日刊IWJガイド・非会員版「本日6時から『東の「台湾有事」と西の「ウクライナ危機」が迫る! 岩上安身による元外務省国際情報局長孫崎享氏インタビュー』」を生中継!!」2022.2.18号~No.3445号


┏━━【目次】━━━━
■はじめに~<インタビュー告知>本日夕方6時から「東の『台湾有事』と西の『ウクライナ有事』危機が同時に迫る! 岩上安身による元外務省国際情報局長 孫崎享氏インタビュー第3回」をお送りします!

■皆さまへ緊急のお願いです!! 2月も残り11日ですがご寄付・カンパは月間目標額の21%にとどまっています! 8月1日から始まったIWJの今期第12期半年間にわたる累積の不足金額は、トータルで322万2951円! 2月の月間目標額を加えた2月末までに必要な金額は、16日現在、654万4607円です! どうか緊急のご支援をよろしくお願いいたします!!

■IWJは、市民の皆さまお一人お一人の会費とご寄付・カンパで運営しています。1月のご寄付者様のご芳名を感謝を込めて順次掲載させていただきます! IWJの経済危機に手を差し伸べてくださった皆さま、誠にありがとうございます!

■会員様からウクライナ情勢をめぐるIWJの報道にご感想をいただきましたのでご紹介させていただきます。

■【中継番組表】

■17日総理会見で、岸田首相は、感染減少傾向が見えない地域へのまん防適応の延長、ワクチンの安定的1日100万回接種、水際対策の緩和の3つをコロナ対策として表明! ウクライナ情勢について、岸田首相は、「外交努力を続ける」「力による現状変更を許さない」と述べるだけで、具体的な話は一切なし!

■「身内」のはずのロシア退役大将がプーチン大統領に辞任を要求! 「ロシア連邦が単独でNATOに対抗する戦争を誘発するという犯罪的な政策を放棄し、辞任することを要求する」!!

■<新記事紹介>IWJ検証レポート~米国の有識者が米中の国力逆転を認めたアリソン・レポートの衝撃!(その9)。A2/AD圏は第2列島線まで拡大! 中国と米軍隔つ距離がA2/AD戦略の原動力! 米国は核の優位性頼れず!
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■はじめに~<インタビュー告知>本日夕方6時から「東の『台湾有事』と西の『ウクライナ有事』危機が同時に迫る! 岩上安身による元外務省国際情報局長 孫崎享氏インタビュー第3回」をお送りします!

 おはようございます。IWJ編集部です。

 バイデン大統領を始め、サリバン大統領補佐官など、バイデン政権の中枢を担う高官が口々に「ロシアが16日午前3時にウクライナに侵攻する」と述べ、多くのメディアがそれらの発言をそのまま流したことで、日・英・カナダなどがウクライナに滞在する自国民に「直ちに退避」を呼びかけました。

 しかし、2月16日、ロシア軍の侵攻はありませんでした。「ロシア軍がやって来る!」という「オオカミ少年たち」のヒステリックな叫びは何だったのでしょうか?

 ロシアメディア『RT』によると、ロシア政府高官もウクライナの政治家もロシアの侵攻を否定していましたが、それは日本ではほとんど報じられていません。16日、『RT』は以下のように報じました。

 「ロシア外務省のマリア・ザハロワ報道官は15日、2022年2月15日(ママ)は『西欧の戦争プロパガンダが失敗した日として歴史に残るだろう』と述べ、西欧は『一発も撃たずに恥をかいて破壊された』と付け加えた」

※はじめに~米国政府の空騒ぎは何だったのか!? ウクライナ時間2月16日午後6時29分現在、ロシア軍のウクライナ侵攻はなし! ロシア側いわく、「2月16日は西欧の戦争プロパガンダが失敗した日として歴史に残るだろう」!
https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/50250#idx-1

※はじめに~14日ロイターが「ロシアによる侵攻は16日に行われるとの情報を得ている」と、ウクライナのゼレンスキー大統領の演説を報道! しかし首席補佐官の顧問は、「『侵攻開始』が(欧米で)ツアー日程のように報じられていることへの皮肉として受けとめるべき」と解説! 実は、ゼレンスキー大統領は、他の国々がロシアの侵攻リスクを誇張していると非難していた!
https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/50246#idx-1

 米国の元下院議員トゥルシ・ガバード氏は、「バイデン政権は軍産複合体に支配されている。ウクライナ危機を終わらせるのは簡単。ウクライナのNATO加盟はないと保証することだが、それをしないのはバイデン政権がロシアのウクライナ侵攻を望んでいるからだ」と指摘していました。

※米国内から好戦的なバイデン政権に対するきわめて真っ当な批判が出る! 米大統領選にも出馬した元下院議員トゥルシ・ガバード氏は「バイデン政権は軍産複合体に支配されている。ウクライナ危機を終わらせるのは簡単。ウクライナのNATO加盟はないと保証することだが、それをしないのはバイデン政権がロシアのウクライナ侵攻を望んでいるからだ」と批判!
https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/50243#idx-7

 「ウクライナ危機」が煽られる理由のひとつに、バイデン大統領の支持率が低迷していることが挙げられます。

 バイデン大統領の支持率は40%を割って39.8%となり、不支持が54.4%で逆転しています。秋の中間選挙を控えて、なんとか支持率を挽回したいバイデン大統領ですが、いくらウクライナ危機を煽っても、米国民はいっこうに踊ってくれません。

 1月31日の岩上安身によるインタビューで、孫崎氏は、「過去、米国では対外危機があれば(創れば)、政権支持率が高くなったが今や昔の話。ウクライナ危機創生でも支持率は上がらず」と指摘しています。

※「米国の方が現状変更」!「東の『台湾有事』危機と西の『ウクライナ有事』危機が同時に迫る!(続編)」~岩上安身によるインタビュー 第1067回 ゲスト 元外務省国際情報局長 孫崎享氏 2022.1.31
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/501693

 そのほか、日本のメディアはほとんど取り上げませんが、「ウクライナ危機」の根深い問題に、ウクライナ国内に燻る「民族浄化」の問題があります。ウクライナ国内の、特に西部には、ナチス時代の協力関係を継承するネオナチ的な極右セクターが存在しており、活動が活発化しています。彼らの標的は、戦前・戦中はもっぱらユダヤ人でしたが、現在はロシア系住民です。

 2014年のウクライナ紛争の際には、ロシア系住民に対するおびただしい数の暴行事件、さらには多数の生命が失われた虐殺事件も起きています。

 クリミアの併合を欧米諸国は強く非難し、ロシアに厳しい制裁を加えてきましたが、ウクライナ東部のドネツク州、ルハンスク州にはロシア語で生活する住民が多く、ウクライナ語を話せないと公職につけないといった差別を受けています。

