンガリー人の人権尊重と、ハンガリーに流入してきたウクライナ難民への支援!

■【第2弾! オランダで第1党となった急進右派政党・自由党(PVV)を中核とする連立政権が発足! 連立の条件で新首相は、4党の党首を外すことになり、自由党(PVV)のヘルト・ウィルダース党首は就任せず、元情報機関トップのキャリア官僚のディック・シューフ氏が首相に就任】(『ロイター』2日、ほか)新政権の連立協定には「キエフへの支援継続」の誓約が含まれているため、オランダのウクライナ政策は不変!? 前国防相は退任直前に、ウクライナへのF-16の供与を承認し、「制限は何もない」と言明!
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■はじめに~トランプ政権誕生でNATOは東方拡大を停止する! 国防費2%基準を達成していないNATO加盟国は米国の軍事的な保護が受けられない! トランプ陣営はウクライナ紛争に関して、民衆に圧倒的に支持された欧州の急進右派勢力と連動しながらロシアとの和平を求める方向へ! トランプ陣営の平和志向路線を支援する有識者60人による公開書簡を全文仮訳!

 おはようございます。IWJ編集部です。

 昨日、トランプ氏の訴訟をめぐるドタバタをお伝えいたしましたが、トランプ氏は、再三、IWJでお伝えしているように、ウクライナ紛争に関しては、経済合理性の観点から、極めてまっとうなロシアとの和平を志向する判断を示してきました。

※はじめに~クリミア大橋爆破の主犯のテロ国家、英国の『BBCラジオ』のホストが「トランプを殺せ」とXにポスト!! 反発を受けてポストを削除したが、反省の色はゼロ! 米最高裁はトランプ氏の「免責特権」を認めて、11月の大統領選挙まで、初公判が開かれない可能性が高まった! ところが米司法省は、1月20日の大統領就任式までに初公判を開く戦略!? 実現すれば、トランプ政権は政権移行前から前代未聞の大混乱に!(日刊IWJガイド、2024年7月4日)
会員版 https://iwj.co.jp/wj/member.old/nikkan-20240704#idx-1
非会員版 https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/53644#idx-1

※はじめに~スクープ報道に米国内外が騒然!! トランプ前大統領が側近との機密の会話で「ウクライナにクリミアとドンバス地域をロシアに割譲するよう圧力をかければ、戦争を終わらせることができる」と発言と『ワシントン・ポスト』が暴露! NATOのストルテンベルグ事務総長も『BBC』で「どのような妥協をするかを決めるのは、ウクライナ自身」と、ウクライナに譲歩を求めるよう暗に示唆! 他方、スロバキアでは、大統領選でウクライナへの軍事支援に反対するペレグリニ氏が勝利し「スロバキアが戦争の側ではなく、平和の側にあり続けるようにする」と宣言!(日刊IWJガイド、2024年4月10日)
会員版 https://iwj.co.jp/wj/member.old/nikkan-20240410#idx-1
非会員版 https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/53391#idx-1

※11月5日の大統領選は、バイデン氏とトランプ氏の再度の一騎打ちにほぼ決定!「トランプ氏はウクライナ紛争にビタ一文出さないと語った」と、訪米しトランプ氏と会談したヴィクトル・オルバン・ハンガリー首相が証言! 米大統領選が、ウクライナ紛争の行方を左右する可能性大に! トランプ氏は欧州各国が防衛費増を渋れば、NATOからの離脱も示唆!(日刊IWJガイド、2024年3月14日)
会員版 https://iwj.co.jp/wj/member.old/nikkan-20240314#idx-6
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 2日付の『ポリティコ・マガジン』のトランプ氏のNATO政策に関する記事が波紋を呼んでいます。

 この記事「トランプのNATO構想が浮上」は、第一次トランプ政権の元高官や、第二次トランプ政権で重要な役割を担う専門家に取材して構成したもので、記事の趣旨は、「トランプ支持者の間でNATOの新コンセプトの概要について、より詳細なコンセンサスが形成されつつある」というものです。

※Trump’s Plan for NATO Is Emerging.(ポリティコ・マガジン、2024年7月2日)
https://www.politico.com/news/magazine/2024/07/02/nato-second-trump-term-00164517

 より詳細なコンセンサスというのは、具体的には、主に2つです。

 第1に、「GDPの2%を国防費に充てるという目標をまだ達成していないNATO加盟国は、『米国による国防の大盤振る舞いと安全保障の保証を享受できなくなる』」ということです。

