日刊IWJガイド・非会員版「福島県沖でマグニチュード7.3の地震が発生! 岩上安身は岸田総理の会見で質問!」2022.3.17号~No.3472号


┏━━【目次】━━━━
■はじめに~16日午後11時半すぎ、福島県沖でマグニチュード7.3の地震が発生! 福島県と宮城県で震度6強の揺れを観測し、津波注意報も発生! 東京都都心、関東地方では大規模な停電が発生!

■昨日16日、岩上安身が岸田総理の会見で質問! 岩上安身の「武力攻撃に対する原発の防衛について、新法とか法改正が必要なのではないか」という質問に岸田総理は正面から答えず!

■皆さまへ緊急のお願いです!! 3月のご寄付・カンパは14日までに月間目標額の30%の達成率にとどまっています! 昨年8月1日から始まったIWJの今期第12期7か月間にわたる累積の不足金額は、トータルで470万4268円です! これに今月3月分の目標額420万円が加わり890万4268円となります。どうか3月も緊急のご支援をよろしくお願いいたします!!

■【中継番組表】

■昨日、ウクライナの極右ネオナチ部隊「アゾフ大隊」の実態に迫る号外を出しました! 本日も連続した号外でスクープを出します! 本日は、国連でも大問題となったウクライナの生物兵器に関してです! 忖度なし、タブーなしのIWJの活動が安定的に持続できるかどうかは、皆様のご支援にかかっています。ぜひカンパ・ご支援をよろしくお願いいたします!

■ツイッター「IWJ_Sokuho」3月16日、ウクライナ情勢関連ツイートまとめ! ロシアのデフォルト危機、 16日支払い期限利息分をルーブル払いならデフォルトと格付け会社フィッチ! 停戦交渉継続、ゼレンスキー大統領はNATO加盟を断念する素振りを示すも、大統領府顧問は、戦争終結はロシアの攻撃資源が枯渇する5月初めと示唆!「プーチンフレレーション」を唱える米民主党とバイデン大統領に、米紙が「バイデンが1年以上前に始まった価格の加速を3週間弱前に始まった戦争に責任を負わせようとした試みは不正直」と批判! 日本も国会でゼレンスキー大統領の演説を放映!? プーチンの言い分は聞かずに!?

■参院予算委で立憲の元内閣官房副長官・福山哲郎議員が原発へのミサイル攻撃による核セキュリティについて「テロ対策はできていてもミサイルに対してはさすがにできていない。責めているわけじゃなくて重い宿題だと思う」「今後問題意識としては持っていきたい」と今頃当たり前のことをぬるい追及! ウクライナ情勢を目のあたりにしても、政府への要求はミサイルによる原発攻撃対策を「問題意識」として持つだけ!?

■【3.11から11年!「ウクライナ侵攻危機」で、IWJが警告し続けてきた「原発×戦争リスク」が明らかに!日本は無防備な原発を抱えたまま戦争するのか!?シリーズ特集】本日午後7時から、2021年12月27日収録「コロナ禍を口実に改憲による緊急事態条項の導入は不要!(続々編)日本列島は『中国軍のミサイル吸収ホイホイ』!? ~岩上安身によるインタビュー第1064回 ゲスト 弁護士 永井幸寿氏」を公共性に鑑み、全編フルオープンで再配信します!
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■はじめに~16日午後11時半すぎ、福島県沖でマグニチュード7.3の地震が発生! 福島県と宮城県で震度6強の揺れを観測し、津波注意報も発生! 東京都都心、関東地方では大規模な停電が発生!

 おはようございます。IWJ編集部です。

 昨日16日、夜11時36分、福島県沖で震源の深さ60キロ、マグニチュード7.3の地震が発生しました。福島県と宮城県では最大震度6強を観測したとのことです。

 また、福島県と宮城県には津波注意報が発令されました。気象庁の発表によると、17日午前0時47分時点で、宮城県の石巻港で0.2mの津波を観測しているとのことです。

※令和4年3月16日23時36分頃の福島県沖の地震について(2022年3月17日、気象庁)
https://www.jma.go.jp/jma/press/2203/17a/202203170130.html

 また、松野官房長官は17日未明、緊急の記者会見を開き、原発の状況について次のように語りました。

松野官房長官「原子力施設の被害については、女川原発及び福島第二原発は現時点で異常はありません。福島第二原発については、現在確認中であります。人的物的被害についても確認中です」

 また、関東地方は震度4と、福島や宮城よりも大きな揺れを感じることは無かったものの、大規模な停電が発生しました。茨城県で約22万4430軒、栃木県で約12万1300軒、群馬県で約8万580軒、埼玉県で約29万8060軒、千葉県で約22万2140軒、東京都で約69万9740軒、神奈川県で約30万6680軒、山梨県で約11万8520軒、静岡県で約2万6900軒が停電となりました。17日午前1時頃に電気は復旧しました。

 IWJ事務所のある東京都港区の、飯倉片町あたりも、六本木5丁目から六本木交差点にかけて、外苑東通り沿いに停電が発生しました。普段は賑わっている六本木の街も、信号機が止まり警察官が手信号で車を誘導していた他、お店で働いてる人などが外に出て、心配そうに話し合っている様子がうかがえました。

 今後一週間は、同じ規模の余震が発生する可能性もあるとのことなので、どうぞくれぐれもお気を付けください。

■昨日16日、岩上安身が岸田総理の会見で質問! 岩上安身の「武力攻撃に対する原発の防衛について、新法とか法改正が必要なのではないか」という質問に岸田総理は正面から答えず!

 2022年3月16日水曜日、午後7時頃より、岸田文雄総理大臣は総理官邸で記者会見を開きました。

 岸田総理は会見で、激化するウクライナ情勢を巡り、ロシアへの更なる経済制裁と、難民の受け入れを含めたウクライナ支援を表明しました。また、18都道府県に適応されていた「まん延防止等重点措置」の期限を21日をもって満了とすることも発表しました。

 岩上安身は会見に出席し、岸田総理に質問しました。岩上安身と岸田総理の質疑応答は次の通りです。

岩上安身「IWJというインターネット報道メディアの代表をしております。岩上安身と申します。(岸田総理は)ロシアに対して、大変厳しい措置をとるということを仰られましたが、ロシアから早速反発がありまして、『非友好国』にすると。

 それからロシア軍が極東近辺で大変ロシア軍の活動を活発化させて、挑発をしているのかと思います。

 心配なのは、(NATO)非加盟国のウクライナとロシアが戦争しているという状態ですが、NATOとロシアがぶつかるようなことがあればNATO全体が動くと、そうなると米国も戦争当事国となり、そうすると、その米国と日米安保で結ばれている日本も集団的自衛権行使ということで、当時国となる可能性があるのではないかということが危惧されます。