 孫崎氏は、1月27日の岩上安身によるインタビューで、「ウクライナ危機の核心は東部地区にある」と指摘しています。

※「この国(日本)には考える場所がない」東の「台湾有事」危機と西の「ウクライナ危機」が同時に迫る!~岩上安身によるインタビュー 第1066回 ゲスト 元外務省国際情報局長 孫崎享氏 2022.1.27
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/501593

 ウクライナのゼレンスキー大統領は、ユダヤ人であり、ウクライナ東部出身のロシア語話者でした。職業はコメディアン。本来なら弾圧される側のポジションでしたが、中立派としてウクライナ政界の中で泳ぎ、大統領にまで上り詰めると、即席でウクライナ語を学習して、演説などは全てウクライナ語を駆使しています。

 ウクライナの諸問題を一身に全て詰め込んだようなゼレンスキー大統領は、2021年8月5日、「ドンバスはロシアだと感じている」人たち全員に、ロシア連邦の中で居場所を探してくるように促したと、ウクライナのメディア『112UA.TV』が報じていました。

 この発言は表現は柔らかかもしれませんが、ロシア系住民に対してロシアに出て行けと言っているのに等しい発言です。

※ウクライナはドネツク州の市民を決して見捨てないが、彼らも自分の国を思い出すべきだ、とゼレンスキーは述べた(Украина никогда не откажется от граждан в ОРДЛО, но и они должны помнить о своей стране, – Зеленский、112UA.TV、2021年8月5日)
https://112ua.tv/ato/ukraina-nikogda-ne-otkazhetsya-ot-grazhdan-v-ordlo-no-i-oni-dolzhny-pomnit-o-svoey-strane-zelenskiy-586941.html

 『112UA.TV』は、ゼレンスキー大統領がウクライナ憲法に違反していると批判しています。

 「大統領は、主法によれば、人権と市民権および自由の保証人である。ゼレンスキーとはその逆である。大統領はスピーチの中で、ウクライナ憲法の重要な条文に違反した。ゼレンスキーがスターリンのようにならないために、どの記事を勉強すべきかを思い出してみよう」

※ゼレンスキーは、スターリンの方法に頼るべきではない。危険!!!(Зеленскому не стоит прибегать к методам Сталина. Опасно!!!、112UA.TV、2021年8月9日)
https://112ua.tv/mnenie/zelenskomu-ne-stoit-pribegat-k-metodam-stalina-opasno-587321.html

 『112UA.TV』は、2021年2月2日、ウクライナ政府によって「ドネツクおよびルハンシク地域の一部からのコザック管理の採炭計画がテロの資金調達に貢献した」として、チャンネルの放送を公式に禁止されています。現在はインターネットメディアとして活動を続けています。

 そして、もうひとつ、米国がウクライナ危機に積極的に介入し、危機を煽り続ける実利的な理由があります。それが、ロシアからドイツに天然ガスを送る「ノルドストリーム2」の稼働阻止です。
 
 ウクライナはロシアから欧州に輸送される天然ガスのパイプラインの通過国ですが、自国を通過しない「ノルドストリーム2」が稼働してしまえば、自国を通る天然ガスがなくなり、重要な外貨獲得手段であるガス通過料を失います。

 米国はシェールガス革命で天然ガスを大幅増産しており、その市場を求めています。欧州のように安定した優良市場は大きな魅力がありますが、現在、ロシアが欧州が輸入する天然ガスの約4割を供給しています。「ノルドストリーム2」が稼働してしまえば、船でLNGを輸送するしかない米国がつけ込む隙は小さくなります。

 ウクライナと米国は、「ノルドストリーム2」の稼働を止めたいという点で一致しているのです。ウクライナのロビーイスト達は、バイデン政権と議会に対し、前例のないロビイングを展開していることはすでに日刊でお送りしました。

※日本のマスコミが報じない米政界の現実! 米国内でウクライナのロビーイスト達がバイデン政権と議会に対し、前例のないロビイングを展開中!「ロシアがウクライナに侵攻する」とは、欧露を結ぶ天然ガスのパイプライン「ノルドストリーム2」阻止のための口実に過ぎない!
https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/50243#idx-6

 ウクライナ危機の正体をさぐる、岩上安身の孫崎享氏への連続インタビューも第3回になりました。まだまだお伝えしたいことがあります。ぜひ、御覧ください。

【IWJ_YouTube Live】18:00~「岩上安身による元外務省国際情報局長 孫崎享氏インタビュー」
視聴URL(後半は会員限定): https://iwj.co.jp/wj/open/archives/420867

■皆さまへ緊急のお願いです!! 2月も残り11日ですがご寄付・カンパは月間目標額の21%にとどまっています! 8月1日から始まったIWJの今期第12期半年間にわたる累積の不足金額は、トータルで322万2951円! 2月の月間目標額を加えた2月末までに必要な金額は、16日現在、654万4607円です! どうか緊急のご支援をよろしくお願いいたします!!

 IWJ代表の岩上安身です。

 IWJでは、今期第12期の年間の予算を立てる上での見通しとして、代表である私、岩上安身への報酬をゼロにすることを筆頭に、支出をぎりぎりまでにしぼった上で、IWJの運営上、必要なご寄付・カンパの目標額は月額420万円(年間5040万円)と算出させていただきました。

 2月になり、昨年8月から始まったIWJの今期第12期は、折り返しを過ぎて後半に入りました。

 1月末までの6ヶ月間の累計の不足分は、まだなお322万2951円となっております。

 2月の月間目標額も420万円ですが、1日から16日までの16日間で90件、87万8344円のご寄付・カンパをいただいています。大変ありがたいことですが、この87万8344円という金額は、月間の目標額の21%にとどまっています。2月末まであと332万1656円が必要です。
 
 さらに、1月末までの6ヶ月間の累計の不足分は、322万2951円残っており、2月末日までに必要な額は、合計するとあと654万4607円になっております。

 2月は28日しかありません。月末まで残り11日です。

 どうか会員の皆さまのお力で、2月もIWJをお支えください!

 IWJの会員数は現在3298人です。そのうちサポート会員は1153人です(2022年1月31日現在)。本当に心苦しいお願いではありますが、会員の皆さま全員が1985円ずつカンパしてくださるか、サポート会員の皆さまが1人5677円ずつカンパしてくださったならば、なんとかこの赤字は埋められます!

 伏してお願いいたします! どうか皆さまのお力で、この窮状をお助け願います!