 現在の加盟国の国防費の達成状況を、同日付『ポリティコ・マガジン』は、次のように報じています。

 「今月初め、ワシントンでジョー・バイデン大統領と会談したNATOのイェンス・ストルテンベルグ事務総長は、NATO加盟国31ヶ国のうち23ヶ国が同盟の2%目標を達成すると発表した。『これは4年前の2倍以上だ』とストルテンベルグ事務総長は述べた。この中には、1990年代初頭以来初めてドイツも含まれる見込みで、同国のタカ派国防相ボリス・ピストリウスは、ドイツが防衛費をGDPの3.5%まで引き上げることを要求している」。

 逆にいえば、加盟国31ヶ国のうち、8ヶ国が2%目標を未達成だということになります。

 第2に、これ以上のNATOの東方拡大はしない、ということです。この点は、民主党のクリントン政権以来、バイデン政権まで継続してきた米国の東方拡大路線をストップすることになり、非常に重要なポイントです。

 「具体的にはウクライナとジョージア(旧グルジア)に進出しないことを約束し、モスクワがウクライナの領土をどの程度維持できるかをめぐって、ロシアのプーチン大統領と交渉する、という取り決めを考えている」という構想です。

 2日付『ポリティコ・マガジン』の記事を紹介している、2日付『RT』は、次のような判断を示しています。

 「トランプ氏はNATOを全面的に脱退する可能性は『低い』ものの、米国が主導するこのブロックを見直し、欧州加盟国にもっと大きな責任を負わせる可能性が高い」。

 トランプ氏の内政がどうあれ、対外的、軍事的には、戦争を拡大しない方針をますます固めている印象があります。

 NATOが東方拡大しなければ、ウクライナはNATOに入れず、中立化するしかありません。ジョージアも同じです。これが、実現すれば、米露対立が緩和され、世界大戦の危機も遠のくという意味で、世界にとって、トランプ氏のNATO政策は決定的に重要な意味を持ちます。

 7月の9日、10日、11日の3日間、ワシントンでNATO首脳会議が開催されます。

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■7月に入り、IWJの第14期も最後の1ヶ月です! 6月30日間のご寄付・カンパ額が確定しました! 6月は、102件、135万6700円と、目標額の34%の達成率でした! これは相当危機的な数字です! 今期第14期は、8ヶ月連続で目標金額に届かず、累積の赤字額は1000万円近くになっています。他方で、「IWJしか報じていない情報」が、日々、増えてきています! そのIWJを支えるのは、皆さまからいただく会費とご寄付・カンパだけです。有料会員登録と、ご寄付・カンパで、どうか財政難のIWJが、独立メディアとして報道・言論活動を継続できるよう、皆さまのご支援をよろしくお願い申し上げます!

 いつもIWJをご支援いただき、ありがとうございます。

 7月に入り、IWJの第14期も、最後の1ヶ月となりました。

 6月は、30日間で、102件、135万6700円のご寄付・カンパをいただきました。ご寄付をくださった皆さま、本当にありがとうございます。これは、月間の目標額400万円の34%という達成率です。この数字は、相当に危機的な数字です!

 6月のご寄付・カンパが目標額に到達できなかったことで、今期第14期、IWJへのご寄付・カンパは、11月から6月まで、8ヶ月連続で目標金額に到達しませんでした。この8ヶ月間の不足額の合計は、1260万8589円です。零細な企業であるIWJにとって、非常に厳しい赤字額です! 財源不足は深刻な上にも深刻で、IWJは、本当にこの先、独立メディアとして活動できなくなってしまう可能性が出てきました。

 7月は、1日から4日までの4日間で、11件、10万8000円となっております。

 ご寄付・カンパをお寄せいただいたみなさま、誠にありがとうございます。

 しかし、第13期は、2000万円を超える赤字でした。この時は、私、岩上安身が、老後の蓄えを崩してピンチを切り抜けました。しかし、2年連続大幅な赤字となると、私、岩上安身個人にも、もうこれ以上、投じる私財はありません!

 以前にも書きましたが、私には、進行性の難病の線維筋痛症で、ほぼ寝たきりに近い次女がいます。

 ですので、私は、残念ながらIWJとともに心中することはできません。倒産する一歩手前で、未払いの給与や売掛、債務がないように始末して会社を自分の手で解散しますし、人様に迷惑のかかるような最後にはしない、と覚悟を定めています。

 ただ、余力ある限り、自らのジャーナリストとしての使命・天命から逃げ出すようなことはいたしません!

 皆さまのご支援のある限り、全力で前進を続けます!

