日刊IWJガイド・非会員版「バイデン大統領はブリズマを救った『ブランド』だった! ハンター氏の会社に投資とコンサルティング料で、ロシアのオリガルヒ制裁免除!?」2023.8.3号~No.3976号


┏━━【目次】━━━━
■はじめに~バイデン大統領はブリズマを倒産から救った大きな「ブランド」だった! ハンター氏の会社への4000万ドル(約57億円)の投資と350万ドル(約5億円)のコンサルティング料で、ロシアのオリガルヒの制裁免除!? 米下院監視委員会のジェイムズ・カマー委員長がハンター・バイデン氏の元ビジネス・パートナーのデヴォン・アーチャー氏の証人喚問を踏まえて声明発表! 監視委員会はバイデン・ファミリーの疑惑を7点指摘!

■8月1日からIWJの新しい第14期がスタートしました! 第13期はたくさんの方から温かいご支援をいただきました! 心より感謝申し上げます! 第13期は、暫定の収支ではありますが、2200万円を超える赤字となった見込みです! 正確な収支は、後日集計後にご報告いたします。第14期も、IWJへの会員登録と、ご寄付・カンパでIWJをご支援ください! 今期こそは赤字転落となりませんようにと祈る気持ちでのリスタートです!!

■「連日のウクライナをはじめとした多彩な報道、ご苦労さまです」ご寄付をくださった皆さまからの応援・激励メッセージに、岩上安身がご回答いたします!

■【中継番組表】

■【本日のニュースの連撃! 2連弾!】

■【連撃第1弾! 西アフリカの旧フランス植民地のニジェールで7月26日に、大統領を警護する軍の部隊がバズム大統領を監禁!】26日のクーデターで、欧米寄りのハズム大統領が排除され、ニジェールでは、旧宗主国のフランスへの反発が強まっている!(『NHK』、2023年7月31日)

■【連撃第2弾! ロバート・ケネディ・ジュニア氏が、「科学出版の機能不全に関する素晴らしい記事。なぜ『科学を信じろ』が甘いのか、より深く理解するために読んでほしい」と激賞のサブスタック】

■<IWJ取材報告>トラブル続出のマイナンバーカード!!「保険証の廃止はまったく必要がない。マイナンバーカードの強制は絶対に許されない。任意である!!」~7.26「保険証を残してください」国会内集会 ―登壇:医師、教育現場、患者ほか

■ウクライナ紛争への深入りは「米国覇権の終わりの始まり」!? 米国依存から離脱する動きがグローバルサウス諸国で急加速!~7月発行の『岩上安身のIWJ特報!』は、6月28日収録の「岩上安身による元外務省国際情報局長・孫崎享氏インタビュー」をテキスト化し、詳細な注釈をつけて発行! ぜひ『まぐまぐ』からご登録ください!! バックナンバーの単独購入も可能です! サポート会員になればバックナンバーをすべて読めます! ぜひ、サポート会員にご登録を!!

■<インタビュー決定>8月9日(水)午前10時から、国際政治学・国家安全保障論がご専門の、桃山学院大学法学部教授、松村昌廣氏への岩上安身によるZoomインタビュー(録画収録、後日配信)が決定しました! 米国覇権の終わりの始まり、ウクライナ紛争の実相、そしてこの紛争の行く末、東アジアにおける「台湾有事」について、お話をうかがいます!

■【スタッフ募集・事務ハドル班】事務ハドル班は、岩上安身によるインタビューのアポ取りとスケジューリング、各種リサーチ、公共コンテンツの取材のためのアポ取りや、中継スタッフやテキストスタッフと連携して、IWJの活動予定を組み立て、指示を出す、重要な役割を担っています。翌日以降の中継・配信予定と、撮影後に記事化された動画の情報を整理し、翌日の日刊IWJガイドの番組表へ反映する、IWJコンテンツ構成の要となる部署です。

■【スタッフ募集・テキスト(赤反映担当)班】記者として日刊IWJガイドや記事の執筆、エディターとして編集業務を行っていただける方を募集します。特に深夜業務での校正作業を厭わない方は、優遇し、最優先で募集します! 深夜に及んだ場合は、社用車での帰宅が可能です。時給はスタート時は1300円から、能力・実績次第で昇給します。深夜業務は法にのっとった割り増し残業代を支払います。『サビ残』は一切ありません!
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■はじめに~バイデン大統領はブリズマを倒産から救った大きな「ブランド」だった! ハンター氏の会社への4000万ドル(約57億円)の投資と350万ドル(約5億円)のコンサルティング料で、ロシアのオリガルヒの制裁免除!? 米下院監視委員会のジェイムズ・カマー委員長がハンター・バイデン氏の元ビジネス・パートナーのデヴォン・アーチャー氏の証人喚問を踏まえて声明発表! 監視委員会はバイデン・ファミリーの疑惑を7点指摘!

 おはようございます。IWJ編集部です。

 バイデン大統領のマネーロンダリングを始めとした金融犯罪、贈収賄、ゆすりなど、広範囲な犯罪疑惑を証明すると見なされている重要証人で、バイデン大統領の息子のハンター・バイデン氏の元ビジネス・パートナーのデヴォン・アーチャー氏の監視委員会での証人喚問が、31日に行われました。

 アーチャー氏の証言はすべて文字起こしされていますが、一般には公開されていません。

 複数のメディアが、その証言内容を部分的に報じています。

 この31日のアーチャー氏への証人喚問を踏まえ、証人喚問を実施した米国下院の監視委員会のジェイムズ・カマー委員長が声明を発表しました。

 「ワシントン-下院監督・説明責任委員会のジェームズ・コマー委員長(共和党)は、デヴォン・アーチャー氏の4時間に及ぶ委員会インタビューを受けて、以下の声明を発表した。

 デヴォン・アーチャーの今日の証言は、ジョー・バイデンが息子のビジネス取引について何も知らず、関与していないと言ったとき、米国民に嘘をついたことを裏付けるものだ。

 ジョー・バイデンは、息子がバイデン・ファミリーを富ませるために世界中に売る『ブランド』だった。ジョー・バイデンが米国副大統領だった頃、彼(バイデン大統領)はハンター・バイデンと海外のビジネス関係者との会食に、直接、あるいはスピーカーフォンで20回以上参加した。