※ご寄付・カンパはこちらからお願いします。
https://iwj.co.jp/join/pleasehelpus.html

 コロナ禍は、日本のすべてを直撃しています! IWJも例外ではありません!

 同じように皆さまもそれぞれ、コロナ禍で厳しい状況に直面されていることと拝察いたします。こうした状況で皆さまに、会員登録のお願いとご寄付・カンパを繰り返しお願いすることは、心苦しいことではあります。

 しかし、どうしても声を大にして、お伝えしなければならないことがあります!

 改憲による緊急事態条項の導入と、米国による中国との戦争に日本が巻き込まれる現実的な懸念が、迫っているからです!

 昨年は、天下分け目の衆院選が、改憲勢力の圧勝で終わってしまい、しかも最も重要な「改憲問題」という争点が隠され、大変残念な結果になってしまいました。

 しかし嘆いてばかりはいられません! 改憲発議がなされれば、国民投票となりますし、夏の参院選もあります! 勝てない戦争は断固としてNOという民意を、国民皆で示さなければなりません。

 世界は今、100年に1度あるかないかの巨大な政治的経済的軍事的な地殻変動に見舞われています。

 いうまでもなく、日本を含む世界全体に対し、単独覇権国として支配的な影響力を及ぼしてきた米国が衰退し、中国が米国の国力を上回る勢いの新興国として台頭してきているからです。米中両超大国とも、地理的に両国にはさまっている、我々日本の都合など、考えてはくれません!

 地球上の覇権国の力関係が、劇的に変わろうとしつつあります。この米中のせめぎあいに、米国の「従属国」に甘んじてきた日本は、モロに巻き込まれつつあります。

 「ウクライナ危機」も、米国の覇権延命のための、壮大な仕掛けとみることができます。米国は、冷戦終結後も、ロシアの攻略を諦めていませんでした。スラブ系の兄弟民族であるウクライナとの仲まで引き裂かれ、ロシアは追い込まれています。

 米国は核保有国であるロシアをどこまで追い詰めるつもりなのか、落とし所を本気で見つけようとしているのでしょうか?

 落とし所もなく、ロシアを追い詰め過ぎるのは非常に危険です。冷静になって米国やNATOに自省を求める声が、日本を含めた西側から出てこないのが気がかりです。

 ロシアは、中国のバックアップがなければ、経済的にいきづまっていたことでしょう。皮肉なことに、一極単独覇権を貫徹しようとする米国の圧力は、中露を結束させる方向へ作用していきました。

 しかし、米国は、追い打ちをかけるように中国がロシアへの制裁を無効にするような、ロシアへの援助を行なった場合、中国に対して制裁を加えると表明しました。

 中露に対してABCD包囲網を敷くような追い詰め方です。まるで中露との戦争は不可避であると、米国自身が腹を括っているかのようです。なぜ、米国はここまでロシアと中国を叩こうとしているのでしょうか?

 米国の衰退の原因は、米国自身の傲りによるところが大きい、と言わざるをえません。自ら生み出した新自由主義とグローバリズムのために、米国内部で1%の超富裕層と、その他の貧困層との格差が、民主主義国とは言えないほど開いてしまっています。

 他方、米国は、自らの単独覇権主義を徹底するために、巨大な軍事力を備え、行使してきたために、巨額の財政赤字を積み上げ、結果として国力を落としてしまっています。

 米国が科学技術と、軍事の両面で、新興ライバル国・中国にどのくらい迫られ、追いつかれ、あるいは追い抜かれているのか、日本のマスコミは正面切って取り上げません。

 その現実がわからないと、中露に対して高圧的かつ好戦的な態度を、なぜ米国がとるのか、その理由が見えてきません。

 米国は中国に追い抜かれそうになっている今だからこそ、叩くならば今しかない、という方向に傾きつつあるのです。今、躊躇したら、数年後、10年後には米国の国力を超え、大きくなり過ぎてつぶせなくなっているだろうと米国がみなし始めているのです。

 このシビアな米中逆転の現実を直視した「アリソン・レポート」を、IWJでは断続的に紹介しています。以下、ぜひ、御覧になってください。

※IWJ検証レポート~米国の有識者が米中の国力逆転を認めたアリソン・レポートの衝撃!(その1)。「米国は科学技術の覇権を握っていない」グレアム・アリソンが政権移行のメモをレポート「偉大なるライバル」(技術編)で「10年で中国は米国を抜く」2022.1.13
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/501076

※IWJ検証レポート~米国の有識者が米中の国力逆転を認めたアリソン・レポートの衝撃!(その2)。中国のAI競争勝利は「すでに決定」!? 優位の根本は14億の人口! 14億人から数秒で個人特定の顔認識技術!
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/501743

※IWJ検証レポート~米国の有識者が米中の国力逆転を認めたアリソン・レポートの衝撃!(その3)。中国はAIとIoT(あらゆる物のインターネット)を促す全国5G網を構築の「次世代テクノロジー・ジャイアント」
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/501775

※IWJ検証レポート~米国の有識者が米中の国力逆転を認めたアリソン・レポートの衝撃!(その4)。中国の量子コンピューターはグーグル製より「100億倍速い」! 中国の量子通信衛星ネットで、米国は中国政府と軍の通信を盗聴することが不可能に!
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/501829

※IWJ検証レポート~米国の有識者が米中の国力逆転を認めたアリソン・レポートの衝撃!(その5)。2030年代に中国が軍事技術で米国を上回る!? 中国は未来の戦争「システム破壊戦」に注力するが、米軍は対テロ等「低強度作戦」で時代遅れの装備を倍増!
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/501896

※IWJ検証レポート~米国の有識者が米中の国力逆転を認めたアリソン・レポートの衝撃!(その6)。中国の防衛費は実質で米国の約53%に、近い将来同水準! 米軍の時代遅れで高価なシステムに中国安上がりに対抗!
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/501998

※IWJ検証レポート~米国の有識者が米中の国力逆転を認めたアリソン・レポートの衝撃!(その7)。「アジアは米国支配のフロンティア後退を目撃」! 台湾紛争ウォーゲームで米軍「大きく有利」な作戦次元皆無に!
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/501996

※IWJ検証レポート~米国の有識者が米中の国力逆転を認めたアリソン・レポートの衝撃!(その8)。「中国が半導体産業のリーダーになる可能性否定できず」! 2030年製造シェアのトップ3は中国、台湾、韓国!
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/502227