 今月こそ、なんとか月間目標額の400万円に届きますよう、また、できれば目標額以上のご支援をいただき、積み重なっている今期の1000万円近い目標不足分を、期末の7月末までに削ってしまい、収支がマイナスにならないよう、有料会員登録と、ご寄付・カンパで、財政難のIWJへの強力なご支援をよろしくお願い申し上げます!

 6月末現在、IWJ会員の総数は2329人、このうちサポート会員の方は869人でした。ぜひとも、サポート会員様におかれましては、会員をそのままご継続いただき、一般会員様におかれましては、サポート会員へのアップグレードをお願いします!

 また、休会中の皆さまは、メールやお電話をいただければ、すぐに会員を再開できます。一度退会された方でも、会員番号は変わりませんので、改めて申し込みをいただくことで再び会員になっていただくことが可能です!

※会員の再開、新規会員登録はこちらからお願いします。
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※以下は、IWJの活動へのご寄付・カンパを取り扱っております金融機関名です(各金融機関ごとに口座名が非統一ですが、どれも、各銀行の仕様に従ったもので、間違いではありません)。どうぞ、ご支援のほどよろしくお願いします!

みずほ銀行
支店名 広尾支店
店番号 057
預金種目 普通
口座番号 2043789
口座名 株式会社インデイペンデント ウエブ ジヤーナル

城南信用金庫
支店名 新橋支店
店番号 022
預金種目 普通
口座番号 472535
口座名 株式会社インディペンデント.ウェブ.ジャーナル

ゆうちょ銀行
店名 〇〇八(ゼロゼロハチ)
店番 008
預金種目 普通
口座番号 3080612
口座名 株式会社インディペンデント・ウェブ・ジャーナル

 IWJホームページからも、お振り込みいただけます。

※ご寄付・カンパのお願い
https://iwj.co.jp/join/pleasehelpus.html

 どうぞ、皆さま、権力に対し、一切忖度しないで真実をお伝えする独立メディアIWJの存在意義と必要性について、多くの人に口コミでも、SNSを通じてでも、広めてください!

 よろしくお願いします!

 岩上安身拝

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◆中継番組表◆

**2024.7.5 Fri.**

あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。

【IWJ・Ch5】10:40~「武見敬三 厚生労働大臣 定例会見」
視聴URL: https://twitcasting.tv/iwj_ch5

 武見敬三厚生労働大臣による記者会見を中継します。これまでIWJが報じてきた厚生労働大臣関連の記事は以下のURLから御覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%e5%8e%9a%e7%94%9f%e5%8a%b4%e5%83%8d%e5%a4%a7%e8%87%a3
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【IWJ・エリアCh5・東京】18:00~「原発反対八王子行動」
視聴URL: https://twitcasting.tv/iwj_areach5

 「キンパチデモ実行委員会」主催の原発反対八王子行動を中継します。これまでIWJが報じてきたキンパチデモ実行委員会関連の記事は以下のURLから御覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/kinpachi-demo-executive-committee

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◆中継番組表◆

**2024.7.6 Sat.**

調整中

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◆「2024年7月11日」まで、フルオープン!◆

※「ワシントンはウクライナ人が最後の1人となるまでロシアと戦う」!! 米国のレーガン政権で外交アドバイザーを務めた保守の論客・ダグ・バンドゥ氏が強烈にバイデン政権を批判する論文を発表! この戦争の主語は「ワシントン」であり、最後の1人まで戦わされるのは「ウクライナ」! これは「正義」の戦争なのか!? 2022.4.28
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/505301
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※ハミッド・ダバシ氏が指摘「ガザのおかげでヨーロッパ哲学の倫理的破綻が露呈した」!「ガザ攻撃における植民地主義の視点」~岩上安身によるインタビュー第1145回 ゲスト 東京経済大学教授 早尾貴紀氏 2024.2.7
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/521575

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■『ニューヨーク・タイムズ』は「バイデン大統領の支持者」が、「もしもあと2回、あのようなこと(トランプ氏とのテレビ討論での失敗)があれば、我々は違う場所にいる(選挙から撤退する)ことを、大統領はわかっている」と語った報道! ホワイトハウスのジャンピエール報道官は「まったくの誤り」だと否定! 民主党の最大の献金者のひとり、ネットフリックスの共同創業者リード・ヘイスティングス氏は、「バイデン氏は退き、力強い民主党指導者が、トランプ氏を倒す必要がある」と表明!『タイム』誌は「明確な有力候補はいない。バイデン氏はましな選択肢」と擁護!

