日刊IWJガイド・共通版「IWJが報じたアドリアン・ボケ氏によるウクライナ軍の戦争犯罪を『フェイク』と断じた『StopFake』のネオナチとの交友関係!」2022.6.8号~No.3555号


┏━━【目次】━━━━
■はじめに~IWJが報じたアドリアン・ボケ氏によるウクライナ軍の戦争犯罪を「フェイク」と断じたウクライナのファクトチェック団体『StopFake』のネオナチとの交友関係を、ウクライナの独立メディア『ザボローナ』が2020年にスクープしていた!『ニューヨーク・タイムズ』も『StopFake』の非党派性・中立性を疑問視! 過去には米政府出資財団から支援を受け、現在もジョージ・ソロスの財団がスポンサーに!!

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■【中継番組表】

■止まらない円安、一時1ドル133円台! 日銀黒田総裁は「家計には実質マイナス」と認めながら「引き締めを行う状況にはまったくない」と金融緩和継続を表明! 米雇用は堅調さを背景に金利を引き上げ、広がる日米間の金利差で円安はどこまで進むのか!?

■<IWJ取材報告>IWJ記者が「反SLAPP法」の必要性を問うも、古川大臣は「SLAPP訴訟の内容が正確に理解、把握できないが、いずれにしても訴えの当否は裁判所が適切に判断」と答えるのみ! ~6.7 古川禎久 法務大臣 定例会見

■<新記事紹介>スクープ! 驚くべき真実!! ウクライナ紛争最大のタブー! ウクライナで弾圧されている人々の生の声(1)密告社会ウクライナ!「政府に反対する者は誰でも『親ロ派』! 武装民族主義者があなたを『処理』する」! ウクライナに民主主義はない!

■【スタッフ募集・テキスト(赤反映担当)班】日刊IWJガイドや記事の執筆、編集業務を行っていただける方、特に深夜業務での作業を厭わない方は優遇し募集します。深夜に及んだ場合は、社用車での帰宅が可能です。時給は1300円から、能力・実績次第で昇給します。深夜業務は法にのっとった割り増し残業代を支払います。

■【スタッフ募集・テキスト(パワポ作成担当)班】書物や資料を読み砕いていく読解力やリサーチ能力が必要とされる「岩上安身によるインタビュー」のパワポ作成に責任をもってかかわっていただける方。時給は1500円です。
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■はじめに~IWJが報じたアドリアン・ボケ氏によるウクライナ軍の戦争犯罪を「フェイク」と断じたウクライナのファクトチェック団体『StopFake』のネオナチとの交友関係を、ウクライナの独立メディア『ザボローナ』が2020年にスクープしていた!『ニューヨーク・タイムズ』も『StopFake』の非党派性・中立性を疑問視! 過去には米政府出資財団から支援を受け、現在もジョージ・ソロスの財団がスポンサーに!!

 おはようございます。IWJ編集部です。

 先週、IWJは2本の号外で、フランス陸軍特殊部隊の元隊員で、ウクライナで人道支援に従事したアドリアン・ボケ氏が、5月10日に出演したフランスのラジオ番組で、ウクライナ軍による戦争犯罪を告発したことを報じました。

※【号外第34弾】ブチャで起きたロシアによる「大量虐殺」は「見せ物」だった!? ウクライナで人道支援に従事したアドリアン・ボケ氏が、ウクライナ軍の悪行を暴露!(前編)なおIWJは経済的に大ピンチです! 2022.6.2
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/506699

※【号外第35弾】ブチャで起きたロシアによる「大量虐殺」は「見せ物」だった!? ウクライナで人道支援に従事したアドリアン・ボケ氏が、ウクライナ軍の悪行を暴露!(後編)なおIWJは経済的に大ピンチです!
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/506749

 これに対して、一部の方から「『StopFake』というファクトチェックのサイトが、このフランスのラジオ番組でのボケ氏の発言をフェイクとしている」という批判が寄せられています。

※How the Frenchman Adrien Bocquet Whitewashed Russian War Crimes in Bucha(STOP FAKE、2022年5月14日)
https://www.stopfake.org/en/how-the-frenchman-adrien-bocquet-whitewashed-russian-war-crimes-in-bucha/

 これについては、2つの面から論じる必要があります。1つはファクトチェックを行った『StopFake』という団体が、どういった立場のどのような団体なのかということ。もう一つは、ファクトチェックの内容そのものが、正確な事実にもとづいて正しく検証されているのか、ということです。

 ファクトチェックの内容については、現在詳しく検証中ですので、別の機会にあらためてご報告します。ここでは、『StopFake』という、ウクライナの団体について触れておきたいと思います。

 『StopFake』のサイトには「2014年3月2日、キエフ・モヒーラ・ジャーナリズム学校の講師、卒業生、学生」などによって立ち上げられ「ジャーナリスト、編集者、IT専門家、翻訳者、クリミア併合とウクライナ東部での戦争という危険な時期にウクライナの将来に関心を持つすべての人々がこのプロジェクトに参加」したと書かれています。

 そして、プロジェクトの目的として、「当初は、メディアで流れているウクライナの出来事に関する偽情報やプロパガンダを検証し、反論すること」だったが、「やがてクレムリンのプロパガンダをあらゆる側面から検証・分析する情報ハブに成長した」としています。

 また、「ウクライナの公的な組織や政府機関から財政的な支援やその他の支援を受けていない」と財政的な独立性・自立性を強調していますが、国際ルネッサンス財団(ジョージ・ソロスによって設立されたウクライナ最大の財団)、チェコ共和国外務省、在ウクライナ英国大使館などから支援を受けていると、一方では公表しています。

 これとは別に、過去には米国政府が出資するNational Endowment for Democracy(全米民主主義基金)からも支援を受けていたことが、後述の『ザボローナ』によって報じられています。

※About us(STOP FAKE)
https://www.stopfake.org/en/about-us/

 次にこの『StopFake』ですが、2020年7月3日に、ウクライナの独立メディア『ザボローナ』によって、主要幹部とウクライナ国内のネオナチや極右との関係をスクープされています。

※Фейсбук заблокировал Заборону за критику неонацистов. Выяснилось, что украинские фактчекеры соцсети тесно с ними дружат(ZABORONA、2020年7月3日)
https://zaborona.com/ru/stopfake-i-faktcheking-v-facebook/

