日刊IWJガイド・非会員版「参議院法務委員会で入管法改悪法案が強行採決! 改正案の立法事実は崩壊! その立法事実崩壊の中心人物、柳瀬房子・難民審査参与員とは!?」2023.6.9号~No.3921号


┏━━【目次】━━━━
■はじめに~参議院法務委員会で入管法改悪法案が強行採決! 改正案の立法事実は崩壊! その立法事実崩壊の中心人物、柳瀬房子・難民審査参与員とは!?

■IWJは緊急事態が続いています! 5月のご寄付額は182万3000円でした! 5月の月間目標額の47%、207万7000円の不足でした! IWJは創業以来、最大の経済的危機に直面しています! 第13期の累積赤字は毎月増え続け、8月から5月まで10ヶ月間の累積の不足額は、1868万2900円となりました! 6月こそは少なくとも月間目標額390万円を達成し、また累積の不足額を少しでも減らせますよう、緊急のご支援・ご寄付・カンパのほど、どうぞよろしくお願いします!

■【中継番組表】

■<IWJ取材報告>「『ロシアとどうやって停戦していくか、一日でも早く休戦できるか』ということを考えろと、ゼレンスキーに言いたい」~6.4 シンポジウム 平和を求め軍拡を許さない女たちの会「安全保障のジレンマ」

■【スタッフ募集・事務ハドル班】事務ハドル班は、岩上安身によるインタビューのアポ取りとスケジューリング、各種リサーチ、公共コンテンツの取材のためのアポ取りや、中継スタッフやテキストスタッフと連携して、IWJの活動予定を組み立て、指示を出す、重要な役割を担っています。翌日以降の中継・配信予定と、撮影後に記事化された動画の情報を整理し、翌日の日刊IWJガイドの番組表へ反映する、IWJコンテンツ構成の要となる部署です。

■【スタッフ募集・テキスト(赤反映担当)班】記者として日刊IWJガイドや記事の執筆、エディターとして編集業務を行っていただける方を募集します。特に深夜業務での校正作業を厭わない方は、優遇し、最優先で募集します! 深夜に及んだ場合は、社用車での帰宅が可能です。時給はスタート時は1300円から、能力・実績次第で昇給します。深夜業務は法にのっとった割り増し残業代を支払います。『サビ残』は一切ありません!
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■はじめに~参議院法務委員会で入管法改悪法案が強行採決! 改正案の立法事実は崩壊! その立法事実崩壊の中心人物、柳瀬房子・難民審査参与員とは!?

 おはようございます。IWJ編集部です。

 昨日8日、3回目以降の難民申請者の送還が可能になるなどの条文を含む、入管法(出入国管理及び難民認定法)改正案が、参議院法務委員会で、野党議員たちの怒号が飛び交う中、強行採決されました。本日の参議院本会議で可決・成立する予定です。

※入管法改正案 参院委で可決 怒号飛び交う中(FNNプライムオンライン、2023年6月8日)
https://www.fnn.jp/articles/-/539641

 日刊IWJガイド5月25日号でも、詳しくお伝えしましたが、この改正入管法で、最も懸念されている変更点は、難民申請は誰でも、何回でもでき、申請中は送還されないという現行法から、3回目以降の難民申請者の母国への強制送還が可能になる点です。スリーストライク即アウト、ともいうべき制度です。

※国家の利益を中心に据えた20世紀の国際法ではなく、人間の利益を中心に据えた21世紀の国際法のあり方を反映させた形で入管法の見直しを! 入管法の根本問題は、在留資格制度と難民認定制度! 5月20日と21日、大阪と東京で、入管法改正案に反対する大規模デモが行われる!(日刊IWJガイド、2023年5月25日)
会員版 https://iwj.co.jp/wj/member.old/nikkan-20230525#idx-6
非会員版 https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/52320#idx-6

 この改正によって、難民申請者が命の危険にさらされる可能性が高くなると懸念されているのです。

 過去には3回目以降の申請で、難民と認められたケースが3件ありました。3回の申請で難民と認められなければ、強制送還してしまう、この新制度のもとでは、このような4回目以降に難民と認められたケースも強制送還され、母国で政治的弾圧や暴力の対象となって命を落としていたかもしれないのです。それを考えれば、難民申請の回数を単純に3回までと足切りしてしまうやり方は、認定の判断が絶対的に正しいとまではいえないことを考えると、スリーストライク即アウトという制度は、人権擁護の観点からみて、大きな欠陥があると言わざるをえません。