 台湾有事の問題もあります。北朝鮮の侵攻の問題もあります。そしてロシアが何かしでかすのではないか、という懸念もあります。

 一番心配されるのは原発の防御です。3月14日参議院の予算委員会で、立憲の福山議員が質問されました。

 その時に総理は、原発はサブマシンガンを持った原発特別機動隊が守っているということを仰られたんですけども、これは、少数の部隊などには対抗できるのかもしれませんが、武力攻撃について、更田委員長は現在の原子力等規制法では、求められていないと、武力攻撃は想定されていない、ということでお話は終わってしまっているんですね。

 ですから、これは、本格的な戦争で原発が標的になるということが、今回目の当たりにしたわけですから、原発に対して、ミサイル、空爆、ドローン、サイバー攻撃等の本格的な攻撃に対する対処、これを法律で決めなければ、立法府で決めなければいけないのではないか。

 その上で、これが自衛隊だったり、警察によって守られて、実行されなければならないのではないか、そうしないといろいろな場面場面で、強くでても、その報復に対して、わが国がどうなるかという時に国民の不安というのが非常に、高まるものと思います。

とりわけ原発のことですね。原発について、新法とか法改正が必要なのではないか、この点をお聞きしたいと思います」。

岸田総理「まず、基本的にウクライナで起こっているような『力』による現状変更、これは国際社会に対する挑戦であると思います。

 ヨーロッパのみならずアジアを含めて世界の秩序や平和に対する挑戦である。このヨーロッパのみならずアジアにおいて『力による現状変更これは決して許してはならない』、こういった意志はしっかり示さないと、これは国際社会全体における大変大きな混乱になってしまうように思います。

 そして最後の原発について、原子力発電所については、国内法において、航空機等によるテロについても、事業者においてしっかりと対応することが定められています。

 国内法においてこの原子力発電所の安全について様々な規制が行われていますが、ご質問は武力攻撃に対する話です。武力攻撃の場合は、これは我が国として武力攻撃事態に対してしっかりと法に基づいて対応する、こうした平和安全法制の仕組みがあるわけでありますので、それにもとづいてしっかり対応しています。

 ミサイル攻撃等についてもその法に基づいてイージス体制あるいは『PAC3』等をミサイル防衛体制の下にしっかり対応していく、こうした法体系があります。そして、安全保障体制が整えられているわけです。ですから国内法と、こうした安全保障に関する法制この2本立てで考えていかなければなりません。それによって安全を確保するという問題だと思います。

 いずれにせよ原子力発電所に対する武力攻撃は、ジュネーブ諸条約第一追加議定書違反であります。国際法違反であると言うことを大前提にしながら、そうした国際法違反にどう対応していくのか、そして国内の原子力安全の法律と、安全保障における法律をしっかり連動させることによって、原発の安全を守っていく、これが基本だと思っています。

岩上安身「現行法で大丈夫だということですか?」

岸田総理「この法律のもとに対応していく、そして具体的に何が足りないのか、等も含めて特に安全保障において何が必要なのか、国家安全保障戦略の議論の中でしっかりと日本の防衛力の教強化、そして日米同盟の対処力、抑止力、これが十分なのかということを議論すると、申し上げています。

 現状、先ほど言いました体制の中で原発の安全を守っていくわけですが、このミサイル等の技術も、毎日毎日進歩しているわけですから、日本の国民の命や暮らしを守るために十分かどうかは、たえず考えていかなければいけない課題であり、そしてこれからは、国家安全保障戦略をはじめとする3文書の見直しの中で、具体的にそれを考えていく、そうした方針を申し上げております」。

 ご覧いただければお分かりの通り、更田委員長が、テロ対策以上の対策を、法律で求められていない、と発言した、ということは、原発が武力攻撃を受ける、ということは現行法では想定されていない、ということです。

 その点に関連して、岩上安身が尋ねたのは、テロを超えた、武力攻撃を想定して、それに対する防御を可能にする法律の整備が必要なのではないか、ということです。それに対して岸田総理は、必要か、必要でないのか、判然としない言い方で、2つの法律が整備されている、と述べていきます。

 では、現行法のもとで、日本の原発は有事の際に守られているのか? といえば、まったくそうではありません。戦争に突入したら、想定されるミサイル、空爆、ドローン、サイバー攻撃、どれに対しても何の防御もなく、無防備です。

 そこで、岩上安身は、現行法で守られているとお考えですか? と念を押したところ、その問いにはストレートに答えずに、岸田総理は、原発への攻撃はジュネーブ条約違反である、とお答えになりました。

 つまり、敵国といえど、国際法を守ってくれるので、大丈夫だろう、という期待を岸田総理はお持ちのようであります。育ちがよろしいからか、岸田総理は、性善説のようでもあります。

 しかし、そこでまた、攻撃も進化しているし、と、話が逸れてゆき、結局、「あのノーガードの原発じゃ、国民は不安でたまらないから、今すぐ武力攻撃に耐えられるようにガードを固めてもらえませんか」という、岩上の質問の趣旨ははぐらかされて終わりとなりました。

 お聞きになった人、この書き起こしのテキストを読んだ人、総理の回答に納得がいったでしょうか?

 この先、武力攻撃に対してきちんと原発を守れるような法制度や装備をしっかり用意しそうだな、とお感じになりましたでしょうか?

 また、会見終了後、ツイッターで「みなとかおる@『忠厚伝』合情記」さんが岩上安身にメンションをつけて次のようにツイートしています。

 「当たりましたね。NHKのテレビの放送は終わり、QRコードを読み取って視聴しました。
とても心配に思うことを質問していただき、ありがとうございます。それに対して、岸田首相のお答えは「?」という感じでした。」

 それに対し、岩上安身は次のようにリプライをしました。

 「僕が指名された瞬間、NHKは放送を切りました。いつも通り。RT @minatokaoru: @iwakamiyasumi今回の岸田首相記者会見では、岩上さんが指名されてよかったですが、NHKでは、テレビでなく、QRコードの放送になり、アーカイブもありません。
とても大切な内容なので、たくさんの方に知ってもらいたいです」

 総理と記者の質疑がNHKで放映されるのは、事前に質問を取りをされている記者クラブだけです。総理会見を見るならば、テレビではなく、フリー、外国、ネットなど、事前に質問どりをされていない記者の質問が聞けるネットで御覧ください。

 岩上安身と岸田総理のやり取りは以下のURLから御覧いただけます。是非御覧ください。

※2022.3.16【IWJ代表・岩上安身 質問切り抜き】岸田内閣総理大臣記者会見(2022年3月16日、総理官邸)
https://youtu.be/KzVyAPhRUAs

 また、岩上安身が岸田総理にした質問の詳細については、後段にある立憲民主党の福山哲郎議員と、更田原子力規制委員長のやり取りで詳細に解説していますので、是非御覧ください。

■皆さまへ緊急のお願いです!! 3月のご寄付・カンパは14日までに月間目標額の30%の達成率にとどまっています! 昨年8月1日から始まったIWJの今期第12期7か月間にわたる累積の不足金額は、トータルで470万4268円です! これに今月3月分の目標額420万円が加わり890万4268円となります。どうか3月も緊急のご支援をよろしくお願いいたします!!