 2016年に英『フィナンシャル・タイムズ』によって、社会をより良く変えるために貢献している「New Europe 100」に選出され、2020年にはフェイスブックのファクトチェック・プログラムのメンバーにも選ばれた『StopFake』ですが、『ザボローナ』の記事は、創設者の一人で、『StopFake』の編集長であり、キエフ・モヒーラ・ジャーナリズム学校長のユージーン・フェドチェンコ氏が、公然と極右を支持していると報じています。

 記事では、極右過激派として名高い「C14」のメンバーだったオレクサンドル・ヴォイトコ氏について、フェドチェンコ氏が自身のツイッターで「ドンバス戦争の帰還兵で、チャンネル5のジャーナリスト、キエフ・モヒーラ・ジャーナリズム学校の卒業生で教師であると指摘した」と報じています。記事によるとフェドチェンコ氏は、「C14」を「ネオナチ」と呼んだ報告書を批判したとのことです。

 また、2016年には、「ルガンスク人民共和国」「ドネツク人民共和国」で認定された4000人以上のジャーナリストの個人情報データが、「暗殺サイト」として悪名高い『ミロトヴォレッツ(ピースメーカー)』に公開された際、フェドチェンコ氏が「取るに足らない、重要ではないこと」だと、『ミロトヴォレッツ』を擁護したと報じています。

 さらにこの『ザボローナ』の記事は、『StopFake』の英語版YouTubeチャンネルの司会者マーク・スプルーン氏が、ポロシェンコ政権の保健大臣代理ウリヤナ・スプルーン氏の夫であると報じています。

 その上で『ザボローナ』は、マーク・スプルーン氏が極右に人気のアパレルブランド「SvaStone」の創業者で、ネオナチロックバンド「Sokira Peruna」のリーダー、アルセニー・ビロドゥブ氏や、反ユダヤ主義を公言するロックバンド「Komu Vzglyad」のフロントマン、アンドレイ・セレダ氏と交友関係にあることを報じています。

 記事によると、アンドレイ・セレダ氏は、腕にネオナチの間で白人の優越性を示すために使われるケルト十字のタトゥーを入れています。また、「Sokira Peruna」の元ドラマー、ドミトリー・ヴォルコフは、かつてキエフのシナゴーグ「ブロツキー」のポグロム(迫害)に参加し、服役したことがあるとのことです。

 なお、ポロシェンコ政権の保健大臣代理ウリヤナ・スプルーン氏と「C14」や、ネオナチのロックバンドとの関係について、IWJは3月にも号外で報じているので、ぜひあわせてご一読ください。

※【号外第9弾】<ウクライナのネオナチはロシアのプロパガンダではない! その2>ポロシェンコ政権、ゼレンスキー政権、米国とウクライナネオナチとの関係を英調査報道機関『べリングキャット』が2019年に詳細に報告していた!! 退役軍人省を利用して地位と利権を貪るネオナチ! アゾフ大隊元司令官ビレツキーは政党「ナショナル・コープス党」を率いて2019年まで国会議員だった!! 2022.3.29
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/504129

 こうした交友関係を指摘した上で、『ザボローナ』の記事は、次のように報じています。

 「右翼運動の研究者であるアントン・シェホフツォフは、StopFakeが近年『政治的になりすぎている』と指摘している。シェホフツォフによると、これは2019年の大統領選挙期間中に特に顕著に見られたという。(中略)

 『以前、2014年から2015年にかけて、StopFakeは確かに非常に有用でしたが、その後の数年間は、プロジェクトの政治化が進みました。今、彼らは国家愛国主義的な言説を持っている』とシェホフツォフは言う。

 BuzzFeedのジャーナリストであるクリストファー・ミラーは、極右との接触が、ユージーン・フェドチェンコとマーク・スプルーンのヘイトグループに対する立場やStopFakeの報道に影響を与えていることに疑いの余地はないとしている。(中略)

 ミラーは言う。『ポロシェンコが政権を握り、ウリヤナ・スプルーンが保健大臣代理だったとき、マーク・スプルーンがStopFakeで果たした役割も、オンラインリソースがあらゆる問題について政府の立場を堅持したため、利益相反と見なすことができる』」

 では、このスクープを報じた『ザボローナ』や、この記事を書いたKATERINA SERGATSKOVA(カテリーナ・セルガツコワ)記者は、いわゆる「クレムリンの代理人」なのでしょうか。

 『ザボローナ』のサイトは「オリガルヒによって支配されたウクライナのメディア市場を誠実さと革新性で切り抜けるメディア・スタートアップである」と、自らを説明しています。「ザボローナ」はウクライナ語で「タブー」を意味するとのことです。

 また、『ザボローナ』は、記事の執筆者であるセルガツコワ氏とローマン・ステパノヴィッチ氏によって2018年に立ち上げられたとのことです。

※About us(ZABORONA)
https://zaborona.com/en/about-zaborona/

 『StopFake』とネオナチの関係についての記事を書いたセルガツコワ氏は、今年4月8日付けの英『ザ・ガーディアン』に「私たちは命がけでロシアの残虐行為を暴露しています。世界はただ見ているだけではいけない」と題した記事を寄稿しています。

 記事は、ロシア軍が「ナチスから街を解放する」というプロパガンダのもとに、ウクライナの各地で略奪を行い、ジャーナリストを殺害していると告発しています。

 この記事一つをとっても、セルガツコワ氏を「クレムリンの代理人」と見なすのは無理があり、むしろそうした中傷やプロパガンダをふれ回る側の信頼性が疑わしくなります。

※We are risking our lives to expose Russia’s atrocities. The world must do more than just watch(The Guardian、2022年4月8日)
https://www.theguardian.com/world/2022/apr/08/journalist-expose-russia-atrocities-ukraine

 前述の『ザボローナ』の記事は、2020年7月26日付けで、米『ニューヨーク・タイムズ』でも詳しく紹介されています。

 『ニューヨーク・タイムズ』の記事は、当時フェイスブックのファクトチェッカーとして採用されていた『StopFake』の主要メンバーと極右とのつながりを『ザボローナ』が報じたことについて、「『StopFake』は、極右とのつながりや偏見を否定し、『ザボローナ』の記事は中傷的な『情報攻撃』のキャンペーンの一部であると呼んだ」とし、『StopFake』が訴訟を準備していること、また、セルガツコワ氏が殺害予告を受けてウクライナ国外へ避難したことを報じています。