 ブリズマ(※IWJ注1)のオーナーが、汚職で同社を捜査していたウクライナの検察官からの圧力に直面していたとき、アーチャーは、ドバイでのブリズマの取締役会の後、ブリズマの幹部がハンターに『DC(ワシントンD.C、ホワイトハウスのこと)に電話するように』と頼んだと証言した。

 ジョー・バイデンはなぜ米国民に、自分のファミリーのビジネス取引と彼の関与について嘘をついたのか? 彼が米国民から他に何を隠しているのか、疑問が残る。

 下院監視・説明責任委員会は、バイデン夫妻の金銭の痕跡を追い続け、証人への聞き取り調査を行い、外国勢力がバイデン夫妻を標的にしたのかどうか、バイデン大統領が危険にさらされ、腐敗しているかどうか、そして我々の国家安全保障が脅かされているかどうかを明らかにする」。

(※IWJ注1)ブリズマ:ウクライナの国営天然ガス会社。ハンター・バイデン氏は2014年に、年間100万ドルのコンサルタントとして入社した。

 この声明文の後に、下院監視委員会は、デヴォン・アーチャー氏への聞き取りの7つの要点を次のようにまとめています。

「1. デヴォン・アーチャーは、ハンター・バイデンをブリズマの取締役に加える価値は『ブランド』であると証言し、ジョー・バイデン副大統領(当時)が『ブランド』であったことを確認した。

2. アーチャーは『ブランド』が付いていなければ、ブリズマは廃業していただろうと認めた。彼は、ハンター・バイデンが取締役であったことと、バイデンというブランドがブリズマの企業生命に貢献したと考えている。バイデンというブランドがあったからこそ、人々は合法的にブリズマに手を出すことをためらったのだろう。

3. 2015年12月、ブリズマのオーナーであるマイコラ・ズロチェフスキーと、ブリズマの幹部であるヴァディム・ポジャルスキーは、ウクライナの検事であるヴィクトル・ショーキンに関して、ワシントンの助けを得るためにハンター・バイデンに絶え間ない圧力をかけた。

 ショーキンは、汚職でブリズマを捜査していた。ハンター・バイデンはズロチェフスキーとポジャルスキーとともに、この問題について話し合うために『ワシントンに電話した』。バイデン、ズロチェフスキー、ポジャルスキーは電話をかけるために事業から離れた。これはハンター・バイデンが外国代理人登録法に違反していたことを懸念させる。

※ここから先は【会員版】となります。会員へのご登録はこちらからお願いいたします。ぜひ、新規の会員となって、あるいは休会している方は再開して、御覧になってください!

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■8月1日からIWJの新しい第14期がスタートしました! 第13期はたくさんの方から温かいご支援をいただきました! 心より感謝申し上げます! 第13期は、暫定の収支ではありますが、2200万円を超える赤字となった見込みです! 正確な収支は、後日集計後にご報告いたします。第14期も、IWJへの会員登録と、ご寄付・カンパでIWJをご支援ください! 今期こそは赤字転落となりませんようにと祈る気持ちでのリスタートです!!

 IWJは8月1日より、新たな第14期のスタートを切りました。

 第13期は、たくさんの方から温かいご支援をいただきました。

 第13期、最後の7月は確定値が出ました。31日間で、182件、232万5000円のご寄付をいただきました。ありがとうございます! これは、月間目標額390万円の約60%にとどまります。

 これにより、第13期の収支につきましては、7月31日時点で、暫定ですが、残念ながら2204万8900円のマイナスとなりました。

 厳しい経済状況の中、第13期最後の7月31日まで、ご寄付・カンパの呼びかけにこたえてくださった皆さまに、私、岩上安身とIWJスタッフ一同、心より感謝申し上げます。本当にありがとうございます。

 また、第13期の最終的な収支につきましては、9月末までに経理が、税理士の御指導のもと、決算報告書をまとめ、監査を受けてから税務署に提出します。その結果は、この日刊IWJガイドやIWJのサイト上でご報告いたします。

 新しく始まった第14期も、IWJにとってはまだまだ険しい道のりが続くと思われます。ぜひ、IWJへの会員登録と、ご寄付・カンパで、ご支援をよろしくお願いいたします!!

 8月のカンパ実績をお知らせします。8月1日から2日までの2日間で、5件、21万6000円のご寄付をいただきました。誠にありがとうございます。

 現状の会員数をお知らせします。

 7月末時点での会員総数は2605人(前年同日比:1040人減)でした。会員の方々の会費と、ご寄付が、IWJの運営の二本柱です。ご寄付も、連日お伝えしているように、目標額を下回っていますが、会員数も会費も減少しています!

 経営は本当に赤字が連続し、厳しい運営状況が続いています。どうぞ、会員登録、あるいは元会員の方は、再開をよろしくお願いします!

 IWJの内部留保も底を尽き、キャッシュフローが不足したため、私、岩上安身が、個人的な私財から、IWJにつなぎ融資をいたしました。

 私がこれまでにIWJに貸し付けて、まだ未返済の残高は約600万円。これにつなぎ融資1000万円と合計すると、IWJへの私の貸し付け残高は約1600万円にのぼります。近いうちに、また私がIWJにつなぎ融資をしなければならない見込みですが、本当にもう貯金が底を尽きます!

 私の貯えなどたかがしれていますから、この先も同様の危機が続けば、私個人の貯えが尽きた時、その時点でIWJは倒れてしまいます!

 皆さまにおかれましても、コロナ禍での経済的な打撃、そしてこのところの物価上昇に悩まされていることとお察しいたします。

 しかし、会費も減少し、ご寄付までもが急減してしまうと、たちまちIWJは活動していけなくなってしまいます。IWJも支出を減らし、業務を縮小し、効率化をはかるなどしておりますが、限界もやはり、あります。

 ウクライナ紛争に続き、「台湾有事」を口実とする米国の「代理戦争」が、東アジアで画策されている今、私、岩上安身とIWJは、破滅的な戦争を回避すべく、また、ウクライナ紛争報道で明らかになった、偏向マスメディアの不誠実な「情報操作」に代わるべく、少しでも正確な情報を皆さまにお届けできるよう走り続けたいと存じます!