 6月27日に米アトランタで行われた、バイデン大統領とトランプ前大統領のテレビ討論会で、惨憺たる結果を示したバイデン大統領に対する「バイデンおろし」の声は、ますます大きくなっています。

※はじめに~民主党支持層からも「バイデンおろし」が始まった!『ニューヨーク・タイムズ』は、「バイデン氏が米国にできる最高の奉仕は、大統領選からの撤退」と意見! 同紙は、トランプ氏のことを、「民主主義にとって重大な危険」であり、「国民の信頼に値しない、気まぐれで利己的な人物だ」とこきおろし、トランプの再任を防ぐために、バイデン氏とは別の候補者が必要だと訴え!(日刊IWJガイド、2024年7月1日)
会員版 https://iwj.co.jp/wj/member.old/nikkan-20240701#idx-1
非会員版 https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/53633#idx-1

※真夏の夜の怪談です! 6月27日のCNNのテレビ討論会で大失敗したバイデン大統領に対して、大統領レースから降りるよう迫る人間は見当たらず! バイデン猫の首に鈴をつけるネズミがいない! バイデン・チームは、民主党の有権者たちにこう言っている、『あなた方はただ信じるしかないのです』!!!(日刊IWJガイド、2024年7月3日)
会員版 https://iwj.co.jp/wj/member.old/nikkan-20240703#idx-4
非会員版 https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/53642#idx-4

 しかし、バイデン大統領自身は、彼を支える現在のホワイトハウスともども、バイデン氏の大統領選への立候補の意欲を強く表明しています。

 米『ニューヨーク・タイムズ』は、7月3日、「『ニューヨーク・タイムズ』紙とシエナ大学の新たな世論調査で、トランプ氏がバイデン氏を49%対43%でリード」とする一方、「バイデン大統領は、民主党内のパニックを和らげようと、資金集めのメールで、支持者に『私は立候補する。私は民主党の候補者だ。誰も私を追い出そうとはしていない』と伝えた」と、報じました。

※Live Election Updates: Biden Met With Democratic Governors to Calm Fears; Poll Shows Slipping Support(The New York Times、2024年7月3日)
https://www.nytimes.com/live/2024/07/03/us/biden-trump-election

 その一方で、7月3日付『ニューヨーク・タイムズ』は、「バイデン大統領と直接話した匿名の2人の支持者」の証言として、「バイデン氏は候補者としての自身の可能性が危ういことを理解している」と述べ、7月5日に予定されている『ABCニュース』のインタビューや、ペンシルベニア州とウィスコンシン州での選挙活動を念頭に、「もしもあと2回、あのようなことがあれば、我々は違う場所にいることを、大統領はわかっている」と語ったと報じました。

※Biden Tells Allies He Knows He Has Only Days to Salvage Candidacy(The New York Times、2024年7月3日)
https://www.nytimes.com/2024/07/03/us/politics/biden-withdraw-election-debate.html

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■【本日のニュースの連撃! 2連弾!】

■【第1弾! ハンガリーのオルバン首相がキエフを電撃訪問! オルバン首相は、ゼレンスキー大統領に「順序を逆にして、まず停戦を実現することで、和平交渉を加速できないか検討するよう求めた」が、予想通り、ゼレンスキー大統領は回答せず!】(『RT』2日他)オルバン首相のキエフ訪問の本当の目的は、ウクライナ領内の少数民族であるハンガリー人の人権尊重と、ハンガリーに流入してきたウクライナ難民への支援!

 欧州懐疑主義の筆頭と目されている、ハンガリーのヴィクトル・オルバン首相が2日、キエフを電撃訪問し、ゼレンスキー大統領と会談をしました。オルバン首相にとっては、2022年のウクライナ紛争勃発以来、初めてのキエフ訪問でした。

 ハンガリーはEUとNATOの加盟国ですが、オルバン首相は、ウクライナへの軍事支援に最後まで反対し、欧州で唯一、ロシアとの停戦を求めてきた気骨のある政治家です。EUは、今年2月にウクライナに対する500億ユーロの支援を承認しましたが、オルバン首相は、2023年12月にこの支援に反対して拒否権を発動し、承認を2ヶ月遅らせています。

 オルバン政権は、EUが発動した14の対露制裁パッケージのいくつかに拒否権を行使し、EUが求めるロシア産石油の禁輸からの部分的な免除などを求めて、EU首脳と対立してきました。

 オルバン首相は、「ブリュッセルの官僚(EUの首脳)は、この戦争(ウクライナ紛争の継続)を望んでおり、彼らはそれ(戦争)を自分のものだと考え、ロシアを倒そうとしている」との意見記事を6月29日付で、ハンガリーの主要紙のひとつである『マジャル・ネムゼル(Magyar Nemzet)』に発表しています。