 その上で『ニューヨーク・タイムズ』は、「フロリダ州セントピーターズバーグにあるポインター・メディア研究所が設立した国際事実確認ネットワークは、『StopFake』と極右との結びつきに関する報告を重く受け止めていると述べた」として、武力紛争の最中にあるウクライナ(当時はまだ東部ドンバスでの地域紛争に過ぎなかった)で、フェイスブックのファクトチェッカーとして、非党派性(中立性)を確認することは特に困難だと、フェイスブック側の担当者が認めたことを報じています。

 さらにこの『ニューヨーク・タイムズ』の記事は、「多くのヨーロッパ諸国が極右団体と闘っているが、評論家によれば、ウクライナで彼らが過度に許容されているのは、ロシアという共通の敵がいるからだ」と報じています。

※Fighting False News in Ukraine, Facebook Fact Checkers Tread a Blurry Line(The New York Times、2020年7月26日)
https://www.nytimes.com/2020/07/26/world/europe/ukraine-facebook-fake-news.html

 IWJを非難する根拠としてあげられている『StopFake』という団体が、決して中立でも公平でもない、ネオナチと親和性のある団体であり、そんな『StopFake』がやっきになって「フェイク」呼ばわりしたことを根拠に、アドリアン・ボケ氏の「告発」を誹謗中傷する者は、自分がネオナチサイドのプロパガンダにまんまと乗せられてしまっていることにいい加減に気づくべきです。

 恥を知っているならば、です。

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 おはようございます。IWJ代表の岩上安身です。

 IWJでは、今期第12期の年間の予算を立てる上での見通しとして、代表である私、岩上安身への報酬をゼロにすることを筆頭に、支出をぎりぎりまでにしぼった上で、IWJの運営上、1カ月の間に必要なご寄付・カンパの目標額を月額400万円と見積もらせてもらっています。

 昨年8月から始まったIWJの今期第12期は、6月で11カ月目に入りました。

 5月のご寄付・カンパについて、集計が確定いたしましたので、ご報告させていただきます。

 5月は1日から31日までの31日間で、182件、195万8017円、目標額の49%に相当するご寄付・カンパをいただきました。ありがとうございます!

 とはいえ、月間目標の5割にも届かず、5月の未達成分は204万1983円となりました。これに伴い、今期スタートの8月1日から5月31日までの10か月間の累計の不足分は、513万7517円となっています。

 6月は1日から6日までの6日間で、78件、83万2347円のご寄付・カンパをいただきました。ありがとうございます! この額は月間目標額400万円の21%です。

 6月は30日しかありません。あと23日間で残り79%分を確保しなければなりません。また、それだけでは見積もりの不足分を解消することはできません。

 6月の未達成分316万7653円に、5月末までの累積の不足分513万7517円をあわせ、6月末までに830万5170円が必要になります! 赤字幅が拡大してきました! 皆さまのご助力、ご支援が必要です!

 今期は残すのは6月と7月のあと2ヶ月となりました。今期末までの残り2カ月でこの赤字を削って、不足分をゼロにし、次の期につなげられるように、どうか皆さまのお力で、ご支援ください!

 IWJの会員数は現在3177人です。そのうちサポート会員は1099人です(2022年5月31日現在)。本当に心苦しいお願いではありますが、会員の皆さま全員が2615円ずつカンパしてくださるか、サポート会員の皆さまが全員1人7557円ずつカンパしてくださったならば、なんとかこの赤字は埋められます!

 伏してお願いいたします! どうか皆さまのお力で、この窮状をお助け願います!

 また、3月16日に宮城県・福島県で震度6強を記録した地震の際に大規模停電が起きて、その影響で、インタビューや動画配信に必要なIWJの設備が故障し、その修理費用が約70万円かかります。

 この故障を完全に修理することができないと、再配信ができません。現在、対応中ですが、いまだに再配信ができず、ご不便をおかけしていて、申し訳ありません。1日も早く復旧できるように、ご支援と、ご理解をたまわれればと思います。

 引き続き、ご支援のほど、よろしくお願いいたします。

 ロシアによるウクライナへの侵攻と、それに対する世界中からの反発・非難は、米英とNATOによる、ウクライナへの事実上の「参戦」という段階に至っています。

 米国の真の狙いは、実現できるかどうかは別として、恒久的に米軍が欧州を軍事的に支配し、ロシアを独立した国家として米国に抵抗できないレベルにまで弱体化することにあります。それが米国の単独覇権の維持・強化になると、一般の米国国民はともかくとして、少なくとも米国の支配的な一部、軍産複合体やネオコンらは思っているからです。米国においてネオコンの支配はブッシュJr大統領の退場とともに終わった、というのはまったくの誤りです。ネオコンは共和党と民主党と両方にまたがって支配的影響力をもち続けています。

 ロシアのウクライナ侵攻は、その米国の単独覇権の維持・強化戦略を推し進めるための口実として、巧妙に利用されました。

 バイデン大統領は、5月3日、「ロシアとの戦いは、民主主義と中国などの専制主義との戦いの戦線のひとつに過ぎない」と指摘したと、『AFP』は伝えています。

 また、同日『RT』は、「中露に対する『文明の戦い』の最初の『実戦の戦闘』を戦っている」とバイデン大統領の言葉を伝えました。

 これらのバイデン大統領の言葉を、驚くべきことに日本のマスメディアはほとんど報じていませんが、これは重要な発言です。

 バイデン大統領の本音が、ぽろりとこぼれ出たのでしょう。「主体」は米国であり、「民主主義」対「専制政治」というイデオロギー上の戦いのために、中国とロシアに対する「文明の衝突」をこれから戦うというのです。そして、「ウクライナはその最初の実戦なのだ」というわけです。

 「実戦」の戦場は欧州で拡大していくだけでなく、東アジアでも拡大する可能性があります。

 次の標的は中国です。当然、「実戦」は、これからも続く予定なのでしょう。

 そして、さらに5月23日の訪日の際の記者会見で、バイデン大統領は「台湾を守るために軍事介入するか?」という記者の問いに対して、はっきりと「YES」と答え、「そう約束しましたから介入します」と明言しました。