 財政赤字と国民の格差の拡大については、そっくりそのまま日本で同じことが起こっています。日本が米国のマネをしてこなかった(できなかった)のは、軍事力の行使だけでしたが、今後の行方次第では、米国からの「命令」で対中戦争に参戦することとなり、そのタガも外れてしまうことでしょう。

 ウクライナと台湾どちらかの紛争が弾ければもう一方も連動して弾ける可能性があります。局地戦にとどまらず、第3次世界大戦への扉を開く可能性もありえなくはありません。

 現在の日本政府は、そんな「大火事」を目の前に、自らの頭で国益を考え、立ち止まる判断をせず、ただただ米国の言いなりになって火中に飛び込んでいくことしか考えていません。

 私がIWJというインターネット報道メディアを立ち上げた(会社登記)のは、正式には2010年12月のことですが、準備期間に約1年間かけました。その際、IWJという社名だけを決めて、「移行期通信」というメルマガを支持者の方々にお送りしていました。

 社名になぜIndependent(独立)という言葉を入れると決めていたのか。独立メディアである、という意味はもちろんのことですが、日本の独立に少しでも資するように、という願いを込めたからです。それが私の志であり、一貫した「初期衝動」です。

 日本よ、独立せよ。

 米国への過度の依存から離れ、米国に都合よくふりまわされ、利用されずに、世界の国々、とりわけ周囲・隣国との友好に尽くし、独立国としてサバイバルせよ、という思いです。

 その思いを込めてスタートしたIWJですが、私の願いはかなわず、危機感の方が、的中してしまい、日本は国力を落としながら、さらに米国への依存を深め、集団的自衛権まで突破してしまい、米軍と軍事的に一体化して、どんどんと危うい方向に向かいつつあります。

 敗戦から冷戦の終わりまで、日本は当たり前のように米国に、外交・安全保障を依存してきました。たしかに、「軽武装・経済優先」という、当時、自民党の主流派だった宏池会のような考えでも、実際、日本は豊かになっていきました。

 しかし、冷戦に「勝利」した米国は、傲りたかぶり、世界を一極支配する単独覇権システムを強引に構築しようとし、かえって世界の反発を買って多極化を招いてしまいました。

 にもかかわらず日本は、米国を不動のヘゲモン(覇権国)としてあがめたてまつり、依存をさらに深めており、米中対立の「最前線」に立たされつつあります。

 その戦争準備と遂行のために、国会から立法権を奪って、内閣独裁を実現し、法律の代わりに、内閣が独断で超法規的な「政令」を繰り出せる緊急事態条項を含めた改憲をしようと躍起になっているのです。

 緊急事態条項を憲法に書き込み発効させなければ、米国の利益のために、日本が「身代わり」「鉄砲玉」になるようなバカげた戦争を遂行し、国民にムチャクチャな無理強いをすることなど、できないからです。

 「戦争となれば、南西諸島や九州は当然、戦域になる」と、自衛隊トップだったの河野克俊元統合幕僚長は、2021年9月2日に、南日本新聞の取材に答えて明言しています。

※「台湾有事なら沖縄・鹿児島も戦域に。これは軍事的常識」 河野前統幕長 対中抑止へ「正面切って議論を」(南日本新聞、2021年9月2日)
https://373news.com/_news/storyid/143030/

 住民の避難などの対策を立て始めると、戦争反対の声が高まるため、国民に何も知らせず、何の避難対策も打っていないのです。これでは国民はだましうちにあうようなものです! 国民のための政府ではなく、米軍の傀儡として動くだけの政府であることは明白です。

 こうした現実は、既存の新聞、テレビなどのマスメディアに頼っていては、まったく見えてきません。意図的に、国民に現状から目をそらせるような情報操作ばかり行われています! IWJは、国民をないがしろにして戦争準備を進める政府にこれでいいのか! と声を上げ続けてきています!

 こうしたことがIWJに可能なのは、特定のスポンサーをもたないことで、何者にも縛られず、忖度せずに真実をお伝えしてゆく、独立メディアだからです!

 特定の政党や、特定の政治団体などから、隠れ資金を受け取ったことなど、IWJは1度もありません! 市民の皆さまに直接、真実をお届けすることができるのは、市民の皆さまから直接の、会費、ご寄付・カンパによるお支えがあってこそです!

 非会員の方はまず、一般会員になっていただき、さらに一般会員の皆さまには、サポート会員になっていただけるよう、ぜひご検討いただきたいと存じます!

 その会費と、ご寄付・カンパによって支えられてはじめて、IWJは、市民の皆さまのために役立つ、真の独立市民メディアとしてその活動を継続し、その使命を果たすことが可能となります。

 マスメディアが報じない事実と真実を報道し、売国的な権力への批判を続け、主権者である日本国民が声をあげ続けることができるようにすることが、今、絶対に必要なことであり、それが我々IWJの使命であると自負しています。

 本年、2022年は、本当に日本の分水嶺の年となります!

 決して負けられないこの戦いに、私は、IWJのスタッフを率いて全力で立ち向かいたいと腹をくくっています! 皆さまにはぜひ、ご支援いただきたくIWJの存続のために、会員登録と緊急のご寄付・カンパによるご支援をどうぞよろしくお願いしたく存じます。

 下記のURLから会員登録いただけます。ぜひ、会員登録していただいてご購読・ご視聴お願いいたします。

https://iwj.co.jp/ec/entry/kiyaku.php

※ご寄付・カンパを取り扱っております金融機関名です。どうぞ、ご支援のほどよろしくお願いします。

みずほ銀行
支店名 広尾支店
店番号 057
預金種目 普通
口座番号 2043789
口座名 株式会社インデイペンデント ウエブ ジヤーナル

城南信用金庫
支店名 新橋支店
店番号 022
預金種目 普通
口座番号 472535
口座名 株式会社インディペンデント.ウェブ.ジャーナル

ゆうちょ銀行
店名 〇〇八(ゼロゼロハチ)
店番 008
預金種目 普通
口座番号 3080612
口座名 株式会社インディペンデント・ウェブ・ジャーナル カンリブ

 どうか、ご支援のほど、よろしくお願い申し上げます!

岩上安身拝

■IWJは、市民の皆さまお一人お一人の会費とご寄付・カンパで運営しています。1月のご寄付者様のご芳名を感謝を込めて順次掲載させていただきます! IWJの経済危機に手を差し伸べてくださった皆さま、誠にありがとうございます!