 今回の改正入管法に対する反対運動が大きく盛り上がっているのは、この改正案の立法事実(立法の根拠)が崩れたからです。

 その中心は、「難民認定申請者の中に難民がほとんどいない」つまり、難民認定申請者は、ことごとく偽装難民である、とする立法事実の崩壊です。

 柳瀬房子・難民審査参与員は、2021年4月21日の衆議院法務委員会に参考人として出席した際、「難民認定申請者の中に難民がほとんどいない」と述べ、入管庁はこの発言を法改正の根拠としています。

 ところが、2023年5月25日に開かれた参議院法務委員会で、柳瀬氏は、2022年の全体処理数4740件に対して1231件(勤務日数32日)、2021年の全体処理数6741件に対して1378件(勤務日数34日)もの審査を担当していたことがわかったのです。

 全国難民弁護団連絡会議(全難連)の調査によれば、日本弁護士連合会推薦の難民審査参与員(常設班所属の10名)の年間平均担当件数は36.3件です。

※声明・提言等(2023年5月29日)全難連より「法改正の前に難民認定手続の正常化を求める~柳瀬参与員と浅川参与員の発言から明らかになった異常性~」声明を出しました(全国難民弁護団連絡会議、2023年6月8日)
http://www.jlnr.jp/jlnr/?p=8819

 柳瀬氏の年間審査処理能力は、なんとこの平均値の34倍(2022年)、38倍(2021年)という「有能さ」なのです。

※ここから先は【会員版】となります。会員へのご登録はこちらからお願いいたします。ぜひ、新規の会員となって、あるいは休会している方は再開して、御覧になってください!

https://iwj.co.jp/ec/entry/kiyaku.php

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■IWJは緊急事態が続いています! 5月のご寄付額は182万3000円でした! 5月の月間目標額の47%、207万7000円の不足でした! IWJは創業以来、最大の経済的危機に直面しています! 第13期の累積赤字は毎月増え続け、8月から5月まで10ヶ月間の累積の不足額は、1868万2900円となりました! 6月こそは少なくとも月間目標額390万円を達成し、また累積の不足額を少しでも減らせますよう、緊急のご支援・ご寄付・カンパのほど、どうぞよろしくお願いします!

 いつもIWJをご支援いただきまして、誠にありがとうございます。

 6月に入り、昨年8月1日から始まったIWJの第13期も、残り2ヶ月となりました。

 5月のご寄付額の集計が確定致しましたので、ご報告いたします。5月のご寄付額は31日間で、122件、182万3000円でした。月間目標額の47%にあたるご寄付をいただきましたが、残念ながら月間目標額に届かず、月間目標額の53%、207万7000円の不足となりました!

 厳しい経済状況の中、ご寄付をお寄せくださった皆さま、誠にありがとうございました!

 しかしながら、今期第13期5月末までの累積の不足額は、1868万2900円となりました。この累積の不足額を少しでも削れるように、引き続き、どうぞご支援をお願いします!

 6月は7日までの7日間で、33件、57万9000円のご寄付をいただきました。ありがとうございます!

 ぜひ、皆さま、今月6月こそは、まずは月間目標額を達成できますよう、どうぞ緊急のご支援をお願いいたします!

 また、現状の会員数をお知らせします。

 会員総数は5月末時点での会員総数は2648人(前年同日比:1113人減)でした。

 1年間で1000人を超える会員様が退会しています。

 厳しい運営状況が続きます。

 どうぞ、皆さま、IWJを知人・ご友人、地域の皆さまへIWJの存在をお知らせいただき、独立系メディアの意義とコポーレート・メディアの情報操作の恐ろしさについて、広めてください。

 IWJの内部留保も底を尽き、キャッシュフローが不足したため、私、岩上安身が、個人的な私財から、IWJにつなぎ融資をいたしました。

 私がこれまでにIWJに貸し付けて、まだ未返済の残高は約600万円。これにつなぎ融資1000万円と合計すると、IWJへの私の貸し付け残高は約1600万円にのぼります。

 私の貯えなどたかがしれていますから、この先も同様の危機が続けば、私個人の貯えが尽きた時、その時点でIWJは倒れてしまいます。

 皆さまにおかれましても、コロナ禍での経済的な打撃、そしてこのところの物価上昇に悩まされていることとお察しいたします。

 しかし、ご寄付が急減してしまうと、たちまちIWJは活動していけなくなってしまいます。IWJの運営は会員の方々の会費とご寄付・カンパの両輪によって成り立っていますが、それが成り立たなくなってしまいます。