 IWJは、侵攻直後から、このウクライナ侵攻から始まった動きが、極東に飛び火して、台湾をめぐる米中の対立と連動する可能性があると、散々、警鐘を鳴らしてきました。バイデン大統領の一連の発言は、対露戦線と対中戦線を直接、つなげるものです。2つの地域での戦争を連動させようとしている「主体」は米国なのです。

 バイデン大統領は、彼が口にしている言葉通り、中国の排除を目的としたIPEFをひっさげて、アジアへやってきました。

 問題なのは、日本の岸田総理はIPEFの中身が何なのか、まだわからない段階で参加を表明してしまっていることです。しかも、TPPやRCEPなど、日本が既に参加している自由貿易協定のルールと、IPEFのルールが異なる場合、どちらを優先するのか、大切なことが国内で何も議論されていません。そんな段階で、バイデン政権の方針に盲従を表明してしまっているのです。これは、国会軽視もはなはだしいというべきでしょう。

 米国の「同盟国」という名の「従属国」である日本は、国民の大多数が気づかないうちに、米国が段取りしたロシアと中国を相手に「世界大戦(もしくは米国の代理戦争)」を戦う「連合国」のメンバーに加えられています。日本国民はまず、1人でも多く、この事実に気づかなければなりません。

 極東まで米国が戦線を広げてきた場合、ウクライナや東欧・西欧がそうであるように、日本が米国にとって都合の良い対中ミサイル最前線基地とさせられてしまう危険性があります。自民党が提言している「敵基地攻撃能力」改め「反撃能力」という名称での、中国本土に届く中距離ミサイル配備計画は、その一環です。

 日本がウクライナのような運命をたどり、国土を戦場として提供して、米国の「代理戦争」の道具と化してしまうようなことは絶対に避けなければいけません!

 日本が台湾有事によって、米国の戦争に巻き込まれた時、中国だけでなく、北朝鮮やロシアをも同時に相手して、日本が戦わなくてはならない可能性が出てきます。しかもミサイル戦の時代であり、日本全土がミサイルの射程距離内に収まっているので、すぐに列島全土が戦場となりえます。

 米国の支援があっても、そんな戦いを現実に遂行できるのか、その上で、核を保有したその3カ国に勝つことができるのかといえば、誰が考えてもまったく不可能でしょう。

 勝敗以前に、日本は開戦早々、全土をミサイルで空爆されて、軍事拠点と重要なインフラを破壊されるでしょう。日本は現在のウクライナのような状態となり、経済や、国民生活は破綻します。

 ウクライナの今年のGDPは、現時点で昨年の半分となる予想です。日本も参戦した場合は、GDPはそうしたレベルにまで落ちるでしょう。

 そんな状態に陥ったとき、少子高齢化に直面している「老いた」日本国民が、過酷な現実を受け入れ、乗り切れるでしょうか。仮に敵国に対して、日本列島に配備されたミサイルによって相手に一時的に一定の痛撃を与えることができたとしても、中国も、ロシアも、北朝鮮も、相手には最後の手段として、3カ国とも核攻撃というカードが残されています。日本に勝ち目はありません。

 米国から核弾頭をシェアリングされ、中距離ミサイルの弾頭を核弾頭に切り替えたとしても、核抑止が効くかどうか。

 日本に配備されたミサイルの弾頭を、通常弾頭から核弾頭に取り替え終わるまで、中・露・北朝鮮という、すでに核を保有済みの3カ国が、おとなしく待っているほどお人よしだとは思えません。

 イスラエルのように沈黙のうちに、秘密裏に核武装を行うのではなく、元首相の安倍晋三氏のような人が、国民的雑誌『文藝春秋』5月号で「ニュークリアシェアリング(核共有)」の必要性を鐘や太鼓を鳴らすように宣伝しているのですから、始末におえません。かえって敵の先制攻撃を誘発してしまうリスクとなります。

※「核共有」の議論から逃げるな 中国・ロシア・北朝鮮からこの国を守るために(安倍晋三・文藝春秋2022年5月号
https://bungeishunju.com/n/n6dd51d4070f0

 しかも、日本は島国です。

 海上を封鎖されれば、エネルギー資源もなく、食糧自給もできない日本は、たちまち身動きもできなくなり、国民は飢餓に直面します。ウクライナ国民の多くは陸続きの隣国ポーランド等へと難を逃れましたが、日本国民の多くは陸伝いに「難民」になることもできません。海を越えていこうとしても、渡航の安全性は保証されていません。

 どこをどう考えても、米国と同調し、ロシアに制裁を下し、いたずらにロシアとの緊張を高めることは、日本にとって負担やリスクが増えるだけで、何もメリットがありません。

 同様に、米国に同調して、中国に対していたずらに敵対的となり、ミサイル配備や、ニュークリアシェアリングの可能性を大声で喧伝して回るなど、自ら戦争リスクを高めるだけですし、日本が火ダルマになるだけで何のメリットもありません。

 日本には原発が54基(そのうち稼働中のものは9基、稼働していない原発もプールに燃料がたくわえられている)存在するのです。これらは核自爆装置のようなものです。自国にミサイルが飛んでくる可能性のある戦争を、日本は遂行できるような国ではないのです!

 IWJは、中立の立場を守り、ロシアとウクライナの間でどのような確執が起きてきたのか、8年前、2014年のユーロ・マイダンのクーデターの時点から、ずっと注目して報じてきました。ぜひ、以下の特集を御覧ください。

※【特集】ウクライナ危機 2013年~2015年 ~ユーロ・マイダンクーデターからウクライナによるロシア語話者への迫害・殺戮まで~
https://iwj.co.jp/wj/open/ukraine

 2022年の2月23日、それまで何の前提もなく突然、ロシアのプーチン大統領が狂気にとりつかれて、ウクライナに侵攻し始めたのではありません。

 そこに至るプロセスがあります。独自取材を続けてきたIWJだからこそ、この事態に対してしっかりと客観視する視点をもつことができた、と自負しています。

 ロシア軍によるウクライナへの「侵攻前」のプロセスを伝えず、「ロシア侵攻」のみを大騒ぎして伝える思考停止のイエローペーパーに頼っていては、真実は見えてきません。

 公平に見て、ウクライナと米国のプロパガンダは、ロシアのプロパガンダよりはるかに巧みで、大胆かつ強引であり、ウクライナをロマンチックに見せたり、ロシアを悪魔に仕立て上げたりして、ハリウッド映画のように、多くの人を惹きつけています。大小を問わず数多くのメディア関係者、ジャーナリストや知識人らが、こうしたプロパガンダを疑わず、あるいは多数派だから、という理由だけで同調している者もいて、目もあてられません。