 1月は31日間で、473件、453万4311円のご寄付・カンパをいただきました。ご寄付をくださった皆さま、本当にありがとうございます。

 ここに感謝のしるしとして、掲載の許可をいただいた方206名様につきましては、順に、お名前を掲載させていただきます。また、弊社ホームページにも掲載させていただくと同時に、ツイッター、フェイスブック等のSNSにて告知させていただきます。

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斉藤 純子 様
M.F. 様
井手 哲夫 様
藤本ひさ子 様
H.I. 様
石崎俊行 様
K.T. 様
石田 雄士 様
H.M. 様
後藤 雄介 様
SHIGEKO MATSUZAKI 様
Y.S. 様
青木 勉 様
荒井伸夫 様
中束 正典 様
S.K. 様
S.I. 様
徳山 匡 様
T.Y. 様
齋藤信子 様
菅 千恵子 様
竹内誠也 様
K.N. 様
C.K. 様
小田嶋義美 様
T.S. 様
C.U. 様
T.M. 様
S.M. 様
H.H. 様

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 皆さま、コロナ禍の厳しい経済情勢の折、誠にありがとうございました。

 いただいたご寄付は、大切に、また最大限有効に活用させていただきます。

 今後とも、ご支援をよろしくお願い申し上げます。

■会員様からウクライナ情勢をめぐるIWJの報道にご感想をいただきましたのでご紹介させていただきます。

 匿名希望の会員様から、岩上安身による孫崎享氏インタビューやウクライナ情勢をめぐるIWJの記事についてご感想をいただきました。

 ここにご紹介させていただきます。

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 最近のロシア報道、冴えてますね!

 ロシア語がわかる人間からすると首をかしげる挑発ネタばかり出してくるアメリカ報道とそのまま垂れ流し、「ミンスク合意」のみの字も言わないメディアにほとほとあきれ果てていました。

 ウクライナのゼレンスキーが、「ロシアが攻撃してくるという確実な情報を持っている人がいるなら、ぜひ教えてほしい、どんな情報も私は知っておかないといけないから」と発言しているくらいなのに、先日の孫崎さんがズバッとおっしゃっていた通りです!

 この陰にあるのはノルドストリームですね。このパイプラインを何としても稼働させたくない強烈なロビーが米国内でかかっているのでしょう、目的はそれを邪魔する経済制裁の発動であって、ついでにドーピングネタをこの近辺にふってくるあたり手を尽くしてロシアを挑発したいようです。

 この点はドイツ首相訪問のニュースを日本語で見ても、普通の頭の人ならすぐにわかるものを、大メディアは本当にどうしようもない。

 しっかりウオッチ、発言を続けてください。 政治家にも見てもらいたいですね。

(追伸)
 ロシア報道では、昨晩のニュースで、この茶番で儲かる人は誰?というのを特集していました、米国のオースティンとかブリンケンの軍需企業利権の話、お高い天然ガスを欧州に売りつけて売り上げ倍増中の話し、などなど、大いに楽しめます。

 ポーランドなどがたきつけに熱心な理由も分かり、な~るほど!の血も涙も義理も人情もない俺だけ利権、しかも自分のところは絶対戦地になりそうにない米英の張り切りようが本当にうんざりします。

 頑張ってください。孫崎さんとともに、「ミンスク合意」のご説明とか、日本としたらアメリカのビジネスに巻き込まれてつまらない損しないように、もうそろそろ、違う道を探す外交すべきですよね。

 ロシアにせよアメリカにせよ、日本は同じゲームのプレーヤーになろうとしても損するだけです。

 (ロシア外相の)ラブロフ、(ドイツ外相の)ショルツたちの見事な外交手腕、弟子入りしたら?と思います。北朝鮮のがけっぷち外交だって、日本に比べると、とにかく大したものです。

(匿名希望)

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◆中継番組表◆

**2022.2.18 Fri.**

あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。

【IWJ・Ch8】 10:30~「立憲民主党 泉健太代表 定例会見」
視聴URL: https://twitcasting.tv/iwj_ch8

 立憲民主党 泉健太代表による記者会見を中継します。これまでIWJが報じてきた立憲民主党関連の記事は以下のURLから御覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%e7%ab%8b%e6%86%b2%e6%b0%91%e4%b8%bb%e5%85%9a
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【IWJ_YouTube Live】18:00~「岩上安身による元外務省国際情報局長 孫崎享氏インタビュー」
視聴URL(後半は会員限定): https://iwj.co.jp/wj/open/archives/420867

 岩上安身による元外務省国際情報局長 孫崎享氏インタビューを中継します。これまでIWJが報じてきた孫崎享氏関連の記事は以下のURLから御覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/magosakiukeru
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【IWJ・Ch7】18:10頃~「林芳正 外務大臣 定例会見」
視聴URL: https://twitcasting.tv/iwj_ch7

 林芳正 外務大臣 定例記者会見を中継します。これまでIWJが報じてきた外務大臣記者会見関連の記事は以下のURLから御覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%E5%A4%96%E5%8B%99%E5%A4%A7%E8%87%A3%E8%A8%98%E8%80%85%E4%BC%9A%E8%A6%8B

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◆中継番組表◆

**2022.2.19 Sat.**

あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。

調整中

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◆昨日アップした記事はこちらです◆

「緊急事態宣言が憲法改悪の道筋の1つとして利用されていることを明らかにしていくのが私たちの務めだ!」IWJ記者の質問に穀田・国対委員長が明言!~2.16日本共産党、穀田恵二・国会対策委員長定例会見
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/502311

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■17日総理会見で、岸田首相は、感染減少傾向が見えない地域へのまん防適応の延長、ワクチンの安定的1日100万回接種、水際対策の緩和の3つをコロナ対策として表明! ウクライナ情勢について、岸田首相は、「外交努力を続ける」「力による現状変更を許さない」と述べるだけで、具体的な話は一切なし!

 2月17日(木)19時から、岸田総理の記者会見が、総理官邸で行われました。

 岩上安身は、記者会見に申し込んでいましたが、抽選にはずれ、今回は参加することができませんでした。

※岸田内閣総理大臣記者会見(2022年2月17日、首相官邸)
https://www.kantei.go.jp/jp/101_kishida/statement/2022/0217kaiken.html

 冒頭、岸田総理は、まん延防止等重点措置が適応されており、20日に期限を迎える21道府県のうち16道府県、及び27日に期限を迎える和歌山県に対して、まん延防止重点措置の期限を3月6日まで延長することを明らかにしました。

 さらに、岸田総理は、「慎重になるべきところでは、引き続き慎重さを堅持していく」とした上で、「同時に第6波の出口に向かって歩みを開始するため、次の3点について取り組んで参ります」と、語りました。