 IWJ代表の岩上安身です。

 IWJでは、今期第12期の年間の予算を立てる上での見通しとして、代表である私、岩上安身への報酬をゼロにすることを筆頭に、支出をぎりぎりまでにしぼった上で、IWJの運営上、必要なご寄付・カンパの目標額は月額420万円(年間5040万円)と算出させていただきました。

 昨年8月から始まったIWJの今期第12期は、3月で8か月目に入りました。

 3月1日から14日までのご寄付・カンパは104件、127万9213円です。14日間で月額目標額420万円に対して30%の達成率となっています。

 今期8月1日から2月末までの7ヶ月間の累計の不足分は、470万4268円となっております。

 さらに今月3月の月間目標額のうち未達成分の292万787円が加わりますと、3月末までに、762万5055円が必要となります。このままですと、不足額が雪ダルマのように膨れ上がっていきます!

 どうか会員の皆さまのお力で、3月もIWJをお支えください!

 IWJの会員数は現在3254人です。そのうちサポート会員は1130人です(2022年2月28日現在)。本当に心苦しいお願いではありますが、会員の皆さま全員が2343円ずつカンパしてくださるか、サポート会員の皆さまが全員1人6748円ずつカンパしてくださったならば、なんとかこの赤字は埋められます!

 伏してお願いいたします! どうか皆さまのお力で、この窮状をお助け願います!

※ご寄付・カンパはこちらからお願いします。
https://iwj.co.jp/join/pleasehelpus.html

 下記のURLから会員登録いただけます。ぜひ、会員登録していただいてご購読・ご視聴お願いいたします。

https://iwj.co.jp/ec/entry/kiyaku.php

※ご寄付・カンパを取り扱っております金融機関名です。どうぞ、ご支援のほどよろしくお願いします。

みずほ銀行
支店名 広尾支店
店番号 057
預金種目 普通
口座番号 2043789
口座名 株式会社インデイペンデント ウエブ ジヤーナル

城南信用金庫
支店名 新橋支店
店番号 022
預金種目 普通
口座番号 472535
口座名 株式会社インディペンデント.ウェブ.ジャーナル

ゆうちょ銀行
店名 〇〇八(ゼロゼロハチ)
店番 008
預金種目 普通
口座番号 3080612
口座名 株式会社インディペンデント・ウェブ・ジャーナル カンリブ

 どうか、ご支援のほど、よろしくお願い申し上げます!

岩上安身拝

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◆中継番組表◆

**2022.3.17 Thu.**

あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。

【3.11から11年!「ウクライナ侵攻危機」で、IWJが警告し続けてきた「原発×戦争リスク」が明らかに!日本は無防備な原発を抱えたまま戦争するのか!?シリーズ特集 6・IWJ_Youtube Live】19:00~「コロナ禍を口実に改憲による緊急事態条項の導入は不要!(続々編)日本列島は『中国軍のミサイル吸収ホイホイ』!? ~岩上安身によるインタビュー第1064回 ゲスト 弁護士 永井幸寿氏」
視聴URL: https://www.youtube.com/user/IWJMovie/featured

 2021年12月に収録した、岩上安身による永井幸寿弁護士インタビューを再配信します。これまでIWJが報じてきた永井幸寿氏関連の記事は以下のURLから御覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%e6%b0%b8%e4%ba%95%e5%b9%b8%e5%af%bf

[記事URL] https://iwj.co.jp/wj/open/archives/500588

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◆中継番組表◆

**2022.3.18 Fri.**

あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。

【3.11から11年!「ウクライナ侵攻危機」で、IWJが警告し続けてきた「原発×戦争リスク」が明らかに!日本は無防備な原発を抱えたまま戦争するのか!?シリーズ特集 7・IWJ_Youtube Live】19:00~「岩上安身トークライブ in 福岡『不可解な突然の政局と解散総選挙、 背後には北朝鮮への米軍の武力行使に日本を動員する思惑が!~「原発を抱えたまま核ミサイルを持つ国との戦争へ突っ込んでゆく」のか!?』」
視聴URL: https://www.youtube.com/user/IWJMovie/featured

 2017年10月に収録した「岩上安身トークライブ in 福岡」を再配信します。これまでIWJが報じてきた北朝鮮ミサイル問題関連の記事は以下のURLから御覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%e5%8c%97%e6%9c%9d%e9%ae%ae%e3%83%9f%e3%82%b5%e3%82%a4%e3%83%ab%e5%95%8f%e9%a1%8c

[記事URL] https://iwj.co.jp/wj/open/archives/401609

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◆昨日アップした記事はこちらです◆

「ウクライナに戦闘機を送れ、不足分はウチの戦闘機で穴埋めするから」と米国から言われたポーランドがブチ切れ! 「我が国だけにロシアから報復リスクを押し付けるな! 戦闘機全機無償でドイツ内の駐留米軍基地に送るから「NATO」として送れ! 」と発表! バイデン大統領自賛の「統一された西洋」に亀裂!
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/503472

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■昨日、ウクライナの極右ネオナチ部隊「アゾフ大隊」の実態に迫る号外を出しました! 本日も連続した号外でスクープを出します! 本日は、国連でも大問題となったウクライナの生物兵器に関してです! 忖度なし、タブーなしのIWJの活動が安定的に持続できるかどうかは、皆様のご支援にかかっています。ぜひカンパ・ご支援をよろしくお願いいたします!

 昨日、ウクライナの極右ネオナチ部隊「アゾフ大隊」の実態に迫る号外を出しました! まだお読みになっていない方はぜひお読みください。これは、日本の大手メディアばかりか、欧米の大手メディアもアンタッチャブルな案件です。

 ウクライナのタブーは、2014年のユーロマイダン・クーデター以降、顕著になってきた、ロシア系住民に対する差別と弾圧です。

 2010年3月11日から2014年1月27日までウクライナの首相であったニコライ・アザロフ氏は、12日、自身のフェイスブックの中で、2014年のユーロマイダン・クーデターの直後に、ウクライナ第二の都市ハリコフで起きた虐殺を次のように伝えています。

 「(前略)クリミアは、ウクライナの他の地域とまったく比較すべきではない。もしかしたらドンバスとなら比較できるかもしれない。ハリコフなら比較できるだろう。だが、思い出してほしいのは、クーデター直後、ハリコフがもっとも残忍な弾圧を受けたことである。いわゆるロシア系活動家たち数百名が殺害されたのである。意味もなく殺されたのだ。ハリコフのウクライナ保安局には秘密の監獄があり、そこで、拷問、暴行、殺害、埋葬が行われていた。西側はよく知っているのに沈黙している。これらすべては西側の体制に従って行われたのだ。(後略)」

※ニコライ・アザロフ氏の3月12日のフェイスブックのポスト
https://www.facebook.com/nikolayjanovich/posts/475472194316414

 こうした弾圧の急先鋒を担ってきたのが、れっきとした国軍でありウクライナ大統領に指揮権のある「アゾフ大隊」や「ドニプロ大隊」(ドニプロ1、ドニプロ2)や、「アイダル大隊」、「ドンバス部隊」でした。