ウクライナ紛争に続き、「台湾有事」を口実とする米国の「代理戦争」が、東アジアで画策されている今、私、岩上安身とIWJは、破滅的な戦争を回避すべく、ウクライナ紛争報道で明らかになった、偏向マスメディアの不誠実な「情報操作」に代わるべく、少しでも正確な情報を皆さまにお届けできるよう走り続けたいと存じます。その結果として、日本が戦争突入という悲劇に見舞われないように、無謀な戦争を断固阻止するために、今後も全力で頑張ってゆきたいと思います。

 2月、ピューリッツァー賞を受賞した経歴をもつ、米国屈指の独立調査報道ジャーナリストであるシーモア・ハーシュ氏が、米国が、ノルウェーと協力し、ドイツとロシアを直接つなぐ天然ガスパイプライン・ノルドストリームを爆破したという驚愕のスクープを出しました。日本の新聞・テレビなどのメインストリーム・メディアは、一切このスクープを報じませんでした。

 IWJは、全文の仮訳を進め、全4回を号外でお送りしました。

※【IWJ号外】ドイツとロシアを結ぶ天然ガスパイプライン・ノルドストリームを爆破したのは、米国だった! ピューリッツァー賞を受賞した米国の最も著名な独立調査報道ジャーナリスト、シーモア・ハーシュ氏が大スクープ!(その1~4)
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%e3%82%b7%e3%83%bc%e3%83%a2%e3%82%a2%e3%83%bb%e3%83%8f%e3%83%bc%e3%82%b7%e3%83%a5

 私は、ロシア軍がウクライナに侵攻して1年となる2月24日の岸田総理会見で、ハーシュ氏のスクープについて岸田総理に直接、質問しました。

 私が「日本政府は、このノルドストリーム爆破疑惑について、独自に検証や調査を行なっているのでしょうか?」と質問したのに対し、岸田総理は、「米政府は完全なるフィクションであるという評価をしております」「ノルウェー外務省もナンセンスと言っています」「多くの国においてこうした記事に関しては、否定的な評価がされている」とはぐらかし、日本政府・日本国総理としての独自の判断を示しませんでした。

※【IWJ代表:岩上安身質問】ノルドストリーム爆破疑惑について、日本は独自に検証や調査を行なっているのか?岸田内閣総理大臣記者会見-令和5年2月24日(Movie IWJ)
https://www.youtube.com/watch?v=9uUrTxr_Mss

※はじめに~岩上安身が岸田総理に対して会見で質問!~(日刊IWJガイド、2023年2月25日)
会員版 https://iwj.co.jp/wj/member.old/nikkan-20230225#idx-1
非会員版 https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/51926#idx-1

 このウクライナ紛争は、ロシアを弱体化させるための米国主導の戦争です。

 ハーシュ氏のスクープが事実であれば、米国は、同盟国のドイツが多額の出資をしたノルドストリーム・パイプラインを爆破し、ドイツとロシアの仲を引き裂き、ウクライナを戦場にして、欧州とロシアの友好的な関係を完全に破壊し、ロシア産の格安の天然ガスが入らなくなって窮地に陥った欧州に、米国産の高値の天然ガスと石油を売りつけて市場を奪い取ったということになります。

 つまり、米国は「敵国」のロシアだけでなく、米国の重要な同盟国であるはずのドイツにも大損害を与えた疑いがあるのです。これが真実であるならば、同盟国への重大な背信であり、裏切りです。犠牲を払わされたドイツと同じく、同盟国とは言いながら、ジュニア・パートナー(主権のない従属国)扱いされている日本も、同じ目にあわされる可能性があります。

 IWJでは、独自のIWJ検証レポートによって、ドイツとロシアを直接結ぶノルドストリームの建設を米国政府・議会が何度も妨害してきた事実、そして、完成はしたもののウクライナ紛争の勃発と対露制裁によって使用できなくなり、さらに爆破テロに見舞われるまでの経緯を、お伝えしています

※IWJ検証レポート!「米国が狙った独露間の天然ガスパイプラインノルドストリームの阻止!!」~2022.4.27
(その1)https://iwj.co.jp/wj/open/archives/505188
(その2)https://iwj.co.jp/wj/open/archives/508187