 岸田総理は、新たなコロナ対策の3点について、次のように述べました。

 「第一に病床使用率などを、総合的に勘案し、感染状況が落ち着いてきた地域については、まん延防止等重点措置を解除していきます。まずは、20日を期限とする道府県のうち、山形県、島根県、山口県、大分県、沖縄県の措置を同日で解除します。

 第二にワクチンの3回目の接種です。関係者のご尽力により、15日以降、VRS、ワクチン接種記録システムの入力ベースで、1日100万回程度まで、ペースが上がって来ました。手綱を緩めることなく、安定的に100万回が達成されるよう引き続き、全力を尽くしてまいります。(中略)

 第三に水際対策の見直しです。(中略)3月1日からは、検査、行動把握、そして感染拡大リスクの高い場合の待機期間の設定といった、基本的な条件を守ることにより、引き続きG7で、もっとも厳しい水準は維持しつつ、水際対策の骨格を段階的に、緩和していきます」

 水際対策の具体的な見直しの内容について、岸田総理は、検査の陰性を条件に、入国者の待機期間を7日から3日にすること、また、ワクチンの3回目接種者で、感染が落ち着いている「被指定国」からの入国者は、待機期間なしで入国できることを明らかにしました。これまで認めてこなかった外国人の新規入国については、観光目的以外であれば、認める方針も示しました。

 岸田総理は、緊迫するウクライナ情勢について、「邦人保護に全力を上げていく」とした上で、次のようにも語りました。

岸田総理「15日、16日には、私自身、ウクライナのゼレンスキー大統領、EUのフォン・デア・ライエン欧州委員会委員長、英国のジョンソン首相と電話会談を行いました。

 私からウクライナの主権と、領土一体性への支持を表明し、力による現状変更は、認められない旨、述べると共に、ウクライナに対し、少なくとも1億ドル規模の支援を表明し、各首脳との間で、緊張緩和に向けた外交努力を粘り強く続けていくことで、一致をいたしました」

 質疑応答では、テレビ東京の記者と岸田総理との間で、ウクライナ情勢について、次のようなやり取りがありました。

テレビ東京「ウクライナ情勢を巡り、岸田総理は、今日の岸田派の会合で、『力による現状変更を許せば、アジアにもこうした現状が及ぶことを考えないといけない』と、このように言及をされました。アジアにおける力による現状変更という懸念は、度々、中国を念頭に議論されます。ウクライナ問題のアジアへの影響ということについて、具体的にどのような懸念を持っているのかお答えください」

岸田総理「ウクライナ情勢は、大変緊迫した状況にあります。力による現状変更ということを認めますと、ヨーロッパのみならず、アジア、そしてアジアのみならず、国際社会全体に、誤ったメッセージを発することになってしまう、こうした問題意識を持っています。

 だからこそ、こうした状況に対して、外交努力を通じて、緊張緩和に繋げていかなければいけない、こういったことを各国の首脳とも、意見交換を行いながら、確認をしているということであります。

 ウクライナの情勢事態、今後、どういった具体的な動きになるのか、まだまだ予断は許されない状況でありますので、具体的にアジアや他の各国、地域にどんな影響があるのかということは、申し上げることは控えなくてはならないと思いますが、今申し上げた基本的な考え方は大事な考え方だと思っています。

 これからも、緊張緩和に向けて、各国の首脳と共に、外交努力は続けて行きたいと思っています」

 この岸田総理の言葉は、自縄自縛が懸念される言葉です。

 「力による現状変更を許さない」「領土一体性の支持」とは、ウクライナにおいて、現在戦場と化している東南部のドネツク州・ルハンスク州の分離独立やロシアへの編入は認めない、国境線の変更も認めない、ということを意味します。

 他方、東部のドネツク州などでは、ロシア系住民=ロシア語話者が人口の7割も占めており、ロシア語を公用語から外され、使用すら禁じた、現在のウクライナ政府の文化的民族浄化政策が続いています。それがそもそも分離独立を求める引き金となったわけですが、岸田総理の発言には、こうしたマイノリティの権利を守ることはまったく配慮されていません。

 ゼレンスキー大統領は、柔らかい表現ですが、はっきりとロシア系住民は全員、ロシアへ出て行くように促しています。ウクライナで発信されているオンラインメディア『112UA.TV』では、ゼレンスキー大統領が「『ドンバスをロシアだと感じている人たち』(ロシア語話者のこと)全員に、ロシア連邦の中で居場所を探してくるように促した」と報じられています。

 また、既に2014年のウクライナ紛争の勃発により、2015年12月時点で、260万人に上るウクライナ国民がロシアに逃れています。そのうち、紛争地域からの移住者は、110万人です。

※ロシアの難民政策 ―難民法制を中心として(2016年3月、国立国会図書館調査及び立法考査局)
https://dl.ndl.go.jp/view/download/digidepo_9914664_po_02670007.pdf?itemId=info%3Andljp%2Fpid%2F9914664&contentNo=1&__lang=en

 このやり方を東アジアにあてはめると、「ひとつの中国」を主張する北京政府を「支援」することになってしまいます。北京政府は、台湾を含めた「領土一体性」を強く主張しており、台湾の「分離独立」を認めていません。世界も、中国の国際社会の復帰とともに、「ひとつの中国」を支持してきました。米国政府も、日本政府もそうです。今さら台湾の分離独立を支援する、と言い出すことは、これまで自分たち自身が言ってきた「ひとつの中国」という言葉も、「領土一体性」の原則をも裏切ることになります。

 また、ウクライナ政府が、国内のロシア系住民に対して行っている暴力的な文化的民族浄化を是とするならば、中国政府が、チベット人やウイグル人に対して、中国語を強要し、同化政策を進めていることに対しても非難することができなくなります。岸田総理の言葉は、はからずも「中国支援」を表明したようなものです。

 この先、東アジアでは違う原則で臨むとなれば、当然、中国政府に足元をすくわれるでしょう。なぜこのような薄っぺらい、その場しのぎの外交を行うのか。しかも、なぜ日本国民の血税を紛争当事国の片方に差し出すのか。そのカネは、飢えた貧しいウクライナ国民のパン代になるとは到底思えません。

 ロシア語話者、ウクライナ語話者の違いはあれど、同じウクライナ国民として共存してきた人々に対し、「自分をロシア人だと思うなら、ウクライナ領から出ていけ」「ロシア語は使うな、ウクライナ語だけが公用語だ」「分離独立をはかる武装勢力はテロリストだ」として、ロシア系住民を追い立てるウクライナ政府とロシア人およびロシアとの不和をさらに煽り、銃弾やミサイルを購入するために使われる可能性が高いと思われます。

 それでいいのでしょうか。

■「身内」のはずのロシア退役大将がプーチン大統領に辞任を要求! 「ロシア連邦が単独でNATOに対抗する戦争を誘発するという犯罪的な政策を放棄し、辞任することを要求する」!!