 米国とウクライナのプロパガンダを、日本のメディア関係者が鵜呑みにして垂れ流ししているようでは、ジャーナリズムの本来の役割を放棄していると言わざるをえません。

 我々IWJは、どんなに石つぶてを投げられようとも、メディアの王道を歩み、客観的で、中立的で、事実にもとづいた、公正な報道をし続けます。

 米国につき従っていきさえすれば、安全で繁栄も約束される、というのは、第二次大戦後の米国が、ゆるぎなく、軍事力も経済力も圧倒的に強大で、余裕があり、そしてまだしもモラルが残っていた時代の話です。現在の米国は、昔日の米国ではありません。

 既存の大手新聞、テレビなどの御用マスメディアは、日本政府と同様、米国追従を続けていますから、それらに頼っていては、こうした現実は、まったく見えてきません。現実には記者クラブメディアは国民の目を真実からそらせるような情報操作ばかり行い続けています!

 IWJは、国民をないがしろにして戦争準備を進める政府と、そのプロパガンダ機械と成り果てたマスメディアに対して、これでいいのか! と声を上げ続けていきます!

 こうしたことがIWJに可能なのは、市民の皆さまに直接、支えられているからです。特定のスポンサーに頼らずとも、活動することができる独立メディアだからです! 何者にも縛られず、権力に忖度せずに、真実をお伝えしてゆくことができるのは、市民の皆さまのご支援のおかげです!

 非会員の方はまず、一般会員になっていただき、さらに一般会員の皆さまには、サポート会員になっていただけるよう、ぜひご検討いただきたいと存じます!

 その会費と、ご寄付・カンパの両方によって、支えられてはじめて、IWJは、市民の皆さまのために役立つ、真の独立市民メディアとして活動を継続し、その使命を果たすことが可能となります。

 マスメディアが報じない事実と真実を報道し、売国的な権力への批判を続け、主権者である日本国民が声をあげ続けることができるようにすることが、今、絶対に必要なことであり、それが我々IWJの使命であると自負しています。

 本年、2022年は、7月に参院選もあります。主権を外国に売り渡すがごとき、売国的な改憲勢力は、改憲による緊急事態条項の憲法への導入を狙っています。この緊急事態条項は、国民主権と議会制民主主義を根こそぎ奪うものです。その先には、終わりのないファシズムと、国民の声に一切耳を貸さない、問答無用の戦争が待ち受けています。今年は、本当に日本の分水嶺の年となります!

 決して負けられないこの戦いに、私は、IWJのスタッフを率いて全力で立ち向かいたいと腹をくくっています! 皆さまにはぜひ、ご支援いただきたくIWJの存続のために、会員登録と緊急のご寄付・カンパによるご支援をどうぞよろしくお願いしたく存じます。

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みずほ銀行
支店名 広尾支店
店番号 057
預金種目 普通
口座番号 2043789
口座名 株式会社インデイペンデント ウエブ ジヤーナル

城南信用金庫
支店名 新橋支店
店番号 022
預金種目 普通
口座番号 472535
口座名 株式会社インディペンデント.ウェブ.ジャーナル

ゆうちょ銀行
店名 〇〇八(ゼロゼロハチ)
店番 008
預金種目 普通
口座番号 3080612
口座名 株式会社インディペンデント・ウェブ・ジャーナル カンリブ

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 どうか、ご支援のほど、よろしくお願い申し上げます!

岩上安身拝

■IWJは、市民の皆さまお一人お一人の会費とご寄付・カンパで運営しています。5月のご寄付者様のご芳名を、感謝を込めて順次掲載させていただきます! IWJの経済危機に手を差し伸べてくださった皆さま、誠にありがとうございます!

 5月は31日間で、182件、195万8017円のご寄付・カンパをいただきました。ご寄付をくださった皆さま、本当にありがとうございます。

 ここに感謝のしるしとして、掲載の許可をいただいた方78名様につきましては、順に、お名前を掲載させていただきます。また、弊社ホームページにも掲載させていただくと同時に、ツイッター、フェイスブック等のSNSにて告知させていただきます。

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A.K. 様
E.A. 様
徳山匡 様
H.K. 様
カワムラ 様
M.F. 様
T.I. 様
松本益美 様
沖野学 様
T.Y. 様
成田良一 様
S.K. 様
外山 久一郎 様
Y.T. 様
鈴木美奈子 様
T.I. 様
柳瀬要 様
M.Y. 様

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 皆さま、コロナ禍の厳しい経済情勢の折、また、ウクライナ戦争の影響が及び始めている情勢下、誠にありがとうございました。

 いただいたご寄付は、大切に、また最大限有効に活用させていただきます。

 今後とも、ご支援をよろしくお願い申し上げます。

■「IWJを本当に頼りにしています」「IWJの存続を切に願っております」「IWJのように独立したジャーナリズムは重要だと思います」! ご寄付をくださった皆さまからの応援・激励メッセージ、ありがとうございます! 岩上安身がお一人ずつ丁寧にご回答致します!

 IWJにご寄付をいただいた皆さまから、応援・激励のメッセージをいただきました。ありがとうございます! ここに感謝を込めてご紹介させていただき、岩上安身がご回答させていただきます!

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 いつも貴重な情報をありがとうございます。

 アゾフをお宝コンテンツとして朝から晩まで持ち上げていた国賊、テレ朝は(アゾフスタリ製鉄所での籠城が5月17日に落城して)アゾフロスに陥っています。

 数日前、モーニングショーをチラ見したら、「アゾフが最後の一人まで戦って玉砕」を期待していたのに、おめおめと降伏したので、「4600万スッちまった男」と「80になっても元気でいられる方法」とかに路線を切り替えていました。

 お昼にやっている大下容子の何とかショーも、韓国の悪口一本やりだったのが、アゾフという好餌を発見、反露一色でアゾフ礼賛していましたが、その後、どうなったんでしょうか。

 大下容子もモーニングショーもその他もろもろのだめメディアも、全部竹やりもってウクライナに助太刀に行くのをお勧めします。メディアとして機能していないので。

 そもそも、戦争をコンテンツとして見世物化して消費するなど、嘘垂れ流すのと同様、実に不道徳です。頭に来ます。

 実家でうっかり夜のテレビを見たら、小泉某はじめ、偽の識者が嘘を垂れ流していて、吐き気がしました。

 予備知識のない人は騙されるでしょう。世も末です。

 これからも情報よろしくお願いいたします。

 IWJを本当に頼りにしています。また、寄付します。

(N.T. 様)
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N.T. 様

 ありがとうございます!