※PM Orban: Betrayal and Rejiggering(Magyar Nemzet、2024年6月29日)
https://magyarnemzet.hu/english/2024/06/pm-orban-betrayal-and-rejiggering

 ハンガリーは、7月1日から半年間、EUの議長国を務めます。オルバン首相は、EUの議長国となった翌日に、まずキエフを訪問したことになります。

 2日付『RT』によると、オルバン首相は、2日、「ハンガリー大統領の目標は、EUが直面している課題の解決に貢献することである。したがって、私の最初の旅行はキエフに向かった」と、『Facebook』で述べています。

※Orban pitches ‘quick ceasefire’ to Zelensky(RT、2024年7月2日)
https://www.rt.com/russia/600323-orban-zelensky-ukraine-ceasefire/

 2日付『ロイター』は、オルバン首相は、ゼレンスキー大統領に対して、「ロシアとの戦闘終結につなげるために停戦を検討するよう求めた」と報じました。

オルバン首相「私は(ゼレンスキー)大統領に、順序を逆にして、まず停戦を実現することで、和平交渉を加速できないか検討するよう求めた。(中略)

 期限付きの停戦は、和平交渉を加速させるチャンスとなるだろう。私は大統領と、この可能性を探った。大統領の誠実な返答と交渉に感謝する」。

 一方、ゼレンスキー氏は、オルバン首相の「まず停戦を実現」というコメントについては、肯定も否定もせず、言及しませんでした。

※ハンガリー首相がウクライナ訪問、和平交渉加速に向けた停戦求める(ロイター、2024年7月3日)
https://jp.reuters.com/world/ukraine/CSNXFLPTJNP2ZIDNGHNYC2HLZE-2024-07-02/

 ウクライナのジョウクヴァ大統領府副長官は2日、「停戦」について言及したのは、ハンガリーが初めてではない、として、ロシアを招かずにスイスで開催した第1回「平和サミット」を持ち出しました。

ジョウクヴァ大統領府副長官「ウクライナは確かに平和を欲しているし、私達はそのための手段を有している。ウクライナは第1回の立ち上げ『平和サミット』を開催したのであり、第2回に向けて準備を行っている」。

 オルバン首相の「まず停戦を実現」という提案に対する回答は、ジョウクヴァ大統領府副長官によれば、交渉相手国のいないサミットで、ウクライナに都合のよい、机上の空論でしかない「平和」だというわけです。

※停戦について話しているのはハンガリーが最初ではない=ウクライナ大統領府(ウクルインフォルム、2024年7月3日)
https://www.ukrinform.jp/rubric-polytics/3881406-ting-zhannitsuite-huashiteirunohahangariga-zui-chudehanaiukuraina-da-tong-ling-fu.html

★「犬猿の仲」ともいうべき、オルバン首相とゼレンスキー大統領の会談は、しかし、オルバン首相が「まず停戦」を呼びかけたものの、ゼレンスキー大統領が一蹴した、というだけの会談ではなかったようです。

 ウクライナ紛争の「停戦」は、両者が決して歩み寄ることのできない主題であり、何らかの合意や譲歩が期待できる状況にはありませんでした。オルバン首相によるキエフ訪問には、より現実的な、ハンガリーとウクライナの間の二国間問題が本当の主題だったという指摘があります。

 2日付『ウクルインフォルム』によれば、オルバン首相は、「ハンガリーとウクライナの二国間のグローバルな協力協定」を締結し、ウクライナ経済の近代化にハンガリーも参加することを求めています。

オルバン首相「我々は、これまでの全ての対立を終わらせて、未来に注目しようとしている。我々は、両国間の関係を調整することを望んでいる。我々は、我々の他の隣国との間で発効している協定と類似の、グローバルな協力協定をウクライナとの間で署名したいと思っている」。

※ハンガリーはウクライナと協力協定を締結したい=オルバーン首相(ウクルインフォルム、2024年7月2日)
https://www.ukrinform.jp/rubric-polytics/3881123-hangarihaukurainato-xie-li-xie-dingwo-di-jieshitaioruban-shou-xiang.html

 2日付の別の『ウクルインフォルム』は、オルバン首相とゼレンスキー大統領が、両国の間の懸案となっている、ウクライナ領内に住むハンガリー人(マジョール人)、そしてハンガリーに流入したウクライナ難民の問題についても話し合った、と報じています。