 昨日の号外では、主に、「アゾフ大隊」に焦点を当てて、国連の資料や米国の資料などを基に、その活動実態に迫っています。

 ぜひお読みください。

 また、本日午後には、IWJでお伝えしているウクライナの生物兵器疑惑について号外を配信します。

 11日の行われた米国上院外交委員会でのビクトリア・ヌーランド国務次官の答弁の分析と、新たに入手した資料を基に、IWJ独自に、この問題を検証しています。

 本日のThe Interceptの創設編集者、グレン・グリーンワルド氏の記事の翻訳を合わせてお読みいただくと、この問題への理解が確実に深まります。ぜひ、お読みください。

 IWJは、日本の大手メディアばかりか、欧米の大手メディアも伝えない事実を、NATO、米国、ロシア、日本政府を始め、どこにも忖度することなく、中立で偏見のない立場でお伝えしていきます。

 忖度なし、タブーなしのIWJの活動が安定的に持続できるかどうかは、皆様のご支援にかかっています。ぜひカンパ・ご支援をよろしくお願いいたします。

■ツイッター「IWJ_Sokuho」3月16日、ウクライナ情勢関連ツイートまとめ! ロシアのデフォルト危機、 16日支払い期限利息分をルーブル払いならデフォルトと格付け会社フィッチ! 停戦交渉継続、ゼレンスキー大統領はNATO加盟を断念する素振りを示すも、大統領府顧問は、戦争終結はロシアの攻撃資源が枯渇する5月初めと示唆!「プーチンフレレーション」を唱える米民主党とバイデン大統領に、米紙が「バイデンが1年以上前に始まった価格の加速を3週間弱前に始まった戦争に責任を負わせようとした試みは不正直」と批判! 日本も国会でゼレンスキー大統領の演説を放映!? プーチンの言い分は聞かずに!?

 IWJは、ツイッターアカウント「IWJ_Sokuho」で、ウクライナ情勢をツイートしています。テレビでは流れない情報や、石油・天然ガスなどの資源問題、ウクライナの実情もあわせて、多角的にウクライナ情勢をお伝えしています。ぜひ、一度御覧ください。

※IWJ速報@IWJ_Sokuho
https://twitter.com/IWJ_Sokuho

 16日、ドル建てロシア国債は3月16日に1億ドル(約117億円)超の利息の支払日を迎えます。制裁によって、ロシアの保有する外貨が凍結されたために、デフォルトに至るわけですから、制裁によってデフォルトに追い込まれた、と言っても過言ではありません。

 ロシアのシルアノフ財務相は13日、対露制裁でロシア中央銀行の資産が凍結され、「ロシアが保有する金と外貨準備のうち約3000億ドル(約35兆2千億円)相当が凍結された」と報告しています。外貨準備の半分程度が引き出せないため、ルーブル払いを主張していました。もちろん、価値が下落したルーブル払いは認められず、ロシアは3月16日にドルで払わず、デフォルト(債務不履行)に至るとの見方が強まっています。

※【速報1632】ロシアが、国債の元本や利息を事前に約束した期日3月16日に払わず、デフォルトを強行するとの見方が強まっている。対露制裁でロシア中央銀行の資産が凍結され、外貨準備の半分程度が引き出せず、ルーブル払いを主張。
https://twitter.com/IWJ_Sokuho/status/1503952890121310210

 格付け会社のフィッチ・レーティングスは15日、ロシアが支払期日16日までの利息支払いをルーブルで行う場合、30日の猶予期間(猶予期間は4月15日まで)の経過後は、ソブリン債のデフォルトになるとの見解を明らかにしました。すでに、フィッチは3月8日にロシアの長期外貨建て発行体デフォルト格付け(IDR)を「B」から「C」に6段階引き下げたと発表しています。「C」ランク評価は、デフォルトかデフォルト同様のプロセスに入ったことを示します。

 仮に3月16日分を無事に支払ったとしても、3月31日には3億ドル超、4月4日には20億ドル超の元本の償還も迫っています。

※【速報1638】格付け会社フィッチ・レーティングスは15日、ロシアが支払期日16日までの利息支払いをルーブルで行う場合、30日の猶予期間の経過後は、ソブリン債のデフォルトになるとの見解を明らかにした。
https://twitter.com/IWJ_Sokuho/status/1503953136075304961

 対ロ制裁とそれに対抗して同国で導入されたさまざまな法令の下で、デフォルトはほぼ不可避の様相を呈しています。『ブルームバーグ』は以下のように報じました。

 「ロシア経済は疲弊し、通貨ルーブルは暴落、国債はジャンク級(投機的格付け)に格下げされた。次に予想されるデフォルト(債務不履行)が現実になれば、投資家は巨額の損失を被り、ロシアも資本調達市場からほぼ締め出されることになりかねない」

 『ブルームバーグ』は、利払い不能かルーブル払いになれば、国債だけでなく、ガスプロムや石油会社ルクオイル、国内最大手行ズベルバンクの社債も巻き込み、外貨建て債務(総額約1500億ドル=約17兆7500億円相当)の連鎖的デフォルトが発生する可能性がある、と分析しています。

※【速報1635】通貨ルーブルは暴落し、国債はジャンク級に格下げ。デフォルトが現実になれば、投資家は巨額の損失を被り、ロシアも資本調達市場からほぼ締め出されることになりかねない。
https://twitter.com/IWJ_Sokuho/status/1503953012460756994

 ロシアのシルアノフ財務大臣は14日、「ロシアが公的債務の返済義務を果たせないとの主張は事実に反する」「果たすべき返済義務を履行するために必要な資金が、我々にはある」と声明を出しました。同時に「中央銀行および政府の外貨口座の凍結は、人為的なデフォルトを引き起こしたいという西側諸国の意図と解釈できる」と批判していますが、状況は厳しいようです。

※【速報1642】シルアノフ財務相は、「中央銀行および政府の外貨口座の凍結は、人為的なデフォルトを引き起こしたいという西側諸国の意図と解釈できる」と批判。
https://twitter.com/IWJ_Sokuho/status/1503953300378763264

 米金融大手モルガン・スタンレーの新興市場ソブリン債戦略部門を率いるサイモン・ウィーバー氏は顧客向けに「私たちはデフォルトが最もあり得るシナリオだとみている」と説明。「通常のデフォルトとは比べものにならないだろう」と警鐘を鳴らしています。
 
 ロシアデフォルトの影響は、どれほどのものになるのでしょうか。

 英調査会社オックスフォード・エコノミクスのガブリエル・スターンは、「市場は通常のデフォルトに加え、近い将来において債務再編の望みが全くない壊滅的なデフォルトまでも織り込んだ価格を付け始めている」と、『Newsweek』に述べました。

 ただし、『Newsweek』は、ドイツの専門家が「西側企業が扱う新興国の債券市場インデックスファンドにロシア債が占める割合はわずかで、西側の金融機関はロシア債のリスクにほとんど影響を受けない」と指摘していることを紹介しました。