 アゾフから資料映像の提供を受け、「アゾフはネオナチではない」と、わざわざ虚偽の情報を流していた日本の各テレビ局は、アゾフの降伏に、「数字(視聴率)の取れるコンテンツがまたひとつなくなった」と「落胆」していたのかもしれません。

 しかし、本当に「落胆」させられたのは、視聴者の側です。

 日本のテレビ局は、いざという時、ここまで無様に、プロパガンダの道具になってしまうのかと、この3ヶ月間、暗然とした気分になっていたのは、私やN.T.様だけではないだろうと思います。

 さらには、「マス」ではないフリーのジャーナリストらも、米国とウクライナのプロパガンダにやすやすと乗せられてしまっているのを見て、正直がっかりしています。

 まだまだ、我々が頑張らねば、と決意を新たにしています。

 本日の日刊ガイドの巻頭記事は、先日掲載した、フランスの特殊部隊の元隊員で、人道支援をしているアドリアン・ボケ氏のインタビューについて、一部から非難の声があり、それに対して我々からのアンサーの第一弾です。真摯に、真実に追っているのは誰なのか、皆さんの目で確かめていただきたいと思います。

 今後とも、応援、ご支援のほど、よろしくお願いいたします。

岩上安身

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 IWJの存続を切に願っております(藤家 雪朗 様)
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藤家 雪朗 様

 ありがとうございます。

 サイズダウンを図りながらも、一番大切なポイントは外すことなく、皆さまに真実をお伝えし続けていこうと思っております。簡単に潰れたりはしません。IWJが、生きのび、闘い続けなければならない理由が山ほどあるからです。

 どうぞ、今後とも、応援とご支援をよろしくお願いいたします。

岩上安身

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 欧米発だけのマスコミのニュース氾濫は良くない。国民の命を守ることが両国政府の第一の役割。ウクライナ版「本土決戦」を回避する交渉を!(O.S. 様)
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O.S. 様

 その通りだと思います。

 ダボス会議におけるキッシンジャーの提案は、ショッキングなものでしたが、それでもウクライナにもっと戦い続けろと武器を送り続け、ロシアに制裁を加え続けるよりも、はるかに現実的な提案だったと思います。

 「世界恐慌」や「第3次世界大戦」のような「最悪」のシナリオよりも、少しでもましなシナリオに落とし込むためには、まずは現状でいったん停戦することが肝心であると思います。

 同じくダボス会議で演説したジョージ・ソロスの発言は、「最悪」のシナリオに向けて、まっしぐらに突き進め! と世界に「号令」をかけているかの如くでした。

 ソロスが支援してきた「民主化」のための「カラー革命」の多くは、独立主権国家に対してレジーム・チェンジをはかり、ソロスのようなマネーゲームのパワープレイヤーが、荒稼ぎできるように、強引に「開国」させるようなものでした。ソロスはそれをきれい事で隠すために、哲学者カール・ポパーの「開かれた社会」という言葉を頻繁に用いています。

 「開かれた社会」は素晴らしい理想だとしても「閉じられた社会」を見つけては、「開かせよう」として、力を行使する、というのでは本末転倒です。平和のために暴力をふるおう! と言っているようなものです。

 戦争は、マネーゲームと別次元で起きているのではありません。多くの場合、戦争の陰で荒稼ぎしているダーティープレイヤーがいるものです。そうした現実を見なければ、実際に起きている出来事の真実は、つかめません。

 IWJは、これからも忖度することなく、真実に迫る報道を続けてまいります。

 今後とも、応援、ご支援をよろしくお願いいたします。

岩上安身

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 IWJのように独立したジャーナリズムは重要だと思います。活動資金を得ることの難しさを拝見するに、広告に頼るメディアの情報に慣れてしまっている自分や社会が怖くなったりもします。(M.Y.様)
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 M.Y.様

 ありがとうございます!

 本当に、その通りなのです!

 広告に頼りきりのメディアは、広告ばかりのフリーペーパーと何も変わりはありません。うっかりして、新聞やテレビの報道をありがたがって真に受けてしまうほど、国民が従順であれば、為政者や外資を含めた大資本にとって、実に統治しやすいことでしょう。

 自分自身にとって必要な情報を手に入れるためには、ある程度のコストがかかるのだということを、もっと多くの人たちに知ってもらいたいと願っています。

 IWJはこれからも独立市民のメディアとして、ジャーナリズムのあるべき姿を追求していきます。

 今後とも、ご支援のほどよろしくお願いします!

 岩上安身

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 大手メディアでは得られない大事な情報を発信されており、何としても継続してもらいたいので。(匿名希望)
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 匿名希望様

 ありがとうございます!

 頑張って継続していきます!

 今後ともよろしくお願いします!

 岩上安身


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◆中継番組表◆

**2022.6.8 Wed.**

調整中

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◆中継番組表◆

**2022.6.9 Thu.**

あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。

【IWJ・Ch5】18:00~「6.9 最賃法改正の検討・研究院内集会」
視聴URL: https://twitcasting.tv/iwj_ch5

 「労働者と研究者の経済・企業・労働と賃金に関する共同研究会(労研)」による院内集会会見を中継します。これまでIWJが報じてきた労働問題関連の記事は以下のURLから御覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%e5%8a%b4%e5%83%8d%e5%95%8f%e9%a1%8c

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◆昨日アップした記事はこちらです◆

驚くべき真実!! ウクライナ紛争最大のタブー! ウクライナで弾圧されている人々の生の声(1)密告社会ウクライナ!「政府に反対する者は誰でも『親ロ派』! 武装民族主義者があなたを『処理』する」!
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/506815

【号外第36弾】ウクライナの「紛争」が全面的な「戦争」へとエスカレートしかねない危機的転換点!/SOSです! IWJは経済的に大ピンチです! 緊急のご支援をお願いします!
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/506838

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■止まらない円安、一時1ドル133円台! 日銀黒田総裁は「家計には実質マイナス」と認めながら「引き締めを行う状況にはまったくない」と金融緩和継続を表明! 米雇用は堅調さを背景に金利を引き上げ、広がる日米間の金利差で円安はどこまで進むのか!?