 お読みいただければわかりますが、この経緯を知ると、ウクライナ紛争以前から、米国はノルドストリームの完成と開通を何としても阻みたいと思っていたという事実が明らかになります。

 岸田文雄総理は、1月早々、昨年末に閣議決定した「改定版安保3文書」を携えて訪米、バイデン大統領と会談し、日本の軍拡をバイデン大統領から賞賛されて鼻高々でした。

 国会での議論と承認がなされなくても、米国からの要請があれば、「安保3文書」を閣議決定し、軍拡のアクセルを踏んでしまう岸田政権は、日本の主権を米国に丸投げしたも同然です。米国を守るために日本が身代わりに犠牲となり、日本はウクライナのように、米中の「代理戦争」の戦場とされてしまいます。

 上記の4月24日の岸田総理会見で、私は、「米国は誠実な同盟国なのかどうか、疑いの出ている中、日本の安全保障を米国に丸ごと委ねていていいのか」「有事の際の自衛隊の指揮権まで米国に渡してしまっていいのか」と問いました。

 岸田総理は「自衛隊及び米軍は、各々独自の独立した指揮系統に従って行動をする、これはいうまでもないこと」などと、自衛隊の指揮権はあたかも米軍から独立して存在しているかのように述べました。

 しかし、この総理の発言は、事実と異なります。従来の幕僚長を事実上廃止し、新たに米軍との「統合司令部」を設置する「安保3文書」の改定は、自衛隊を米軍の司令下におく「2軍」にしてしまうものです。

 自衛隊が米軍と司令部を統合してしまい、自身で状況判断するための目と耳(情報衛星他)をもたず、独自に判断する頭(内閣に直結し、米国から独立した司令部)をもたない、そんな日本が、安全保障において、米軍から独立した主権をもつ、といくら岸田総理が口先だけで言っても、自衛隊のおかれたリアルな現実を国民に説明していることにはなりません。

 3月28日、「安保3文書」の改定を踏まえ、防衛費を大幅増額した2023年度予算案は、政府案どおり成立しました。

※令和5年度予算(財務省)
https://www.mof.go.jp/policy/budget/budger_workflow/budget/fy2023/fy2023.html

 日本は、このまま米国追従を続け、米国の単独一極覇権を支えるために、日本自らは世界最悪の財政危機に直面しているというのに、米国の要請に従って、軍拡という重い財政負担を背負うのはあまりに愚かではないでしょうか!?

 そもそも日本が依存している米国は、誠実な、信頼に値する同盟国といえるのでしょうか!?

 4月12日の日刊IWJガイドの記事(※)も、ぜひあわせてお読みください。米国は、同盟国に対して、当たり前のように盗聴を仕掛けています。ドイツなどは米国政府に抗議しましたが、日本政府は、まったく抗議していません。

※『ニューヨーク・タイムズ』が報じた、ウクライナ紛争をめぐる米国とNATOの戦争機密文書漏洩事件! 漏洩文書に韓国政府内の議論が含まれていたことから、CIAによる韓国国家安保室盗聴が発覚! 謝罪を求めない尹政権に韓国与党も「卑屈極まりない」と批判! 2013年のスノーデン氏による盗聴暴露問題も再燃し、米国のダブルスタンダード、繰り返される同盟国への盗聴に韓国メディアが猛批判を展開! 日本も盗聴されているはずだが、沈黙し続けるのか!?(日刊IWJガイド、2023年4月12日)
会員版 https://iwj.co.jp/wj/member.old/nikkan-20230412#idx-1
非会員版 https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/52117#idx-1

 日本は、米国への依存から脱却をはかり、独立した主権国家として立つべきです。同時に、エネルギーと食料の自給ができず、資源をもつ他の国々からの海上輸送に頼らなければならない「島国」であるという「宿命」を決して忘れず、国外にそもそも「敵」を作らない、多極的な外交姿勢をめざすべきではないでしょうか?

 皆さまにはぜひ、マスメディアが真実を伝えない、こうした問題について、IWJが追及を続けてゆくために、どうか、会員登録と緊急のご寄付・カンパによるご支援をどうぞよろしくお願いしたく存じます。

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支店名 新橋支店
店番号 022
預金種目 普通
口座番号 472535
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ゆうちょ銀行
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 どうか、ご支援のほど、よろしくお願い申し上げます!