ゼレンスキー大統領「今日私はオルバン首相とともに、貿易、越境協力、エネルギー問題といった、我々の隣国関係のあらゆる最大の原則的問題につき協議し、人道分野について話し、ウクライナとハンガリーの私たちの人々の生活に関係するあらゆることを話した。

 とりわけ、ハンガリーにおける初のウクライナ語学校の開設につき協議した。首相は、そのプロジェクトへの支持を明言した。ありがとう、ヴィクトル」。

オルバン首相「我々は、彼ら(ウクライナ難民)の世話をしなければならない。彼らは、働き、安全に暮らし、挑戦を抱える彼らの子供たちの学校を確保する機会を得ねばならない。そのため、私は、(ゼレンスキー)大統領が、ハンガリーにウクライナ語学校を開設するということに、大きな喜びを覚えている」。

 オルバン首相は、ハンガリーは、ウクライナ語学校への資金拠出をする、と約束しました。

 オルバン首相は、ウクライナ領内でマイノリティとして暮らしているハンガリー民族について言及しました。

オルバン首相「ウクライナ領には、伝統的なハンガリーの民族マイノリティが暮らしている。我々は、ここでも問題が解決されることを期待している。私は、それに向けた良いチャンスを目にしている」。

※ゼレンシキー宇大統領、オルバーン・ハンガリー首相と二国間関係の議題を協議(ウクルインフォルム、2024年7月2日)
https://www.ukrinform.jp/rubric-polytics/3881133-zerenshiki-yu-da-tong-lingorubanhangari-shou-xiangto-er-guo-jian-guan-xino-yi-tiwo-xie-yi.html

 モスクワを拠点とする米国人政治アナリストのアンドリュー・コリブコ氏は、7月4日付で、オルバン首相のキエフ訪問の主目的は、ウクライナとハンガリーの二国間関係だ、と分析しています。

 オルバン首相は、ウクライナ政府が、ザカルパティア地方のハンガリー人の権利を尊重することを望んでいた、とコリブコ氏は指摘しています。

 ザカルパティア地方は、ウクライナの最西部に位置し、ハンガリーと国境を接しています。13世紀にはハンガリー王国の一部で、19世紀にオーストリア=ハンガリー帝国が成立すると、ハンガリー王国の一部となった歴史もあります。現在でもハンガリー人が多く住む地域には、ハンガリー政府が財政支援を行っています。

 ウクライナ政府が、ウクライナ戦争のために徴兵したウクライナ領内に住むハンガリー人らは、ロシアの捕虜となったあと、「ウクライナの少数民族に対する差別的な政策のために、ウクライナに戻ることを快く思わなかった」ため、ウクライナには帰国せず、ハンガリーに移送された、とコリブコ氏は書いています。

 コリブコ氏は、オルバン首相がウクライナ領内のハンガリー人のためにウクライナを訪問することはこれまでなかったが、EUの輪番議長としてであれば、ハンガリーの首相として訪問するよりは、「はるかに良い雰囲気」でキエフを訪問することができた、と分析しています。

 コリブコ氏は、「ゼレンスキーもまた、ウクライナがEU加盟に向けてさらに前進するためには、いかに表面的なものであっても、オルバンの同意が必要であることを知っている」と付け加え、ウクライナ側がオルバン首相の訪問を受け入れた背景を示唆しています。

※Orban’s Trip To Kiev Was Primarily About Bilateral Relations(ANDREW KORYBKO、Substack、2024年7月4日)
https://korybko.substack.com/p/orbans-trip-to-kiev-was-primarily

 オルバン首相の突然のキエフ訪問は、世界の耳目を集めましたが、ウクライナ紛争についての進展は表面だけに終わり、実際には両国間の問題に終始した、というのが実態であったようです。

■【第2弾! オランダで第1党となった急進右派政党・自由党(PVV)を中核とする連立政権が発足! 連立の条件で新首相は、4党の党首を外すことになり、自由党(PVV)のヘルト・ウィルダース党首は就任せず、元情報機関トップのキャリア官僚のディック・シューフ氏が首相に就任】(『ロイター』2日、ほか)新政権の連立協定には「キエフへの支援継続」の誓約が含まれているため、オランダのウクライナ政策は不変!? 前国防相は退任直前に、ウクライナへのF-16の供与を承認し、「制限は何もない」と言明!