 エール大学の経済学者スティーブン・ローチが米メディアに、最も重大な影響を受けるのは中国だろう、「中国に(破産した)ロシアと蜜月を続ける余裕はないだろう」と語ったと報じました。

※【速報1645】ロシアがデフォルトに陥れば、重要な同盟国、つまり中国に真っ先に影響が及ぶと、エール大学の経済学者スティーブン・ローチは米メディアに語っている。「中国に(破産した)ロシアと蜜月を続ける余裕はないだろう」
https://twitter.com/IWJ_Sokuho/status/1503953410818965508

 ロシアは14日(日本時間15日)、欧州評議会からの脱退を正式に通告しました。セルゲイ・ラブロフ外務大臣からの書簡が同組織の事務局長に手渡された、と『RT』が報じました。

 『RT』によると、ロシア下院のピョートル・トルストイ副議長は「欧州評議会との対話を打ち切ったすべての責任は、NATO諸国にある。彼らはこれまでずっと、人権というテーマを、自らの地政学的利益を実現するため、そしてわが国への攻撃のために利用してきた」と述べました。

 トルストイ副議長は「前例のない制裁と政治的圧力のため、ロシアは欧州評議会に年会費を支払うつもりはない」とも述べ、ロシアが「自らの自由意志で」この組織を去ることを強調しました。これは熟慮された結論であり、「欧州人権裁判所における反ロシア的議論」を受けて、「現実とは全く関係のないペテンにもとづいた、またしてもごまかしのロシア嫌悪的決議」になるだろう、と述べました。

 ロシア外務省は初めて脱退を表明した3月10日に、「米国とその衛星国が踏みにじった国際法を『ルールにもとづく秩序』にすり替えよう」としており、「西側集団の破壊的行動」をモスクワが容認することはないと述べていました。

※モスクワはNATO諸国を 「対話の中断 」で非難した(RT)
https://www.rt.com/russia/552000-council-europe-withdrawal/

 ロシアとウクライナの第4回目となる停戦交渉は、3日目を迎えました。14日は「技術的な問題」で中断、15日は人道回廊の設置で合意しました。ロシア側は、ウクライナのNATO加盟の断念を意味する「非軍事化」や「中立化」、東部の親露派2地域の「独立」の承認、2014年に併合したクリミア半島へのロシアの主権の承認などを要求しているとされます。一方、ウクライナは即時停戦と撤兵を求め、NATO加盟の断念を示唆する一方、領土問題では譲歩しない-とする立場を示しています。

 両者の主張にはまだまだ開きがあり、このまま膠着してゆくと、時間が経過するにつれ、経済制裁のダメージがロシアに効いてきて、条件交渉はウクライナに有利になってゆく、という見方もあります。

※【速報1647】ロシア側は、ウクライナのNATO加盟の断念を意味する「非軍事化」や「中立化」、東部の親露派2地域の「独立」の承認、2014年に併合したクリミア半島へのロシアの主権の承認などを要求。
https://twitter.com/IWJ_Sokuho/status/1503959952859496458

 16日の停戦会議に向けて、ウクライナのポドリャク大統領府長官顧問は15日、「明日も続ける。非常に困難で粘り強い交渉プロセス。基本的な矛盾があるが、確かに妥協の余地がある。休憩中、サブグループでの作業は継続される…」とツイート、ウクライナ大統領府のオレクシー・アレストビッチ顧問は「われわれは岐路に立っている。現在の協議で合意するか、ロシアが2度目の攻勢をかけ、その後で再び協議を行うかのどちらかだ」と述べています。

※【速報1649】Михайло Подоляк@Podolyak_M:ウクライナのポドリャク大統領府長官顧問「明日も続ける。非常に困難で粘り強い交渉プロセス。基本的な矛盾があるが、確かに妥協の余地がある。休憩中、サブグループでの作業は継続される…」
https://twitter.com/search?q=【速報1649】&src=typed_query

 ゼレンスキー大統領は、15日、英国や北欧、バルト諸国などの首脳に向けてビデオ演説を行い、「ウクライナは長年、いわゆる(NATOの)『開かれた扉』政策があると聞いてきたが、私たちはその扉から中に入れないと言われた」と述べました。

 軍当局者とのビデオ会議では「ウクライナはNATOに加盟していない。何年も前から門戸は開いていると聞いていたが、加盟できないとも聞いていた。これが事実であり、認識されなければならない」とも語っており、ロシアが要求しているNATO加盟の断念を受け入れるかのような発言をしています。

※【速報1651】ゼレンスキー大統領は15日、英国や北欧、バルト諸国などの首脳に向けてビデオ演説を行った。「ウクライナは長年、いわゆる(NATOの)『開かれた扉』政策があると聞いてきたが、私たちはその扉から中に入れないと言われた」
https://twitter.com/IWJ_Sokuho/status/1503960127090888704

 しかし、一方でゼレンスキー大統領は、ボリス・ジョンソン英首相に防空網の設置を求めるなど、NATO加盟の断念とはまったく逆の言動も見せています。

 アレストビッチ大統領府顧問は14日、ロシアが攻撃に使用できる資源は5月初めに枯渇する見込みで、それまでに戦争が終結する可能性が高いとの見方を示しました。まるで、5月まではなんとか粘り抜くと言っているかのようです。停戦交渉でより良い条件を獲得したいというのは、どちらも同じはずですが、ウクライナが本気で「即時停戦」を求めているのかどうかは疑問です。

※【速報1653】ウクライナ大統領府の顧問を務めるオレクシー・アレストビッチ氏は14日遅く、ロシアが攻撃に使用できる資源は5月初めに枯渇する見込みで、それまでに戦争が終結する可能性が高いとの見方を示した。
https://twitter.com/IWJ_Sokuho/status/1503961762697482241

 この停戦交渉と同時並行で、ポーランドのモラウィエツキ首相、チェコのフィアラ首相、スロベニアのヤンシャ首相の3首相が、列車でキエフ入りしました。これでは、ロシア軍はキエフ包囲網を動かすわけにはいきません。モラウィエツキ首相は、「戦争で荒廃したキエフ、ここで歴史が作られている。自由が専制政治の世界と戦うのはここである」と、キエフからツイートしました。

※【速報1658】モラウィエツキ首相:「戦争で荒廃したキエフ、ここで歴史が作られている。自由が専制政治の世界と戦うのはここである」
https://twitter.com/IWJ_Sokuho/status/1503966373164171266

 バイデン大統領は23日にベルギーの首都ブリュッセルを訪問してNATO加盟国やEUの首脳らと会談し、24日に開かれるNATOの緊急首脳会議に参加する予定だと、ホワイトハウスのサキ報道官が発表しました。

※【速報1659】バイデン米大統領は来週、ブリュッセルでNATO加盟国やEUの首脳らと会談し、ロシアのウクライナ軍事侵攻について協議する。3月24日NATO緊急会議のため、バイデン大統領は23日にブリュッセルを訪問し、NATO首脳らと協議する見込み。
https://twitter.com/IWJ_Sokuho/status/1503967484558254083