 その結果として、日本が戦争突入という悲劇に見舞われないように、無謀な戦争を断固阻止するために、今後も全力で頑張ってゆきたいと思います!

 日本は、米国への依存から脱却をはかり、独立した主権国家として立つべきです。同時に、エネルギーと食料の自給ができず、資源をもつ他の国々からの海上輸送に頼らなければならない、孤立した「島国」であるという「宿命」を決して忘れず、国外にそもそも「敵」を作らない、多極的な外交姿勢をめざすべきではないでしょうか!?

 皆さまにはぜひ、マスメディアが真実を伝えない、こうした問題について、IWJが追及を続けてゆくために、どうか、会員登録と緊急のご寄付・カンパによるご支援をどうぞよろしくお願いしたく存じます!

 下記のURLから会員登録いただけます。ぜひ、会員登録していただいてご購読・ご視聴お願いいたします!

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 ぜひとも、サポート会員様におかれましては、会員をそのままご継続いただき、一般会員様におかれましては、サポート会員へのアップグレードをお願いします!

 また、無料で日刊IWJガイド非会員版を読み、ハイライト動画を御覧になっている無料サポーターの皆さまにおかれましては、有料の一般会員登録をぜひともお願いいたします!

 また、休会中の皆さまは、メールやお電話をいただければ、すぐに会員を再開できます。一度退会された方でも、改めて申し込みをいただくことで再び会員になっていただくことが可能です!

※ご寄付・カンパはこちらからお願いします。
https://iwj.co.jp/join/pleasehelpus.html

※以下は、IWJの活動へのご寄付・カンパを取り扱っております金融機関名です。どうぞ、ご支援のほどよろしくお願いします!

みずほ銀行
支店名 広尾支店
店番号 057
預金種目 普通
口座番号 2043789
口座名 株式会社インデイペンデント ウエブ ジヤーナル

城南信用金庫
支店名 新橋支店
店番号 022
預金種目 普通
口座番号 472535
口座名 株式会社インディペンデント.ウェブ.ジャーナル

ゆうちょ銀行
店名 〇〇八(ゼロゼロハチ)
店番 008
預金種目 普通
口座番号 3080612
口座名 株式会社インディペンデント・ウェブ・ジャーナル カンリブ

 IWJホームページからも、お振り込みいただけます。

※ご寄付・カンパのお願い
https://iwj.co.jp/join/pleasehelpus.html

 どうか、ご支援のほど、よろしくお願い申し上げます!

 どうぞ、皆さま、IWJを知人・ご友人、地域の皆さまへIWJの存在をお知らせいただき、米国に忖度し、隷従を深める日本政府、大手主要メディアの、連日の「情報操作」の積み重ねの恐ろしさと、権力に忖度しないで真実をお伝えする独立メディアの意義と必要性について、多くの人に口コミでも、SNSを通じてでも、広めてください!

 岩上安身

■「連日のウクライナをはじめとした多彩な報道、ご苦労さまです」ご寄付をくださった皆さまからの応援・激励メッセージに、岩上安身がご回答いたします!

IWJにご寄付をいただいた皆さまから、応援・激励のメッセージをいただきました。ありがとうございます! ここに感謝を込めてご紹介させていただき、岩上安身がご回答させていただきます!

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 連日のウクライナをはじめとした多彩な報道、ご苦労さまです。

 昨日、些少ですがカンパいたしました。先日の孫崎氏へのインタビューの中で、ウクライナでの戦争はアメリカに「勝ち目はない」と『フォーリンアフェアーズ』の記事を紹介していましたが、まったくその通りだと思います。

 しかし、今回のプリゴジンの反乱で垣間見られたように、ロシア軍内部の対立や、数千人規模ともいわれるベラルーシに送られるワグネル戦闘員の処遇、NATO側が今後、どのように対応してくるのか目を離せない状況である事は確かな事のように思います。

 いずれにしても、IWJからの今後の詳細な情報を注視していきたいと思います。

(T.M. 様)

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T.M. 様

 ありがとうございます!

 孫崎さんとのインタビューでは、『フォーリン・アフェアーズ』の記事や、ランド研究所の報告書について、お話をしました。そのうちの一部は、8月2日の日刊IWJガイドの巻頭記事でご紹介しています。

※はじめに~ウクライナを使って失敗した「代理戦争」の「後始末」をめぐって、米国のネオコンはすでに内部分裂!「クールなネオコン」(NATOとロシアの直接対決を回避し「出口戦略」を模索する)VS「ホットなネオコン」(ウクライナと感情的にも利権的にも一体化し、ウクライナ支援を続けて「出口」はなし)! ゼレンスキー大統領は反攻がうまくいかないと弱気発言の一方、ロシアへのドローン攻撃を激化! 岸田政権は「クールなネオコン」の方向転換に倣って、実利重視で、停戦を求める方向へと、バイデン政権に働きかけるべき! 自身も方向転換できず、バイデン政権を翻意させられないなら、総辞職して、次の内閣にバトンタッチを!
会員版 https://iwj.co.jp/wj/member.old/nikkan-20230802#idx-1
非会員版 https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/52594#idx-1

 8月2日の日刊IWJガイドの巻頭記事で紹介したものが、米国内の停戦を求める声のすべてではありません。米国政府内からは、「ウクライナに勝ち目なし」「ゼレンスキーは何を考えているのかわからない」「ここまで来たら、ロシアの主張(領土問題)を認めた上で和平交渉するしかない」といった声が上がり始めています。

 8月2日の巻頭記事で取り上げた、ランド研究所の報告書を書き、『フォーリン・アフェアーズ』にも寄稿したサミュエル・チャラップ氏などは、そうした政府内部の声を表立って代弁しているわけです。

 なお、「プリゴジンの乱」を、ロシア軍内部の対立とお考えのようですが、これは西側の流したプロパガンダだと思われます。ワグネルは、プーチンとロシア軍にとっては、軍の外の「便利屋」的な業者に過ぎず、ロシアの正規軍が割れたわけではありません。

 西側メディアは、たった2日で収束した「プリゴジンの乱」を、これでもかというほど、大きく扱っていますが、これは、こうしたドタバタ劇を、なんとかロシア軍内部の分裂として扱い、ことさらに大きく見せて伝えたいという、西側諸国の願望の投影であろうと思います。