 岩上安身

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◆中継番組表◆

**2023.6.9 Fri.**

あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。

【IWJ・Ch5】10:30頃~「林芳正 外務大臣 定例会見」
視聴URL:https://twitcasting.tv/iwj_ch5

 林芳正 外務大臣 定例記者会見を中継します。これまでIWJが報じてきた外務大臣関連の記事は以下のURLから御覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%E5%A4%96%E5%8B%99%E5%A4%A7%E8%87%A3
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【IWJ・エリアCh5・東京】18:00~「原発反対八王子行動」
視聴URL:https://twitcasting.tv/iwj_areach5

 「キンパチデモ実行委員会」主催の原発反対八王子行動を中継します。これまでIWJが報じてきたキンパチデモ実行委員会関連の記事は以下のURLから御覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/kinpachi-demo-executive-committee

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◆中継番組表◆

**2023.6.10 Sat.**

調整中

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◆昨日アップした記事はこちらです◆

【IWJ号外】米『ワシントン・ポスト』が、「米国はノルドストリーム・パイプラインを攻撃するウクライナの詳細な計画の情報を持っていた」とスクープ! IWJは記事をスクープを全文仮訳!
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/516462

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■<IWJ取材報告>「『ロシアとどうやって停戦していくか、一日でも早く休戦できるか』ということを考えろと、ゼレンスキーに言いたい」~6.4 シンポジウム 平和を求め軍拡を許さない女たちの会「安全保障のジレンマ」

 2023年6月4日午後1時30分より、専修大学神田キャンパス7号館にて、シンポジウム「平和を求め軍拡を許さない女たちの会『安全保障のジレンマ』」が開催されました。

 シンポジウムでは、東京大学名誉教授・千葉大学国際高等研究基幹特任教授の藤原帰一氏が、「安全保障のジレンマ」と題した基調講演を行いました。

 この講演を受け、「平和を求め軍拡を許さない女たちの会」の田中優子氏(法政大学・前総長)、上野千鶴子氏(東京大名誉教授)、奥谷禮子氏(ザ・アール創業者)、望月衣塑子氏(東京新聞記者)が、藤原氏を加えてディスカッションを行いました。

 藤原氏の講演のタイトルとなっている「安全保障のジレンマ(Security dilemma)」とは、「軍備増強や同盟締結など、自国の安全を高めようと意図した国家の行動が、別の国家に類似の措置をうながし、実際には双方とも衝突を欲していないにもかかわらず、結果的に衝突につながる緊張の増加を生み出してしまう状況」を指す概念です。

 藤原氏は、先の2度の世界大戦、そして、現在進行形のウクライナ紛争などを例にあげて、この概念についての解説を行いました。ただ、その内容たるや、アカデミックな装い、紳士然としたふるまいとは裏腹に、米国の「代理戦争」を正当化するプロパガンダを忠実になぞったものでした。

 ディスカッションでは、「平和」、「軍拡」に関連する様々なテーマが俎上にあがる中、「マスメディアへの不信」もその一つとなりました。田中優子氏からは「マスコミから情報を取っていても、しょうがないかもしれない」との発言もありました。

 また、奥谷禮子氏からは次のような発言もあった。

 「私、いつもテレビに出て思うんですが、最近、防衛省の研究所の輩が、やたらにもう、毎日、何か『戦争を起こさないと損するよ』みたいな評論ばっかり。

 ましてや、ロシアとウクライナの戦争も、他の国の戦争で、何か、それをどうのこうの、ここで、何人死んでどうのこうのとかって言ってること自体が、何をこの人たちは考えているのかなと。

 要するに、身近で、日本でこういう戦争も起こりますよ、起こりますよ、っていうことを、もう洗脳を毎日、国民に対して、洗脳教育しているのかなと思うぐらい。(中略)

 そういうこと自体も、マスコミ自体が、もう、ちょっと頭がおかしくなってんのかなっていう感じがするんですね。

 毎日、毎日、テレビのモーニングショーで、主婦たちですよ、朝起きて、ご飯を作っているような主婦たちに対して、いつ戦争が来るかもしれません、戦争が来るかもしれませんよって。