 英国と北欧、バルト諸国など計10カ国は15日、ロンドンで首脳会議を開き、ロシアのウクライナ侵攻を受けた声明で「領土拡張主義の犠牲になってはならない」とロシアへの警戒を共有しました。世界的な脅威への対応や人道支援を目的の「合同派遣軍」である、合同部隊による北大西洋、バルト海地域での演習強化も確認ました。

 米国も欧州も、さらにロシアを締め上げることに余念がありません。

※【速報1660】英国と北欧、バルト諸国など計10カ国が15日、ロンドンで首脳会議を開き、ロシアのウクライナ侵攻を受けた声明で「領土拡張主義の犠牲になってはならない」とロシアへの警戒を共有した。
https://twitter.com/IWJ_Sokuho/status/1503981488928219137

 岩上安身のインタビューでもお馴染みの元外務省国際情報局長・孫崎享氏氏が、「【ウクライナ危機】NATO拡大を止めることが解決の道」と第する論文を『農業共同組合新聞』に寄稿しました。

 孫崎享氏は、外交的手段、平和的手段による解決が原則だと主張し、「日本の今日の世論、政治家から官僚、メディア等が一億総プーチン批判、総制裁論を展開していることに危惧を持っている」と警鐘を鳴らしました。

 孫崎氏は、NATOの東方拡大政策の実施について1990年のドイツ統一から解説し、日本のメディアが取り上げない欧米におけるNATO拡大政策批判論を紹介しています。

 「2月28日英国ガーディアン紙は『多くがNATO拡大は戦争になると警告した。それが無視された。我々は今米国の傲慢さの対価を払っている』とのタイトルの下、『ロシアのウクライナ攻撃は侵略行為であり、最近の展開でプーチンは主要な責任を負う。だがNATOのロシアに対する傲慢な聞く耳持たぬとの対ロシア政策が同等の責任を負う』と記載した」

 「実は米国における著名な安全保障の専門家は、NATOの東方拡大に警告を発してきたのである」

 「3月4日、『指導的専門家はNATOの拡大は紛争に導くと警告。何故誰も耳を傾けなかったのか』という論評がインターネットに掲載された」

 「(ケナン氏)『NATOの拡大は米露関係を深く傷つけ、ロシアがパートナーになることはなく、敵であり続けるだろう』と警告した」

 「(キッシンジャー氏)『ウクライナはNATOに加盟すべきではない』『ウクライナを東西対立の一部として扱うことは、ロシアと西側、特にロシアと欧州を協力的な国際システムに引き込むための見通しを何十年も頓挫させるだろう』と主張した」

 「1987 年から 1991年にかけて駐ソ・米国大使を務めたマトロック氏は『私はそこにいた(I was there)』という論評の中で(略)『NATOの拡大こそが最大の誤り』と述べている」

 孫崎氏は、『ワシントンポスト』がキエフ陥落時にはポーランドに亡命政府を立て、ウクライナでの戦闘を継続し、これにNATO等が武器、人員時派遣で支援することが協議されていると報じたことをとりあげ、「米国はウクライナの長期戦を意図しているのでないかと思う」、「かつてアイゼンハワー大統領が離任において『軍産複合体がアメリカ国民の利益に反する行動をとらないか警戒していく必要がある』と警告を発したが、いままさにその段階に入っているのでないか」とと懸念を示しました。

※【速報1662】岩上安身のインタビューでもお馴染みの元外務省国際情報局長・孫崎享氏が、「NATO拡大を止めることが解決の道」と述べています。3月14日の(1)は以下。
https://twitter.com/IWJ_Sokuho/status/1503981594092064774

 「ウクライナ危機」をめぐる、岩上安身による孫崎享氏4連続インタビューは以下です。ぜひ御覧ください。

※「この国(日本)には考える場所がない」東の「台湾有事」危機と西の「ウクライナ危機」が同時に迫る!~岩上安身によるインタビュー 第1066回 ゲスト 元外務省国際情報局長 孫崎享氏 2022.1.27
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/501593

※「米国の方が現状変更」!「東の『台湾有事』危機と西の『ウクライナ有事』危機が同時に迫る!(続編)」~岩上安身によるインタビュー 第1067回 ゲスト 元外務省国際情報局長 孫崎享氏 2022.1.31
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/501693

※ウクライナ東部独立は悪? 東の「台湾有事」危機と西の「ウクライナ有事」危機が同時に迫る!(第3回)~岩上安身によるインタビュー 第1068回 ゲスト 元外務省国際情報局長 孫崎享氏 2022.2.18
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/502334

※ロシア軍侵攻で世界に衝撃!東の『台湾有事』危機と西の『ウクライナ有事』危機が同時に迫る!(第4回)~岩上安身によるインタビュー 第1069回 ゲスト 元外務省国際情報局長 孫崎享氏 2022.3.3
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/503032

 3月15日火曜日、米国上院は、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領を戦争犯罪者として非難する決議を満場一致で可決しました。どこまでもプーチンとロシアを潰そうとする情念が燃え上がっているように見えます。

※【速報1685】3月15日火曜日、米国上院は、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領を戦争犯罪者として非難する決議を満場一致で可決した。
https://twitter.com/IWJ_Sokuho/status/1504027566939664388

 ただし、米国社会には、バイデン大統領が「米国のインフレはプーチンのせいだ」と述べたことに対しては、冷静さを保っているようです。『ウォール・ストリートジャーナル』は、「バイデンが1年以上前に始まった価格の加速を3週間弱前に始まった戦争に責任を負わせようとした試みは、その皮肉、不正直、絶望の点で注目に値する」という皮肉たっぷりの論説を出しました。

※【速報1720】WSJ:バイデンが1年以上前に始まった価格の加速を3週間弱前に始まった戦争に責任を負わせようとした試みは、その皮肉、不正直、絶望の点で注目に値する
https://twitter.com/IWJ_Sokuho/status/1504046671637884928

 米州住友商事会社ワシントン事務所 調査部長である渡辺 亮司氏は3月16日、『東洋経済』で、バイデン大統領の「プーチンフレーション」は米国内でも不人気だと述べています。バイデン大統領は米国のインフレ高騰について、「プーチン大統領のウクライナ侵攻が要因」とし、民主党は「プーチンフレーション」を唱えています。

 しかし、共和党議員の多くはウクライナ危機はエネルギー価格上昇の主因ではなく、バイデン大統領の責任「バイデンフレーション」だと指摘しています。

 渡辺氏は、「ABCニュース・イプソス世論調査では、国民の70%がバイデン大統領のインフレ対策を支持していない。『プーチンフレーション』という民主党の訴えは国民に響いていないようだ」と指摘しました。

※【速報1716】渡辺 亮司氏、東洋経済3月16日:バイデン大統領は米国のインフレ高騰について、「プーチン大統領のウクライナ侵攻が要因」、民主党は「プーチンフレーション」を唱える。
https://twitter.com/IWJ_Sokuho/status/1504045280173326337