 7日付けTBSニュースは「7日の東京外国為替市場で、円相場は一時、1ドル=133円台まで円安が進み、2002年4月以来およそ20年2か月ぶりに133円台で推移しています」と報じました。

※【速報】一時1ドル133円台に 円安の流れ止まらず 約20年2か月ぶりの水準(TBSニュース、2022年6月7日)
https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/64244?display=1

 6日付け東京新聞は、日銀の黒田東彦総裁が前日の6日、講演で現在の円安について「急激な変動ではなく、安定的な円安方向の動きであれば、経済全体としてみればプラスに作用する可能性が高い」と強調したと報じています。

 東京新聞によると、黒田総裁はこの講演で「家計の値上げ許容度も高まってきている」と述べ、「引き続き金融政策による景気下支えが必要だとして『揺るぎない姿勢で緩和を継続していく。引き締めを行う状況には全くない』と強調した」とのことです。

※日銀の黒田総裁「家計の値上げ許容が高まっている」 円安は「経済全体としてはプラス」(東京新聞、2022年6月6日)
https://www.tokyo-np.co.jp/article/181938

 この発言について、黒田総裁は7日、参院財政金融委員会で釈明に追われました。

 7日付けロイターは、黒田総裁が「家計を対象とするアンケートの調査結果やコロナ禍での行動制約下で蓄積した強制貯蓄を踏まえ、家計の値上げに対する対応が変化している可能性について言及したものだ」と説明したとした上で、「黒田総裁は『必ずしも適切な言い方でなかった』と述べ、家計の所得環境や体感物価、マインドの動向を丹念に点検し、政策運営に生かしていくと話した」と報じています。

 一方、為替については「円安の影響は業種や企業規模により不均一とも指摘、家計の実質所得にはマイナスなどと取り上げ、今後の為替の動向を慎重に注視する姿勢を示した」とのことです。

※家計の値上げ許容度発言、必ずしも適切でなかった=黒田日銀総裁家計の値上げ許容度発言、必ずしも適切でなかった=黒田日銀総裁(ロイター、2022年6月7日)
https://jp.reuters.com/article/kuroda-parliament-idJPKBN2NO048

 6月3日に発表された5月の米雇用統計は、市場予想を上回りました。3日付けブルームバーグは「5月の米雇用は堅調なペースで増加した一方、賃金の伸びは抑えられた。猛烈なインフレに歯止めをかけようと米金融当局が急ピッチで政策金利を引き上げる姿勢を示す中、経済はなおも力強く前進することが示唆された」と報じました。

※米雇用者数、5月は予想上回る39万人増-経済への楽観を示唆(ブルームバーグ、2022年6月3日)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-06-03/RCWITBT0AFB501

 日米間の金利差の広がりから、円を売ってドルを買う動きはますます加速し、円安はまだまだ進みそうです。

■<IWJ取材報告>IWJ記者が「反SLAPP法」の必要性を問うも、古川大臣は「SLAPP訴訟の内容が正確に理解、把握できないが、いずれにしても訴えの当否は裁判所が適切に判断」と答えるのみ! ~6.7 古川禎久 法務大臣 定例会見

 6月7日、古川禎久(よしひさ)法務大臣の定例会見が、法務省にて9時25分頃から開催され、IWJが生中継しました。

 会見で、IWJ記者は以下の質問をしました。

IWJ記者「政治家や企業など権力者が、社会的批判を封殺する目的でジャーナリストや市民などを名誉毀損で訴え、損害賠償請求する、いわゆるSLAPP訴訟に関し、恫喝の道具として裁判を利用したと認定された場合、被告が被った物理的・精神的コストを、訴訟を起こした者に負わせる『反SLAPP法』制定の必要性が求められています。

 古川大臣は、法務省ホームページのインタビューで、法務省は『困っている人、弱い人の味方であるという使命感や矜持を大事にし、誇りに思ってほしい』とおっしゃっています。こうした反社会的SLAPP訴訟から、ジャーナリストや市民の言論の自由を守るため、国が立法で規制する必要性に関し、古川大臣のお考えをお聞かせください」

古川禎久法務大臣「その、SLAPP訴訟というものの内容がですね、必ずしも正確に理解、把握できないのでございますけれども、いずれにしても、裁判ですよね、提起された訴えの当否につきましては、裁判所において、適切に判断をされるものであるというふうに考えています」

 大臣からは冒頭、当日閣議決定された「令和3年度人権教育及び人権啓発施策」の国会報告いわゆる「人権白書」等について発言がありました。

※「令和3年度人権教育及び人権啓発施策」(人権教育・啓発白書)について(法務省、2022年6月7日)
https://www.moj.go.jp/JINKEN/jinken04_00246.html

 他社からは、名古屋入管で死亡したスリランカ人ウィシュマさんの損害賠償訴訟と入管の医療体制、スポーツ賭博、オンラインカジノ、クルド人男性の難民不認定処分取り消しに対する国の上告断念について質問がありました。

 会見について、詳しくは全編動画を御覧ください。

※IWJ記者が「反SLAPP法」の必要性を問うも、古川大臣は「SLAPP訴訟の内容が正確に理解、把握できないが、いずれにしても訴えの当否は裁判所が適切に判断」と答えるのみ!~6.7 古川禎久 法務大臣 定例会見
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/506812

■<新記事紹介>スクープ! 驚くべき真実!! ウクライナ紛争最大のタブー! ウクライナで弾圧されている人々の生の声(1)密告社会ウクライナ!「政府に反対する者は誰でも『親ロ派』! 武装民族主義者があなたを『処理』する」! ウクライナに民主主義はない!