 そのために、税金が上がってもしょうがないですよ、消費税上げてもしょうがないでしょう、という洗脳教育を、毎日やらされているという、この恐怖感。

 これ、やっぱり皆さん、持たないといけないと思いますよ」。

望月氏「(前略)ウクライナに関してですね、『ウクライナの人々が抵抗しているんだから、支持すべきだ』、『ロシアに組み込まれたら、地域では侵略に反対する人々が皆、ひどい目にあう』など、いろいろな主張があるのですが、これにどのように反論することができるのか? もしかしたら、この方は、『休戦協定』をやるべきではないか、とかですね、そういった思いもあるのかなあと。

 このまま、日本も武器支援、殺傷能力はないものは出すけれども、いわゆる防衛装備品の幾つかを提供するとか、欧米とはまた違った装備品の提供ということをやっていますけれども、こういったことでですね、休戦することが今一番いいんじゃないかというような声も、ちょっと、一方では出ていますけれども、このあたり、藤原さん、お願いします」。

藤原氏「ウクライナに対する侵略は、『戦争として認めることができる戦争』ではないです。明確な『侵略戦争』です。

 これは、『国家の防衛を脅かした』というだけじゃなくて、虐殺を展開してるんですね。この戦争の一般市民に対する殺戮は大変な規模に上ります。『あっちもこうじゃないか』という議論は立てようがあるんですね。

 アメリカの戦争では、実に多くの方が空爆によって亡くなられました。アフガニスタンでもイラクでもそうですし、その意味では、ベトナムでもそうです。空軍力に依存する戦争をアメリカが展開したことが、一般市民の殺傷とつながっていたんですね。

 しかしながら、ウクライナはさらにひどいです。一般市民の居住地をミサイルで破壊することをしている。これは誤爆ではなくて、実際に、それを狙って行った攻撃です。

 さあ、ここからが問題です。これが『侵略戦争』であるということは、侵略された側が戦うことは、『正しい戦争』そのものなんですよ。

 これは、国連、国際法から見てもそうなりますし、一般に、『自衛権の行使』としても、そうなるのですが、ただ、自衛権の行使として正当であり、正しい戦争であるとしても、戦争が、さらに大きな『エスカレーション』を起こした場合には、正しくても、それによって生まれる犠牲が、その正義を裏切る結果になることが生まれます。

 で、現在、まさに、そういう戦争が展開している最中なんですね。その点で、ウクライナの戦争について、これはウクライナは正しくないとか、撤退すべきだ、とかいうことは、とてもじゃないけど言えたものではない。

 しかしながら、『エスカレーション』は、絶対に避けなければいけないですし、(中略)、これが中国に対する戦争につながっているんですね。訳のわからないつながりができちゃったんです。

 ですから、一つの戦争が起こった時には、ほかの戦争に飛び火する危険があるということを考えておかなければいけない。

 一言申し上げますが、『軍拡』という言葉を使っていますが、私はこの言葉に賛成なんですけど、一般に、日本で使われている言葉は『防衛』であり、『防衛費』であると思います。防衛する側が、ということが、政策の正当化につながっているわけですね。

 犠牲者が最善の戦略といえば、とんでもない言い方になるんですけれども、自分たちが『犠牲にされる』側なんだからと考えたときには、どんな政策でも正当化ができるんです。

 ここで、戦争における『正義』の問題と並んだ、まったく別の問題があります。それは、戦争が正当かどうかということと、戦争によって生まれる犠牲が、どれほどの規模に上るのかという課題です。それを考えた場合には、ウクライナの抵抗は正当であると同時に、これが膨大な犠牲者を生み出す戦争になる可能性があることを認識しなければいけない。

 曖昧な言い方だということを承知していますけれども、私から申し上げることができるのは、それくらいです」。

 藤原氏は、何が言いたかったのでしょうか。

1. ウクライナ紛争は、ロシアによるウクライナに対する明確な『侵略戦争』である。
2. ウクライナは戦うのが正しい。正しい戦争である。
3. ウクライナに戦うなとは言えない。
4. 正しい戦争であっても、犠牲は出る。
5. 戦争には正義と犠牲の両面があることを理解すべき。
6. ウクライナでの一般民間人の被害は、アフガニスタン・イラクよりもはるかに酷い。
7. ウクライナ紛争の『エスカレーション』は絶対に避けなければいけない。

 まず「1.ウクライナ紛争はウクライナに対する明確な『侵略戦争』である」とは、この紛争の歴史と原因を直視しようとしない反知性主義的な断定であり、「ロシア=悪、ウクライナ=善」という単純化された米国主導のプロパガンダの劣化コピーに他なりません。