 およそ、どの国であっても、軍隊の内部で意見の食い違いから、内部分裂が起こり、勝敗を左右する要因となる、ということは起こりえますが、勝ち戦の時には、そうした分裂や謀反は起きにくいものです。

 ブリンケン国務長官が、「ロシアは負けている!」としきりにアピールしていますが、これはウクライナはおろか、旧ワルシャワ条約機構の東欧、そして西欧まで、侵略するのがモスクワの狙いで、それなのにウクライナの東南部どまりで進撃がストップしているから、「ロシアは負けた」という理屈になるのだそうです。屁理屈もいいところです。

 ブリンケン国務長官は、7月23日、コロラド州アスペンで開かれたアスペン安全保障フォーラムで、CNNのファリード・ザカリア記者の質問に次のように答えているのです。

ザカリア記者「ウクライナがロシアとの間で試みている反攻作戦について、あなたが感じていることを教えてください。これまでのところ、非常に時間がかかり、非常に厳しい状況だと報じられていますが」。

ブリンケン国務長官「まず、ファリード、このことを理解してください。ロシアが達成しようとしたもの、プーチンが達成しようとしたものという点では、彼らはすでに失敗し、敗北しているのです。

 その目的は、ウクライナを地図から消し去り、独立と主権をなくしてロシアに取り込むことでした。それは、とっくの昔に失敗しています。

 今、ウクライナは、ロシアが奪った土地を取り戻す戦いに挑んでいます。ウクライナはすでに、最初に接収された土地の約50%を取り戻しています。現在、ウクライナはさらに多くの土地を取り戻すために、非常に厳しい戦いを強いられています。

 まだ反攻は比較的初期の段階です。厳しい状況です。ロシア側は強力な防御を敷いています。しかし、私は、ウクライナ軍が50カ国以上から受けている装備や支援、ウクライナ軍が受けている訓練(訓練を受けた部隊の多くは、まだこの戦いに完全に投入されていない)、そして何よりも、ロシア軍とは異なり、ウクライナ人は自分たちの土地のため、自分たちの未来のため、自分たちの国のため、自分たちの自由のために戦っているという事実が、決定的な要素であり、それが展開されると確信しています。しかし、それは1週間や2週間で決着がつくものではありません」。

※Secretary Antony J. Blinken With Fareed Zakaria of GPS, CNN
INTERVIEW(ホワイトハウス、2023年8月2日閲覧)
https://www.state.gov/secretary-antony-j-blinken-with-fareed-zakaria-of-gps-cnn/

 つまり、ロシアが「欧州侵略の野望」を抱いている前提があるからこそ、ロシアは挫折し、「負けている」などという話になるのです。言うまでもなく、ロシアが「欧州侵略の野望」を抱いている、というのは、さすがに「誇大妄想」です。NATOを拡大しないという約束を破って、東方拡大をすすめ、ロシアを挑発してきたのは米国であり、NATOです。米国の方こそ、冷戦後に、貪欲に勢力圏を拡大してきたのです。

 ロシアを弱体化させ、プーチン政権の転覆をはかろうとしてウクライナを利用したものの、うまくいかなくなってしまい、これからウクライナ、特にゼレンスキーをどう排除するかの算段となっていくでしょう。

 しかし、事はそう簡単ではありません。

 バイデン大統領とその息子のハンター・バイデンの汚職が、下院で追及されており、IWJでも報じていますが(日本のマスメディアは、ほとんどまともに報じません)、これはウクライナ紛争と無関係ではありません。ウクライナでの汚職の露見を恐れ、ごまかすためにも、バイデン・ファミリーにとって、この戦争は必要だったのです。

 ゼレンスキー政権が刷新されたら、バイデン大統領の弾劾のために役立つ証拠がウクライナから山ほど出てくるでしょう。

 言いかえると、バイデン大統領は、自分の汚職の発覚を防ぐためにも、ゼレンスキー政権に次々と武器を送り続けなければならないわけです。

 この1年半のウクライナ紛争をめぐる嘘とプロパガンダは、これから次々とめくれていきます。IWJも、めくり続けていきます。

 第14期、頑張りますので、どうぞご支援のほど、よろしくお願い申し上げます!

岩上安身

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◆中継番組表◆

**2023.8.3 Thu.**

あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。

【IWJ・Ch5】19:30~「映画『テレビ、沈黙。放送不可能。II』完成披露イベント ~テレビでは“絶対に放送不可能”な対談企画第2弾~『田原総一朗×小西洋之』―登壇:田原総一朗氏(ジャーナリスト)、小西洋之 立憲民主党 参院議員、ほか」
視聴URL: https://twitcasting.tv/iwj_ch5

 映画『テレビ、沈黙。放送不可能。II』完成披露イベントを中継します。これまでIWJが報じてきた小西洋之氏関連の記事は以下のURLから御覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%E5%B0%8F%E8%A5%BF%E6%B4%8B%E4%B9%8B

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◆中継番組表◆

**2023.8.4 Fri.**

あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。

【IWJ・Ch5】15:00~「日本記者クラブ主催 国連『ビジネスと人権』ワーキンググループ 会見」
視聴URL: https://twitcasting.tv/iwj_ch5

 「日本記者クラブ」主催の記者会見を中継します。これまでIWJが報じてきた人権問題関連の記事は以下のURLから御覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%E4%BA%BA%E6%A8%A9%E5%95%8F%E9%A1%8C
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【IWJ・Ch5】17:00~「日本記者クラブ主催『ジャニーズ性加害問題当事者の会』会見」
視聴URL: https://twitcasting.tv/iwj_ch5

 「日本記者クラブ」主催の記者会見を中継します。これまでIWJが報じてきたジャニーズ事務所関連の記事は以下のURLから御覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%8B%E3%83%BC%E3%82%BA%E4%BA%8B%E5%8B%99%E6%89%80

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◆昨日アップした記事はこちらです◆

『週刊文春』による「安田種雄さん不審死」報道で、立憲民主のヒアリング出席要請に木原誠二官房副長官は応じず! 質問状には書面で「(文春を)刑事告訴した」と回答!~8.1 立憲民主党「木原官房副長官問題」国対ヒアリング
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/517822