 オランダで極右政党・自由党(PVV)が参加する連立政権が、7月2日に発足しました。新首相には、無所属で元情報機関(総合情報保安局、AIVD)トップのディック・シューフ氏が就任しています。

 自由党(PVV)のヘルト・ウィルダース(Geert Wilders)党首は入閣しないが、第1党の党首として大きな影響力を振るうことになるだろう、と『ロイター』が2日付で報じました。

※オランダ新政権発足、首相に官僚 極右ウィルダース氏の影響大(ロイター、2024年7月2日)
https://jp.reuters.com/economy/ZQLH5U6WJBIX7OYBAQR3FUFYYU-2024-07-02/

 オランダでは、昨年2023年11月の下院選挙で、14年間続いてきたマルク・ルッテ政権の自由民主国民党(VVD)を破り、自由党(PVV)が第1党になりました。欧州にあってEUの創設メンバーであるオランダで、極右政党が第1党になったことは、欧州全体に衝撃を与えました。

 昨年11月23日付の『BBC』によると、各党の獲得議席数は以下のようになっています(8位以下は省略)。

1位 自由党(PVV) 37議席
2位 左派連合 25議席
3位 自由民主国民党(VVD) 24議席
4位 新社会契約党(NSC) 20議席
5位 民主66(D66) 9議席
7位 農民市民運動(BBB)7議席

 自由党(PVV)37議席、自由民主国民党(VVD)24議席、新社会契約党(NSC)20議席、農民市民運動(BBB)7議席の4党の合計は88議席となり、全150議席の過半数を超えています。

※Dutch election: Anti-Islam populist Geert Wilders wins dramatic victory(BBC、2023年11月23日)
https://www.bbc.com/news/world-europe-67504272

 自由党(PVV)が連立を組むためには、他党との半年以上に及ぶ長い協議が必要でしたが、連立政権には、自由党(PVV)のほか、マルク・ルッテ氏が首相として率いてきた中道右派の自由民主国民党(VVD)、中道の新社会契約党(NSC)、農民市民運動(BBB)の4党が参加することで、今年5月15日に合意しています。

 4党連立の一つの条件は、党首4人のうち誰も大臣職に就かず、国会議員として留まることでした。これは、ウィルダース党首が首相に就任することを阻止する条件でした。

 3月14日付の『BBC』によると、自由党(PVV)のウィルダース党首は、「私は右派内閣を望んでいる。難民や移民は減らし、オランダ国民を第一に考えてほしい。私の国と有権者に対する愛は大きく、私自身の立場よりも重要だ」などと、3月12日にSNSに投稿していました。つまり、連立政権の成立を優先し、首相就任は諦めるという意味です。

※Dutch anti-Islam populist Geert Wilders abandons PM bid(BBC、2024年3月14日)
https://www.bbc.com/news/world-europe-68557036

 6月17日の『ジェトロ』によると、5月16日に発表された合意概要では、以下の項目が柱とされました。

1)基本的生活の保証と購買力の安定
2)難民と移民の管理
3)住宅整備、インフラ、公共交通機関、航空
4)農業と漁業、食料安全保障、自然にとってのいい未来
5)エネルギー、供給の安全、気候変動への適応
6)アクセスしやすい公共サービス
7)優れたガバナンスと強力な法の支配
8)国家安全保障
9)国際安全保障
10)堅調な財政、経済、ビジネス環境

 このうち、「2)難民と移民の管理」では、第1党である自由党(PVV)の主張を受けて政策を厳格化し、無期限難民許可の廃止や、強制送還などの具体的な措置を講じる、ということです。

※4党の連立政権合意を経て組閣へ(オランダ)(ジェトロ、2024年6月17日)
https://www.jetro.go.jp/biznews/2024/06/00815249d805b0fa.html

 「反イスラム」で知られるウィルダース氏は、6月27日、『X』に、イスラム教に対する嫌悪感を表明する投稿をしています。

 「イスラム教はひとつの宗教である。宗教批判は許されている。20年間の治安、隠れ家、5つのファトワ(イスラム教の公式見解)、数千件の殺害予告、そして多くのイスラム諸国を訪れた経験から、私は、イスラムは、忌まわしく、非難されるべき、暴力的で憎悪に満ちた宗教であると言いたい」。

※Geert Wilders@geertwilderspvv(X、午前1:58・2024年6月27日)
https://x.com/geertwilderspvv/status/1806009266593059239

 ウィルダース氏は、6月23日には、『X』に、イスラエルを支持する投稿をしています。

 「イスラエルは、我々の親愛なる友人であり、同盟国である。

 中東唯一の民主主義国家だ。ユダヤ人の祖国存続のために戦っている。

 ハマスやパレスチナ過激派のテロリストたちに言いたい。戦争を始めたら負けても文句を言うな」。

※Geert Wilders@geertwilderspvv(X、午後5:34・2024年6月23日)
https://x.com/geertwilderspvv/status/1804795246850556098