 ウクライナ紛争に先立つこと8年前の2014年から、ウクライナ政府は、ウクライナ国内のマイノリティーであるロシア語話者への差別と弾圧に抗して、自治を求める声をあげた東部のドンバス地方2州に対して、武力攻撃を加え続けてきたのです。ウクライナ国内の内戦である、このドンバス紛争の延長線上に、ウクライナ紛争は位置づけられます。ドンバス紛争に言及せずに、2022年2月24日の、ロシアによる侵攻から、戦争が突然始まったかのように語るのは、ペテンに等しいでしょう。

 このような内戦が起きたのは、ひとえにウクライナ政府が、自国内に居住するロシア語話者(ウクライナ国籍のウクライナ国民だが、ロシア語でコミュニケーションする人々)に対して、ロシア語の教育や文化の否定や、ウクライナ語話者でないと公務員になれない等、差別的政策を次々と打ち出したことにあります。その差別政策がエスカレートしてゆくと、ロシア系住民に対して、ウクライナ民族主義者やネオナチが路上で無差別に暴力をふるい、そうした暴力を警察は取り締まることなく、放置することが日常となったからです。

 これはまさに民族浄化というべきものであり、その結果、ロシア語話者の多い東部の2州では、自警団組織ができて、自治を求め、さらには砲弾まで落としてくるウクライナ政府軍と、小銃を持って対峙することになったのです。

 2022年にロシア軍が侵攻するまで、8年間も、ウクライナはこうした国内の自国民に対して武力攻撃を行なってきたのです。こうした武力攻撃やマイノリティーの虐殺は、明確に国際法違反であり、国際法にもとづかなくても道徳的に許されない罪悪であるといえます。

 こうしたウクライナ政府の犯罪を、西側の政府もマスメディアも藤原氏のような知識人も、片目をつぶって見逃し、放置し続けました。その責任も問われるべきです。いや、東大名誉教授などというおごそかなタイトルを掲げる「知識人」なら、人から問われる前に、自ら問うべきでしょう。

 この紛争が、ウクライナの背中を米国が後押ししている「代理戦争」であることが誰の目にも明らかになってもなお、ロシアの侵攻だけが悪であると断じる藤原氏の、公正さと知的誠実さを極端に欠いた姿勢は、「知識人」の名に価しないものです。

 米国の国際政治学者ジョン・ミアシャイマー教授は、「2006年4月にNATOがウクライナとジョージアをNATOの一員とすると決めたことが、今日のウクライナ紛争の主因」だと指摘しています。

 ミアシャイマー教授は、米国がウクライナを武装させるなど関与を深めて「ウクライナが事実上NATOの一員となりつつあったこと」が、ロシアに存亡の危機をかけた脅威を与えたことが、今回のウクライナ紛争の大きな原因だと指摘しています。

※世界的な米国際政治学者・ジョン・ミアシャイマー「ウクライナ戦争を起こした責任はアメリカにある!」【日本語字幕付き】(マキシム、2022年4月8日)
https://www.youtube.com/watch?v=cZaG81NUWCs

 藤原氏自身も「曖昧な言い方」だと言っているが、2.から5.を要約すると、「ウクライナは正しい戦争をしているのだから、その犠牲に耐えられるだけ戦い続ければいい(撤退しろとはとても言えない)」ということになるのでしょう。

 このシンポジウムには「平和を求め軍拡を許さない」という趣旨が掲げられているが、藤原氏はむしろ「正義という名の戦争」と「犠牲」を求めているのです。藤原氏には犠牲になる人々のために戦争を終わらせるべきだという視点はありません。こうした藤原氏の態度は、米政府高官の声明のテンプレそのままです。

 ブリンケン米国務長官はじめ、米政府高官は「ウクライナに戦うなとは言えない」「ウクライナ自身が決めること」といった趣旨の発言を繰り返しており、米政府のステートメントのテンプレとなっています。

※ここから先はぜひ会員登録をしていただいて、本日中にIWJのサイトにアップされる【本編】からお読みください。

https://iwj.co.jp/wj/open/archives/516370

※シンポジウムの詳細を、全編動画でご覧になりたい方は、YouTubeは下記URLから、ぜひご覧ください

※2023.6.4 シンポジウム 平和を求め軍拡を許さない女たちの会「安全保障のジレンマ」
https://youtu.be/iMgWUG7R4aE

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