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■【本日のニュースの連撃! 2連弾!】

■【連撃第1弾! 西アフリカの旧フランス植民地のニジェールで7月26日に、大統領を警護する軍の部隊がバズム大統領を監禁!】26日のクーデターで、欧米寄りのハズム大統領が排除され、ニジェールでは、旧宗主国のフランスへの反発が強まっている!(『NHK』、2023年7月31日)

 西アフリカの旧フランス植民地のニジェールで、7月26日に、大統領を警護する軍の部隊がバズム大統領を監禁し、警護隊は28日、国営テレビを通じて、部隊のトップを務めるチアニ将軍を指導者とする新たな政権を発足させたと発表しました。

 この26日のクーデターで、欧米寄りのハズム大統領が排除され、ニジェールでは、旧宗主国のフランスへの反発が強まっています。

※ニジェール フランスへの反発強まる 周辺国はクーデターを非難(NHK、2023年7月31日)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230731/k10014147731000.html

 7月31日付『日経新聞』は、「クーデターが起きた西アフリカのニジェールに対し、地域の15カ国が加わる西アフリカ諸国経済共同体(ECOWAS)は30日、資産凍結などの制裁を発表した。フランスなど欧米も援助停止で圧力をかけ、憲法秩序の回復を求めた。ニジェールのクーデター支持者は反発を強めている。

 ECOWASは30日に臨時首脳会議を開き、ニジェールのクーデター部隊に1週間以内にバズム大統領に権力を返還するよう求めた。従わなければ『軍事力の行使』も選択肢だとした」と報じています。

※ニジェール政変、周辺国や欧米が圧力 市民反発(日経新聞、2023年7月31日)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR316P50R30C23A7000000/

 ニジェールのクーデターに対するECOWASと欧米の反応に対して、隣国のマリとブルキナファソの軍事政権は、8月1日までに共同声明を発表し、ニジェールへの軍事介入は両国に対する「宣戦布告とみなす」と警告しています。

※ニジェールクーデター支持 隣接2国、米欧反発で緊張(共同通信、2023年8月1日)
https://nordot.app/1059051516590522404

★7月31日付『日経新聞』の報じ方は、異様なバイアスがかかっています。

 たとえばこうです。

 「隣国マリやブルキナファソではクーデターで軍事政権が発足し、ロシア寄りの姿勢を強めている。ロシアが政変の混乱を利用してニジェールにも足場を築けば、アフリカでの勢力圏がさらに広がる。欧米の影響力が低下するだけでもロシアには得点となる」

 要するに、とにかくロシアの得点になることは悪である、ニジェールは、大人しく欧米寄りにしておけばいい、という論調なのです。

 こうした報道機関は、ニジェールのクーデター支持者たちの姿がまったく見えておらず、旧宗主国であるフランスへの反発が強まっている現実に対して客観的な分析がありません。

 軍事クーデターが、好ましいことではないのは明らかです。しかし、そうであっても、この軍事クーデターを支持する人々がいる、という苦い事実は伝えなければいけません。

 さらに、ウクライナへの西側の武器供与についても、西アフリカのブルキナファソのイブラヒム・トラオレ暫定大統領は、批判的です。

 ロシアの通信社『RIAノーボスチ』に対し、「ウクライナへの西側の武器の無秩序な供給は、アフリカの地域安全保障に悪影響を及ぼしている」と語っているのです。

 ブルキナファソの指導者は、ヴォロディミール・ゼレンスキー氏が、軍備供給における汚職のために、彼に近い多数の人々を解任したというメディアの報道について言及し、こう述べています。

 「つまり、この武器は管理されず、アフリカ大陸にも流れ着くことになり、危険なのです」。

※Глава Буркина-Фасо высказался о неконтролируемых поставках оружия Украине(RIAノーボスチ、2023年7月31日)
https://ria.ru/20230731/oruzhie-1887310742.html

 『日経新聞』や『NHK』の報じ方では、西アフリカを代表するのが、新欧米の西アフリカ諸国経済共同体(ECOWAS)だけであるように思えてきますが、同じ、フランスの旧植民地であったマリも、ブルキナファソも、ニジェールのクーデターを支持し、欧米の方針を批判している点を、客観的に伝えなければ、視聴者から「考える力」を奪うだけでしょう。(IWJ)

■【連撃第2弾! ロバート・ケネディ・ジュニア氏が、「科学出版の機能不全に関する素晴らしい記事。なぜ『科学を信じろ』が甘いのか、より深く理解するために読んでほしい」と激賞のサブスタック】

 調査報道ジャーナリストで医療研究者のマリアンヌ・デマシ氏が、7月27日、「メディカル・ジャーナルは死んだのか」というサブスタックを発表しました。

 このサブスタックは、ロバート・ケネディ・ジュニア氏が、「科学出版の機能不全に関する素晴らしい記事。なぜ『科学を信じろ』が甘いのか、より深く理解するために読んでほしい」と激賞しているのです。

※ロバート・ケネディ・ジュニア氏の8月1日のツイート
https://twitter.com/RobertKennedyJr/status/1686114929890471936

 マリアンヌ・デマシ氏は、27日付の『サブスタック』の記事の冒頭で、「何十年もの間、医学雑誌を悩ませてきた問題には、査読の失敗、再現性の危機、ゴーストライティング、大手製薬会社の影響力などがある」と書きます。

※Are medical journals dead?(マリアンヌ・デマシ氏のサブスタック、2023年7月27日)
https://maryannedemasi.substack.com/p/are-medical-journals-dead

 「科学出版は現在、最も収益性の高いビジネスの一つである。例えば、エルゼビア社の年間売上高は29億ドル、利益率は40%に迫り、アップルやグーグルに匹敵する」とデマシ氏は述べます。

 にも関わらず、「医学雑誌に対する信頼は低下しており、新型コロナ感染症のパンデミックによってさらに悪化している」と指摘するのです。

 その要因の第一にあげているのが、「査読という失敗」です。

 医学雑誌の信頼性を担保する「査読」について、BMJ誌の元編集長リチャード・スミス氏の言葉を引用するのです。

 「査読は証拠に基づくものではなく信仰に基づくものであるが、ネス湖の怪物を信じる人がいるように、ほとんどの科学者は査読を信じている」

 実際、査読が有効かどうか検証するために、実験が行われました。

 リチャード・スミス氏によれば、「査読が有益であるかどうかのエビデンスを調べるために、コクラン・レビューと呼ばれる一連の実験が行われた。そして実際に、彼らが発見したのは、本当に何の証拠もないということだった」というのです。