★オランダの「極右」を含む新政権の発足は、オランダのウクライナ政策にどのような影響をもたらすのでしょうか。自由党(PVV)は、移民政策については強い主張を持っていますが、ウクライナ政策に停戦を求めるといった意見は、聞こえてきません。そして同時に、ジェノサイド真っただ中のシオニスト・イスラエルへの支援という点では、バイデン政権の米国と同じであり、キリスト教国の積み重ねてきた数々の武力・暴力行使もさておいての、イスラム教へのヘイトに至っては、「急進右翼」ではなく、「極右」と名指しされても当然の側面をもっています。

※ハミッド・ダバシ氏が指摘「ガザのおかげでヨーロッパ哲学の倫理的破綻が露呈した」!「ガザ攻撃における植民地主義の視点」~岩上安身によるインタビュー第1145回 ゲスト 東京経済大学教授 早尾貴紀氏 2024.2.7
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/521575

 2日付の『RT』は、政権交代に伴って退任するカイサ・オロングレン国防大臣が、オランダが保有するF-16戦闘機のウクライナへの移転準備を完了したと発表した、と報じました。オランダは、24機のF-16戦闘機をウクライナに供与することを約束していました。

 4党の新政権には、ルッテ前首相が率いてきた自由民主国民党(VVD)も参加しています。4党間の連立協定には、キエフへの支援継続の誓約が含まれているため、今回の政権移行によって、オランダの対ウクライナ政策に大きな影響を与えるとは予想されていない、と『RT』は分析しています。

※Transfer of Dutch F-16s to Ukraine imminent – defense minister(RT、2024年7月2日)
https://www.rt.com/news/600303-ukraine-netherlands-fighter-jets/

 6月3日付『ウクルインフォルム』によると、ルッテ政権のオロングレン国防相は、『ポリティコ』のインタビューで、オランダが供与する戦闘機「F16」をウクライナが使用する際に「制限は何もない」と発言していました。つまり、ロシア国内の標的攻撃に使用することを容認する、ということになります。

※ウクライナに供与される戦闘機「F16」の利用にロシア領内目標攻撃の制限はない=オランダ国防相(ウクルインフォルム、2024年6月3日)
https://www.ukrinform.jp/rubric-defense/3870925-ukurainani-gong-yusareru-zhan-dou-ji-no-li-yongniroshia-ling-nei-mu-biao-gong-jino-zhi-xianhanaioranda-guo-fang-xiang.html

 『ポリティコ』によると、オロングレン国防相は以下のように述べています。

オロングレン国防相「我々は、彼ら(ウクライナ)に国際法と国連憲章に明記されている自衛権を遵守するよう求めているだけであり、つまり、彼らは自衛のために必要な軍事目標を狙うために、それを使用するのである」。

※Ukraine can strike Russian targets with Dutch F-16s(POLITICO、2024年6月3日)
https://www.politico.eu/article/ukraine-can-strike-russian-targets-dutch-f-16s-fighter/

 オランダは、オランダが供与したF-16戦闘機で、ウクライナ軍がロシア領内への攻撃をしてもかまわないというスタンスです。新政権の連立協定もまた、この危険なウクライナ支援を変える見込みは薄そうです。

 マルク・ルッテ氏は、オランダ首相を退任し、米英独仏の支持を受け、10月1日に、イェンス・ストルテンベルグNATO事務総長の後任として、NATOを率いる予定です。ルッテ氏の好戦的な姿勢は、今後のNATOの在り方に、大きな影響を与えるものとなりそうです。ストルテンベルグ事務総長時代と同じく、ロシア敵視路線が続くのではないかと思われます。

 実際、ロシア大統領府のドミトリー・ペスコフ報道官は、6月25日、ルッテ氏が指揮を執る限りは、NATOがロシアに対する政策全般を変える可能性は低い、「現時点ではNATO同盟は、我々に敵対的だ」と述べています。

※NATO confirms new chief(RT、2024年6月26日)
https://www.rt.com/news/600054-rutte-appointed-nato-chief/

 ウクライナ支援強硬派のルッテ氏が次のNATO事務総長になり、ルッテ氏が率いてきた自由民主国民党(VVD)も、連立政権第2党として残っています。オランダのウクライナ支持・ロシア敵視政策には、大きな変化は期待できない、ということではないでしょうか。(IWJ)

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IWJ編集部(岩上安身、六反田千恵、尾内達也)

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