 エコノミストの吉崎達彦氏は、文化放送の「くにまるジャパン極」で3月15日、米国の世論調査を紹介しています。

 「CBSニュースが3月13日に発表した世論調査がすごく面白い」「『今ロシアに対する制裁に賛成か反対か?』77%が賛成で反対が23%」

 「『ウクライナの上空をNATOが飛行禁止区域にすることに賛成ですか?反対ですか?』と聞くと、59%が賛成」「NATOが制空権を取っちゃうってことだから、軍事的に言うと宣戦布告と一緒なんです。で、『宣戦布告になりますけどそれでもいいですか?』と聞いたら、急にに今度は賛成38%、反対が62%という結果」

※【速報1721】吉崎達彦氏、「くにまるジャパン極」文化放送3月15日:「CBSニュースが3月13日に発表した世論調査がすごく面白い」
『今ロシアに対する制裁に賛成か反対か?』77%が賛成で反対が23%。
https://twitter.com/IWJ_Sokuho/status/1504047591369048064

 オオコシセキュリティコンサルタンツ アドバイザーで清和大学講師(非常勤)である和田大樹氏は3月16日、『ダイヤモンドオンライン』で、ウクライナの外国人義勇兵の中には白人至上主義など過激な極右主義の人々が関わっている可能性があると指摘しています。

 「米国の調査会社Soufan Groupが過去に公表した統計によると、2014年のクリミア危機以降、2019年6月までに外国人戦闘員として戦闘や軍事訓練のためウクライナにやって来た外国人は、世界55カ国余りから1万7000人を超えた」

 「Soufan Groupは、イスラム過激派「イスラム国」がシリアとイラクで一時期広大な領域を支配した時に数万人が「イスラム国」の外国人戦闘員として流れ込んだようにNSやインターネットを通じて各国の極右過激派、白人至上主義者たちがつながり、結果としてウクライナに世界中から同調者たちが集まり、国際的なネットワークができたと指摘している」

 「2014年のクリミア危機以降、ウクライナには「#アゾフ大隊(Azov Battalion)」と呼ばれる極右組織が勢力を拡大し、同組織の軍事訓練に参加するため、米国や英国、イタリアやドイツ、スウェーデンやノルウェー、ブラジルなどから支持者たちが集結したが、それは上述の外国人戦闘員の数にも表れている」

 和田氏は「ウクライナの外国人義勇兵」の増加で、世界的なテロリスクが高まるのではないかと懸念を示しています。

※【速報1710】和田大樹氏、ダイヤモンド3月16日:ウクライナの外国人義勇兵については、ナショナリズムや国防という視点で捉える人が大半だが、その中には白人至上主義など過激な極右主義の人々が関わっている可能性があることも認識すべきだろう。
https://twitter.com/IWJ_Sokuho/status/1504043073445146632

 欧州にも、少し冷静な国があります。プーチン大統領と親しいとされるハンガリーのオルバン首相は15日、ウクライナには武器を供与せず、戦争には関与しないと表明し、野党がハンガリーを戦争に巻き込もうとしていると批判しました。

 オルバン首相は、中欧諸国は大国の「チェス盤」にすぎず、ハンガリーが自国の利益を守らなければ、容易に巻き添えになると指摘、ハンガリーは「この戦争から距離を置く必要がある。このため、戦場に軍や兵器を派遣することはない」と述べました。

 「ロシアはロシアの利益を、ウクライナはウクライナの利益を考えている。米国も欧州連合(EU)も、ハンガリー人の気持ちになって物事を考えることはないだろう。われわれは自らの利益を守らなければならない」

※【速報1724】ハンガリーのオルバン首相は15日、ウクライナには武器を供与せず、戦争には関与しないと表明し、野党がハンガリーを戦争に巻き込もうとしていると批判した。支持者集会で述べた。
https://twitter.com/IWJ_Sokuho/status/1504048105397768198

 日本でも、国会でゼレンスキー大統領の演説を放映し、ビデオ会談を開催しようという動きが始まっています。16日夕、自民党の高木国対委員長と立憲民主党の馬淵国対委員長は、実施する方向で調整に入ったと報じられました。

 そもそも、ロシアとは隣国であり、その関係は常に緊張感をはらむものです。ロシアからの天然ガス輸入や北方領土問題を考えてみても、ウクライナだけの主張を聞くという姿勢では、真剣に国益を考えているといえるのかどうか、疑問です。

 プーチン大統領の言い分もあわせて放映するならば、意味もあるかもしれませんが、紛争の一方の当事者にのみ肩入れしていては、冷静に「チェス盤」のコマにならないように、政治家が判断を下すことができるでしょうか。

※【速報1696】ゼレンスキー大統領「国会演説」を、自民党の高木国対委員長と立憲民主党の馬淵国対委員長は、実施する方向で調整に入った。
https://twitter.com/IWJ_Sokuho/status/1504034171580149760

■参院予算委で立憲の元内閣官房副長官・福山哲郎議員が原発へのミサイル攻撃による核セキュリティについて「テロ対策はできていてもミサイルに対してはさすがにできていない。責めているわけじゃなくて重い宿題だと思う」「今後問題意識としては持っていきたい」と今頃当たり前のことをぬるい追及! ウクライナ情勢を目のあたりにしても、政府への要求はミサイルによる原発攻撃対策を「問題意識」として持つだけ!?

 3月14日の参院予算委員会で岸田文雄総理は、立憲民主党・無所属会派の福山哲郎議員の質問に対して、「原子力施設警備隊」を全国展開することについて「議論を展開するよう考えたい」と答弁しました。

福山議員「日本国内のことですが、ロシアのウクライナ攻撃侵攻が始まって以降、日本国内の原発の警備を強化したか否か。いかがですか?」

櫻澤健一警察庁警備局長「お答えいたします。警察では全国の原子力発電所の警戒警備にあたっており、必要な装備、例えば自動小銃だとか、サブマシンガン、対爆対弾機能を備えた原発特別警備隊を常駐させて、365日、24時間体制で警戒警備を実施しております。

 また、今回のウクライナ情勢を受けて、警察においては関連情報の収集を徹底するなどして、対応に万全を期すこととしており、原子力発電所を含む重要施設の警戒警備を徹底してまいる所存であります」

福山議員「ご苦労おかけします。私、東日本大震災の時に、北沢防衛大臣が自衛隊を救済で、東北に10万人、20万人だったかな、送られた時に、実は警察の責任者を呼びまして、福井の原発の特に警備を強化してくれと、内々にお願いをした経験があります。

 あの、非常にウクライナのことは…、だからといって日本の原発が安全だとは限りません。

 実は福井県には、原子力施設警備隊という専従の部隊がいます。残念ながら他の原発立地県は、管区機動隊の隊員が、任期制交代制で出向する形になっています。で、別の任務もやっています。福井県のようにですね、これ国の予算になります。地方に予算で負担をかけるわけにいかないので、国の予算で実は福井は専従の原子力施設警備隊を持っています。

※ここから先は【会員版】となります。会員へのご登録はこちらからお願いいたします。ぜひ、新規の会員となって、あるいは休会している方は再開して、ご覧になってください!