 医学雑誌の信頼性が低下している第二の要因として、マリアンヌ・デマシ氏があげているのが、「雑誌の政治化」です。

 デマシ氏は、この点について「パンデミックの間、一部のジャーナル編集者は政治色を強めた」と指摘します。

 「例えば、『ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン』誌の編集者は、2020年に現職の大統領を追放するようアメリカの有権者に促す社説を書くという珍しい行動に出た。これは物議を醸した」。

※ここから先は【会員版】となります。会員へのご登録はこちらからお願いいたします。ぜひ、新規の会員となって、あるいは休会している方は再開して、御覧になってください!

https://iwj.co.jp/ec/entry/kiyaku.php

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■<IWJ取材報告>トラブル続出のマイナンバーカード!!「保険証の廃止はまったく必要がない。マイナンバーカードの強制は絶対に許されない。任意である!!」~7.26「保険証を残してください」国会内集会 ―登壇:医師、教育現場、患者ほか

 2023年7月26日、正午より、東京都千代田区の衆議院第2議員会館にて、マイナンバー制度反対連絡会、中央社会保障推進協議会、そして、全国保険医団体連合会の3団体の主催で、「保険証を残してください」という国会内集会が開催されました。

 政府は来年秋に現行の健康保険証を廃止し、マイナ保険証を実質義務化しようとしています。しかし、マイナンバーカードの活用拡大に向けた改正マイナンバー法などの関連法が、6月2日の参院本会議にて賛成多数で可決・成立後も、マイナンバーカードをめぐるトラブルは続出しており、収束の見通しも立たない状況が続いています。

 また、保険証の存続を望む国民世論も勢いを増しています。

 集会では、医師、歯科医師、患者、そして、教育現場など、さまざまな立場や現場からの参加者が、「保険証を残すべき理由」や現場でのトラブル事例などを報告・共有しました。

 冒頭、全国保険医団体連合会(保団連)・会長の住江憲勇氏が挨拶をし、その中で、現状、および課題について説明しました。

 住江氏は、「国民の運動で世論も前進してきております。どのマスコミ世論調査をみても、やっぱり撤回、もしくは延期(を望む声)が70~80%を示しております」と述べ、この世論の背景には、「この間に、様々な事件、事故、トラブルが噴出し、マイナ保険証システムの稚拙さ、杜撰さぶりがいよいよ、ますます明らかになってきている」と現状を分析しました。

 集会の最後に、マイナンバー制度反対連絡会・事務局長の原英彦氏より、行動提起が行われました。

 原氏は、「保険証の廃止はまったく必要がない。マイナンバーカードの強制は絶対に許されない任意であることや、この間のトラブルが続出をしている」とし、「岸田政権の『総点検』の掛け声もむなしく響く、そして、トラブルはとどまらないマイナンバー制度マイナンバー保険証をめぐる問題は、今や岸田政権のアキレス腱になっている」と語気を強めました。

 主催3団体は「保険証廃止」に反対する署名運動にも取りくんでおり、目標の15万筆に向けて、現在、13万8382筆の署名が集まっています。(※)

※#保険証廃止やめて !税金の無駄使い資格確認書発行は必要ありません。マイナンバーカードの強制で差別・不平等を押し付けないでください(change.org、マイナンバー制度反対連絡会 中央社保協・保団連、開始日2023年3月2日)
https://www.change.org/p/%E4%BF%9D%E9%99%BA%E8%A8%BC%E5%BB%83%E6%AD%A2%E3%82%84%E3%82%81%E3%81%A6-%E7%A8%8E%E9%87%91%E3%81%AE%E7%84%A1%E9%A7%84%E4%BD%BF%E3%81%84%E8%B3%87%E6%A0%BC%E7%A2%BA%E8%AA%8D%E6%9B%B8%E7%99%BA%E8%A1%8C%E3%81%AF%E5%BF%85%E8%A6%81%E3%81%82%E3%82%8A%E3%81%BE%E3%81%9B%E3%82%93-%E3%83%9E%E3%82%A4%E3%83%8A%E3%83%B3%E3%83%90%E3%83%BC%E3%82%AB%E3%83%BC%E3%83%89%E3%81%AE%E5%BC%B7%E5%88%B6%E3%81%A7%E5%B7%AE%E5%88%A5-%E4%B8%8D%E5%B9%B3%E7%AD%89%E3%82%92%E6%8A%BC%E3%81%97%E4%BB%98%E3%81%91%E3%81%AA%E3%81%84%E3%81%A7%E3%81%8F%E3%81%A0%E3%81%95%E3%81%84

 集会には、200名が参加し、11社16名のマスコミが取材に訪れました。また、オンライン参加は全国200ヶ所、400名にのぼり、この問題への注目度の高さがうかがわれました。

 集会の詳細については、ぜひ全編動画にてご確認ください。

※トラブル続出のマイナンバーカード!!「保険証の廃止はまったく必要がない。マイナンバーカードの強制は絶対に許されない。任意である!!」~7.26「保険証を残してください」国会内集会 ―登壇:医師、教育現場、患者ほか 2023.7.26
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/517683

■ウクライナ紛争への深入りは「米国覇権の終わりの始まり」!? 米国依存から離脱する動きがグローバルサウス諸国で急加速!~7月発行の『岩上安身のIWJ特報!』は、6月28日収録の「岩上安身による元外務省国際情報局長・孫崎享氏インタビュー」をテキスト化し、詳細な注釈をつけて発行! ぜひ『まぐまぐ』からご登録ください!! バックナンバーの単独購入も可能です! サポート会員になればバックナンバーをすべて読めます! ぜひ、サポート会員にご登録を!!

 IWJではメルマガサイト『まぐまぐ』で、『岩上安身によるインタビュー』をテキスト化し、詳細な注釈をつけて「岩上安身のIWJ特報!』として、毎月発行しています。

 7月は、6月28日に収録した、「岩上安身による元外務省国際情報局長・孫崎享氏インタビュー」の前半をテキスト化し、詳細な注釈をつけて発行しました!