 2月16日『現代ビジネス』が、国際アナリスト・北野幸伯氏による「全ロシア将校協会が『プーチン辞任』を要求…! キエフ制圧でも戦略的敗北は避けられない」という記事で「ロシアでは、将校をまとめる団体、「全ロシア将校協会」が「プーチン辞任」を求める公開書簡を発表した」と報じています。

 記事によると「日本ではまったく報道されていないが、ロシアで1月31日、驚愕の出来事が起こった。『全ロシア将校協会』のHPに『ウクライナ侵攻をやめること』と『プーチン辞任』を要求する『公開書簡』が掲載されたのだ」、「この公開書簡は、レオニド・イヴァショフ退役上級大将が書いたものだが、彼は、『個人的見解ではなく、全ロシア将校協会の総意だ』としている」とのこと。

※全ロシア将校協会が「プーチン辞任」を要求…! キエフ制圧でも戦略的敗北は避けられない(現代ビジネス、2022年2月16日)
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/92504?imp=0

 また、2月16日付け『朝日新聞GLOBE+』は、「ロシアでは軍や警察、情報機関の関係者は『シロビキ』と呼ばれ、プーチン氏にとっては『身内』のような存在だ」とした上で、このイワショフ(イヴァショフ)氏について、「現役時代にはコソボ問題なども担当し、NATO側と接触。NATOの東方拡大反対論者でもある」と報じています。

※ウクライナに軍事圧力かけるロシア・プーチン大統領に辞任要求 退役大将が痛切な訴え(The Asahi Shimbun GLOBE+、2022年2月16日)
https://globe.asahi.com/article/14550085

 IWJはこの「公開書簡」を独自に仮訳してみました。

※Обращение Общероссийского офицерского собрания к президенту и гражданам Российской Федерации(OOC、2022年1月31日)
http://ooc.su/news/obrashhenie_obshherossijskogo_oficerskogo_sobranija_k_prezidentu_i_grazhdanam_rossijskoj_federacii/2022-01-31-79?fbclid=IwAR2PimuTHdfkV3OegwLuOajfjYsbBxmiTWOriThAgNJF-R4rh-NY15DJSLY

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■<新記事紹介>IWJ検証レポート~米国の有識者が米中の国力逆転を認めたアリソン・レポートの衝撃!(その9)。A2/AD圏は第2列島線まで拡大! 中国と米軍隔つ距離がA2/AD戦略の原動力! 米国は核の優位性頼れず!

 本記事は、「IWJ検証レポート~米国の有識者が米中の国力逆転を認めたアリソン・レポートの衝撃!」の第9弾で、「アリソン・レポート」「Military(軍事)」篇の「中国のA2/ADの優位性」の章の仮訳を掲載しています。なお、第1弾~第8弾は本記事末尾でご案内します。

 米ハーバード大学ケネディ行政大学院(ケネディスクール)のグレアム・アリソン氏が中心となって作成し2021年12月7日に発表されたレポート「The Great Rivalry: China vs. the U.S. in the 21st Century(偉大なるライバル 21世紀の中国vs.アメリカ)」(以後、『アリソン・レポート』)は、米国が、中国との対比で自らの技術と軍事を冷静に自己評価した重要なレポートです。

 米国が中国の技術水準と軍事水準をどう見ているのか、また、今後、米中覇権競争が技術と軍事という中心的な領域でどう競いあうのかを見極めるための必読文献の一つです。

 この「中国のA2/ADの優位性」の章では、中国の作戦地域への敵の侵入を阻止し、域内での行動を制限する「A2/AD」戦略が、いかに米軍の戦力を封じ込めるかを論証しています。中国の「A2/AD」圏は現在、日本列島を通る第一列島線の内側ですが、2025年には第二列島線まで拡大すると指摘しています。

 そもそも米中を隔てる巨大な距離が「A2/AD戦略」の原動力になっている上に、中国が保有する膨大な中距離弾道ミサイルが、米国が誇る空母を主体とする戦力を封じ込めるとされます。

 さらに中国は、核弾頭数は米国の5%以下にもかかわらず、核戦争を抑止する報復能力には十分だとして、「最小抑止力」戦略を掲げているといいます。レポートからは、他国への侵攻を否定し、防衛のための戦争のみを主張し、机上模擬戦で敵の攻撃をことごとく撃退し、宋の国を守った中国古代の思想家・墨子の姿が彷彿としてきます。
 
 詳しくは下記の記事を御覧ください!

※IWJ検証レポート~米国の有識者が米中の国力逆転を認めたアリソン・レポートの衝撃!(その9)。A2/AD圏は第2列島線まで拡大! 中国と米軍隔つ距離がA2/AD戦略の原動力! 米国は核の優位性頼れず!
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/502364

 また、<IWJ検証レポート~米国の有識者が米中の国力逆転を認めたアリソン・レポートの衝撃!>のシリーズで、これまでに仮翻訳した、「Tech(技術)」篇の要約(その1)、「AI(人工知能)」の章(その2)、「5G」の章(その3)、「量子情報科学」の章(その4)、「Military(軍事)」篇の「未来のテクノロジー」の章(その5)、「防衛費という不思議な問題」の章(その6)、「ウォーゲーム:完璧な記録」の章(その7)、「Tech(技術)」篇の「半導体」の章(その8)は、それぞれ以下からご覧いただけます。

※IWJ検証レポート~米国の有識者が米中の国力逆転を認めたアリソン・レポートの衝撃!(その1)。「米国は科学技術の覇権を握っていない」グレアム・アリソンが政権移行のメモをレポート「偉大なるライバル」(技術編)で「10年で中国は米国を抜く」 2022.1.13
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/501076

※IWJ検証レポート~米国の有識者が米中の国力逆転を認めたアリソン・レポートの衝撃!(その2)。中国のAI競争勝利は「すでに決定」!? 優位の根本は14億の人口! 14億人から数秒で個人特定の顔認識技術!
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/501743

IWJ検証レポート~米国の有識者が米中の国力逆転を認めたアリソン・レポートの衝撃!(その3)。中国はAIとIoT(あらゆる物のインターネット)促す全国5G網を構築の「次世代テクノロジー・ジャイアント」!
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/501775

※IWJ検証レポート~米国の有識者が米中の国力逆転を認めたアリソン・レポートの衝撃!(その4)。中国の量子コンピューターはグーグル製より「100億倍速い」! 中国の量子通信衛星ネットで、米国は中国政府と軍の通信を盗聴することが不可能に!
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/501829