 調査報道機関「TOWARD FREEDOM(自由に向かって)」(以下『TF』)は4月12日、ウクライナの兵役拒否者への直撃インタビュー記事を掲載しました。「ウクライナ人が武器を望んでいる」と主張して、大量の兵器を供給し続ける西側政府のプロパガンダがあふれる中での、貴重な情報としてIWJが全文仮訳してご紹介します。なぜ彼らは武器を執ろうとしないのでしょうか?

 記事が明らかにしたのは、密告が横行するナチスの全体主義さながらの恐るべきウクライナ社会の現実でした。

 ウクライナ政府が戦争を煽り、世論も一見それを支持しています。記事はまず、ドンバス戦争の集団ボイコットを呼びかけて逮捕されたルスラン・コツァバ氏の起訴猶予への、ウクライナの「人権保護団体」の反発に、反戦活動が歓迎されない様子を見ます。

 そして『TF』が話を聞いた人物、匿名の「パベル」氏が語るのは、軍やNATO、政府に抗議や反対をすれば、すぐに、市民の誰もが、「左翼」さえもが、ロシアのスパイとして密告。ウクライナ保安庁が武装した民族主義者を送り込み「処理」させるという実態です。

 また、強制的兵役に反対するウクライナ平和主義運動(UPM)リーダー、ユリイ・シェリアジェンコ氏。彼は、徴兵逃れの刑罰が無制限に増大し、国外脱出を企てた「戦闘年齢」の男性2200人が拘束され、死体で発見された者もいること、交通違反や泥酔でも強制的に徴兵される現状を語ります。社会は軍事化し、「ネオナチ」が「国を守る者」として認識され、「アゾフ大隊」が子ども向けのサマーキャンプを運営しているといいます。まるでヒトラー・ユーゲントのように。

 さらにシェリアジェンコ氏は、ドンバス戦争停戦のミンスク合意は、ウクライナ軍と分離主義武装勢力の双方が破ったと指摘(ただし記事はロシア侵攻直前の数日、最初の攻撃はウクライナ軍が行ったと指摘)。西側の無制限な兵器供給を懸念するとともに、そこで大儲けする米国武器企業の元役員がオースティン米国防長官だと指弾するのです。

※関連記事【号外第24弾】ウクライナ紛争によって恩恵を受ける軍需産業の株価は軒並み10%~20%上昇! 大儲けで笑いが止まらない! 英国エセックス大学ピーター・ブルーム教授の論文
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/505320

 革命的労働組合「ボロツバ」のアレクセイ・アルブ氏は、2014年の「オデッサの虐殺」の責任を問われ指名手配されましたが、それは真実ではなく、当局の操作だと訴えます。そして、「ウクライナの何百万という人々は、極右当局を支持しないが、逮捕、拷問、拉致を恐れている」として、拉致され、行方不明になった多くの反対派著名人の例をあげます。

 こうしたウクライナで弾圧されてきた人々の生の声を、まとまった形で紹介するのは、日本ではIWJが初めてかもしれません。日本のメディアでは、プーチンとロシアを過剰に悪魔化する一方、ゼレンスキー大統領閣下を英雄視する傾向が圧倒的多数を占めます。ウクライナ擁護のバイアスがかかった報道や言論で埋めつくされていて(左翼やリベラルさえも含めて)、ゼレンスキー独裁のもとのウクライナ社会の現在の実像がほとんど伝えられていないのが実情です。

 詳しくはぜひ、下記記事を御覧ください!

※スクープ! 驚くべき真実!! ウクライナ戦争最大のタブー! ウクライナで弾圧されている人々の生の声(1)密告社会ウクライナ!「政府に反対する者は誰でも『親ロ派』! 武装民族主義者があなたを『処理』する」!
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/506815

■【スタッフ募集・テキスト(赤反映担当)班】日刊IWJガイドや記事の執筆、編集業務を行っていただける方、特に深夜業務での作業を厭わない方は優遇し募集します。深夜に及んだ場合は、社用車での帰宅が可能です。時給は1300円から、能力・実績次第で昇給します。深夜業務は法にのっとった割り増し残業代を支払います。

 日刊IWJガイドや記事の執筆、編集などの作業のうち、主に日刊IWJガイド校了前の赤反映業務に携わってもらいます。パソコンのスキルが必要です。時に深夜まで及ぶことがありますが、社用車での帰宅、あるいは自宅への送りが可能です。雇用形態はアルバイトまたは契約社員で時給1300円からのスタートになります。能力と実績次第で昇給します。正社員登用の途もあります。在宅勤務や業務委託契約も相談に応じます。残業代、深夜残業代もきっちりお支払いします。

 入社ご希望の方は、下記のURLのスタッフ募集フォームにご記入の上、履歴書、職務経歴書(書式自由)を添付の上、admin@iwj.co.jp までお送りください。

※スタッフ募集フォーム
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSdiPIiSuiFyoVpF_HRNqdbKlIucA_Vdk6DEWqCq7mCQM6O1kw/viewform

■【スタッフ募集・テキスト(パワポ作成担当)班】書物や資料を読み砕いていく読解力やリサーチ能力が必要とされる「岩上安身によるインタビュー」のパワポ作成に責任をもってかかわっていただける方。時給は1500円です。

 テキスト班で「岩上安身によるインタビュー」のためのパワーポイント作成に責任をもって携わっていただける方を募集します。時給は1500円です。雇用形態はアルバイト又は契約社員からのスタートになります。正社員登用の途もあります。業務委託契約も相談に応じます。残業代、深夜残業代もきっちりお支払いします。

 パワポ作成には、書物や資料を読み砕いていく読解力やリサーチ能力が必要なため、基礎的な学力や広範な教養・知識力が必要です。優れた人員を募集します。

 入社ご希望の方は、下記のURLのスタッフ募集フォームにご記入の上、履歴書、職務経歴書(書式自由)を添付の上、admin@iwj.co.jp までお送りください。

※スタッフ募集フォーム
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSdiPIiSuiFyoVpF_HRNqdbKlIucA_Vdk6DEWqCq7mCQM6O1kw/viewform

 それでは、本日も1日、よろしくお願いします。

IWJ編集部(岩上安身、尾内達也、木原匡康、城石裕幸、富樫航、中村尚貴)

IWJ 株式会社インディペンデント・ウェブ・ジャーナル
岩上安身サポーターズクラブ事務局
公式サイト【 https://iwj.co.jp/
公式ツイッターアカウント【 https://twitter.com/iwakami_staff