 今年6月24日(ロシア時間の6月23日)、ロシアの民間軍事会社ワグネルの創始者であるエフゲニー・プリゴジン氏が、自身の部隊を率いて、ロストフ・ナ・ドヌーにあるロシア南部軍管区司令部を含む重要な治安拠点を占拠。部隊の一部が首都モスクワに向かって北上するという軍事クーデターが起こり、世界中の耳目を集めました。

 ワグネル部隊は5月20日、ウクライナ東部ドネツク州のバフムートを激戦の末に制圧し、プーチン大統領から賞賛を受けてその名を上げました。

 しかし、ワグネル部隊を、国軍の一部として統合し、統率したいと考えるロシア国防軍と、プリゴジン氏との関係は悪化し、プリゴジン氏はセルゲイ・ショイグ国防大臣やロシア軍のワレリー・ゲラシモフ参謀総長の名前をあげ、名指しで痛烈に批判してきました。

 クーデター情報は錯綜し、一時は「プーチン大統領が所在不明」というニュースも流れて、ロシアは分裂し、内戦状態に陥るのではないかといった西側マスメディアの報道・情報が「期待」や「願望」を込めて、しきりに流されました。

 しかし、ワグネル部隊はモスクワの手前200キロで進軍を中止。ベラルーシのルカシェンコ大統領の仲介により、誰の血も流れずに約2日で「反乱」は終結。プリゴジン氏はベラルーシに向かった、とされました。

 この不思議な騒動の直後、2023年6月28日に、東京都内のIWJ事務所にて、岩上安身は元外務省国際情報局長・孫崎享氏にインタビューを行ないました。

 このインタビューでは、「プリゴジンの乱」の顛末、西側諸国の関与、NATOの大演習との関連などに踏み込んでいます。

 以下、7月発行の『岩上安身のIWJ特報』の目次です。IWJ会員ではない方も、ぜひご購読ください。

(第609号の目次)
◆「ワシントンはウクライナで終戦を迎える」べき!? 米国の外交・安全保障問題の舵取りに大きな影響力を持つ米外交問題評議会が、ウクライナ紛争を「ミッション・インポッシブル」と言い出した!

(第610号の目次)
◆米国のウクライナ深入りは「米国覇権の終わりの始まり」? しかし紛争の真実にあえて目をつぶる日本のマスメディア!
◆「ワグネルの反乱」主役のプリゴジンは軍人ではない。ソ連崩壊後の「仁義なき戦い」で勝ち残ったヤクザの親分的人物!
◆プーチンに反旗を翻したプリゴジンはウクライナと内通! 米ホワイトハウスはそれを1ヵ月以上前から知っていた!
◆強盗や恐喝で20代のほとんどを刑務所で過ごしたプリゴジン。外食産業で成功、プーチンに重用され、戦争で英雄になって舞い上がった!?

(第611号の目次)
◆プリゴジンを許したプーチンは、西側がレッテルを貼る「優柔不断な独裁者」ではなく、子飼いのヤクザ者(プリゴジン)に適切なケジメをつけただけ。これがロシアのリアル!
◆「ワグネルの反乱」を契機に内部崩壊するロシアを見たかったアメリカとウクライナの誤算!
◆NATOの史上最大の演習は本気じゃない!?「NATOは絶対、入りません。アメリカに従うふりだけしている」
◆プリゴジンの無謀な呼びかけに乗るロシア軍人は現れず! 内戦はウクライナと欧米諸国を利するだけだとわかっている!

 『岩上安身のIWJ特報!』は、まぐまぐ大賞2022のジャーナリズム部門で1位になりました!

 まぐまぐ大賞2022は、2022年にもっとも輝いたメルマガを読者投票とまぐまぐ審査で選出するものです。

 『岩上安身のIWJ特報!』は、2021年の「まぐまぐ大賞2021」のジャーナリズム部門でも第2位に選ばれており、昨年ついに1位を獲得しました。

※まぐまぐ大賞2022部門別賞
https://www.mag2.com/events/mag2year/2022/list.html?cid=journalism&aid=77

※「岩上安身のIWJ特報!」ご購読はこちらから(月額税込880円、初月無料)
https://www.mag2.com/m/0001334810

 岩上安身による元外務省国際情報局長・孫崎享氏インタビューの動画は、以下のURLから御覧ください。

※「ウクライナ紛争というのは、本当に、米国覇権の終わりの始まり、その通りだと思います」~岩上安身によるインタビュー第1124回 ゲスト 元外務省国際情報局長・孫崎享氏 2023.6.28
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/516860

※安倍元総理を銃殺したのが山上徹也容疑者ではないとすると、日本という国があまりにも自主的に物事を判断できない国というところにまでつながっていく ~岩上安身によるインタビュー第1126回 ゲスト 元外務省国際情報局長・孫崎享氏 2023.7.6
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/517054

 6月発行の特報は、岩上安身によるジャーナリスト田崎基氏へのインタビューで、「特殊詐欺」シリーズの完結編となります。現在、フルオープンで特別公開中です!

 ぜひこの機会にご視聴、御覧ください! かつ、ぜひとも拡散し、多くの方々に読んでいただいて、IWJをご紹介いただきたいと思います。

※【601号-604号】岩上安身のIWJ特報!背後に「暴力団」が関与し凶悪化する「特殊詐欺」を「高齢者差別」思想が後押し!高齢者に「集団自決」を求めた成田悠輔氏の発言はルフィ事件と同根の大問題!岩上安身による『ルポ特殊詐欺』著者・神奈川新聞報道部デスク田崎基氏インタビュー(その3)2023.7.1
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/516869

■<インタビュー決定>8月9日(水)午前10時から、国際政治学・国家安全保障論がご専門の、桃山学院大学法学部教授、松村昌廣氏への岩上安身によるZoomインタビュー(録画収録、後日配信)が決定しました! 米国覇権の終わりの始まり、ウクライナ紛争の実相、そしてこの紛争の行く末、東アジアにおける「台湾有事」について、お話をうかがいます!