https://iwj.co.jp/ec/entry/kiyaku.php

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 連日、3.11から11年ということで、IWJでは「原発×戦争リスク」に向き合ってそれらの再配信を行っています。過去10年にわたり、我々はこの問題を訴え続けてきましたが、与党も、野党(一部を除き)も、官僚も、大メディアも、真剣に考えよう、議論しようとしてきませんでした。時間を空費してきたと言わざるをえません。

 岩上安身は16日、岸田総理の記者会見で、このことについて岸田総理に質問しています。岩上安身と岸田総理のやり取りを以下のURLから御覧ください。

※2022.3.16 【IWJ代表・岩上安身 質問切り抜き】岸田内閣総理大臣記者会見(2022年3月16日、総理官邸)
https://youtu.be/KzVyAPhRUAs

■【3.11から11年!「ウクライナ侵攻危機」で、IWJが警告し続けてきた「原発×戦争リスク」が明らかに!日本は無防備な原発を抱えたまま戦争するのか!?シリーズ特集】本日午後7時から、2021年12月27日収録「コロナ禍を口実に改憲による緊急事態条項の導入は不要!(続々編)日本列島は『中国軍のミサイル吸収ホイホイ』!? ~岩上安身によるインタビュー第1064回 ゲスト 弁護士 永井幸寿氏」を公共性に鑑み、全編フルオープンで再配信します!

 2021年12月27日、夜6時から、岩上安身による永井幸寿弁護士へのインタビューを行いました。12月20日、23日、27日と3回に渡った連続インタビューは、自民党が憲法改正で日本国憲法への導入を狙っている「緊急事態条項」の危険性を多面的に掘り下げる内容になりました。

 なぜ、自民党は内閣に権力を集中する「緊急事態条項」を憲法に導入したいのでしょうか。

 今、与党である自公と「ゆ党」が、あの手この手で「緊急事態条項」を憲法に導入しようとしているのは、戦争準備に他ならないことは明らかです。その戦争とはもちろん、米中の覇権争いによって引き起こされるものであり、「台湾有事」と呼んでいても、それは日本列島全体を戦場にする戦争なのです。

 自民党が導入したいと考えている緊急事態条項の目的が「戦争」に他ならないこと、もしその「戦争」が発火すれば、日本列島は自動的に1000発以上とみられる「中国軍のミサイル吸収ホイホイ」になることが連続インタビューの中で明らかされました。

 自衛隊制服組幹部による、「日本列島は米中の最前線。台湾を巡る有事に巻き込まれることは避けられない。申し訳ないが、自衛隊に住民を避難させる余力はないだろう」という発言もありました。

永井弁護士「自衛隊に住民を避難させる余力はないってことですね。これ、すぐに思い出すのが、東日本大震災での原発事故ですよね。

 この原発事故の時、原発のような危険なものを作ってしまったわけですから、本来は住民に関しては、国が防災基本計画をつくって、それにもとづいて県が地域防災計画をつくって。

 過去にはアメリカでもソ連でも爆発事故は起きているわけですからね、それを予測して避難の準備、避難ルートをつくる、住民参加の避難訓練をする、それから避難してもそこで生活するわけですからその生活の基盤を成り立たせるための仮の住居を準備をするとか、全部必要なわけです。それを全然しなかったから、あの原発事故で大変な悲惨な目にあったわけですよね。

 それでも事故を起こした原発の数自体は少なかったですけど、こんな(日本列島が戦場になるような)事態が起これば、もっと多くの原発が当然被害を受けるわけだし、多数の、何十万、何百万の被災者が出るわけですから。

 こういうことをまったく考えないで計画を立てるなんて、とんでもない話。当然発生する大量の被災者は眼中にない。自治体に任せるというのは何もしないということ。到底許されることではない」

岩上「原発をこのまま野ざらしにしとくわけにいかないだろっていう声が、出てもいいはずなのに出ないわけですよ。『原発×戦争』っていうふうに、原発リスクに戦争リスクを掛け合わせたらできないだろうって、考える。それを話すことができない。

 メディアでも話題にならないし、国会でもそういう質問をした議員はごく一部でした。

 じゃあ、官僚は考えているか、政府は考えているかって言ったら、考えていないんです。原発に飛行機が突っ込んできた同時多発テロのリスクまでは考えているけど、ミサイルが飛んでくるリスクについては考えていないと断言しています。

 原発についても、(防衛省は)『経産省に聞いてくれ。我々は考えていない』と、はっきり言うわけです」

 ロシア軍はウクライナに侵攻するとほぼ同時にチェルノブイリ原発の確保に入りました。これは、原発のある国で戦争をするときに最も危険な要素を取り除くという意味がありそうです。しかし、その後も、ロシア軍かウクライナ側かわかりませんが、原発周辺での攻撃が絶えません。電源喪失、そして回復という綱渡りのようなプロセスも繰り返されています。

 ウクライナ危機をめぐって、資源国であるロシア産資源エネルギーの禁輸などが取り沙汰され、原発を稼働すべきだとする主張も出てきています。しかし、原発が敵国に占拠されたり、ミサイル攻撃などの武力攻撃を受けるという「原発×戦争リスク」など、まったく想定していないのが日本国の原発政策の実態です。

 3月9日の衆議院経済産業委員会では、立憲民主党・無所属会派の山崎誠議員の質問に、更田豊志・原子力規制委員会委員長は日本の原発は武力攻撃を受けるとは想定しておらず、「(制御室が)占拠された場合、その後は、どのような事態も避けられるものではないと認識しています」と答弁しました。

※経済産業委員会(衆議院インターネット審議中継、2022年3月9日)
https://www.shugiintv.go.jp/jp/index.php?ex=VL&deli_id=53789&media_type=

 「原発×戦争リスク」について、今一度考えてみる必要があります。

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【3.11から11年!「ウクライナ侵攻危機」で、IWJが警告し続けてきた「原発×戦争リスク」が明らかに!日本は無防備な原発を抱えたまま戦争するのか!?シリーズ特集 6・IWJ_Youtube Live】19:00~「コロナ禍を口実に改憲による緊急事態条項の導入は不要!(続々編)日本列島は『中国軍のミサイル吸収ホイホイ』!? ~岩上安身によるインタビュー第1064回 ゲスト 弁護士 永井幸寿氏」
視聴URL: https://www.youtube.com/user/IWJMovie/featured

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※コロナ禍を口実に改憲による緊急事態条項の導入は不要!(続々編)日本列島は「中国軍のミサイル吸収ホイホイ」!? ~岩上安身によるインタビュー第1064回 ゲスト 弁護士 永井幸寿氏 2021.12.27
[記事URL] https://iwj.co.jp/wj/open/archives/500588

 それでは、本日も1日、よろしくお願いします。

※日刊IWJガイドのフルバージョン(会員版)は下記URLより御覧ください。
https://iwj.co.jp/wj/member.old/nikkan-20220317

IWJ編集部(岩上安身、六反田千恵、尾内達也、浜本信貴、富樫航、渡会裕)

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