※IWJ検証レポート~米国の有識者が米中の国力逆転を認めたアリソン・レポートの衝撃!(その5)。2030年代に中国が軍事技術で米国上回る!? 中国は未来の戦争「システム破壊戦」に注力するが、米軍は対テロ等「低強度作戦」で時代遅れの装備を倍増!
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/501896

※IWJ検証レポート~米国の有識者が米中の国力逆転を認めたアリソン・レポートの衝撃!(その6)。中国の防衛費は実質で米国の約53%に、近い将来同水準! 米軍の時代遅れで高価なシステムに中国安上がりに対抗!
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/501998

※IWJ検証レポート~米国の有識者が米中の国力逆転を認めたアリソン・レポートの衝撃!(その7)。「アジアは米国支配のフロンティア後退を目撃」! 台湾紛争ウォーゲームで米軍「大きく有利」な作戦次元皆無に!
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/501996

※IWJ検証レポート~米国の有識者が米中の国力逆転を認めたアリソン・レポートの衝撃!(その8)。「中国が半導体産業のリーダーになる可能性否定できず」! 2030年製造シェアのトップ3は中国、台湾、韓国!
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/502227

■編集雑記 北京五輪フィギュアスケート男子シングルは上位5名が全員東洋系! 女子は、坂本花織選手が銅メダル! それにしても「場外乱闘」続発の怪 IWJ編集部・六反田千恵

 北京五輪がいよいよ明後日の日曜日20日に閉幕を迎えます。2月17日0時現在、金メダルの数では、ノルウェー14個、ドイツ10個、米国8個、スウェーデン7個、開催国の中国7個、オランダ、オーストリアがそれぞれ6個と、北欧を中心とした国々が活躍しており冬の五輪らしい展開になっています。日本も金メダル3個、銀メダル5個、銅メダル9個と健闘しています。

 フィギュアスケート男子シングルでは、やはり絶対王者ネイサン・チェン選手が圧勝、彗星のように現れた鍵山優真選手が続きました。得点差は、チェン選手が4回転4本を成功させて332.60点、鍵山選手は4回転2本に挑戦し、310.05点。20点以上の差がつきましたが、鍵山選手の軸がまっすぐでぶれないジャンプは、伸び代を感じさせます。ショートプログラムの3つのジャンプの出来栄え点では、なんとチェン選手の10.63点を上回る10.82点を獲得しています。女子シングルでは、21歳の大学生、坂本花織選手が、2010年バンクーバ五輪で銀メダルを獲得した浅田真央さん以来3大会ぶりで銅メダルを獲得しました。

※ジャンプ絶好調の鍵山優真、SPの出来栄え点でチェンを上回る…個人でもメダル獲得に期待(読売新聞、2022年2月9日)
https://www.yomiuri.co.jp/olympic/2022/20220209-OYT1T50239/

 チェン選手は北京五輪が最終目標としており、4回転ジャンプを4本に落として必勝をかけた慎重な演技で金メダルを掴み取りました。学業に専念するために引退か、それとも継続か、今後の選手生活の動向が注目されますが、継続の場合、鍵山選手が新たな好敵手になることは間違いありません。

 3位となった宇野昌磨選手は平昌五輪の銀メダルに続くメダル獲得です。一時期は絶不調に陥り、このまま世界の第一線からは消えてしまうのかと危惧されたほどでしたが、見事な復活でした。

 前人未到のクアッドアクセル(4回転半)に挑んだ羽生結弦選手は、それでも4位まで追い上げました。羽生選手はフリーの演技冒頭のクアッドアクセルで転倒したものの、回転不足はなくクアッドアクセルとして認定されました。公式試合でのクアッドアクセルの記録は史上初となります。転んでも転んでも難度の高い技に挑戦していく選手がいることで、競技全体のレベルが上がりますので、素晴らしい挑戦だと思います。

 羽生選手のファイティングスピリッツは、どこかで16歳のときに経験した東日本大震災につながっているのかもしれません。3.11のその日、羽生選手は仙台のアイスリンクで練習中だったそうです。リンクの氷が割れ、恐怖で屋外にシューズを履いたまま逃げ、その後しばらくは、家族と体育館内の避難所で過ごしたそうです。羽生選手は「スケートで、お世話になった皆さまに恩返しをしたい」と繰り返し語ってきました。

 それにしても、男子シングルの結果は、5位の韓国・車俊煥(チャ・ジュンファン)選手まで、全員が東洋系です。筋肉がつき過ぎやすい体の重い西洋系の選手にとって、今の4回転ジャンプ時代は不利に作用しているのかもしれませんが、高橋大輔選手が2010年のバンクーバーオリンピックで、アジア・日本男子初めてのメダルとなる銅メダルをとり、世界選手権で金メダルを取った頃とは隔世の感があります。

 フィギュアスケートでは「美」が評価されます。そこで東洋人が上位を席巻するということは、東洋人の「美」を世界が認める(ざるをえない)状況になったともいえる現象で、これは世界の政治や経済における東洋圏・アジア圏の台頭とリンクしているのではないかなと思って見ています。

 その反面、今大会はトラブルも続出しています。

 男子ショートトラックの疑惑の失格判定に続き、スキージャンプ複合団体戦では高梨沙羅選手ら有力選手5人がスーツ規定問題で失格、そしてスノーボード・ハーフパイプ男子での平野歩夢選手の2回目の演技に対する採点が低すぎる問題、フィギュアスケート女子の絶対女王であるカミラ・ワリエワ選手のドーピング疑惑と、「場外乱闘」のネタもつきません。

 ただ、こうしたドタバタもありながらも、スポーツ選手の活躍を楽しめるのも、平和が保たれていることが大前提です。サリバン大統領補佐官が北京五輪の最中にもロシアが侵攻する可能性があると発言しましたが、本当にそんなことになったら、冬季五輪大会は途中で中止となるでしょう。一昨日の16日に、「ロシアがウクライナに侵攻する」との報道がありましたが、報道通りとはならず、ウクライナは平穏な日々をむかえており、冬季五輪も粛々と進められています。

 ビジネスもスポーツも貿易も観光も、何もかもすべては、平和があってこその話です。戦争はそれぞれ、どんな言い分があっても回避すべきです。

 それでは、本日も1日、よろしくお願いします。

※日刊IWJガイドのフルバージョン(会員版)は下記URLより御覧ください。
https://iwj.co.jp/wj/member.old/nikkan-20220218

IWJ編集部(岩上安身、尾内達也、六反田千恵、城石裕幸、富樫航、中村尚貴)

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