 岩上安身は8月9日(水)午前10時から、国際政治学・国家安全保障論をご専門とされる、松村昌廣 桃山学院大学 法学部教授にインタビュー(録画収録、後日配信)を行います!

 松村昌廣教授は、1992年に米国州立メリーランド大学大学院で政治学博士を取得され、ブルッキングス研究所 北東アジア研究センター 招聘研究員(2006-2007)、ケイトー研究所 外交政策プログラム 客員研究員(2010)、一般社団法人 平和・安全保障研究所 研究委員(2011-現在)、米国防大学 国家戦略研究所 客員研究員(2013、2016-2017)として研究を積まれ、国際安全保障学会理事(1999-2017)、防衛省行政監視・行政効率化チーム外部有識者委員(2010-2013)、防衛省行政事業レビュー外部有識者委員(2013-2023)、などを歴任されています。

 過去5年間のご著書には、『テキスト日米関係論 : 比較・歴史・現状』(ミネルヴァ書房、2022)、『Security Turbulence in Asia: Shaping New Strategy in Japan and Taiwan』(PublishDrive、2021)、『Defense policy and strategic development : coordination between Japan and Taiwan』(World Scientific、2021)、
『甦る国際権力政治 : ポスト・グローバリゼーションと日本』(芦書房、2019)、『日米同盟と朝鮮半島 : 国際政治における格闘場』(芦書房、2019)、『衰退する米国覇権システム』(芦書房、2018)があります。

 松村教授は、今年、ウクライナ紛争について、「ドンバスにおける米露代理戦争の最終段階としてのロシア・ウクライナ戦争(2014年~2022年)」(『ifimes』、2023年4月6日)、「妨げられる:ウクライナにおける凍結された紛争」(『ifimes』、2023年6月26日)と題する論考を発表されました。『ifimes』は、「中東とバルカン研究のための国際研究所(IFIMES)」のウェブサイトで公開されている調査報告です。

 松村教授は、2022年に勃発したウクライナ紛争は、ユーロマイダン・クーデターとクリミア併合が起きた2014年以降、「8年間にわたるドンバスでの長引く戦乱の文脈の中で起こった」結果なのだと指摘しています。原因と結果をとり違えてはいけないとも、警告されています。

 ウクライナ紛争の実相は、どこを起点として見るかで、まったく異なってきます。

 ロシアが2022年2月24日に突如としてウクライナに侵攻したとみれば、「いわれのない侵略」だということになります。

 しかし、2014年のユーロマイダン・クーデターとクリミア併合を起点としてみれば、メルケル前ドイツ首相が昨年述べたように、ドンバス紛争停戦のミンスク合意は、米国と西側諸国が、ウクライナがロシアと戦えるように8年かけて準備をしてきた結果であり、「代理戦争」だということになります。

 多くの資料にもとづいた精緻な分析を示している松村教授に、ウクライナ紛争の実相、そしてこの紛争の行く末、東アジアにおける「台湾有事」について、そして米国の覇権の終わりの始まりについて、おうかがいします。

※The Russia-Ukraine warfare as the final stage of U.S.-Russia proxy war in Donbas(2014-2022)(ifimes、2023年4月6日)
https://www.ifimes.org/en/researches/the-russia-ukraine-warfare-as-the-final-stage-of-us-russia-proxy-war-in-donbas-2014-2022/5156

※Hindered: a frozen conflict in Ukraine(ifimes、2023年6月26日)
https://www.ifimes.org/en/researches/hindered-a-frozen-conflict-in-ukraine/5188

■【スタッフ募集・事務ハドル班】事務ハドル班は、岩上安身によるインタビューのアポ取りとスケジューリング、各種リサーチ、公共コンテンツの取材のためのアポ取りや、中継スタッフやテキストスタッフと連携して、IWJの活動予定を組み立て、指示を出す、重要な役割を担っています。翌日以降の中継・配信予定と、撮影後に記事化された動画の情報を整理し、翌日の日刊IWJガイドの番組表へ反映する、IWJコンテンツ構成の要となる部署です。

 ご応募の資格は、第一に穏やかな性格で明るく協調性のある方。第二にトラブルなく対外的な交渉をできるコミュニケーション能力の高い方。第三にPCスキルがある方です。時給は1200円から、仕事の習熟に伴って昇給していきます。

 入社ご希望の方は、下記のURLのスタッフ募集フォームにご記入の上、履歴書、職務経歴書(書式自由)を添付の上、admin@iwj.co.jpまでお送りください。

※スタッフ募集フォーム
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSdiPIiSuiFyoVpF_HRNqdbKlIucA_Vdk6DEWqCq7mCQM6O1kw/viewform

■【スタッフ募集・テキスト(赤反映担当)班】記者として日刊IWJガイドや記事の執筆、エディターとして編集業務を行っていただける方を募集します。特に深夜業務での校正作業を厭わない方は、優遇し、最優先で募集します! 深夜に及んだ場合は、社用車での帰宅が可能です。時給はスタート時は1300円から、能力・実績次第で昇給します。深夜業務は法にのっとった割り増し残業代を支払います。『サビ残』は一切ありません!

 日刊IWJガイドや記事の執筆、編集などの作業のうち、主に日刊IWJガイド校了前の赤反映業務に携わってもらいます。パソコンのスキルが必要です。時に深夜まで及ぶことがありますが、社用車での帰宅、あるいは自宅への送りが可能です。

 雇用形態はアルバイトまたは契約社員で時給1300円からのスタートになります。能力と実績次第で昇給します。正社員登用の途もあります。在宅勤務や業務委託契約も相談に応じます。残業代、深夜残業代もきっちりお支払いします。

 入社ご希望の方は、下記のURLのスタッフ募集フォームにご記入の上、履歴書、職務経歴書(書式自由)を添付の上、admin@iwj.co.jpまでお送りください。

※スタッフ募集フォーム
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSdiPIiSuiFyoVpF_HRNqdbKlIucA_Vdk6DEWqCq7mCQM6O1kw/viewform

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それでは、本日も1日、よろしくお願いします。

※日刊IWJガイドのフルバージョン(会員版)は下記URLより御覧ください。
https://iwj.co.jp/wj/member.old/nikkan-20230803

IWJ編集部(岩上安身、尾内達也、六反田千恵)

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